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年 5 月からタイ・タマサート大学からの受託研究を実施しています。ASEAN 経済統合(AEC)の実現を 27 年に控え、AEC 実現による貿易の円滑化がタイ経済にもたらす

影響並びにタイの物流インフラ、生産ネットワークを強化することが、他の ASEAN 諸国経済 にどのような影響を与えるかタマサート大学が研究するに当たり、アジ研の経済地理シミュレ ーションモデル(GSM)に高い関心を示したことから、アジ研が受託して GSM を活用して AEC がタイに与える影響について分析を行いました。タイ及び日本にてワークショップを開催し、

研究結果をタマサート大学に提出しました。今後、タイ政府への提言の中で、アジ研の研究成 果が活用される予定です。

7)上海社会科学院(SASS)との MOU 締結記念シンポジウム開催と共同研究の開始

アジ研と上海社会科学院(SASS)は、11 月 27 日に共同プロジェクトの実施および研究者の 相互交流等を目的とした研究交流協定(MOU)を締結しました。翌 28 日には都市の国際的な 経済発展および上海自由貿易試験区の現状、今後をテーマに MOU 締結記念シンポジウムを開 催し、白石所長及び SASS 世界経済研究所・張所長が講演を行った後、平塚理事を議長とした パネルディスカッションを行いました。

MOU 締結後、共同研究を実施するため第 1 回会合を 12 月に上海社会科学院にて実施し、互 いの研究内容紹介および今後の進め方について協議しました。アジ研の経済地理シミュレーシ ョンモデル(GSM)を活用した「上海自由貿易試験区」の効果分析に関する共同研究に向けて 準備しました。

8)広東省政府に対して研究成果報告と政策提言を実施(3 月 4 日)

ジェトロと広東省政府が締結した「業務協力に関する覚書」のもと、アジ研と広東省政府発 展研究中心と政策提言研究「広東経済の高度化へ向けた政策課題と中日連携の可能性」を実施 しました。広州市にて 3 月 4 日に開催した広東省政府に対する 25 年度の研究成果報告会には、

発展研究中心のみならず、発展改革委員会、商務庁、外事弁公室など広東省政府内の各関係部 門ならびに広東省社会科学院や広東国際戦略研究院などのシンクタンクより関係者、専門家が 出席しました。

広東省企業の海外展開・国際化の促進、投資環境整備、物流や“第 6 次産業”など新たな産業

分野の育成等の課題についての研究成果を報告すると共に、省政府が実施すべき政策について

提言をおこないました。

. 国 民に 対し て 提供 する サ ービ ス その 他 の 業務 の 質の 向 上に 関す る 目標 を 達成 す る た め と る べ き 措 置 等

9)中国清華大学の競争的学術研究資金を獲得し連携研究を開始

アジ研は、中国清華大学公共管理学院 産業発展・環境ガバナンス研究センター(CIDEG)から の要請を受けて、米国国際貿易委員会(USITC)、名古屋大学国際低炭素経済研究所(IGLCE) と共に CIDEG の研究公募にプロジェクト提案を実施、審査の結果、採択され、 CIDEG、 USITC、

IGLCE およびアジ研の 4 者による連携研究「グローバル・サプライ・チェーンにおける中国の

二酸化炭素排出-国内地域と企業の異質性を考慮した環境国際産業連関分析-」を開始しまし た。

本研究は、国際サプライチェーン、国際貿易学、環境学および環境ガバナンス領域における 最新の研究成果を活かし、学際的連携を通じて国際サプライ・チェーン上のカーボンリンケー ジを整合的に勘定しうるシステムの構築を目指すものです。

10)中国復旦大学等と「BRICs 経済と GVC」に関する国際ワークショップを開催(1 月 19 日)

アジ研が、復旦大学 BRICs 研究センターと上海 WTO 事務諮問センターと共同で実施してい る連携研究「BRICs 経済とグローバルバリューチェーン:現状と展望」の一環として 1 月 19 日、復旦大学において国際ワークショップを開催しました。本研究は BRICs 諸国の国内の市場 育成、産業再編、資源依存からの脱却、グローバルバリューチェーンへの参加および環境問題

への対応 BRICs 経済のポテンシャルを分析し、持続可能な経済成長を実現するための中長期的

な展望を行うものです。

今回の国際ワークショップでは、アジ研、復旦大学、上海 WTO 諮詢事務センターをはじめ、

一橋大学、名古屋大学、中国国家信息中心(SIC)、フランス SKEMA 等からも専門家を招へい し、研究成果を報告いただき議論を深めるとともに、貿易港の視察、復旦大学の学生への講演 を通じて、研究成果の普及・還元と研究ネットワークの深化・拡大につとめました。

11)ERIA エクゼクティブ・キャパシティ・ビルディング・プログラムへの協力

バンコク事務所は、これまで ERIA が実施する CLMV 諸国の政府職員及び企業向けに各国主 要都市における巡回型のキャパシティ・ビルディング・セミナーの実施に協力してきました。

25 年度は、 10 月、 11 月に CLMV 諸国並びにタイで将来、政府の局長として活躍が期待され る職員計 14 名のキャパビルに協力しました。バンコクでセミナー形式の研修を実施し、バンコ ク事務所が選定したチェンマイおよびランプーン、チェンライで工業団地や企業、タイとラオ スとの間で建設中の第4メコン友好橋などの視察、並びに参加者のプレゼンテーションを含む 研修を実施しました。本プログラムは、ERIA のキャパシティ・ビルディング・プログラムで も初めての試みで、バンコク事務所員が、プログラムの設計、ロジ面、プレゼンテーションの モデレータとの調整などで協力しました。

