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2.  国際機関及び各国の電子商取引政策動向

2.1  国際機関

2.1.4  ASEAN+3

名  称  東南アジア諸国連合(ASEAN)+3  設立年度  1997 年に、日本、中国、

韓国が初めて ASEAN サミ ットに参加 

事務局  ジャカルタ(インドネシア)  加盟国数  ASEAN10 カ国 

+3(日・中・韓) 

活動目的  ASEAN 

1.  地域における経済成長、社会・文化的発展の促進  2.  地域における政治・経済的安定の確保 

3.  域内諸問題の解決  ASEAN+3 

1.  1999 年の第 3 回 ASEAN+3 サミットで、初めての共同声明「東アジアに おける協力に関する共同声明」が採択され、長期的経済協力計画の基 本原則が示された。 

EC 関連  政策提言等 

1999 年  「東アジアにおける協力に関する共同声明」で東アジアにおける経済 協力の原則を示す。 

2001 年  「第 4 回 AEM+3(経済閣僚会議)共同声明」で、「アジアにおける IT エンジニア育成のためのイニシアチブ」アジア e 学習イニシアチブ」

など 8 つの経済協力プロジェクトが示される。 

2002 年  「第 5 回 AEM+3 共同声明」で、4 つの経済協力プロジェクトが追加 される。 

2003 年  「第 6 回 AEM+3 共同声明」で、3 つの経済協力プロジェクトが追加 される。 

URL  http://www.ASEANsec.org   

ASEAN+3 は、1967 年に設立された東南アジア諸国連合( ASEAN:Association of Southeast Asian  Nations)の加盟国であるマレーシアのマハティール首相が、1997 年の ASEAN サミットで、日本、

中国、韓国を非公式に招待し、これらの国の首脳が参加したのがきっかけである。当時、東アジ アは金融危機に直面しており、将来における同様の危機を防ぐには、地域間の強い経済協力が必 須であるとの認識が広がっていた。マハティール首相は地域協力強化の一環として、日・中・韓 の参加を呼びかけ、以来、毎年 ASEAN サミットにあわせて ASEAN +3 サミットが開催されている。 

 

ASEAN は 1999 年以来、e‑ASEAN 構想を進めており、+3(日本、中国、韓国)との間でも作業部 会を設立した。一方、東アジアにおける長期的な経済協力関係の構築を目的としている「ASEAN+3」

としての地域の電子商取引に関する取り組みは、2001 年の AEM+3(ASEAN+3 の経済閣僚会議)で 以下の 8 つの経済協力プロジェクトを発表したことが始まりとなっている。電子商取引に関する 取り組みは、ASEAN 及び日本、中国、韓国の経済閣僚会議において進められている。 

 

・  ASEAN 域内の中小企業の競争力の強化 

・  環境保護のための実用的技術の教育プログラム 

・  IT エンジニア育成のためのイニシアチブ 

・  アジア e 学習イニシアチブ 

・  業界標準における適合性評価のための開発プログラム 

・  メコン流域諸国における国際貿易向上を目的とした人材育成 

・  域内の環境問題対策のためのリソースや衛星画像のシェア   

また、2002 年の AEM+3 で、さらに以下の 4 つのプロジェクトが提案、承認された。 

・  東アジア特別協力イニシアチブ 

・  ASEAN+3 の中小企業ネットワークのための包括的行動計画 

・  経済技術開発圏に関するセミナー 

・  ASEAN+3 によるエンターテインメント業界の促進   

(3)2003 年の主な動き  AEM+3 会議開催 

2003 年 9 月にカンボジアで行われた第 6 回 AEM+3 会議では、これまでに発表された 12 のプロ ジェクトのうち 3 件が完了したこと、またそのほかの 9 件が実行中であることに評価を示した上 で、以下の 3 プロジェクトを新たに承認した。 

 

・  アジア電子商取引インキュベーター 

・  ASEAN+3 サプライ・チェーン・プロジェクト 

・  ASEAN 諸国向けの電子商取引に関する教育プログラム   

また、AEM+3 は共同声明の中で、東アジア研究グループ(EASG:East Asia Study Group)によ る最終報告を高く評価した。EASG は、韓国の金大中大統領(当時)の提案により 2001 年に設立 された研究グループで、ASEAN 及び日本、中国、韓国の政府関係者で構成される。EASG は、東ア ジア・ビジョン・グループ(EAVG:East Asia Vision Group)(ASEAN+3 の有識者で構成される)

