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(2)結 果 a.因子分析結果

 60項目について、 「1.全然そう思わない」に1点から「7.全くそう思う」に7点を与 え得点化した。欠損値を含むデータを削除した結果、有効データ数は481人であった。

次に、生徒が、個人特性(長所)の構造をどのようにとらえているかを明らかにする ために、PMSの60項目について因子分析を行った。分析では、各項目の反応問の相 関行列に基づき主因子解を求めた。

 Kaiser〈1960)の基準にもとづき、固有値のプロット(.固有値1.00以上)を参考にし ながら、5因子(固有値1.07)〜4因子(固有値1.68)に対してバリマックス回転をそれ ぞれ試みた。因子負荷量が.40に満たない項目を除外し、他の因子に因子負荷量が.35 以上ある項目を除外した結果、因子パターンの解釈可能性の観点から、5因子解を採用

した。

 最終的に項目を選定したところ、第1因子は13項目、第2因子は8項目、第3因子は7項 目、第4因子は5項目、第5因子は5項目が得られ、計38項目が残った。項目内容および 回転後の因子構造が丁励地4−1に示されている。

 質問項目の選定にあたり、第1因子}こおける次の質問項目、V30(.53),V19(.48),

V31(・47),V39(.45),V6(.44),V51(.43),V16(.42),V32(一.47)、第2因子における次の質 問項目、V53(.48),V59(.44),V60(.42)、第3因子における次の質問項目、 V 8(.42),V4 0(∴40)は、選択基準にした因子負荷量を満たすが、第4因子・第5因子の質問項目数、

5項目にあわせるために次の手続きにより除外した。各因子毎に質問項目の因子負荷量 が高いものから5項目ずつ選択した。

 その結果、合計25項目の質問からなる5因子構造のものとした。各因子について、質 問項日の内容から、第1因子[積極性]、第2因子[思いやり]、第3因子[責任・正義]、

第4因子[社会性]、第5因子[情緒安定性]因子と命名した。

b.GP分析結果

 第1因子から第5因子の合計25項目(逆転項目は変換)についてGP分析を行った。

分析方法は、因子合計得点のうち上位25%(120人)と下位25%(120人)の得点を使用して、

2群問の平均値の差をt検定で求めた。結果はTable・4−2 に示した通りである。

知δ惚4−1

PMS

因子分析結果(パリマックス回転後)

N =4 8 1

番号 1 11 皿 rv v 共通性

34.質周などに対し、しり込みしないで進んで答えられる。  』 33.学級会や授業のなかなどで進んで.意見を言う。

17,司会などをするとき、人の意見を引き出してまとめること解できる  4.いつも自分に忠実であるように心演けて「はい」「いいえ」をいう0  9.おおぜいの人の前でもあがらずに自.分の意見を発表できる。.

.30。越人から話.しかけられたとき〜はきはきと答えるD lg.いつも入の上に立ちたい。

31.なるべく人に頼らないで、何で.もするみうに心がけているD 39.自分の考えを辛抱強く相手に伝えるように努力している。

 6.人から何と言われようと、自分の良さはこれだと信じている。

51.学級の委員や班員に協力的である。

16.何をするにも人に.任せらhず、自分でやらないと気tl済まない』

 5.自分の気持ちに正直に振る舞うことisできる。

 1..つらいこと.tsあっても我慢できるロ

25.人前に出ると恥ずかしくて、すぐ顔ぷほ.てって赤くなる。

 3.何かするとき、なかなか決心がっかないe

32.いつもあやふやな言動をとり、はきはきしていない.。. @(R)

 .69  .64  .63  .58.

 .57  .53  .48  .47  .45  .44  .43  .42  .38  .24

一. 29

−p 31 一. 47

 .13  .24  .23  .08  .24  .18  .06  .22  .37  .22  .23  .11  .27  .14

=Ol .08

.. 15

一. 05  . 03

 .10 一.15  .08

一. es

 .29  .22

 .  13

一.12  .24  .03  .22

一. 2 1  . O.6

 .12  .20

 .06  .06  .04  .16  .02  .40  .07  .13  .10  .23  .22

= 04.

 .27  .07  .Ol  .04 一,23

 .05  .15 一.10

=Ol

一.14

=04

 .Ol  .13  .12・

 .07

一. Ol

 .02

一. 17・

一. 03

 .21  .28  .13

.50

.49

.47

.39

.40

.48

.33

.36

.38

.32

.34

.19

.37

.13

.13

..20

.35 46。目立たない係りや役劉でも進んで引き受けるようにしている、

56.自分のことは接にして、まず入のことをするように心茄けて.いる。

50.年下の者や弱い者の面倒をkくみる。

54.困ってる.人を見ると、ほおっておけなP。

55.友達が失敗した.ときは、同じ気持ちになって心配する。

53.入から用事を頼まkても、いやがらずに引き受ける。

4.8.進んで.委員や係ウの仕事を引き受ける。

59.撃手の立場に立って物事を考える。

60.友達ts、いじめられているのを見かけたら、助ける。

35.人のいや計ることを自らすす茄で弦き受ける。

36..今まで知らなかった知識を得たD、経験をしたときは嬉.しい.

