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髙橋 吾郎

ドキュメント内 震災(色校用).indd (ページ 88-92)

(下水道局)

気仙沼土木事務所 用地第3班

宮城県 用地取得

二級河川水尻川災害復旧事業(河川堤防工事)の様子

(本吉郡南三陸町:平成 28 年 5 月撮影)

二級河川水尻川災害復旧事業(河川堤防工事)の様子

(本吉郡南三陸町:平成 28 年 11 月撮影)

技術系職員

職員派遣 監理団体職員派遣 現地事務所 職員座談会 熊本地震への対応 任期付職員派遣

事務系職員

気仙沼土木事務所 宮城県

用地第3班

用地取得

業務概要

<事務所の目標>

 平成 28 年度は「宮城県復興計画」における「再生期」の折り返しである3年目となることから、県民 が更なる復旧・復興の加速を実感できるよう、引き続き工事の本格化を継続するとともに、震災復興のシ ンボルロードとなる大島架橋事業(通常事業)の着実な推進を図る。

○公共土木施設の更なる復旧・復興の加速を実感できる本格工事の推進

○復興まちづくりと連携した安心で快適な生活基盤の確保

○地域の発展を支える社会資本整備の加速的推進

<主要事業及び取組>

○災害復旧事業・復興事業の推進

・粘り強い県土構造への転換に向けた海岸堤防及び河川堤防の整備促進(28 海岸・17 河川)

・関連事業調整が必要な箇所を除く道路の完全復旧(25 箇所)

○復興まちづくりとの連携及び支援

・志津川地区及び伊里前地区のまち開きに向けた災害復旧事業及び復興道路事業の着実な推進

・防災集団移転団地へのアクセス向上に向けた復興道路事業の推進

・まちづくり計画を踏まえた海岸災害復旧事業の推進

○地域防災道路ネットワーク整備の推進

・復興のシンボルである大島架橋事業(通常事業)の整備推進

<事務所の取組姿勢>

 10 年目標の震災復興計画の折り返しとなる平成 28 年度は「より連携・より協力(強力)・より健康」

を念頭に復旧・復興をさらに進めるため、仕事や休みに加えて食事もバランス良く摂り、心身ともに充実 した体調管理を行い、班会議を充分に活用した風通し良く『報・連・相』がしっかり行える職場環境づく りを意識し、自治法派遣職員等を含めた所内スタッフの英知を出し合い、戦略的に課題解決や工事執行に 取り組むことにより、地元の要請に応えていく。

<組織体制及び派遣職員数>

●プロパー職員:77 名(内用地担当 13 名)

●自治法派遣職員:21 名(内用地担当 12 名)

●用地担当派遣元内訳:北海道2名、東京都3名、神奈川県1名、鳥取県1名、島根県1名、

       徳島県2名、大分県1名、沖縄県1名

(用地担当の自治法派遣職員は災害復旧・復興事業に従事している)

職員派遣

1

職員派遣 監理団体職員派遣 現地事務所 職員座談会 熊本地震への対応 任期付職員派遣

1 担当業務の概要

◆小林 亮哉

 南三陸町に所在する県管理の道路及び河川災害復旧事業に係る用地取得・補償

<主担当>

 ○二級河川水尻川災害復旧事業 ○一般県道泊崎半島線(中山)災害復旧事業  ○一般県道清水浜志津川港線(志津川)復興道路事業

<副担当>

 ○二級河川伊里前川災害復旧事業 ○一般県道払川町向線外1路線災害復旧事業

<側面支援>

 ○二級河川港川災害復旧事業

◆布川 総子

 気仙沼土木事務所の用地班は、宮城県の通常業務を行う用地第1班、東日本大震災の災害復旧・復興業 務を行う用地第2班、第3班に分かれています。

 管内の気仙沼市及び南三陸町を用地第2班、用地第3班でそれぞれ担当し、私が所属する用地第3班は、

南三陸町の道路、河川、海岸の用地買収等を担当しています。

 私は、「波伝谷復興道路事業」「国道 398 号(水戸辺波伝谷)災害復旧事業」「長清水川災害復旧事業」「国 道 398 号(長清水)災害復旧事業」の4事業を担当しました。

 担当業務の内容は、一言で言えば、「用地買収及び借地並びに物件の移転補償」です。

 用地買収に関しては、これまでの担当の方々の不断の努力により、件数はあまり多くありませんでした が、借地が多かったです。

小林 亮哉

(総務局)

布川 総子

(総務局)

髙橋 吾郎

(下水道局)

気仙沼土木事務所 用地第3班

宮城県 用地取得

二級河川水尻川災害復旧事業(河川堤防工事)の様子

(本吉郡南三陸町:平成 28 年 5 月撮影)

二級河川水尻川災害復旧事業(河川堤防工事)の様子

(本吉郡南三陸町:平成 28 年 11 月撮影)