が 2001 年に発表した報告(経済、金融、政治/セキュリティ、環境/エネルギー、社会/文化/教育、

制度の多岐にわたり、東アジア地域の発展のための 22 の提案を発表)を踏まえ、ASEAN +3 に 17 の短期的方策を提案している。その 17 の提案は以下の通りである。 

 

1  東アジアビジネス評議会の設立 

2  先進国に対する関税特恵一般システム及び優遇措置の確立  3  外国直接投資増大のための環境整備 

4  東アジア投資情報ネットワークの構築 

5  民間セクターの積極的な参加を促し、潜在的成長分野のためのリソースやインフラストラ クチャの共同開発及び金融リソースの拡大 

6  インフラストラクチャ、IT、人材開発、ASEAN 地域経済統合の 4 分野における支援と協力 

7  技術の伝授や共同技術開発 

8  通信インフラストラクチャ構築及びインターネット・アクセス拡大のための共同 IT 開発  9  東アジアシンクタンクのネットワーク作り 

10  東アジアフォーラムの設立 

11  東アジアにおける包括的な人材開発プログラムの実施  12  貧困緩和プログラムの構築 

13  初歩的医療ケアへのアクセスを提供するための確実なステップ  14  新しいタイプのセキュリティ問題に対する協力体制の強化 

15  文化・教育機関との協力によるアイデンティティ及び東アジアとしての自覚の促進  16  東アジアにおける芸術・工芸品・文化的伝統を維持するため、専門家によるネットワーク

や交流を推進  17  東アジア研究の推進   

また、知的所有権に関して、「AEM+3 は、知的所有権保護を強化することの重要性を認識して おり、偽造品対策を検討・開発するとともに、投資を誘致し、市場の成長を促進するために地域 間の協力を強化していく」と宣言し、一体となって知的所有権対策へ取り組む姿勢も示した。 

 

e‑ASEAN+3 

1999 年の ASEAN 非公式サミットで承認された「e‑ASEAN 構想」に基づく e‑ASEAN タスクフォー スは、日本、中国、韓国の「+3」との連携を深めることにより、e‑ASEAN 構想の拡大強化を図っ ている。e‑ASEAN 作業部会の Pichet Durongkaveroj 会長は、2002 年 11 月下旬、「e‑ASEAN イニシ アチブ&地域 ICT 戦略(e‑ASEAN Initiative & Regional ICT Strategies)」と題する報告書を発 表した。このなかで、e‑ASEAN 構想を推進する上で、日本、中国、韓国との共同事業について以 下のように報告している。 

 

●中国との協力事業 

・  ASEAN−中国の ICT セミナー 

・  ICT 分野に関する中長期的協力計画書の草案作成 

・  ICT ワークショップ   

●日本との協力事業 

・  CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)における ICT 関連の法的枠組み構 築に関する協力 

・  アジア・オープンソース・ソフトウェア・コミュニティ 

・  TEDI(電子貿易業務システム)−マレーシアとのパイロット事業 

・  Eb‑XML における協力   

●韓国との協力事業 

・  東アジアにおけるデジタル・デバイド解消のための特別プロジェクト 

 

●+3 との協力事業 

・  従来、1 カ国との協力で行っていた以下の事業を「+3」としての協力事業に拡大 

・アジア・オープンソース・ソフトウェア・コミュニティ 

・TEDI 

・東アジアにおけるデジタル・デバイド解消のための特別プロジェクト 

・  既存の協力プロジェクト 

・アジア e 学習ネットワーク 

・ASEAN +3SME ネットワーク 

・  新たに提案されている協力プロジェクト 

・ASIA e ‑Commerce Incubator(ASEAN 域内の中小企業による電子商取引参加を促進する ためのプロジェクト。2003 年の AEM+3 で新たなプロジェクトとして承認された) 

・ASEAN e ‑Measurement(ASEAN 域内のデジタル経済を効果的・統一的に測定・モニター することを目的としたプロジェクト)