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事業費

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(2) 生活排水用の集中的な二次処理施設への支援においては、当該国の同セクターの全体 的な状況を把握したうえで、プライオリティに応じて実施していく(首都圏や既存地方

1.  事業概要と主要計画/実績比較 1.1 事業地

1.2  本事業の背景 1.2.1 深海港の必要性

1.3.3  事業費

2. 分析と評価

2.1 事業実施にかかる評価 2.1.1 事業範囲

(1) 計画

本事業の詳細設計は、第

10

次円借款の「東部臨海開発事業(E/S)」2で実施されている が、第

11

次円借款アプレイザル時には、本事業の詳細設計はまだ開始されていなかった。

しかし、事業の緊急性から第

12

次円借款では資金手当が間に合わない、とのタイ政府の 要請を受け、詳細設計による既存

F/S

からの事業範囲の変更が少ない浚渫、埋め立て、

施工監理のみを第

11

次円借款対象とした。

その後、詳細設計が開始され、第

12

次円借款のアプレイザル時までには、ほぼ完了し た。同アプレイザルでは、詳細設計を踏まえ、レムチャバン港の短期開発計画3がステージ

1

とステージ

2

に分けられ、より緊急性の高いステージ

1

が円借款対象として検討された。

その結果、タイ政府側の内貨予算の制約により、ステージ

1

が、更にパッケージ

1

とパッ ケージ

2

に分割され、パッケージ

1

が第

11、12

次円借款の対象とされた。その後、パッ ケージ

2

の土木・建設工事は、第

11、12

次円借款の対象に追加され、資機材調達につい ては、第

15

次円借款の対象となった。4

(2) パッケージ 2

およびステージ

2

の一部土木・建設工事の追加

土木・建設工事の入札準備段階で、PAT は、国際協力銀行(以下、「本行」

)に対し、パッ

ケージ

2

の一部工事(内航ターミナル、管理・運営ターミナル等)およびステージ

2

の一部 工事(砂糖・糖蜜ターミナル、タピオカターミナル等)を、オプション工事として入札範囲 に含めたい旨申請した。同申請は、これら工事につき別途入札を行った場合、急な輸送需 要増加への対応が困難となることから、同工事をオプションとしておき、使用可能な借款 資金があれば、これらを実施するというものであった。

前述のとおり、第

12

次アプレイザル時における主たる懸念は、不安定なマクロ経済の もとでのタイ側の借入負担能力であり、借款金額抑制のためにパッケージ分けをして対象 範囲を絞り込んでいる。結果として、入札・契約額が当初計画を下回ったことから、これ らオプション工事は実施された。実際に、レムチャバン港の貨物取扱量は、計画時の予測 値を大きく上回っており、パッケージ

2

の土木・建設工事を借款対象に含めたことは、妥 当な判断であったと言える。

(3) ターミナル利用計画の変更

貨物需要をレビューした結果、コンテナ貨物が大幅に増加することが予測されたため、

1988

年にタイ政府は、レムチャバン港の一部追加浚渫およびターミナル利用計画の変更(① 雑貨ターミナルをコンテナターミナルに変更、②内航ターミナルおよび管理・運営ターミ       

2 レムチャバン港のほか、マプタプット工業団地・工業港、サタヒップ・マプタプット鉄道の詳細設計を 含む。

3 詳細設計に先立ってJICAがレムチャバン港および工業団地を含むレムチャバン地区に対し、2001年を 目標としたマスター・プラン(M/P)と1991年を目標とした短期開発計画のフィージビリティ・スタディ(F

/S)を行っており(「レムチャバン臨海部開発計画」)、本事業は、この短期開発計画に相当する。

4 計画/実績比較表における「計画」は、短期開発計画のステージ1を指す(土木工事については第12 円借款アプレイザル時、機材調達については第15次円借款アプレイザル時)。

ナルを予定していた場所に多目的ターミナルを建設、③内航ターミナルを場所を移転して 建設)を決定した。そして、利用計画変更により生じる追加工事について、第

11、12

次円 借款の予備費を利用したい旨を申請した。本行は、現地にミッションを派遣し追加工事の 妥当性を前向きに検討したが、追加工事が当初想定されていた計画

(短期開発計画 )を変更

するものであるとの理由により、日本政府により認められなかった。その結果、ターミナ ル利用計画変更に伴う追加工事は

PAT

が独自に実施した。

この時期はタイが急速な経済成長を遂げていた時期であり、実際にコンテナ需要は計画 時予測より大きく伸びていることから、PAT によるターミナル利用計画変更は妥当なもの であったと思われる。一般に、変動する需要に応じ適切な事業計画の変更を行うことは、

