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5 石炭輸送効率化と大型洋上貯炭出荷設備導入の検討に係る資料収集

5.4 大型浮体設備の海上固定システムに関する資料

風抗力 潮流力 波漂流力

この場合、フェンダーを浮体側に取付けるとドルフィン・ジャケットの形状・高さは

13.5m

も余分に高くする必要がある。そこで1基約

400~500

トンもの水平外力を支える構造は強 度的には可能であるが、バルクキャリアやバージが傍で接舷するため水面下の構造に制約が あり少し無理があると思われる。故にドルフィン側にフェンダーを固定し、浮体側に摺動板 を設ける方式とした。

5.4.2

係留外力について

係留設備の計画する場合まず定常係留外力を知ることが必要である。この場合の自然条件 の組合せはまだ十分に現地のデータが入手できなかったので、図 5-20に示すように風、波、

潮流が全て同時に浮体の幅方向に働いた時の状態であり、現実には滅多に起こり得ない状態 を設定しているので、外力はかなり大きめに出ることは避けられない。今後候補海域でのさ らなる現地調査等によりのそれぞれの力が同時または個別に起きる場合の力の方向をより 具体的に調査且つ詳細計算をする必要がある。最終的にはその計算結果も考慮して浮体の設 置位置、方向が決まると思われる。(表 5-3参照)

また現状の定常係留外力検討でも満載状態で喫水が深い場合、潮流影響が極めて大きいこ とが判る。従って、浮体の水面下の形状には抵抗軽減のための工夫が必要である。なお、こ のような状況を考えると風、波、潮流による外力が比較的に小さくなる

FPSO(Floating Production Storage and Offloading system)などに採用されているシングル・ポイント・ムアリン

グ方式にも少し長所があると思われるが、喫水変化と海面上下変動の大きさを考えるとドル フィン・ジャケット方式が妥当と思われる。

図 5-20 初期検査用係留外力の入射方向

5.4.3

係留設備の配置について

定常係留外力の予想以上の大きさから、できる限りドリフィン・ジャケット基数を増やし たいが、長手方向の両舷側には大小の船が接舷するので当然制約がある。また、現地建設時 に浮体ユニットを接合していく場合にも仮係留する必要があるので係留設備は図 5-21図に 示すような配置とした。

長手方向の片側には

5

基、幅方向には両端部に計

4

基としている。勿論この配置は仮のも のであり、さらに、正確な海象、気象条件を入手して係留シミュレーションを行い精査する 必要がある。なお、フェンダーを採用した場合の係留施設の安全性評価については日本の港

石炭貯蔵浮体

湾基準に従うのが妥当である。

図 5-21 係留設備配置図

表 5-3 定常係留外力の概算

1.浮体の大きさ

ケース1 ケース2 ケース3

項目 満載状態 バラスト状態 空荷状態

長さ:L 590m 590m 590m

幅:B 160m 160m 160m

構造深さ:D 15m 15m 15m

喫水:d 11.2m 6.2m 1.2m

乾舷:f 3.8m 3.8m 13.8m

上甲板上石炭積高:h 1.2m

水面上側面面積 2,950m2 5192m2 3,142m

水中側面積 6,608m2 3,658m 708m

2.資源環境条件

項目 条件1 条件2 条件3

最大有義波振幅 τ1/3 2.5m 3.0m 3.5m

最大平均風速 :V 15.0m 20.0m 20.0m

潮流速度 :Cv 1.0ノット 1.5ノット 2.0ノット

今回は条件1で試算する。当然第二次の検討では環境条件のデータ に基づいて再検討する必要がある。

3.算式

   イ)定常波漂流力:F=1・2×R×(ρ?)×L×(τ1/3)2  喫水は関係しない

条件 R ρ? L τ1/3 F

条件1 0.5 1.025 590.0 2.5 945

条件2 0.5 1.025 590.0 3.0 1361

条件3 0.5 1.025 590.0 3.5 1852

   ロ)定常風抗力:Fwr=1/2×ρa×U×Ar×Cd

ρa :空気密度(1.293kg/m=0.00129トン/mとする)

       U :平均速度(m/s)、約20m/sとする        Cf :摩擦係数(粗度係数)

       Cd :抗力係数(単純矩形板、l/b=∞、Cd=1.96 造船設計便覧)

       Ar :風圧側面積

ケース ρa U(条件1) Ar Cd Fwr

ケース1 0.00129 1.5 2,950 1.96 839

ケース2 0.00129 1.5 5,192 1.96 1,477

ケース3 0.00129 1.5 8,142 1.96 2,316

   ハ)潮流力:Fc=1ρw:海水の密度(1.03g/cm3=1.03トン/m3 Cd:抵抗係数(仮に1.2ノットとする)

v :流速(条件1、1.0ノット=0.51m/sec)

Aw:水中の投影面積(満載;590m×11.2m=6,608m、空荷;590m×1.2m=708m2

ケース ρw Cd v(条件1) Aw Fc

ケース1 1.03 1.2 1.02 6,608 4,249

ケース2 1.03 1.2 1.02 3,658 2,352

ケース3 1.03 1.2 1.02 7.8 455

4.全体係留外力(条件1、超概算、設計荷重は合計の約70%と仮定する)

ケース F(漂流力) Fwr Fc 合計 設計荷重

ケース1 945 839 4,249 6,033 4,223

ケース2 945 1,477 2,352 4,774 3,342

ケース3 945 2,316 3,716 3,716 2,601

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