第 5 章 結果
I. 対象
1. 研究対象職場
研究対象とした 80 職場の属性について表 8 にまとめた。
1) 職場の規模
研究対象職場に勤務する労働者数(常勤・非常勤を含む)は、2 人と 200 人の職場がそれぞれ 1 職場あったものの、そのほかは 3~38 人(平均 16.78±22.15 人)に分布していた。5 人未満が 3 職場(3.8%)、5~10 人未満が 20 職場(25.0%)、10~20 人未満が 37 職場(46.3%)、20~30 人 未満が 16 職場(20.0%)、30 人以上が 5 職場(6.3%)であった。
2) 業務内容
研究対象とした職場はすべて公務職場であるが、具体的な業務内容としては、農林水産関係が 24 職場(30.0%)、庶務・人事関係が 13 職場(16.3%)、税務関係が 10 職場(12.5%)、保健福祉 関係が 8 職場(10.0%)、環境関係が 6 職場(7.5%)、政策関係が 4 職場(5.0%)、学校関係が 3 職場(3.8%)、監査・法務関係が 3 職場(3.8%)、建設関係が 2 職場(2.5%)、その他が 2 職場
(2.5%)、食品関係が 1 職場(1.3%)、無回答が 4 職場(5.0%)であった。
3) 参加型職場環境改善実施年数
参加型職場環境改善の実施年数は、1 年目が最も多く 52 職場(65.0%)、2 年目が 18 職場
(22.5%)、3 年目以上が 8 職場(10.0%)、無回答が 2 職場(2.5%)であった。
4) 職場環境改善の計画事例数
参加型職場環境改善の計画は、共通プログラムにおいて 3 事例を目安に計画を立てることを推 奨している。本研究の対象職場における職場環境改善計画事例数は、1 事例が 18 職場
(22.5%)、2 事例が 15 職場(18.8%)、3 事例が 29 職場(36.3%)、4 事例以上が 7 職場
(8.8%)、無回答が 11 職場(13.8%)であった。
5) 職場環境改善の実施事例数
職場環境改善の実施事例数は、1 事例が 26 職場(32.5%)、2 事例が 16 職場(20.0%)、3 事 例が 19 職場(23.8%)、4 事例以上が 7 職場(8.8%)、無回答が 12 職場(15.0%)であった。
67 表 8.研究対象職場の属性
N=80
項目 カテゴリー n (%)
職場の労働者数 5人未満 3 (3.8)
(常勤・非常勤を含む) 5-10人未満 20 (25.0)
10-20人未満 37 (46.3)
20-30人未満 16 (20.0)
30人以上 5 (6.3)
平均職場労働者数 16.78±22.15人
業務内容 農林水産関係 24 (30.0)
庶務・人事関係 13 (16.3)
税務関係 10 (12.5)
保健福祉関係 8 (10.0)
環境関係 6 (7.5)
政策関係 4 (5.0)
学校関係 3 (3.8)
監査・法務関係 3 (3.8)
建設関係 2 (2.5)
その他 2 (2.5)
食品関係 1 (1.3)
無回答 4 (5.0)
参加型職場環境改善の実施年数 1年目 52 (65.0)
2年目 18 (22.5)
3年目以上 8 (10.0)
無回答 2 (2.5)
職場環境改善の計画事例数 1事例 18 (22.5)
2事例 15 (18.8)
3事例 29 (36.3)
4事例以上 7 (8.8)
無回答 11 (13.8)
平均職場環境改善計画事例数 2.49±1.31事例
職場環境改善の実施事例数 1事例 26 (32.5)
2事例 16 (20.0)
3事例 19 (23.8)
4事例以上 7 (8.8)
無回答 12 (15.0)
平均職場環境実施事例数 2.18±1.20事例
68 2. 研究対象者
1) 労働者
マルチレベル分析を実施する分析対象となった労働者は 533 人で、その属性は以下の通りであ った。
(1) 年齢
労働者の年齢は 29~64 歳(平均 42.2±11.7 歳)で、10 歳代が 11 人(2.1%)、20 歳代が 88 人(16.5%)、30 歳代が 79 人(14.8%)、40 歳代が 189 人(35.5%)、50 歳代が 533 人(25.0%)、
60 歳代が 22 人(4.1%)、無回答が 11 名(2.1%)であった。
(2) 性別
労働者の性別は、男性 371 人(69.6%)、女性 160 人(30.0%)、無回答 2 人(0.4%)であった。
