142 2.企業内アンケート調査
りの困難さ)が関係しているのか,あるいはこれらの形式を用いる人との接触 の機会に片寄りがあるなど他の条件によるかは不明である。Bの比率でも同様
な問題は残る。
ここで注目したいのは,茨城勤務経験のない入が,(1)ソーダッペで27.8%
(10人),(2)コレデヨカッペで11.1%(4入),それぞれC を選んでいること である。C は臓立製作所に入ってから」となっていたので,必ずしも京都分 工揚に入ってからということではないが,重要であろう。これと逆に,D 「茨
城では使ったが今は使わない」を選んだ人は1人(形式(2),(4),(5))ないし3
人((1))である。茨城方言の使用状況が,増減両方向に動いていることを示す;事例といってよい。
以上,小規摸な調査項目ではあるが,京都分工場での茨城方書の重みの一端 は把握できたと考える。面接調査の結果や別に行った市民調査の結果をみる際 に留意すべきものであろう。なお,これについては勤務経験以外にも出身地別 などの集計も行ったが,特に注目すべきことがらは得られなかった。
2.2.2.敬語意識
敬語意識を扱った設問は,以下の6項目である。カッコ内は設問番号。
(4>現在の社内敬語への意識 ⑳ 将来の社内敬語への意見 ⑥ 敬語形式の指摘
㈲ 直面の尋問開係把握 ag ことばづかいの要瞬 ⑨ 話し相手と丁寧さの意識
これらのうち,(4)と29は現在・将来の社内敬語に対する回答者の意識・意見 を概揺的に間うものである。㈲は回答者がどんな言語形式を敬語と考えている かを知ろうという立揚からの設問であり,⑧は短い文で褒現される話し手・聞 き手・登場入物の人聞関係(上下関係と限定して)を園答者に判断してもらう 設問である。この2問は,あるいは敬語意識というより敬語知識とか敬語能力
2.2,2. 敬言歪}意言離≧ 豆43
を扱う設問として,回答者からも客観的にも,うけとられる可能性をもっこと は否めない。しかし,設問の意図としてはあくまでも,敬語形式やそれが表現 する場面の入毛関係を園翌翌がどう考えているかを記述型に知ろうとする意図 である。(9)とa騒は,いくつかの属性をとりあげ,敬語使用に際して回答者がそ れらにどう配慮を加える(と考えている)かを知ろうとした設問である。観点 や接近法は異なるが,いずれも敬語に関する意識を扱う設問にまとめられる。以下,これらの結果を順にみていく。
2.2.2.1.現在の三内敬語への意識
「現在,社内で使われている敬語について」と範囲を限り,
1.上下の規律が守れ,仕事を進める上で不可欠である。
表2−83現在の社内敬語への意識
(事業所別・性別・全体)
意
磨@ 謙 ニ 牲
琢ll
不可欠 邪魔
ど ㌣ち 瓦ら なと いも無答 計人数
%93.0
C
4.8 エ.1 エ.エ
人
P86日立本社 男︐ 膠 ︐ 9 P女
93.8
ム9
0.0 4.4 160全体
93.4 3.5 0.6 2.6 34880.8 12.8 0.8 5.6 125
濤鐵建材 .藁囲
85.7 4.3 0.0 エ0.0 70
全体 82.6 9.7 0.5
乞2
195男
88.6 9.8 0.0 エ.6
茨城事務系
女
9乞2
0.0 0.0 2.8184 R6 全体 90.エ 8.エ 0.0 エ.8 221
男 73.2 25.3 0.0 エ.6 190
茨城現場系
女 64.9 29.7 0.0 5.4 37 全体 π.6 25.9 0.0 2.9 232
8エ.4 15.3 0.0 3.4 59
京 阪
男︐ 膠 曹 魑 曽 圏女83.3 エ6.7 0.0 0.0 30
全体
82.2 15.6 0.0 2.2 90︵性不明2
霧 姦i
J
︵性不明5︵性不日−
144 2.企業内アンケート調査
2.國苦しく癒倒でもあり,仕事のためにはかえって邪魔になる。
のうち自分の意識に近い一つを選ぶことを求めた。両選択肢とも「仕事」を判 断の鍵にするような文言を用いてある点に注意してほしい。以下では1.を「不
可欠」,2.を「邪魔」と略すことにする。
表2−83に,各事業所の性別と全体の集計をまとめた。
事業所ごとの全体をみると,いずれも「不可欠」を選んだ入が7捌〜9割を 越え圧倒的に多い。全体としては,現在の社内敬語は肯定・支持されていると
いっていい。
