• 検索結果がありません。

第一回目面接(座談会)調査の結果

第 7 章 現場教員の学級風土改善の活動

第 1 節 第一回目面接(座談会)調査の結果

座談会に参加した教師のキャリア,担当科目,PM 型,学級風土パターンなどの諸属性 をまとめたのが表 58である。

58 教師の諸属性

表58の中に30代でキャリア20年以上の教師がいる。これは中国では中等師範学校(三 年制か四年制)があり,中学を卒業してから進学でき,18歳の卒業時に小学校教員免許を 取得する事が出来るという制度による。現在,中等師範学校は師範大学に置き換えられ,

小学校教員免許を取得するには大学卒業の学歴が必要となっている。

教師のリーダーシップについて,P行動得点とM行動得点を算出し,金・田中(2016b)

の平均値(2014年5月に取得したデータを2016年の学会で発表した)と比べて高いなら

「P」,「M」,低いなら「p」,「m」と表示し,その組み合わせでPM型を定義した。

また,学級風土の六つの下位因子をポジティブ因子からネガティブ因子の順(「学級への 満足度」,「学級活動への関与」,「規律正しさ」,「学習への志向性」,「自然な自己開示」,「学 級内の不和」)に並び替えてそれぞれの因子の得点を算出し,金・田中(2017)の平均値

(2014年5月に取得したデータを2017年の学会で発表した)と比べて,値が高いなら「H」, 低いなら「L」と表示し,その組み合わせを学級風土パターンにした。被調査者の教師4 名の学級風土得点は図80の通りである。

80 4名教師の一回目調査での学級風土得点

名前 性別 教職歴 年齢 担当科目 学年 PM型 学級風土 パターン

発話 頻度 A先生 女性 20年以上 30代 国語 6年生 PM HHHHHL 21 B先生 女性 20年以上 30代 国語・数学 4年生 pM LLLLLL 23 C先生 女性 20年以上 40代 国語・数学 4年生 pm LLLLLH 21 D先生 女性 20年以上 30代 国語 4年生 pm HLLLLL 17 注)発話頻度は座談会における各先生の発話回数を示す。

1 2 3 4 5

A先生 B先生 C先生 D先生 平均値

質問紙への回答の後,半構造化面接法を用いて,4 名の教師に自分の指導法や担当して いる学級の学級風土,学級風土改善の活動などについて語ってもらった。それらをまとめ たのが表 59と表 60である。

59 学級風土についての一回目調査の回答結果(A先生とB先生)

学級風 土各因

質問項目

A先生 の得

A先生学 級の問題

A先生の風土改善活動 A先生の活動 の効果

B先生 の得

B先生 学級の 問題点

B先生の風土 改善活動

B先生の活 動の効果

心から楽しめる 5 4

クラスで顔を会わせる

のを楽しみにしている 5 4

このクラスが気に入っ

ている 5 4

クラスは、笑いが多い 5 4

先生に言われた以上に

作業や活動をする 5 2

クラスの活動に自分か

ら進んで参加する 5 4

誰もがクラス全体のこと

を考えている 5 4

クラスがうまくいかない

時にみな心配する 5 4

クラスの活動に多くの

エネルギーを注ぐ 5 4

守るべき規則がはっき

りと示されている 5 4

掃除当番をきちんとす

る人が多い 5 4

このクラスは、規則を守

5 4

先生の指示にすばやく

従う 5 4

授業中よく集中してい

5 4

その日の勉強や宿題を

こなすことを重視する 5 4

クラスのみんなは、よく

勉強する 5 2

このクラスは、勉強熱

心だ 4 2

個人的な問題を安心し

て話せる 5 4

自分達の気持ちを気軽

に言い合える 5 4

先生がいても遠慮なく

話せる 4 4

自分達の気持ちを素直

に先生にみせる 5 4

もめごとが少ない 5 4

全体が嫌な雰囲気にな

ることがある 4 4

クラスがバラバラになる

雰囲気がある 1 2

お互いに嫌っている人

がいる 2 2

他と一緒にならないグ

ループがある 1 2

学級へ の満足

自然な 自己開 学級活 動への 関与

学級内 の不和

学級文化を作ることによっ て、学級を一つにまとめま す。私の学級の学級文化 は読書文化なので、教室 内に読書コーナーを設置 し、一日一冊まで貸し出し 可能、家への持ち帰りは 禁止、図書管理員を選出 して管理してもらいました。

