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開をとらえさせ、さらにその知恵や習俗が、現代にも生き続けていることに 気付かせようとする。 NO.39は、四国遍路の遍路道を素材とし、その周辺 にまつわる事項に関して考察させ、遍路する人々の願いと、遍路の果たした 役割を理解させようとする。さらに、遍路の庶民への普及が、現代の郷土の 社会生活に一般化していったことの意義を探らせようとしている。

 NO.55 NO.62は、:地域に残る文化財を素材とし、江戸時代の農民の一般的 な生活や意識に迫ろうとしている。NO.55では、江戸時代の農村社会の自給

自足,相互の助け合いをより実感的に理解させようとしている。ミノ・スゲ ガサ・モモヒキの実物を生徒に身に付けさせることによって、農民がすぐれ た加工技術をもっていたことを, 学校の隣の神社の庚申塔を見付けさせる

ことで、自分たちが今生活をしている地域でも江戸時代には農民が庚申信仰 をしていたことをとらえさせている。 NO.62では、近世の信仰関係の資料 の所在と、伝承をもとにした信仰内容について調査させることで地域の歴史 に興味をもたせようとする。さらに、調査内容から、講の成立・機能をとら えさせ、当時の交通の有様や人々の社会認識の仕方を考えさせようとしてい

る。

 NO.38は、江戸時代の庶民の食生活や旅を素材とし、江戸時代を支えた庶 民生活の実態から、庶民の社会的地位の向上による食生活や旅の変化をとら えさせようとする。

 近現代では、2事例があげられる。NO.47は、明治・大正・現代の間取り 例を素材としている。それぞれの時代の家屋から、なくなったものとふえた ものを探すこと,父母兄弟のそれぞれの居場所の予想等を通して、「プライ バシー」についての考え方の変遷を理解させようとしている。NO.97は、文 明開化期の新しい生活様式,学校制度,欧米の近代思想等を素材とし、それ ぞれの社会や生活への浸透の様子を調べることで、近代化政策の意義を理解 させようとしている。

〈物質文化〉

 物質文化を素材としたものは、 2事例あげられる。いずれも、近現代を舞

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台としたものである。NO.31は、鉄道を素材としている。鉄道開通当時の社 会や人々の様子,鉄道の急激な発達と近代産業の発達との関連等を 資料を 中心に調べさせる。そこから、日本の鉄道は、産業革命と平行して進行し、

資本主義の確立に重要な役割を果たしてきたことを学ばせようとしている。

NO.49は、文明開化が、人々の生活に与えた影響について、あかり(行灯と ランプ)を素材とし、具体的にとらえさせようとするものである。

 以上が、「手段的文化史」の事例が示す方法のあらましである。

 縄文・弥生時代においては、考古学の成果を活用し、当時の人々の生活実 態に迫らせようとする方法が一般的である。しかし、縄文時代の生活に対す

るイメージは、 狩猟・採集を中心に厳しい自然と戦いながら共同生活を送 り、土器や石器を工夫して生活向上に努力した という、固定的なものにな りがちである。事例NO.65は、地域の特殊な自然的条件と、地域の遺跡から 出土した実物資料を通して、縄文人の広範な生活範囲を浮き彫りにし、より 豊かな縄文時代像を描かせることを可能としている。

 古墳時代においても、考古学の成果に基づいた授業が中心となる。表層文 化を素材とした場合、巨大古墳と前方後円:墳の分布から、豪族や、大和朝廷 の権力の強大さを学ばせることや、鉄器等の副葬品から、渡来人による高度 な技術の招来を学ばせることが中心となる。基層文化を素材とした場合は、

:地域の古墳やその周辺の発掘によって明らかとなった遺跡・遺物から、当時 の農民の生活などを探らせることが一般的である。事例NO.45は、文化財界 価値の高い巨大な仁徳天皇陵と、江戸時代に郷土の庄屋が建てた一般的には 文化財的価値の低い「義民六三衆の墓」との価値的対比により、人間の墓と はどうあるべきかを考えさせようとしている。文化を素材として、事実的な 知識の習得をめざそうとする事例が多いなか、価値的な知識を追求した事例

として意義があるといえる。

 古代後期には、事例が少ない。平安時代に関しては、事例を収集すること ができなかった。これは、この時期は、 「飛鳥文化」 「天平文化」 「国風文 化」と、日本の文化史一ヒ有名な時代にあたり、また、残された文化財も多い ため、従来、目的的に文化史学習が展開されてきたためであるといえる。し