38.自分の欠点をよく自覚し、直すよう、に努めている。

.18

.Ol

.21

,32

.20

,17

.43

.32

.26

.22

.22

.26

.59

.57

.55

.52

.49

.48

.46

.44

.42

.34

.34

.30

一. 21 一. 06

 .09 一.19  .21

一一D 32

一.1工

= 28 一.04  .04  .16

一. 21

.Ol

.19

.Ie

.21

.31

.12

.Ol

.24

.28

.17

.14

..

P6

 .02  .09  .02  .18  .18  ,04

=02 .14  .10  .09  .24  .24

.42

,37

.37

.48

.46

.37

.41

.45

.34

.2e

.26

.28  44.失敗するとすぐ人のせい.にする。      .(R)

 45.失敗するとすぐに投げ出してしまう。    .   ..(R)

  2..自分の思い通蟄にならないときは、腹が立って乱暴して.し(R)

 57,人と競争して負けたときは一助で応手の悪口をいうq  (R)

 58..人の陰にまわってよ.〈意地悪をする。     .  (R)

 8.いやなこと心あると、すぐ態度に出てしまう。    (R.>

 18.すぐに人目につくような行動をとる。

 47.人からアト ハ. イスされても、かげではその通りやらない。.

 52;掃除.の時、人にやらせて自分ではあま境やらない6.

 49.みんなで何か一緒にするとき、自分の役割はないほうがよい。

 41..学校に遅刻したり、授業をさぼったりすること韻ある。、

 37.物事に熱中でき、あきることh:ない0

 23.友達から注意されたとき、.気分を害さないで素直に醜き入れる。

 26.他人の好意は素直に受け入れる.

 40.毎Nの授業を熱心に受けている。

 .12

z 18

 .07  .Ol  .es  .06  .36  .02

一. 01・

; 22 一. 07

 .20  .14  .31  .20

一.05  .07 一.04

一. Ol 一.17.

 .Ol  .11 一.15  .13 一.27  .02  .17  .18  .20  .21

 .58  .57  .52  .52  .51  .42  .41  .39  .36  .31  .21  .26  .31  .35 一.40

一.08  .09 一.03 一.06 一.08  .es  .04 一.08

;.03 一.互3

= 13

 . 20

 .27  .26  .06

 .13  .22  .16  .12  .05  .34 一.02  .07  .05  .IO  .06  . 01  .08  .29

=03

,. 38

. 4.2

.31

.29

.30

.30

.32

.18

.15

.24

.07

.18

.22

.4ユ

.25

22..どんな人とも.気を使わずにつき合える。

27.他人のことを信用でき.る。

29.学級の誰とでも仲良くす.ることができる。

28.自分は他の入から認められていると思う。

13.心から笑えるような楽しいことがある。

43.偶んでいるときは、友.入に相談する。

15.ク ルーフqで何かするとき冠みんなに遅れをとることカ…ある.。

24.友達といるよりも、一人でいる方が気茄楽だ。   .  (R>

21. いつも人.からのけ者にされ.ているような気がする。     (R)

 ,23  .es  .35  .37  ,07  .03 一. 26

 .06  .06

 .16  .12  .25  .05  .19  .32  .14 一.09  .10

 .Ol 一. 22.

一.04 一.12 一.04  .oo  .23  .05  .20

 .54  .52  .49  .44

 . 3.7

 s32

一.35 一.47 一.54

一.一

Q4

一. 03

 .11  .03  .06  .08  .28  .20  .33

.43

.34

.43

.35

.18

.21

R4

.28

.45 12.気上ちtl落ち込むことがある。     .    . (R)

14.他人の目が気になって思うように行動できないことがある(R)

.10。人から悪口を言われると気になる。

11.物事をいつまでもくよくよ気にする。

42.何かするとき、失敗を恐れてやる気を失うこと揮ある。

 7.自分はこんな人間かと自分で疑うことhlある。

20.学級で討議するとき、周囲の意見に合わせること恭多い。

(R)

(R)

(R)