事業効果の十分な発現のために重要である。レムチャバン港のターミナル利用計画変更は、

所期の事業目的の達成のために妥当な変更であったと考えられ、借款による実施に値する 内容であったと思われる。今後、他事業において同種の計画変更申請があった場合には、

事業目的に変更がない限り、計画内容の変更には柔軟に対応していく必要があると思われ る。

(4) 資機材調達

15

次借款対象となったコンテナクレーンやタグボート等の資機材は、計画どおり調達 されている。

(5) コンサルティング・サービス

15

次借款対象となった資機材調達の入札書類作成等の調達準備が、第

11、12

次円借款 のコンサルティング・サービスに追加されたことにより、コンサルタントの作業量は当初 計画より増加している。

2.1.2 工期

土木・建設工事は、当初計画と比較し、約

1

年間遅延している。遅延の要因は、コント ラクターの選定開始が約

1

年間遅れたためである。コントラクターの選定開始遅延の理由 は、マクロ経済安定化を目的に対外借入計画を見直すために、1985 年

11

月にタイ政府が 東部臨海開発計画を一時凍結したことにある。その後、同計画の内、レムチャバン地区に ついては

1986

10

月に事業再開が決定されたが、この一時凍結の影響で、第

12

次円借 款は当初予定より約

1

年間遅れて、1986 年

11

月に借款契約を調印した。なお、PAT は、

同借款契約調印の翌月から直ちにコントラクター選定の作業を開始している。

土木・建設工事の工期自体は、ほぼ計画どおりであった。すなわち、事業の完工は凍結 期間の分だけの遅延にとどまっている。これらは、事業再開後の

PAT

の迅速な処理、およ びコントラクターの能力の高さによるところが大きい。

なお、資機材調達については、もともと事業の後半に予定されていたため、凍結の影響を 受けることなく、ほぼ当初計画どおりに行われた。

2.1.3 事業費

土木・建設工事費は、当初計画に比べ約

5

割程度の実績となった。工事費減少の主要な 要因は激しい受注競争と急激な円高にあると思われる。具体的には、土木・建設工事の国 際競争入札で、P/Q応募

44

社、同通過企業

13

社、応札

9

社、と激しい競争が展開され、

競争による大きな価格低下圧力があったものと思われる。また、第

12

次円借款アプレイ ザルが行われた

1985

年から工事契約が締結された

1987

年までには急激な円高が進行して おり、これによる工事費の円換算額が低下したことも大きい。

土木・建設工事の契約額外貨分(契約総額の

70%)は、1,421

百万バーツだが、第

12

次円 借款アプレイザル時為替レート(1985年:1バーツ=9.1 円

)で換算すると 12,927

百万円であ り、当初計画

14,034

百万円との差額である

1,107

百万円(計画の約

8%)の減少は受注競争の

結果と考えられる。また、同契約額外貨分を契約時の為替レート(1987年:1バーツ=5.6円) で換算した

7,930

百万円と、12次円借款アプレイザル時レート換算額との差額である

4,997

百万円(計画の約

36%)の減少は急激な円高によるものと考えられる。

なお、事業範囲の変更は、事業費には大きな影響を与えていない。これは、パッケージ

2

およびステージ

2

の一部土木・建設工事の追加については、これら工事を含めた金額で 契約されていること、ターミナル利用計画の変更に伴う追加工事については、借款対象と なならなかったためである。

一方、資機材調達費は、ほぼ計画どおりの実績となっている。

2.1.4 実施体制 (1) 実施機関

東部臨海開発部(OESB)

東部臨海開発計画は、様々な実施機関による複数の個別事業から構成されていることか ら、首相を長とする東部臨海開発委員会が全体の政策決定に当り、同委員会事務局である 国家経済社会開発庁

(NESDB)

内の東部臨海部(Office of the Eastern Seaboard Development

Committee: OESB)