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かし、事例NO.35や、 NO.83では、、正倉院文書や、発掘された木簡を素材 とし、そこからうかがえる、都に住んだ下級役人や庶民の基層文化を探るこ とにより、当時の社会の様子に迫っていこうとしている。これらの試みは、

これまで陥りがちであった、 律令制度ときらびやかな文化に囲まれた富裕 な貴族たちと、重税に苦しむ悲惨な農民たち という、モノトーンなイメー ジを是正し、多様な時代像を描くことを可能とする一方法として意義がある

といえる。

 中世においては、表層文化を素材とした事例は少ないが、この時代の文化 の精神面に焦点を当て、地域の特性や、劇化による追体験等を取り入れるこ

とによって、具体的に当時の世相や人々の願いに迫らせようとする特徴が指 摘できる。基層文化を素材とした事例では、事例NO.24とNO.36が特徴的で ある。これらの事例は、社会史研究等の成果をもとに、絵巻物等に描かれて いる舞台や、さまざまな階層の人々を資料とし、分析することで、人々の生 活や、時代構造を視覚的に、想像力二豊かにとらえさせていこうとする試みと

して、意義があるといえる。

 近世においても、表層文化を素材とした事例は少ないが、事例NO.81は、

近松門左衛門を取り上げ、多様な角度から調べさせることによって、都市の 庶民が、元禄文化の担い手となった社会的経済的背景に、迫らせようとして いる。人物を素材とすることによって、内容過多による羅列的学習を改善し ようとする試みであるといえる。基層文化を素材とした事例では、52年版学 習指導要領以来強調されてきた、「地方の生活文化」を素材とした事例が主 となる。事例NO.30とNO.39は、地域の特性を理解させようとするものであ る。また、事例NO.55とNO.62は、地域の文化財から、江戸時代の農民の一 般的な生活や意識を探らせようとするものである。しかし、事例NO.38は、

安藤広重画の「東海道五十三次」や、三田村鳶魚全集第十巻より「江戸時代 の天婦当屋さんの屋台」「鰻屋さんの屋台」といった視覚資料を素材として いる。そして、そこに見られる、旅や食生活のさまざまな姿から、庶民の社 会的地位の向上をとらえさせようとしている。この事例は、より豊かなイメ ージで、江戸時代の庶民勢力の隆盛をとらえさせようとしている点に特徴が あるといえる。

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室町文化

化政期における地方の生活文化

室町時代の人々の生活

弥生文化1

大挙朝廷の日本統一

鶏文化

国風文化2

南蛮文化とその受容

地方の生活文化

鉄道の開通と地域社会の変化

文化の大衆化

宗教成立の自然条件

縄文人の生活と知恵

都の人々の日常活の様子

「一逼聖絵」にみる鎌倉社会

醐祭りと蔚

鋸文化

表層文化 基層文化

鋸文化

基激化

表層文化

表層文化

表層文化

麦層文化

基層文化

物質文化

表層文化

表層文化

基層文化

基層文化

基層文化

基層文化

 中学校社会科の能力育成と内容情選 いずみ出版 1976 第36節 文化の取lj  扱い p.p319〜32!

 小俣盛男著 郷土教材を活用した歴史的分野の授業 篭目図書 1983 p.p7

5−82

 小林信郎・療百里・横出十四鰹鳥 新社会科の単元構成と展開 明治図書 1981   p. p173 185

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出販 1982 p.p39 5 一400

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出販 1982 p.p39 sn−400

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出版 1982 p.p40 8 一413

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出版 ig82 p. p42 7 一432

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出販 1982 p.p45 1 457

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出版 1982 p.p52 1・一526

 佐野照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出版 1982 p.p56

7−573

 佐藤照夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出販 1982 p.p58 0 一586

 佐藤無夫編 中学校地歴総合学習展開事例集 東京法令出版 !982 p.p62

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 平田嘉三・星村平和・溝上泰編著 社会科課題学習の新展開 三晃書房 !987  p. p33 一39

 平田嘉三・星村平和・溝上泰編著 社会科課題学習の新展開 三晃書房 1987  p. p40−i46

 平田嘉三・星村平和・溝上泰編著 社会科課題学習の新展開 三晃書房 1987  p. p47 54

 平田嘉三・星村平和・溝上泰編著 社会科課題学習の新展開 三晃書房 1987

 p. p55−61