94 2.:企業内アンケート調査
表2一 47職階別・性別・学歴別の現職階経験平均年数(目立:事務系)
同類属性誤長徽主任陣購獺}1馳女紳騨歴縛目艀歴
H立本社12・・年14・・1姻4・・15.・
茨城事務系呵3.・μ・!3.・6に・
轍事務尉■・.75.・μ・7.・2
4.s 1 s.6 4.s 1 3.s
2.1.5.園答者の職階とこれに関連する属性 95
表2−49職階×学歴の経験年数主 任 企 画 員 「
侮[業所\\高学歴i低・中学歴 高学劇低・中学歴
・立鮒[・・年1・・i・・1・・
茨騰・務剰 ・・1・・i・・1・・
と企画員についてまとめたものが,表2−49である。
本社の企醸員がいずれの学歴においても平均4.6年の職階経験をもつのを除 けば,他は主任も企画員もいずれも高学歴者の方が1年前後短いことがわか る。この数値:は現職階の経験年数であるから,ただちに次の職階への昇格まで の年数を示すものではないが,平均値としてみることにより,昇格までの年数 をかなり表すものと解釈できる。従って前節で指摘した,学歴が契機となった 職階の上下関係と年齢・在社年数の上下・長短関係の逆転のケースに結びつく ことがらであると考えられる。職階に関連する属性のひとつに入れてもよかろ
う。
2.1.5.8.職階をめぐる属牲のまとめ
2.1.5.1.から2.!.5,7.までの検討は,本研究が敬語行動の分析の軸に設定
した職階という属性が他のどのような属性によって記述されるかという立場に 立ったものといってよい。モデル論的にいえば,ある従業員は入社時に,性別と学歴とを既定の属性としてもっている。
学歴は,新卒入社の揚合,入社時の年齢を決定する。以後は年齢と在社 年数は着実に増加する。このような関係にある4種の属性が,その従業 員のある時点での職階にかなり強く関連する。事業所の性格や職種によ り具体的な実現としては異なっても,基本的・概揺的には職階はこうし た要素から記述できる。
と考えるモデルを得たことになる。
もちろん,職階を決定する企業の入事考課の基準には,これら以外の要素・
属性が組み込まれているはずである。そのうちでも,本人が当該職階の職責を はたすに充分な資質や能力を有するかどうかという基準は,おそらく他のどの
96 2.企業内アンケート調査
基準よりも重視されるであろう。その意味では,上記のモデルは単純にすぎ,
読者を誤解にまねく危険をもっている。この限界をふまえた上で,また礼節以 降にみるこれら以外の諸属性も調査可能な範囲で知った上で,職階という属性 のありようを把握したのがここまでの検討である。
なお,具体的な敬語行動・敬語意識についての項目をみる時,性別・年齢な どの属性と職階とを同列の属性要因として扱うことが必要であるのはいうまで もない。職階がそれらに完全に従属した変数でないことは,たとえば図2−44,
一45,一46などに明らかだからである。
最後に,誤解を避けるため次のことを断わっておく。我々は,以上の検討で 職階がいわゆる年功序列主義・学歴主義にもとづいたものだというつもりは毛 頭ない。いえるものでもない。我々は,企業が人事考課の上で,能力など他の 基準を無視して,年功序列主義・学歴主義をとるということは,前述の通りあ り得ないと考える。このことは読者に充分な理解を求めたい。ここで検討した 年齢・性・学歴などが言語行動に要因として深く関わるものであることが,従 来の雷干調査で明らかになっていることをふまえ,それらと職階との関連をお
さえておくことが本調査にとって必要であったのである。
2.1.6.回答者のその他の属性
ここでは,アンケートのフェイス・シート部分で得られた情報のうち,職階 に直接的には関わらない諸属性のいくつかをみる。ただし,結果から職階との 関連が注意されたものはこの点にもふれる。
21。6.1.出身地