技術系職員

職員派遣 監理団体職員派遣 現地事務所 職員座談会 熊本地震への対応 任期付職員派遣

事務系職員

◆髙橋 吾郎

担当業務は下表のとおり

番号 事 業 名 事業概要 対象地権者数

1 県道志津川登米線復興道路事業 南三陸町塩入地区における

復興道路整備事業 9人

2 県道泊崎半島線復興道路事業 南三陸町歌津地区における

復興道路整備事業 15人

3 八幡川災害復旧事業 被災を受けた八幡川防潮堤の

災害復旧事業 4人

2 苦労したこと・工夫したこと

 まず、これまで用地取得・補償の実務経験がなかったので、赴任前から覚悟していたが知識の習得に苦 労した。用地買収は土地評価や登記事務など取得・補償本体の知識はもとより、民法や各種税金の仕組み など想像以上に広範な知識をカバーしていないと円滑な折衝が難しいことに驚いた。用地事務の関連知識 については、過去に主税局での固定資産評価事務経験や特別区での戸籍住民課配属経験があり、一定程度 はあると自負していた。ところが、都の固定資産税に係る評価(路線価方式)とは評価方法が異なってい たり、法定相続による持分計算等戸籍住民課では求められない領域があったりする等、知識の上乗せが必 要となった。知識の拡充には、ペア制の相方である用地実務経験豊富な鳥取県派遣職員の方をはじめ、各 自治体からのベテランの派遣職員に大変お世話になり、事業関係者との折衝から技法を吸収したり、公用 車での移動中に質問を投げかけたりする等無駄な時間を極力作らないよう心掛けた。

 次に、復旧・復興事業特有の状況と思われるが、複数の事業者と緊密に連携を取りながら慎重かつ迅速 に仕事に当たらなければならない点に苦慮した。津波被害で根こそぎ街が破壊されており、限られた時間 で各事業者が同時並行的に早急な工事完了を目指す中、国道関連の国土交通省や町道・防災集団移転促進 事業・復興市街地整備事業関連の南三陸町、支障物件となる電柱を保有する東北電力など各用地事務担当 者等と極力手戻りがないよう一致協力しながら県土木事業を推進していかなければならない(どの事業の 担当者も多忙なため、連絡を取るのも一苦労。)。連携不足があっては大事になりかねないので、直接担当 に会えない場合は電話及びメールでの二重連絡を徹底し、情報の共有漏れに留意した。

 最後に、方言への慣れに苦心した。私は学生時代に仙台市に在住していたことから、東北地方の方言の 理解にはある程度自信を持っていた。しかし、宮城県を離れて約 10 年間のブランクは如何ともし難く、

さらに赴任した気仙沼・本吉地域の方言は私の想定していたものよりかなり強く、数か月は意思疎通に苦 慮した。これには互いの認識に齟齬がないか繰り返し要点確認することを大前提とした上で、場数を踏ん で慣れるしかないのではと実感した。(小林 亮哉)

 これまで用地の経験が全くなかったため、着任前から業務遂行に苦労するであろうことは覚悟の上でし たが、配属された用地第3班には用地担当未経験者が私以外にも複数いました。

そのため、年度当初から経験豊富なベテランの方とペアで用地交渉に赴き、間近で交渉を見ることができ ました。

 しかしながら、見るのと実際にやるのでは大違い。交渉前の準備から交渉時の話し方、交渉記録のまと め方まで、最初は全てが難しく、自分にとっては高いハードルに思えました。

 また、買収した土地の分筆、所有権移転の嘱託登記の業務もありますが、登記に至るまでの道のりも非 常に苦労しました。

 特に、地積測量図の修正については何度も差し戻され、その都度業者と調整をするという事を繰り返し

職員派遣

1

職員派遣 監理団体職員派遣 現地事務所 職員座談会 熊本地震への対応 任期付職員派遣

たため、現時点では苦手意識しかありません。(布川 総子)

・丈量図未了のため起工承諾による工事施行が蔓延し、用地買収の重要性について、工事担当部署の認識 が希薄なこと。

・工事担当部署が用地測量業務委託を発注しているため、登記嘱託に必要となる境界確認書や地積測量図、

土地調査書の不備が多数あったこと(髙橋 吾郎)

3 印象的なエピソード

 用地事務未経験なこともあり、6月初頭に土地売買契約書に初めて地権者の方から署名・押印がいただけ た時は嬉しさがこみ上げた。学生時代にお世話になった「第二の故郷」である宮城県の復旧・復興に微力な がら貢献できたと思うと自然と目頭が熱くなった。(小林 亮哉)

 (波伝谷復興道路の完成)

 平成 28 年8月、担当事業である波伝谷復興道路の開通式が催行されました。

 海沿いに走る国道 398 号から長いスロープ状に道が延び、滑走路のように見える新しい道路の姿がとて も印象的でした。

 復興道路は、高台に移転した集団住宅地同士を結ぶ新しい道路です。高い位置に作られているので、100 年に1回の規模程度の災害では、道路への影響はないと言われています。

 実はこの復興道路事業、昨年度の時点で概ね民地の買収が完了しており、今年度最後の一人の方に土地を お譲りいただきました。私自身が用地買収のために大汗をかいたわけではありません。昨年度の担当がとて も苦労された事案を私が見届けた形となりました。

 これまでの復興事業においても、過去の担当の業績を次の担当が見届けることを繰り返し行われてきたよ うに、今後も多くの自治体から集まった人々が仕事を受け継ぎ、東北の震災復興が進められていくのだと感 慨深く思いました。(布川 総子)

         

4 今後の都政等に活かせること・活かしたいこと

 赴任期間中に一貫して強く重要性を感じていたことは、プロパー職員・自治法派遣職員間の業務の線引 きである。あまり想像したくはないが、東京でも東日本大震災クラスの地震が起きると、宮城県以上の被 害が発生し、その復旧・復興に全国の自治体から人的な行政支援が必要になると思う。そうした状況にな ることを予め想定し、発災前にプロパー職員がなすべきことと派遣職員の力を借りるべきことを部署単位 で切り分け、各々の業務範囲を明確化しておくことこそが復旧・復興への近道であると被災自治体及び被 災地に一年間身を置き、痛感した。(小林 亮哉)

気仙沼土木事務所用地第 2・3 班執務風景

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