そうした中にも事業所問に若干の差異がみられる。最も大きな差異は,事務 系と現場系との差異だろう。表のうち「不可欠!が最も少なかったのは茨城現 揚系の7割強であり,他は8割をこしている。表では略したが:京阪を事務系と 現場系に区分してみると
i不歌 邪魔
京阪事務系(56入) 87.5% 8.9%
〃 現揚;系 (32入) 71.9% 28.1%
のようにほぼ茨城の事務・現場両系の間と並行的な数値が得られ,これを考慮 に入れれば回答者全体にわたって,現場系には「邪魔」を選んだ人が2,3割 はいるのに対し,事務系ではそれぞれが1割にみたず,r不可欠」とした人が圧倒 的多数を占めているという対比が得られるのである。事務系のうち臼鐵建材で
「不可欠」の比率がやや低目であるのは,無答者が他より多いせいであろう。
現揚系の業務が基本的には機械・製晶を直接の相手としたものであってみれ ば,r仕事のためには(敬語は)かえって邪魔」とする入が多くなるのも当然
とすべきかもしれないが,前にもふれた通り,同輩・同僚同士での言語場面が 優勢であるという現場系の言語生活環境が,この社内敬語への意識に強く関連
しているとみるべきだろう。
性別についても,事務系と現場系にはやや差異がみられる。すなわち,事務 系では「不可欠」とした率が女性の方で高Kといえる。茨城事務系では「邪 魔」とした女性は皆無である。これに対し,現場系では,比率そのものはこれ
と逆転し,「邪魔」とした比率が女性の方で高霞ではあるが,人数が少ないた
2.2、2.敬語意識 145
め,一人か二人の動きでこの比率の男女差は消去され得るものでしかなく,実 際にはこの意識に関して男女差は認め難い。事務系の女性は職ue ・年齢・在野 歴などからみて下位に位置する門門が多いが,その女性が社内敬語への意識に おいて,「郊魔」でなく「木前欠」に傾いた(同じ事務系の男性より)ことは 注意しておくべきだろう。では,そうした職踏などの属性からみるとどうであろうか。図表2−84に各 事業所別の職階別集計を示す。京阪は秒数が少ないので比率の集計を避け実人
数だけ示す。
大まかにみて,「不可欠」とする人の比率は上位職階の方が高いといえそう である。事務系においては,各事業所とも部長はすべて「不可欠」を選んでい
る。課長以下の4職階とも「不可欠」が9割強で共通するN立本社をのぞい
て,茨城事務系・田舎・京阪事務系とも,比率の高低に若干のゆれはみられる ものの,職階が下がるにつれ「不可欠」は少なくなっていくといっていい。現 場系についても同様のことが指摘できる。特に茨城現場系ではこの傾向は顕薯 であり,技能員では「不可欠」が3分の2,「邪魔」が3分の1という比率になる。
性甥の集計について,事務系では女性に「不可欠」とする比率が男性より高 目であるのに,現揚系では男女差がなかった。このことは職階別の集計にも現 れている。事務系・現場系とも女性は最下位の職階,事務員と技能員に集中し ているから,男女差があれば職階別集計の中でもここに反映されるはずであ る。この観点からみると,職階が下がるにつれ「不可欠1が減り「邪魔」が増 すという職階からみた傾向が,現場系では女性の多い技能員についても指摘で きるのに対し,事務系では不明瞭になり,茨城事務系や目撃建材ではすぐ上の 企爾員や一般1より,わずかずつながらも「不可欠」が増えているのである。
性と職階の要因がからみあった結果である。
図2−85に年齢別の集計を示す。高年齢層は所属呼数(各図の下に示す)が 少ない場合があるので留意すべきである。京阪は実人数だけを表2−86に示す にとどめる。これらをみて,年齢という属性が全事業所にわたって一定の明瞭 な働き方をしているとは指摘できないだろう。特に,事業所全体として「不可
図2−84 現在の制二内鍵藷への意識(事業所別・職階溺) 〈1)日立翻・ 譲他
入吝【〜 −長( 7) エ00.0 言果 」受(27) 92・6 7・4 主{f:(45) 91ドエ 2.2 罰≧延li三『ミ(65) 93.8 3.エ 3葬務fl(ユ61> 93.2 3.7(2)茨城事務系
音i〜 ・正ミ( 5) 課長(18) 主任(41) 企画員(57) 冨二務」モ(84> (3) 蕩玉城現揚系 組長(38>雛i(36)
華支右旨∫更(!51)100.0 100.0 92.7 8Z7 88.エ
7.3 エ0.5 8.3 89.5 80.6− 66.2