 ,07 一.11  .02

 . 1.0

一.18  .03一 一,22

.10

.09

.11

.Ol

.04

・28

.e7

.es

.07

.14

.21

.17

.04

.06

 t12

 .21  .10 一:Ol

=14

 .13 一.07

.69

.56

.55

..52

.. 46

.37

;25

.50

,39

.35

.33

.29

.23

.12

因子負荷量の2乗和 因子寄与率

5.73 9.55

3.96 6.60

3.75

6. 25

3.09 5.15

.2ド90

.4. 83

注1)表中の項目番.号は原項. レに対応している。 (注2)山中の(R)は逆転項目を示す。

Table 4−2 PMSにおける質問項目のGP分析結果

番号 t値

V34 V33 V17

V4 V9

V46 V56 V50 V54 V55 V44 V45

V2

V57 V58 V22 V27 V29 V24 V21 V12 V14 VIO VIl V42

【積極性】

 質問などに対し、しり込みしないで進んで答えられる。

 学級会や授業のなかなどで進んで意見を言う。

 司会などをするとき、人の意見を引き出してまとぬることができる。

 いつも自分に忠実であるように心がけて「はい」「いいえjをはっきり言う。

 おおぜいの人の前でもあがらずに自分の意見を発表できるe

【思いやり】

 目立たない係りや役割でも進んで引き受けるようにしている。

 自分のことは後にして、まず人のことをするように心がけている。

 年下の者や弱い者の面倒をよくみる。

 困ってる人を見ると、ほおっておけない。

 友達が失敗したときは、同じ気持ちになって心配する。

【責任・正義】

 失敗するとすぐ人のせいにする。

 失敗するとすぐに投げ出してしまう。

 自分の思い通りにならないときは、腹が立って乱暴してしまう。

 人と競争して負けたときは、影で相手の悪口をいう、

 人の陰にまわってよく意地悪をするa

【社会性】.

 どんな人とも気を使わずにつき合える。

 他人のことを信用できる。

 学級の誰とでも仲良くすることができる。

 友達といるよりも、一人置いる方が気が楽だ。

 いつも人からのけ者にされているような気がする。

【情緒安定性】

 気持ちが落ち込むことがある。

 他人の目が気になって思うように行動できないことがある。

 人から悪口を言われると気になる。

 物事をいつまでもくよくよ気にする。

 何かするとき、失敗を恐れてやる気を失うことがある。

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

(R)

9.92**

10. 27**

10. 82**

10. 59**

8.04**

8.63**

5.99**

8.48**

10. 47**

10. 23**

6.75**

8.45**

6.93**

7.48**

9.12**

10. 69**

8.83**

13. 73**

6.88**

7.31**

2.76**

5.36**

2.13*

5.30**

6.38**

(注1)表中の項目番号は原項目に対応している。

(注2)町中の(R)は逆転項目を示す。

(注3)t値はすべて df=(119,119)

(注4) * p〈.05, ** pく.01

O.信頼性の検尉

 PMSの合計25項目の信頼性に関して、クロンバックのα係数による内部一貫性を 求めた。その結果、α係数は、第1因子[積極性].80、第2因子[思いやり].76、第3 因子[責任・正義].73、第4因子[社会性].71、第5因子[情緒安定性]因子.73であ

り、ある程度満足し得る内部一貫性が存在しているものと思われる。

(3)考 察

 調査にもとづいて、5因子構造・25項目からなるPMSが作成された。第1章・第5

節において示された鞠.1−2 Ctirtwrightの凝集性モデルにもとつくと、凝集性の変化と して、生徒は集団の課題遂行への参加、個人的安定、自己評価、対人関係の深まりな どが考えられる。PMSにおける5因子、積極性、思いやり、.責任・正義、社会性、情 緒安定性は、凝集性モデルを考察する際の従属変数になっている。このことは、積極 性因子、責任・正義因子は集団の課題遂行への参加と自己評価に、思いやり因子、社 会性因子は対人関係に、情緒安定性因子は個人的安定にかかわる個人要因であること を意味している。PMSは、 G.W.実施学級における生徒の個人特性の分析に使用して いけるといえよう。作成されたPMSはAPPEIVZ)Pt 6に示す。

2 個々の生徒特性の変化

(1)方 法 a.調査対象

 第3章で述べた、G.W.実施学級の生徒を対象にPMSを実施した。対象生徒の内訳

は、Tkzbie 4一 3に示したとおりである。

      TdOle・4−3   被調査者の内訳

.学校・学年 男子 女子 合計

A中学校 2年生 A中学校 2年生 B中学校 1年生 B中学校 1年生

20 20 17 18

20 20 15 14

40 40 32 32

合 計 75 69 144

b.調査時期

 4月から7月までの期間、毎月1回、第3週を目安に実施された。

c.手続き

 調査の質問紙は、学級担任により各学級で行われ、その場で筆者が依頼した教師が 回収し、封筒詰めをした。

 4月に第1回目の調査を行った結果をもとに、PMS、の各因子合計得点を個々の生徒 ごとに算出し、下位尺度因子得点によって、進級時の生徒を3つの得点群に分けた。

3つの得点群は、各下位尺度因子得点において、得点の高い生徒25%を、男女ごとに選