• 検索結果がありません。

第5章 性能確認・操舵トルク特性がドライバの操舵に及ぼす影響

5.3 評価方法

筋肉に最大の筋力を発揮してもらった.このときの筋電位の最大値(MVC)を 100%とし,

式(5.4)に示すように,筋電位信号をe(t)とするとき(-T,T)の区間の2乗平均値をMVC で除して,区間を時間軸でずらしながら算出した.

( )

MVC d t T e MVC

T

T

τ τ +

=

2

2 1

% (5.4)

(2)%MVCの累積頻度解析(操舵の安定性)

操舵の安定性の評価には APDF による累積頻度解析を用いた.累積頻度解析は,図 5-8 に示すように%MVC の値から頻度を求め,それらを小さい値から積算し,全データ数で除 することで頻度分布を求めた.さらに安定性の評価をおこなうために,図 5-8 のように 1 走行ごとに累積頻度を求め,同条件でおこなった 5 走行の累積頻度を重ね合わせ,図 5-9 の横線部のズレ量を積分することで,安定性を評価した.

図5-8 %MVCの累積頻度と頻度分布

図 5-9 %MVCの累積頻度解析(操舵の安定性)の評価方法

5.3.3 操舵応答の評価方法

操舵応答の評価法は,操舵角の変化,車両運動としてヨー角速度の変化の各 2 乗平均値 を定量値とした.計算式を式(5.5),式(5.6)に示す.n は測定区間の全サンプル数とし,

サンプリング周波数は100 Hzとした.ここで,θは操舵角,rはヨー角速度とする.

n dt d SVsqM

= θ 2

(5.5)

n dt dr YRsqM

=

2

(5.6)

図5-10にコース#1走行時における,シミュレータ実験における操舵角,操舵速度応答の 時系列データの一例をあげる.同一操舵トルク特性の5回走行のデータを番号で表示する.

図 5-10 シミュレータ実験による操舵角,操舵速度応答

コース#1走行時の,操舵角応答と%MVCの時系列データの一例を図 5-11 にあげる.同 一操舵トルク特性における5回走行時の各順番の走行を,Run#で表示する.図5-11の上図 に表示しているSect.1~Sect.3は5.2.3の図5-6に示す S字コース走行時における操舵操作 の各区間を表している.すなわちSect.1(第1区間)は直進走行から切り込む操舵操作であ

り,Sect.2(第2区間)は左旋回から右旋回に移る操舵操作,Sect.3(第3区間)は右旋回か

Time [s]

0 5 10 15 20 25 30

-80 -40 0 40 80

1st 2nd 3rd 4th 5th

Time [s]

0 5 10 15 20 25 30

-100 0 100

ら直進走行に戻るための戻し操作である.第 3 章の定量化指標で提案したように,操舵操 作により,操舵トルクに対する要求特性が異なるため,操舵の操作の違いを見るために区 間を区切った解析も実施した.

図 5-11 シミュレータ実験による操舵角,%MVCの時系列データ

5.3.4 主観評価の評価方法

主観評価は,操舵感の良し悪しを0点から10点までの数値で表現するビジュアルアナロ グスケールで数値化した.また実験参加者には,ごく簡単な質問に回答してもらい,主観 評価の評点と合わせて各操舵トルク特性を評価した.簡単な質問を設定したのは,一般ド ライバは操舵感の評価に不慣れであり,細かな操舵トルク特性の違いを表現することが困 難であると推察されるからである.質問は以下に表記する.コース#1においては2 つの質 問を,コース#2においては1つの質問に留めた.

コース#1 楽かつ安定して保舵できたか 滑らかに操舵できたか コース#2 操舵感は良いか

Steeringangle[°]%MVC