調査項員F7で「居住経歴」を,就学以前から最終学歴まで各学校時代に最 も長く住んだ漿名を記入する形で問うた。ここでは,いわゆる言語形成期(5 歳〜13歳という時期を考えるのが一般的だろう)を最も長く含む小学校時代
の情報を中心にまとめる。
表2−50は,回答者が小学校時代に主として居住した所を,地方別・事業所
別にまとめたものである。
事業所のある東京都,茨城 県,京都府・大阪府は特に 県単位の小計も(内数とし
て)示した。
表の下欄,標準偏差の値 を参考にみていくと,最も 散らばりが大きいのは日立 本社,以下茨城現揚系,茨 城事務系,目鐵建材,京阪
という順序である。
注意すべきは,各事業所 のある都府県で小学生時代 をすごした人の割合が,い ずれの揚合も最も高くなっ
ていることである。これが 最も顕薯なのが茨城現場系 で茨城県69.8%,以下京:
阪(京都府+大阪府)の40
%,H鐵(東:京都)の33.8
%,茨城事i務系の33.5%,
H立本山の31%という割
合に及ぶ。また範囲を拡げ て地方単位でみると日立本 社で61.5%,茨城現揚系で72.8%,岡事務系で
44.4%,N鐵で46.6%が 関東地方,京阪で52. 2%が近畿地方の嵐身者であ
2.1.6.圏答者のその他の属性 97 衰2−5⑪ 小学校時代の居往地(地方別・事業所別)
凹凹所
日立 茨城 茨城 京 日立 日鐵地方
本杜 事務 現饗 阪 全体 牢祉龍 海 遊 4人
6 4 0 14 9
1.エ% 2.7 ユ.7 エ.6 4.6
21 64 36 3 ユ24 8
東 北
6.0 29.0 15.5 33 23.9 4.1
ユ3 74 三62 6 255 ユ
茨城隈
3.7335
69.8 6.7 28.6 05関
108 13 4 1 ユ26 66
東京棉
31.0 5.9 ユ.7 エ.1 エ4.エ 33.8その億の 93
u
3 3 ユ10 24関 東 26.8 5.0 ム3 3.3 エ2.3 12.3
東
関 東 214 98 169 ユ0 491 91
小 計 61.5 44.4 72.8 エ1.エ 55.0 46.6
41 16 2 3 62 7
中
部
1エ.8 7.2 o.9 3.3 7.0 3.6
大阪府
8 2 0 36 46 14京都府
2.3 0.9 40.0 ・ 5.ユ 7.2近
その他の 7 5 o 工1. 23 ユ2
近 畿 2.0 23 エ2.2 2.6 6.2
畿
近 畿 ユ5 7 0 47 69 £6
小 計 43 3.2
522
7.7 」3.48 9 1 8 26 7
中 屡
2.3 4.エ 0.4 8.9 2.9 3.6
4 5 0 o 9 3
四 照
エ.エ 2.3 エ.0 エ5
15 6 荏 ユ5 40 33
九 飼
43 2.7 1.7 16.7 4.5 16.9
2 1 0 0 3 2
外 国
0.6 0.5 03 1.0
24 9 ユ6 4 53 9
鼓 R
6.9 4.1 6.9 4.4 5.9 4.6
34S 221 232 go 891 195
計
エ00.0 エ00.0 ・エ00.0 100.0 100.o エ00.0
標 準 偏 差 63.94 31.96 52.40 14.12 145.14 26.79
(斜寧体はタテの%。関來と近議の小区分の数{雌ま全偉の内数。)
98 2.企業内アンケ・…ト調査
表2−51事業所のある都府県出身者の割合(:事務系・職階別)
事業所 凹凹本社
H鐵建材
茨城事務系
京阪事務系
讃
東京 東京 茨城 京都 大阪
部長
%42. 9 (7)
28. 6 (14)
20. 0 (5)
100. 0 (1)
課長
22. 2 (27)
5. 6
(18)
エエ.1 (18)
o (3)
主任 係長
刀.1 (45)
エ5.6 (45)
26. 8 (41)
10. 0 (10)
企繭員 一般1
