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インターネット基盤の現況

1.  電子商取引の普及状況および現状分析

1.4  ヨーロッパ市場

1.4.1  インターネット基盤の現況

(1)情報通信インフラの現況 

(ⅰ)EU 

ITU が世界 206 カ国を対象に通信インフラ、ネットワーク利用率、通信市場環境の 3 分野 26 項目で評価した携帯電話・インターネット指数(Mobile Internet Index)によると、イ ギリスが 63.00 で 8 位、ドイツが 17 位(53.53)、フランスが 21 位(52.45)となっており、

西ヨーロッパ諸国は、他の地域に比べて、情報通信インフラ環境のレベルが相当に高いこと がわかる49。 

 

       

49 ドイツ、イギリス、フランスの IT 産業の現況および展望、週間技術動向、ITFIND、2003 年資料 

% 

表 1‑26 携帯電話・インターネット指数:順位 

合計  通信インフラ  ネットワーク 

利用率  通信市場環境  区分 

点数  順位  点数  順位  点数  順位  点数  順位  イギリス  63.00  8  53.62  14  48.76  9  96.00  4  ドイツ  53.53  17  50.76  16  37.85  53  82.73  34  フランス  52.45  21  46.68  22  33.83  87  82.64  35  韓国  63.42  7  65.12  3  33.77  91  89.68  14  ヨーロッパ  41.92  ‑  32.33  ‑  37.68  ‑  66.02  ‑  全世界  29.14  ‑  14.09  ‑  32.48  ‑  54.70  ‑  出典:ITU 

 

(ⅱ)イギリス50 

イギリスは、ヨーロッパの情報化をリードしている先導国家のひとつで、政府の政策と戦 略 に 力 を 得 て 情 報 化 が 早 く 進 ん で い る 。IDC/World Times(2002 年 ) の 情 報 社 会 指 数

(Information Society Index)調査によると、イギリスは、2001 年時点で 55 の調査対象国 のなかで 7 位の情報化レベルを維持しており、ドイツ、フランスなどその他のヨーロッパ先 進国より高いレベルを示している。 

イギリス政府の情報化努力に後押しされたイギリスの情報通信インフラは、相当に高いレ ベルである。イギリスのインターネットホスト数は、2001 年末現在 223 万台で、人口 1 万人 当たり約 371.37 台のホストをもっていることになる。ITU が世界 206 カ国を対象に通信イン フラ、ネットワーク利用率、通信市場環境などを評価した携帯電話・インターネット指数で、

イギリスは 206 カ国のなかで 8 位にランクされている(表 1‑26 参照)。   

表 1‑27 イギリスの情報通信インフラの現況(2001 年現在) 

インターネット  PC 

ホスト数 人口 1 万人当たり のホスト数 

利用者数 

(千人) 

人口 1 万人当たり

の利用者数  総保有数 人口 100 人当たり の保有数  2,230,976  371.37  24,000.0  3,995.01  22,000  36.62  出典:ITU、2002 年 

 

(ⅲ)ドイツ51 

ドイツは、イギリスとともにヨーロッパの情報化をリードしている先導国家のひとつであ る。IDC/World Times(2002 年)の情報社会指数の調査によると、ドイツは、2001 年時点で        

50 2003 年版 e‑ビジネス白書、産業資源部 韓国電子取引振興院、2003 年 1 月 

51 2003 年版 e‑ビジネス白書、産業資源部 韓国電子取引振興院、2003 年 1 月 

55 の調査対象国のなかで 15 位の情報化レベルを維持している。これはアメリカ、イギリス、

その他ヨーロッパの国など主要先進国に比べると相対的に低いレベルではあるが、それ以外 の地域の国々に比べると情報化レベルはかなり高い方である。また ITU の世界 206 カ国を対 象に通信インフラ、ネットワーク利用率、通信市場環境などを評価した携帯電話・インター ネット指数で、ドイツは 206 カ国のなかで 17 位にランクされている(表 1‑26 参照)。 

ドイツ政府も、イギリス政府と同じく情報化に力を入れている。これに力を得てドイツの 情報通信インフラは相対的に高いレベルにある。ITU 報告書によると、ドイツのインターネ ットホスト数は 24 万 6,000 台であり、インターネットドメイン「de」数は 600 万個に迫る。

これは「com」ドメインに続き、世界で 2 位のレベルであり、ドイツのインターネット人口の 増加とともにインターネットドメインの重要性が強調されている52。 

 

表 1‑28 世界のドメイン登録の推移 

(単位:千) 

区分  Com  de  uk  net  org  ドメイン登録数  21,892.6  5,938.3  3,868.4  3,672.3  2,418.5  出典:Denic 

 