(3) 家庭生活
① 婚姻の有無
労働者の中で、結婚していない者は 214 人(40.2%)、結婚している者は 314 人(58.9%)、無回 答は 5 名(0.9%)であった。
② 子どもの有無
労働者の中で、子どもがいない者は 262 人(49.2%)、子どもがいる者は 266 人(49.9%)、無回 答は 5 人(0.9%)であった。
(4) 職業経験
① 職種
労働者の職種は、事務職が 350 人(65.7%)、専門・技術職が 171 人(32.1%)、その他が 8 人
(1.5%)、無回答が 4 人(0.8%)であった。
② 職位
労働者の職位は、課長以上が 31 人(5.8%)、課長補佐相当が 22 人(4.1%)、係長相当が 165 人(31.0%)、主任相当が 154 人(28.9%)、一般職相当が 150 人(28.1%)、無回答が 11 人
(2.1%)であった。
③ 職場経験年数
労働者の職場経験年数は 0~42 年(平均7.8±10.5 年)であり、0~1 年目が 122 人(22.9%)、
2~3 年目が 182 人(34.1%)、4~10 年目が 107 人(20.1%)、11~20 年目が 35 人(6.6%)、21
~30 年目以上が41人(7.7%)、31 年目以上が 37 人(6.9%)、無回答が 9 人(1.7%)であった。
④ 職場の特性
69
職場の特性については、新職業性ストレス簡易調査票の項目から職場の雰囲気として、職場の 一体感、変化への対応、手続きの公正性に関する項目を、また、職場での対人関係に関する項目 と職場環境の項目を抜粋して使用した。労働者の職場の特性に関する各尺度得点は、職場の一 体感の平均値が、2.84±0.67(全国平均 2.74±0.69)、変化への対応の平均値が 2.78±0.67(全 国平均 2.48±0.72)、手続きの公正性の平均値が 2.65±0.69(全国平均 2.27±0.73)、職場での 対人関係の平均値が 3.07±0.61(全国平均 2.88±0.69)、職場環境の平均値が 2.62±0.98(全 国平均 2.78±0.99)であった。
⑤ 月の平均残業時間
労働者の月間残業時間は、0~100 時間(平均 6.4±11.8 時間)で、0 時間が 217 人
(40.7%)、1~5 時間が 131 人(24.6%)、6~10 時間が 60 人(11.3%)、11~15 時間が 9 人
(1.7%)、16~20 時間が 28 人(5.3%)、21 時間以上が 37 人(6.9%)、無回答が 51 人(9.6%)で あった。
⑥ 月の外勤・出張回数
労働者の月間外勤・出張回数は、0~20 回(平均 4.3±4.3 回)で、0 回が 71 人(13.3%)、1~5 回が 325 人(61.8%)、6~10 回が 118 人(22.1%)、無回答が 19 人(3.6%)であった。
(5) 身体的側面および精神的側面の健康認識(SF-8™の平均得点)
労働者の SF-8™日本語版の各尺度得点は、指定のスコアリングプログラムを用いて算出した。
労働者の SF-8™の各尺度得点と国民サンプルの標準値(福原他,2004)は、身体機能の平均値 が 49.8±6.7(全国サンプル 49.8±6.8)、日常役割機能(身体)の平均値が 49.1±6.4(全国サン プル 50.1±6.6)、身体の痛みの平均値が 50.3±8.4(全国サンプル 50.1±8.6)、全体的健康感 の平均値が 47.9±7.1(全国サンプル 50.0±7.3)、活力の平均値が 47.2±7.4(全国サンプル 50.1±6.8)、社会生活機能の平均値が 48.2±8.2(全国サンプル 50.0±7.6)、日常役割機能(精 神)の平均値が 47.4±6.9(全国サンプル 49.9±6.3)、心の健康の平均値が 47.2±7.8(49.7±
7.1)で、全国サンプルとほぼ同程度であった。
2) 推進者
分析対象者となった推進者は 79 人で、その属性は以下の通りであった。
(1) 年齢
70
推進者の年齢は 21~60 歳(平均 47.4±8.4 歳)で、20 歳代が 5 人(6.4%)、30 歳代が 5 人
(6.4%)、40 歳代が 31 人(38.8%)、50 歳代が 36 人(45.0%)、60 歳代が 1 人(1.3%)、無回答 が 1 人(1.3%)であった。
(2) 性別