小さなトラ ブル

生徒間に介入して説得し ます。生徒に相手の立場 に立ってもらって考えさ せ、相手はわざとやったわ

けではないから、誤解をと けて仲直りさせました。

学級活動 をもっと増 やすべき

学習へ の志向 規律正

しさ

図書管理員に 任命して以来、

毎日放課後図 書の整理や数 を数えるなどの 作業をきっちり しています。

落ちこぼ れの子ど もに対して 教科学習 以外の才 能を伸ば すべき

教科学習成績良くない落 ちこぼれの女の子は内向 的で無口だけと、とても真 面目な子なので、その特 徴を活かして図書管理員

に任命しました。

子ども の様子 の変化 をよく 観察す

子どもにカウン セリングをよく

する 私のクラスの学

級文化作り活 動は読書活動 であることを理 解してもらいま

した。

子ども達は 助け合う事 ができまし

た。

授業中集 中できな

繰り返し注意し たので、授業 中の私語が減

りました。

子どもはみんな授業に集 中すべきだと分かっていま すが、実際に集中できな いという問題が現われた ので、この点を巡って強調 し、「学級文化作り」に集 中しました。

小さな トラブル

普段の教授活 動や生徒指導 を行うときに、

「学級は家だ、

皆は家族だ」

という考え方を 教えました。

常に思いやり の心を持ち、今 後のトラブル発 生の予防につ なげます。

子どもの事 をよく知っ ています。

家庭の事 情も把握し ています。

60 学級風土についての一回目調査の回答結果(C先生とD先生)

学級風 土各因

質問項目

C先生 の得

C先生 学級の 問題点

C先生の風土改善活

C先生の活 動の効果

D先生 の得

D先生学 級の問題

D先生の風土改 善活動

D先生の活動の効

心から楽しめる 4 4

クラスで顔を会わせる

のを楽しみにしている 4 4

このクラスが気に入っ

ている 4 4

クラスは、笑いが多い 4 5

先生に言われた以上に

作業や活動をする 2 2

クラスの活動に自分か

ら進んで参加する 4 5

誰もがクラス全体のこと

を考えている 4 3

クラスがうまくいかない

時にみな心配する 4 4

クラスの活動に多くの

エネルギーを注ぐ 4 5

守るべき規則がはっき

りと示されている 4 4

掃除当番をきちんとす

る人が多い 4 4

このクラスは、規則を守

4 4

先生の指示にすばやく

従う 4 4

授業中よく集中してい

4 4

その日の勉強や宿題を

こなすことを重視する 4 3

クラスのみんなは、よく

勉強する 2 4

このクラスは、勉強熱

心だ 4 4

個人的な問題を安心し

て話せる 4 4

自分達の気持ちを気軽

に言い合える 4 4

先生がいても遠慮なく

話せる 4 4

自分達の気持ちを素直

に先生にみせる 3 4

もめごとが少ない 3 4

全体が嫌な雰囲気にな

ることがある 4 2

クラスがバラバラになる

雰囲気がある 2 1

お互いに嫌っている人

がいる 4 2

他と一緒にならないグ

ループがある 2 4

学級内 の不和 学級へ の満足

学級活 動への 関与

規律正 しさ

学習へ の志向

自然な 自己開

学級活 動を もっと 増やす

べき

お小遣いを節約する方 法の検討や、お水を節 約する実験などの活 動を通じて、子どもの 日常生活に役立つ知 識を教えました。

生徒間 に大き なトラブ

ルはな いから 重視し ない

生徒間に介入しない、

子どもが自分で解決で きることを信じていま

す。

子どもの学校生活 を充実させまし

た。

子どもが自分の問 題解決の経験と 教師のカウンセリ ングから勉強し、ト ラブルを減らして

いきます。

クラスの皆が積極 的に参加し、とて も人気のある学級

活動になりまし た。

学級活動を 増やし、子 どもの学校 生活を充実 させました。

トラブルがあ るのは当た り前です。

学級活動 をもっと 増やすべ

総合実践、学級 本位教育などの 活動を行い、読 書の量を増やす ために読楽活動 を行いました。

小さなト ラブル

自分で解決させ る為、生徒間に 介入しないが後 で当事者に事情 聴取をし、カウン セリングを行いま

した。

子どもが 学級にい ると楽しく なる必要 がある

読楽活動のよう な、子どもが好き そうで、負担にな らない学級活動 を行いました。

専科科目知 識を増やし たので、授 業崩壊の状

況はよく なってきまし

た。

チームリー ダーがちゃ んとメン バーのこと を注意してく れていま

す。

読楽活動で専科 授業の先生とよく 接触しているから その先生の授業 にも興味を持つよ うになりました。

ルールを守れるよ うになりました。

専科授業 を真面目 に受ける ことがで きなかっ

読楽活動を通じ て専科教師と仲 良くなって、専科 授業を真面目に 受けることができ るようにする事が

狙いです。

小学生一 日行動規 範を遵守 できない ところが ある

子ども達自分で 学級のルールを 作ってもらって、

自分達が良くなっ たところをルール から外してもらい

ます。

ルール 違反が あった

ルールを守ってくれた ら奨励を与えます。ク ラスをいくつかのチー ムに分け、チームリー ダーがチームメンバー にルールの遵守を監

督させました。

専科授 業の崩

専科教師と連携し、各 専科教師の専門分野 に関連する図書を薦 め、チームに分けて子 どもの興味のある専科 の先生と一緒に読書

活動を行いました。