(ⅳ)フランス53 

フランスは、ヨーロッパ内の先進国にもかかわらず、全体的な情報化および IT インフラは、

イギリス、ドイツに比べて相対的に低いレベルである。IDC/World Times(2002 年)の情報 社会指数の調査によると、フランスは、2001 年時点で 55 カ国の調査対象国のなかで 20 位の 情報化レベルを維持しているが、これは、アメリカ、日本、イギリス、ドイツなど、他の先 進国はもちろん、韓国、シンガポールなどのアジア諸国よりも低いレベルである。ITU の調 査でも、フランスは、世界 206 カ国を対象に通信インフラ、ネットワーク利用率、通信市場 環境など 3 部門で評価した携帯電話・インターネット指数で 21 位にランクされるなど、イギ リス、ドイツに比べると相対的に低い位置付けでである(表 1‑26 参照)。フランスの IT イン フラは、他の先進国よりは低いが、概して高いレベルを維持している。インターネットホス ト数は、2001 年末現在、78 万 8,897 台で人口 1 万人当たり約 132.94 台のホストをもってい る。 

 

(2)インターネットの普及現況 

(ⅰ)EU 

ヨーロッパは、インターネットの分野においてはアメリカよりも早い成長を見せており、

インターネットの利用者数は、2000 年 9 月には 1 億人を突破した。e マーケターによると、

ヨーロッパのインターネット利用者数は、2003 年 6 月現在、1 億 4,850 万人と推定されてお

       

52 ドイツ情報通信市場調査報告書(抜粋、修正して引用)、ICA、2003 年 5 月 

53 2003 年版 e‑ビジネス白書、産業資源部 韓国電子取引振興院、2003 年 1 月 

り、オンライン購入も次第に広がっている54。 

(単位:千人) 

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000

Western Europe 36,362  52,532  94,401  135,835  167,158  195,325  Central and Eastern Europe 3,359  6,698  14,149  21,483  29,953  38,920  Europe Total 39,721  59,230  108,550  157,318  197,111  234,245  World 160,058  234,711  372,453  496,698  612,607  738,055 

1998 1999 2000 2001 2002 2003

  出典:Paul Budde、2002 年 

図 1‑67 ヨーロッパの地域別インターネット利用者数   

西ヨーロッパ諸国のインターネット普及率は、2006 年までには 66.1%に達すると見込まれてい る。国別では北欧諸国が 82.5 %でもっとも高い普及率の上昇が見込まれ、これにイギリスの 70.4%、ドイツの 67.8%、フランスの 65%が続く。インターネットの利用者総数は、2001 年 1 億 3,944 万人、2002 年 1 億 6,500 万人、2003 年 1 億 9,118 万人、2004 年 2 億 1,492 万人、2005 年 2 億 3,595 万人と推算され、年平均では約 14.1%の増加傾向をたどる見通しである。このうち、

ドイツが 2002 年時点で 3,620 万人と、最も多いインターネット利用者数を有し、これにイギリス の 3,156 万人、フランスの 1,907 万人が続く55。 

 

       

54 ヨーロッパのインターネット利用現況、情報通信政策研究院、2002 年 7 月 

55 西ヨーロッパのインターネット普及率、2006 年 66%の見通し、KOTRA、2003 年 6 月 

0 5 10 15 20 25 30 35 単位:100万人

0 10 20 30 40 50 60 70 単位:

2000年の利用者数 2.36  0.144  2.58  2.27  20.1  19.98 

2001年の利用者数 4.5 2.2 0.167 1.6 2.15 26 33 11

2000年普及率 56.36 52.6 52.11 48.37 43.93 24.28 33.58 15.26 2001年普及率 50.5 48.8 60 29.6 42.3 31.3 55.3 18.3

スウェー デン

ノル ウェー

アイスラ ンド

デンマー

フィンラ

ンド ドイツ イギリス フランス

  出典:Paul Budde、2001/Nielsen//NetRatings、2001 年 12 月 

図 1‑68 ヨーロッパの国別インターネット利用者数   

一方、ヨーロッパでは 50 人未満の中小企業の 94%がコンピューターを活用しており、84%が インターネットを利用していることが明らかになった。従業員基準では、従業員全体の 97%がコ ンピューターを使っている企業に従事しており、91%はインターネット接続が可能な企業に従事 している。小企業を除くほとんどの企業が地域ネットワーク( LAN)に加入している。企業全体の 約 30%(従業員基準では全体の 50%)がイントラネットを利用している。それに対し、大企業は 固定されたネットワーク網(fixed network connection)に加入している(2002 年度中盤基準)56。   

       

56 EU の e ビジネス現況、eBizKorea(通巻 53 号)、韓国電子取引振興院、2003 年 8 月 

83

96

99

75 80 85 90 95 100 105

0~49 50~249 250~

(%)

  出典:e‑Business W@tch(2002 年調査) 