推進者の性別は、男性 64 人(81.0%)、女性 14 人(17.7%)、無回答 1 人(1.3%)であった。
(3) 家庭生活
① 婚姻の有無
推進者の中で、結婚していない者は 23 人(29.1%)、結婚している者は 54 人(68.4%)、無回答 は 2 人(2.5%)であった。
② 子どもの有無
推進者の中で、子どもがいない者は 30 人(38.0%)、子どもがいる者は 47 人(59.5%)、無回答 は 2 人(2.5%)であった。
(4) 仕事や職業生活に関すること
① 職種
推進者の職種は、事務職が 56 人(70.9%)、専門・技術職が 21 人(26.6%)、その他が 1 人
(1.3%)、無回答が 1 人(1.3%)であった。
② 職位
推進者の職位は、課長以上が 1 人(1.3%)、課長補佐相当が 15 人(19.0%)、係長相当が 49 人(62.0%)、主任相当が 3 人(3.8%)、一般職相当が 10 人(12.7%)、無回答が 1 人(1.3%)で あった。
③ 職場経験年数
推進者の職場経験年数は 1~36 年(平均 8.5±8.4 年)であり、0~1 年目が 19 人(24.1%)、2
~3 年目が 32 人(40.5%)、4~10 年目が 8 人(10.1%)、11~20 年目が 2 人(2.5%)、21 年目 以上が 17 人(21.5%)、無回答が 1 人(1.3%)であった。
④ 職場の特性
職場の特性については、新職業性ストレス簡易調査票の項目から職場の雰囲気として、職場の 一体感、変化への対応、手続きの公正性に関する項目を、また、職場での対人関係に関する項目 と職場環境の項目を抜粋して使用した。推進者の職場の特性に関する各尺度得点は、職場の一 体感の平均値が、2.95±6.10(全国平均 2.74±0.69)、変化への対応の平均値が 2.87±0.59(全 国平均 2.48±0.72)、手続きの公正性の平均値が 2.68±0.57(全国平均 2.27±0.73)、職場での
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対人関係の平均値が 3.03±0.55(全国平均 2.88±0.66)、職場環境の平均値が 2.55±0.90(全 国平均 2.78±0.99)であった。
⑤ 月の平均残業時間
推進者の月間の残業時間は、0~120 時間(平均 6.8±15.8 時間)で、0 時間が 28 人
(35.4%)、1~5 時間が 27 人(34.2%)、6~10 時間が 13 人(16.5%)、11~15 時間が 2 人
(2.5%)、16~20 時間が 3 人(3.8%)、21 時間以上が 4 人(5.1%)、無回答が 2 人(2.5%)であっ た。
⑥ 月の外勤・出張回数
推進者の月間の外勤・出張回数は、0~10 回(平均 3.2±2.7 回)で、0 回が 7 人(8.9%)、1~5 回が 59 人(74.7%)、6~10 回が 10 人(12.7%)、無回答が 3 人(3.8%)であった。
(5) 身体的側面および精神的側面の健康認識(SF-8™の平均得点)
推進者の SF-8™日本語版の各尺度得点は、身体機能の平均値が 49.8±9.0(全国サンプル 49.8±6.8)、日常役割機能(身体)の平均値が 49.9±5.2(全国サンプル 50.1±6.6)、身体の痛み の平均値が 50.0±9.0(全国サンプル 50.1±8.6)、全体的健康感の平均値が 49.4±5.71(全国サ ンプル 50.0±7.3)、活力の平均値が 47.6±7.1(全国サンプル 50.1±6.8)、社会生活機能の平均 値が 48.7±7.3(全国サンプル 50.0±7.6)、日常役割機能(精神)の平均値が 47.0±6.6(全国サ ンプル 49.9±6.3)、心の健康の平均値が 47.4±6.8(49.7±7.1)、身体的サマリスコアの平均値が 49.7±6.9、精神的サマリスコアの平均値が 45.9±7.7 で、全国サンプルとほぼ同程度であった。
(6) 推進者経験年数
推進者としての経験年数は、1~5 年(平均 1.4±0.8 年)であり、1 年目が 58 人(73.4%)、2 年 目が 16 人(20.3%)、3 年目が 2 人(2.5%)、4 年目が 2 人(2.5%)、5 年目が 1 人(1.3%)であっ た。
II. 参加型アプローチを用いたことによる労働者 個人、推進者個人、職場組織全体のアウトカム