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加賀市バイオマス政策の実施事業

3.3. 調査結果

3.3.1. 加賀市バイオマス政策の実施事業

現地調査の結果,様々な取り組みを検討している加賀市では,実施している事業は 家庭からの厨芥類(生ゴミ)を堆肥化する事業(以下,厨芥堆肥化事業と省略する)

が中心であることが分かった.エネルギー化関係などのその他の事業に関しては,検 討中とのことである.

この加賀市では厨芥堆肥化事業を民間に委託していることが分かった.2007年度か ら民間業務委託を実施している.

調査により明らかにした厨芥堆肥化事業の概要を次に示す.まず,厨芥類は近隣の 地域住民が自分たちの生活から排出されたものを各々で持ち寄り,大型のバケツ状の 容器に投入する.集められた厨芥類は専用の収集車両にて計量後に車両の投入口へと 投入して各地域で収集する.車両には予め水分調整剤・堆肥化副資材であるもみ殻が 投入されている.車両の後方は大型の攪拌機になっており厨芥類の収集と同時に攪拌 しながら一次発酵をさせる.そして,堆肥製造場所にて二次発酵をさせた後に,農地 に運搬して堆肥として利用している.堆肥を使用した農地でつくられた農作物は域内 で販売されている.

なお,専用車両は農林水産省の 2004 年度バイオマス利活用フロンティア事業での 助成を受けて収集事業者が独自に開発した車両である.車両は加賀市内の地元の大手 工作機械メーカーが製作している.事業概要を次に示す.

58 図13 厨芥堆肥化事業概要

一般市民が厨芥類を持ち寄る際には特に規定はないが,市民団体が販売しているマ ジックボックスという容器がありこれを利用する市民も多い.これは単なるバケツで はなく,上蓋があり臭気を押さえて,下にはプラスティックの網があり排水口へとゴ ミが流れ着かないようになっている.そして,厨芥類の水分を簡単に除去できるよう になっている.販売は市民団体が行っている.同ボックスの販売数は2005年度で456 個,2006年度で1382個を販売していることが分かった.

図14 家庭用厨芥発酵処理器「マジックボックス」

車両では後方にバケツをリフトアップする装置があり,大型バケツにはいている厨

59 芥類を挿入口まで運ぶ.積載量は約1tであり,車両2台で収集業務にあたっている.

事業系厨芥類の収集に関して,コンビニエンスストアと小売店(生鮮食料品店)の 食品廃棄物と食品加工残渣の収集時の様子を示す.

図15 厨芥収集専用車両

図16 厨芥類投入

図17 コンビニエンスストアでの食品廃棄物

60 図18 小売店での食品加工残渣

発酵施設では,工場内で一時的に留め置かれる.また,メッシュ状の発酵容器へと 一次発酵後の堆肥を移し替えて発酵を促進している,また,農場では,直接散布する 場合もあれば,堆肥をさらに発酵させたり,完熟させたりしており,農家がそれぞれ の方法で使用している.堆肥を使用している加賀市内の農地の様子を示す.

図19 工場内での厨芥類の発酵

図20 発酵促進のための発酵器

61 図21 農地での堆肥

図22 厨芥由来堆肥を利用した農地

学校給食の堆肥化に関しては,加賀市内の全域から収集をしていることが分かった.

2008年度の給食残さ収集では,加陽保育園,山代小学校,山代保育園,東谷口保育園,

東谷口小学校,勅使小学校,勅使保育園,山代中学校,庄保育園,分校小学校,動橋 保育園,動橋小学校,東和中学校,作見保育園,作見小学校,片山津小学校,湖北保 育園,湖北小学校,潮津保育園,片山津中学校,金明保育園,金明小学校から収集し ていることが分かった.