12)アジア資源循環研究推進業務(環境省)に係る地球環境戦略研究機関との受託業務を実施

アジ研は地球環境戦略研究機関(IGES)と環境省事業であるアジア資源循環研究推進業務に

共同で提案を行い、環境省より採択されたことから、IGES から(1)国際研究協力に向けた研

究調査業務、 (2)資源循環の適正化に資する産業育成とリサイクル制度の在り方に関する政策

研究(メコン川流域諸国を重点) 、 (3)共同研究ワークショップと政策担当者を対象としたセミ

ナーの開催、 (4)アジア 3R 推進フォーラムにおける国際研究協力の促進及び成果の普及を受

託いたしました。タイ、ベトナム、カンボジアなどへの現地調査等を実施したほか、12 月には

タイで開催されたアジア 3R の指標設定にかかる会議に、3 月には京都で開催された国際会議

3R International での IGES セッションに参加しました。またスラバヤで 3 月に開催されたア

ジア 3R 推進フォーラムにおいて調査結果等の発表、意見交換等を行うとともに、報告書「Policy

for Fostering "Sound" Recycling Industries」を発表しました。

. 国 民に 対し て 提供 す るサ ービ ス その 他の 業 務の 質の 向 上に 関す る 目標 を 達成 す る た め と る べ き 措 置 等

13)北陸環日本海経済交流促進協議会(北陸 AJEC)と共同研究事業を実施

アジ研は北陸環日本海経済交流促進協議会(北陸 AJEC)と「ASEAN 経済の動向と北陸企 業の適応戦略」について共同研究を行いました。北陸 AJEC は、北陸地域の対岸諸国の経済交 流を促進することを目的として、北陸経済連合会の実質的な調査部門として平成 4 年に設立さ れました。

本研究の成果として、報告書を作成しましたが、第 1 部で北陸 AJEC が中心となり、北陸経 済の現状、北陸主要産業の国際化動向と直面している課題等を整理しました。第 2 部では、ア ジ研が中心となり、ASEAN 経済についてその産業・人口の集積や分散の動向、グローバル・

サプライ・チェーンにおける役割を展望し、北陸主要産業に関する ASEAN のビジネス機会を 提示しました。

(3)国内外の政策担当者や企業に対する研究成果の普及

1)国際機関(世界貿易機関、国連工業開発機関)と国際シンポジウムを開催

①「国際価値連鎖:その展開と通商政策への影響」(7 月 5 日)

アジ研は WTO と共催で国際シンポジウムを開催しました。23 年にアジ研と WTO が共同研 究成果を公表して以来、その研究テーマである「国際価値連鎖(GVC : Global Value Chains)」

への関心が国際機関や各国政府において急速に高まって来ています。今回、そのテーマを改め て検証するためリチャード・ボールドウィン教授など著名な研究者をはじめとする、WTO や OECD、各国通商政策担当省庁の代表者による基調講演、パネルディスカッションを行いまし た。シンポジウムには、官公庁、企業・団体、在京大使館関係者等 161 名が参加し、参加者から は「GVC の考え方やサプライチェーンの主役が 1985 年の日本から中国に移る様など視覚的に 分かり、参考になりました。」といったコメントが寄せられ、役立ち度の上位 2 項目の割合は 95.5%となりました。

②「食品安全規制遵守のためのサプライチェーン管理」(9 月 19 日)

アジ研は UNIDO との共催で、アジア途上国からの農産物・食品輸出の際の規制遵守にかか

わる課題を提示した国際シンポジウムを開催し、官公庁、企業・団体、在京大使館関係者等 128 名が参加し、役立ち度の上位 2 項目の割合は 92.0%でした。

③「成長と公正の両立を求めて -新しいブラジルの経験を中心に―」(11 月 18 日)

アジ研は世界銀行、朝日新聞社と共催で、ブラジル政府の研究所 IPEA、ブラジリア大学等 から 3 名の専門家を招き、社会的公正、経済成長、新しいブラジルをテーマに国際シンポジウ ムを開催しました。

共催者である朝日新聞社が、その概況を翌月の紙面において詳細に報告したことで、アジ研 の研究、ネットワークの普及において大きな効果がありました。また、参加者からは「世界が 抱く大国ブラジルへの期待と、ブラジルが直面している現実という両面について具体的なお話 を頂き、参考になった。 」といったコメントが寄せられました。

【シンポジウム概要】

時期: 11月18日(月)

会場: 国連大学ウ・タント国際会議場

主催・共催: ジェトロ・アジア経済研究所、世界銀行、朝日新聞社 講師: 基調講演者:Otaviano Canuto(世界銀行)

Paulo Mansur Levy(ブラジル政府・応用経済研究所)

Mauricio Soares Bugarin(ブラジリア大学)

パネルセッションモデレーター:白石隆(アジア経済研究所所長)

パネリスト:堀坂浩太郎(上智大学)

星野妙子(アジア経済研究所)

近田亮平(アジア経済研究所)

出席人数: 263名

内容: 経済成長と社会的公正の両立について、それを21世紀初頭に実現しながらも、

最近国民の不満が爆発したブラジルの経験を中心に、ラテンアメリカ地域のもう

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