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ケース 25   ㈱インフォマート

4  その成功要因

本システムの商工

ットde会計」の導入から開始された。これまでの導入活動の成果として、この2008年3月には全国 商工会連合会内の36県連と約2,000地域の商工会(商工会議所)及びこれら傘下の約85,000の中小 事業者にサービス提供される予定である。本サービスは現在、全国商工会連合会の重点事業となり、

商工会が独自に普及展開を図っている。以下にその導入目的と成功の要因を述べよう。

(1) 導入の目的

①  システム保守コストの削減

連合会でシステム一元管理することにより、各商工会における、記帳システ

(バックアップ、バージョンアップ等)を削減する。

②  記帳業務の効率化 代行入力した 務

③ 員企業の自計化促進 自計処理できる会員については ようにしていく。

④  会員企業へのASP提供による収益事業へのシフト

すでに自計化している一般会員企業にも有償提供することにより、新たな記帳会 P収益を確保する。

(2) 成功要因

  従来は、各県連単位で、補助事業の記 サーバーを置き、各地域商工

を行っていた。このサービスでは、ソフトのバージョンアップの度毎にこの端末上のソフトのバージ ョンアップを行い、また、会員企業はこのシステ

  2002年4月神奈川県が、また、2002年8

本ASPシステムへの移行を決めたが、これにより会員企業の記帳の自計化を可能とし、県連のA P収入も確保し、各地域の商工

  この背景には、補助金削減の流れの中で、記帳代

今後の電子納税申告の動きを踏まえ、インターネット活用の本ASPシステムの導入に踏み切ったと ころである。

5  サービスモデル革新の効果(

ネットde記帳:商工会標準版ASP記帳システムの場合)

「ネットde記帳」に直接インターネットでアクセスし

クアップの必要なし

ョンアッ やバックアップの手間が要らない。

ア 商

がその記帳・会計処理を手書きからパソコン単体等での処理へ移行してきている中

(1) 導入企業側のメリット

①会計ソフトの購入(導入)不要

会員企業は、商工会連合会のサーバーにある

て利用するため、会計ソフトを購入して自社のパソコンに導入する必要がない。

②バージョンアップ、バッ

システムはすべて商工会サーバーで一括管理されているので、会員企業側でソフトのバージ プ

③リ ルタイムな情報把握

工会で代行入力やチェックした財務データをインターネットで即時に確認でき、会社以外にも自宅 や出張先から、常に最新の情報を把握できる。

④指導員によるリアルタイムな確認、指導

業側で入力したデータも、商工会指導員が即座に確認・指導ができ、経理業務が効率化する。

(2) 商工会側のメリット

① 操作するパソコンにソフトの導入の必要なし

商工会側も操作するパソコンそれぞれに、ソフトを導入する必要がなくバージョンアップも必要ない。

記帳業務の効率化

代行入力したデータを会員企業側からインターネットで随時確認できるため、記帳業務が効率的に行 える。

③会員企業によるスムーズな自計処理の実現

会員企業側で入力したデータを即座に確認、指導することができスムーズに自計化が進められる。

④会員企業とのコミニュケーションアップ

会員企業は商工会ホームページを経由して利用するため、企業とのコミニュケーションが向上。

⑤自動バージョンアップ

税制改正等のバージョンアップや万が一の障害対応はすべてインターネットで即時対応。

  本研究のフレームワークから見た評価

本企業は平成12 年創業でインターネット利用の多様な会計ソリューションサービスを提供してい るが、早期から自社開発のネット環境下でのWEB技術を活用した会計処理プロセスへの参加者連動 型の中小企業向けの会計ソフト開発に成功した。

従来、中小企業

で、主に未だ手書き処理を行っている中小企業に対し、その記帳、会計業務を、ASPシステムを利 用して、会計事務所との間で情報共有して、中小企業者の会計処理を効率化するサービスインフラを

提供しその導入支援を行って、これら処理に関するサービスモデルのイノベーションを実現している。

これは、本サービスモデルの「着想」にあるとおり、会計ソフトの効果的な流通・使用に関し、中 小企業者の実態を見ると、人材面、技術面から、その導入・利用に困難を抱えており、最近、その運

となって、サービス供給上の優位性が構築され、中小企業者から て効率的な会計処理が可能となってきたためである。

特に、商工会連合会の「ネット de 記帳」のコンセプトは、未だ手書き記帳のレベルにある多くの 小企業者に対し、会員企業のIT化(個別記帳集計入力化)、IT経営へのきっかけを作り、継続的 商工会と地域の会員企業との関係を構築して地域のITネットワーク化をボトムアップで推進する ことにある。

このネット環境下でのASP利用のサービス供給 優位性を持つ記帳会計システムの仕組の導入 より、従来の枠組みを超えて、組織の壁を串刺しにした業務プロセス連携を行うための全体最適化 向けた仕組を構築出来、会員企業、地域の商工会(場合によっては税理士)、都道府県の商工会連合

、本企業のそれぞれが本サービスに参加して、結果として、それぞれWIN−WINな関係の構築 できている。

本システムでの今後のビジネスモデルイノベーションの方向としては、①バンキングシステム(入

出金処理)との連携、②電 スとの連携、等を考え

ている。これらの進化を通 のIT化からインター

ネットを生かした多様な機能をASPサービスにより提供して、地域中小企業の経営改革、IT経営 進 推進)のための統合型のプラットフォームになることを可能にしている。

うなサービスインフラのソフト開発とその導入、また、この導 にとって大変重要な位置付けを持っており、今後とも本企業の地 用がスムースになってきたASP・SaaS方式による会計処理のサービス提供では、従来困難であった 技術面での管理、ソフトのバージョンアップが不要となり、また、ネット上での会計専門家との情報 共有、専門家からの業務支援が可能

見   中 な

上の に

に 会 が  

子申告システムとの連携、③金融機関の融資サービ じて、地域の商工会が地域中小企業の経理システム

の推 (EDIの

  いずれにしてもASP利用のこのよ 入支援は、地域中小企業のIT経営 道な経営努力が期待されている。