ケース 22 ㈱ヴァイタス
8 総合評価
本企業は、日本でも数少ないブログソリューション提供のベンチャー企業で、会社設立後4年強で 東証マザーズに上場したところである。
本企業は、主に日本でまだ萌芽期であったブログについて、企業、個人のニーズをすばやくキャッ チして、ビジネス及び個人への多様で高品質のサービスパッケージ(業務ソリューション、ASPサー ビス、等)を形成し、他社に先駆けて市場に供給して、市場での支持を得てきている。
本企業の技術志向の高い新製品開発において
有
フェーズ、拡販フェーズと事業フ ェ
い企画力と技術力をコア・コンピタンスとし、
規事業をインキュベート的に創出していく姿勢を保持している。
日本のブログユーザー数は急速に増加し、2006 3月末時点で、総務庁の調べで868万人に達し、
かなりのスピードで増加している。今後のこの領域の事業拡大ニーズは大企業のみならず中小企業に も拡大していくと見られ、また、ブログ技術はこれらを含む新しい通信技術、情報共有技術、データ 検索技術、等の進化の一部を構成している。
したがって、上記7の今後の事業展開の方向に見 るような①中小企業向けの ASP ベースでの インターネット上でのソフトウェアツールの提供の拡大、②ソーシャルデータベースとも言うべきイ ンターネットサービスインフラが形成されつつあり これらDBが集まる仕組み的なサービスの研究 開発、③インターネット広告市場におけるロングテール獲得に向けた広告配信技術の研究開発、はグ
ローバルな先進IT 連動 も、このイノベ
ーティブな研究開発、 。
いずれにしても、本企業はこの先進的な研究開発において、立命館大学琵琶 ・草津キャンパスの 構 ベーション施設での小柳教授との産学連携的な活動の成果を適切に活用して、技術 時間の経済性の確保に成功しているが、今後とも本姿勢を保持して、グローバルにダ て、企業・個人のニーズの充足に成功して、市場での経営上の成果の継 現するよう期待している。
しながら、部門の壁を串刺しにした業務プロセス連携を行うための全体最適化に向けた仕組、
即ち、迅速な製品企画・開発・営業・カスタマイズの仕組みを作り上げ、対応した個別の業務ル ーティーンを形成して、スピードのある新製品開発体制を構築して、サービス供給上の優位性を 構築している。
また、当初から、内外の新技術、新サービスの動向にアンテナを張り巡らし、新動向を素早くキャ ッチし、本企業はユニークに、新規ドメイン参入フェーズ、製品化
ーズを段階的に分けてロードマップを描いて素早いビジネス展開をして、市場創造型企業としての 事業化に成功してきている。本企業の2006年3月期の決算説明資料によると、ブログのソリューシ ョンサービスのドリコムブログシステム、社内ブログサービスのドリコムブログオフィスの売上も急 速に拡大してきている。
本企業は、その経営理念において謳っているように高 新
年
られ
、
企業の技術開発、サービス提供の動き等と しており、今後と 事業展開の方針の具体化が望まれている
湖 本機 のインキュ
内容の先進性と
イナミックの競争力を確保し 続的な確保と企業成長を実
ケース ㈱GDH 19 年度資料)
オフィス
社
「
ビジョン 確立
ⅱグ
ⅲ高 マネジメント
③
発で世界をリードする「21世紀型アニメーション企業(グループ)」を目指
・ブロードバンド社会において、全世界の人々に 代デジタル・コンテンツを発信することにより、人々に感動と喜びを ープで働く社員自身が感動と誇りをもてる企業になりたいと願っている。
ションを中心としたコンテンツの下請け制作から事業を開始したが、全世界のユーザー及 コンテンツを継続的に輩出させるためには、マーケティング、企 制作、販売等まで、総合的にコンテンツをプロデュースすべきという 今日ではアニメファン向け作品を中心として様々なジャンルのアニメーションを世界に けるグローバルリーダへと成長していくべく邁進している。
めにも、企業ビジョンを念頭において、優秀な人材を確保・強化しながら、
強 てもコンテンツ産業を牽引していけるよう、努力し続けて
い
24 (
1 会社概要
(1)概要
会社名 株式会社GDH 住所 新宿
東京都新宿区西新宿4-33-4 新宿中央公園ビル8F 練馬オフィス
東京都練馬区豊玉中2-27-12 設立 2000年2月29日
長 代表取締役社長 石川真一郎 資本金 28億6,100万円
従業員数 50名
(2)経営理念
① 経営理念