18. 5 (65)
30. 3 (33)
17. 5 (57)
20. e (le)
事務員 一般H
41. 6
(161)
5エ.8 (85)
51. 2 (84)
65. 6 (32)
(()内は盗職階の入数。これを100とする。)
表2−52 事業所のある府県出,身者の割合 (現場系・職階別)
讃 組長 手脚導 Z能員
技能員事業所
茨城現揚系 茨城
%68.4
i38)
61.1 i36)
71.5 i151)
京阪現揚系
京 都
蛛@阪
0(1) 0(2) 37.9i29)(()内は谷職階の入数。これをleoとする。)
表2−53事業所のある都府鼠畠身者の割合(性別・学歴別)
ア浄て嘗業
所
日立本社 N鐡建材
茨城事務系
茨城現場系京 阪
謙
東 京
東京 茨城 茨城 京都 大 阪
性
酬琳性
o/0 17. 7
(186)
20. 8
(125>
25.5
(184)
66. 8
(190)
30. 5 (59)
46. 3
(160)
57.ユ (7e)
75. 0 (36)
83. 8 (37)
60. 0 (30)
学
歴
低 中 高
50. 0 (8)
(e)
90.9 (11)
70. 9
(148)
25. 0
(8)
34. 0
(2e3)
40.4
(le4)
31.8
(132)
65.8 (79)
43.3 (67)
25. 7
(136)
26. 4 (91)
26. 7 (75)
100. 0 (3)
33. 4 (15)
(()内は各カテゴジーの金俸人数。これを1eoとする。)
2.1.6.園答者のその他の属性 99
る。つまり地心の企業・事業所に勤務する人が多いことがわかる。特にこの傾 掬は現揚系:事業所に強い。また,茨城2工揚,特に事務系で東北綴身者の割合が比較的高いこと,京阪に九州出身者が多いこと,日立本社・日鐵の両本社機 構では出身地方が関東以外では全地方に分かれていること(単純平均値をはる
かに下まわる少人数ずつながら)なども注意しておいていいだろう。
ところでこうした状況を少し詳しくみると,職階・性・学歴などの属性がこ の出身地の分布に関連していることがわかる。表2−51,一52に,各事業所のあ る都府県で小学校時代を送った人が,各職隠の中でどんな割合を占めるかをま
とめた。職階の金人数が1ケタなどと小さいケースは不安定なので考慮の外に するとして,最も顕著なのは事務系の最下位:職階(事務員と一般∬)でこの割 合が高いことであろう。4捌から6捌が該当するのである。また,現叡知では 金職階とも高い割舎であることも注意される。表からは不明だが,ここに掲げ た各ケースは,各職階別の嵐身地分布で最頻値:をとった場合であることが多い
(職階人数がわずかなものを除く)。他地方にはこれらより低い度数で散らばっ ていることが多いということである。
最下位職購に多いということは,前節の職敵をめぐる諸属性についていえば 年齢・在社年数では若年層に,性別では女性に,学歴では中・低学歴にそれぞ れ多いことを予想させる。表2−53に,このうち性別と学歴別とをまとめた。
性別では一貫して女性に割合が高い。最も低い日立本歓で46.3%,他は6〜
8割までの女性が該当するのである。学歴についても,度数の小さい揚合を除 いて,すべて低学歴者で割合が高く,中,高と学歴があがるにつれ該当ケース は減っているとみてよい。年齢・在社年数については,確かにそれだけでみれ ば若年層に割合は高いが,これには女性の高率ということがきいていると考え るのが穏当だろう。もちろん,この女性の影響は,学歴別・職階別にも同様に
:存在するはずである。
以上,回答者の出身地についてみた。アンケートでは方言に関連する内容の 項目も扱ったので注意しておきたい。なお,ここでは小学校時代の居住地だけ みたが,これに後続する中学校時代の居住地との関連をおさえておくと,小・