により個別事業の調整、推進、モニタリングが行われている。

(なお、 OESB

Center for Integrated Plan of Operations: CIPO

と呼ばれる場合もある。)。

OESB

は、首相を長とした閣僚級の意志決定機関の事務局として、東部臨海開発計画の 投資事業決定について、ある程度の調整能力を発揮した。なお、入札、施工監理、貸付実 行の手続など実際の事業実施に関しては、全て各実施機関にて行われた。

タイ港湾公社(PAT)

本事業の実質的な実施機関はタイ港湾公社(PAT)であり、円借款の借入人も

PAT

自身で ある(タイ政府が借入を保証)。PAT は、戦後すぐに完成したバンコク港運営のため、1951 年に設立された。1979 年から

1991

年にかけて海軍のサタヒップ港を商業港として運営し た以外は、バンコク港の運営のみを担当していた。現在は、バンコク港とレムチャバン港 の

2

港の運営を行っている。

PAT

は、本事業の実施にあたって、内部の最高意思決定機関としてレムチャバン港建設 監理委員会

(Laem Chabang Port Development Supervision Committee)

を設置した。同委員会の 委員長には

PAT

副総裁が就任し、委員には各部局の副局長が任命された。また同委員会の 事務局は、各部局からの

20

名の専任エンジニアによって構成され、部局間にまたがる事 項の意思決定の円滑化を図った。レムチャバン港の実際の建設では、同委員会事務局の出 先機関として、レムチャバン港建設事務所を現地に設置し、専任のエンジニア

3

人が常駐 した。

本事業は、PAT にとって、初めての大規模港湾建設事業であったが、上述のような組織 をもって建設にあたり、工事の遅滞もなく無事建設事業を完了させたことは、高く評価で きると思われる。

2.1 PAT

の事業実施体制

レムチャバン港建設監理委員会

レムチャバン建設監理委員会事務局

レムチャバン港建設事務所

(2) コンサルタント、コントラクター

本事業では、施工監理のため、第

10

次円借款で詳細設計を行った本邦コンサルタント と現地コンサルタントの共同企業体を、詳細設計にて十分な成果をあげていたことから、

随意契約にて雇用している。土木・建設工事および資機材調達は国際入札が行われ、土木・

建設工事は現地企業が、資機材調達は

5

本の契約を本邦企業

3

社、現地企業

2

社が受注し ている。PAT からは、コンサルタント、コントラクター何れもパフォーマンスは良好だっ た旨が報告されているが、工程の組み替えを行うなどの工夫により、土木・建設工事、資 機材調達ともに、ほぼ当初計画どおりか、やや短い期間で完了していることは、高く評価 されよう。

2.2 運営・維持管理にかかる評価 2.2.1 運営・維持管理体制

本事業の運営・維持管理は、事業実施に引き続き

PAT

の所管となっている。ただし、

PAT

では、ターミナルの運営は民間業者への委託方式により行っている

(バンコク港の運営は PAT

直営)。PAT が民間委託方式を採っているのは、ターミナルを効率的に運営するため であり、同港のターミナルの運営委託状況は、表

2.1

のとおりである。

2.1 レムチャバン港のターミナル運営民間委託の状況

ターミナル 企業名 取扱貨物 契約日 契約年数

A0 - 内航海運、

運営管理ボート用

-

-A1 PATが運営 内航海運 -

-A2 Thai Laem Chabang Terminal Co.,Ltd. (TLT) 多目的 1996.10. 1. 30

A3 - 雑貨 -

-A4 Aawthai Warehouses Co., Ltd. 砂糖・糖蜜 1993. 3.17. 25

A5 Universal Coal Co., Ltd. 石炭ほか(自動車等) 1996. 5. 1. 25

B1 Laem Chabang Container Terminal 1 Co.,Ltd. コンテナ 1995.11. 1. 12 B2 Evergreen Container Terminal (Thailand) Co.,Ltd. (ECTT) コンテナ 1993. 3.30. 27 B3 Eastern Sea Laem Chabang Terminal Co.,Ltd. (ESCO) コンテナ 1995.12.17. 27

B4 TIPS Co.,Ltd. コンテナ 1990.12.18. 27

B5 Laem Chabang International Terminal Co.,Ltd. (LCIT) コンテナ 1996. 5. 1. 30 出所:PAT

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