私たちは、ジャンルを超え、国境を越え、誠意と情熱を持って協力し、尊重し、お互いを高めあい ながら革新的で魂を震わすコンテンツを創造します。」
② 企業
ⅰ尖端的ブランドの ローバルな価値創造
収益コンテンツ・ライブラリー・
経営方針
当社グループは、日本
している。それは21 世紀のデジタルネットワーク 対して革新的かつ先端的な次世
与えていくとともに当社グル アニメー
びマーケットから支持される優れた 画開発、事業スキームの組成、
視点に立ち、
向けて発信し、コンテンツビジネスにお 更なる飛躍を遂げるた
い経営基盤をもち、日本でも世界におい く。
(3)経営組織
事業持株会社(㈱GDH)と子会社、関連会社によるグループ経営 GDHの組織形態は機能別組織
海外のロンドン、ロスアンジェルスに海外支店を設置
版
ワ なコンテンツ開発
(5)子会社・関係会社の概要
①
ョンの企画・開発・制作業務
ン・編集・コンサルティング業務
及び映像編集業務
企画・制作業務
ションソフトウェアの開発
制作業務
③ Entertainment(韓国法人) 持分100% 韓国人社長
設立 事業
ミュージック
発掘、育成、マネージメント。
、世界に通用するアニメ音楽を制作。
(4) 事業内容
グループ企業の経営戦略及び企画制作策定と実行 グループ全体の財務経営管理
コンテンツ投資・作品投資 権管理
ールドワイド
ニューメディア向け事業展開 海外番販
株式会社ゴンゾ
設立 1992年9月11日、持分100%
事業内容 アニメーシ
キャラクター・作品世界観等のプランニング・デザイ
クリエーター・マネジメント業務版権管理業務
アニメーションの販売及び輸出入業務
3DCGの企画・制作
映画・TV・CMなど各種メディアの
アプリケー
②株式会社ゴンジーノ
設立 2005年7月20日 持分100%
事業内容
キッズ向けアニメーションの企画・
株式会社GK
2006年2月1日
内容 アニメーションの企画・制作
④株式会社フューチャービジョン
設立 2003年11月27日 持分100%
事業内容
アニメーション作品の音楽制作とその著作権管理、
及び作詞家や作曲家の
「良質のアニメに良質の音楽を」をモットーに
⑤株式会社ゴンゾロッソ
設立 1963年3月25日 持分62.5%
事業内容
オンラインゲームの企画・運営、モバイルサイト・ECサイトの企画・運営、
び運用、
などの高付加価値な金融サービスの提供
財務管理
ディ 遂げ、傘下にコンテ
ンサルティング会社での勤務経験をもつ石川社長の存 リーダーシップのもとに事業拡大してきた企業である。
ト」や「SAMURAI7」「ブレイブス
へ組織変更
000年2月 株式会社ゴンゾ・ディジメーション・ホールディング設立
株式会社ディジメーションが合併し、株式会社ゴンゾ・ディジメーシ
200 社名変更
変更 ズ上場
各種映像・WEBコンテンツ制作など
⑥株式会社GDHキャピタル
設立 2005年12月8日 持分100%
事業内容
コンテンツファンドの組成およ
コンテンツ企業向けベンチャー・キャピタル
⑦GO-N Productions (仏法人)
設立 2004年6月22日 持分40% 社長フランス人 事業内容
欧州における世界マーケット向け、キッズアニメ映画作品及びTVアニメシリーズの開発、
及び制作。
アニメ作品所有権の確立と著作権の管理。
(6) 企業成長の経過
同社は、以下にあるようにアニメ製作会社であったゴンゾとデジタル映像製作を手がけていた ジメーションとが合併して発足した。その後、事業持株会社として着々と成長を
ンツに関連するグループ会社を多数収めるようになった。
同社の経営や組織戦略を語る上で、外資系コ 在を見過ごすことはできない。主に石川社長の
同グループ会社が手がけたヒット作品として、「銀色の髪のアギ トーリー」「アフロサムライ」などが挙げられる。
1992年9月 有限会社ゴンゾ設立
1996年5月 株式会社ディジメーション設立 1999年5月 有限会社ゴンゾから株式会社ゴンゾ 2
2000年5月 株式会社クリエーターズ・ドット・コム設立 2002年4月 株式会社ゴンゾと
ョンに社名変更
2003年11月 株式会社フューチャービジョンミュージック設立 2004年6月 GO-N Productions(ゴエン・プロダクション)設立
4年7月 株式会社クリエーターズ・ドット・コムを株式会社Gクリエイターズに
株式会社ゴンゾ・ディジメーションを株式会社ゴンゾに社名変更
株式会社ゴンゾ・ディジメーション・ホールディングを株式会社GDHに社名
2004年11月 東京証券取引所マザー