図 1‑69 企業規模別インターネット接続現況   

(ⅱ)イギリス 

イギリス統計庁の調査結果によると、イギリスのインターネット使用人口は 2000 年の 1,615 万人(27%)に始まり、継続して増加し、2001 年には 2,033 万人(34%)を記録した。

2002 年 4 月までには、イギリスの成人の約 2,520 万人(55%以上)がインターネットに接続 していることが明らかになった。また e‑MORI Technology Tracker は、2002 年 10 月までに 人口全体の 45%がインターネットを利用しているとし、eTForecast が 2002 年末に発表した 調査によると、イギリスのインターネット利用者は現在 2,715 万人に達しているが、これは 人口全体の 45.5%に当たり、アメリカ、中国、日本およびドイツに次いで、5 番目に多い利 用者数であるという。またフォレスターリサーチは、今後 4 年間、ネチズンの数は増加し続 け、2006 年には人口全体の 68%に当たる約 3,280 万人がインターネットを利用すると予想し ている。 

とくに、2002 年 8 月の「消費者のインターネット利用:オフテル住民調査( Consumers' Use  of Internet:Oftel Residential Survey)」では、世帯構成員が多いほど、また年間所得が 高いほどインターネットの利用が多いという結果を得たが、世帯規模や所得水準によるイン ターネットの利用比率の差は、徐々に狭まっていると指摘している57。 

 

(ⅲ)ドイツ 

ITU の報告書によると、ドイツの PC 普及台数は、2001 年に 2,764 万台に達し、普及率は 33.6%を記録している。インターネットの利用者数は 3,000 万人で、人口全体の 36.43%に 当たる。韓国と比べると PC 普及率の面ではドイツが先行しているが、インターネットの利用 者数では韓国がドイツを大きく引き離している。 

インターネットサービスの場合、2000 年末現在、加入者数は約 930 万人で、Deutsche  Telekom の子会社である T‑Online が市場の約 70%、AOL が約 16.4%、Compuserve が約 5%を        

57 イギリスの電子商取引現況、韓国電子取引振興院、2003 年 3 月 

占めている58。   

(ⅳ)フランス 

ITU によると、フランスの PC 普及台数は 2001 年に約 2,000 万台で、普及率(100 人当たり 普及台数)が約 33.7%を記録し、14.7%だった 1995 年以降、毎年、急速に増加しているこ とが明らかになった。インターネット利用者は約 1,500 万人で、人口 1 万人当たりでは 2,638 人がインターネットを利用していることになる。これはイギリス、ドイツなど、他のヨーロ ッパ先進国に比べると低いレベルである。 

 

(3)ブロードバンド接続現況 

(ⅰ)EU 

ヨーロッパでは 2000 年以降、インターネットの主要基盤設備に多くの投資が行われた。ヨ ーロッパ域内では、西ヨーロッパが現在、インターネット利用がもっとも盛んな地域であり、

この地域では ISDN、DSL など超高速インターネット接続が、最も早い速度で伸びている。ま た、デジタル化された超高速網は無線インターネットとともにインターネット接続において 急速な成長を見せている。データモニターによると、ヨーロッパのブロードバンド使用世帯 数は、2003 年 3 月現在の約 1,000 万世帯から、2006 年には 4,100 万世帯まで増加する見通し である。 

IDC の「ヨーロッパの広帯域サービス市場調査報告書」によると、ヨーロッパのブロード バンド人口は 2002 年末現在 1,340 万人で、1 年前に比べて 2 倍に上昇し、インターネットサ ービスの収益は 34 億ユーロに達する。また、広帯域接続技術は DSL がブロードバンド人口全 体の 70%に至るなど、断然、優勢なことがわかった。報告書は、ヨーロッパのブロードバン ド人口は 2007 年には 6,200 万人まで増加し、広帯域サービス収益は 230 億ユーロに達すると 予測している59。 

また、別の機関であるヤンキーグループは、ヨーロッパのブロードバンド市場が今後 3 年 間で年平均 68%の伸び率を記録し、2006 年には 178 億ユーロ(189 億ドル)に達するとして いる。とくにヨーロッパでは、ブロードバンドのなかで DSL サービスがケーブルモデムを追 い抜き、消費者市場を支配すると予測する。また、ブロードバンドの 1 人当たり年平均売上 げも伸びると予想され、DSL 売上げの約半分はビジネス市場からもたらされるとしている。

DSL とケーブルモデムを通じた広帯域インターネット接続者数は、2006 年までに、ヨーロッ パで 3,310 万人になるとヤンキーグループは見ている。 

次の図表は、データクエストが発表した西ヨーロッパの DSL 加入者数と普及率の予想であ る。 

 

       

58 ドイツ情報通信市場調査報告書、ICA、2003 年 5 月 

59 Europemedia、2003 年 6 月 10 日付記事