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第 3 章 デュッセルドルフの日本人エクスパトリエイト・コミュニティの特徴と変容

3.4 日本人組織

3.4.2 日本人教育機関

3.4.2.3 インターナショナルスクール

駐在員の子弟の通うインターナショナルスクールは、デュッセルドルフ市北西部にあ

るInternational School of Duesseldorf(以下ISD)とデュッセルドルフの南西隣町のノイ

ス市にあるInternational School on the Rhine(以下ISR)がある。表3-9は両校を比較し たものである。ISDは、1968年9月に、米国式の学校として、7-12学年の合計32名の 生徒でスタートし、1985年に現在のデュッセルドルフ国際学校(International School of

Duesseldorf)に改名された(吉田 2017: 76)。一方、ISR は2003年にできた比較的新し

いインターナショナルスクールである。前述のようにISDには、毎年4月に、6-16名ほ どのデュッセルドルフ日本人学校中学部の卒業生が9年生として入学してくる。そして 4月から6月までは、彼ら専用に用意されたESL(English as a Second Language)の集中 プログラムで英語を勉強する。受け入れ体制もしっかりしていて、無理なくインターナ ショナルスクールのメインコースの授業に移行できるようにプログラムが組まれてい る。

一方、ISR では、近年日本人低学年の生徒数が伸びている。その理由の一つとして、

小1から低学年向きの日本語課外授業があることが考えられる。海外で母国語を心配し た親のニーズがその背景にある。また ISD はどちらかというと「遊びの方が優先」と されるのに対し、ISRは「スパルタ教育」で授業は英語で行われることはもちろんドイ ツ語のクラスも毎日あり、教育熱心な日本人の親に人気がある(日本人向けNPO法人 スタッフUさん)。さらに表3-9が示すようにISRにはデュッセルドルフをはじめ西隣 町のメアーブッシュ47方面へのスクールバスがあり、低学年の子弟の親にとっては学校 の送迎の必要性がないことも利点である。

また ISD の専任日本語教師の S さんによれば、生徒たちはインターナショナルスク ールに通う一方、ほとんどがデュッセルドルフ市内の日本の塾に通い、日本の中・高・

大学受験に備えている。2016 年にはデュセルドルフ市内にインターナショナルスクー ルに通う日本人生徒を主に対象にした塾も新たにできた。

なお、インターナショナルスクール(ISD)の日本語担当教師は、近年の日本人生徒 たちについて、インターネットを通じ、日本の情報をいつでも得られ、日本との距離も

46 デュッセルドルフ日本語補習校 http://jisd.de/hosyuko/shokai.html 2018年5月25日 閲 覧。

47メアーブッシュは、デュッセルドルフから西に10㎞、車で15分くらいの町で、8つの地 区から成り人口55,354人である(2010年)。人口の約1, 6%にあたる約761人(63人に 1人)が日本人で、特にBuederich地区は人口21,500人のうち約4%(約24人に1人)

が日本人である。

STATISTISCHES JAHRBUCH 2010 http://www.netdemeerbusch.de/

2018年8月5日閲覧。

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感じることもなく、以前に比べて新たな環境に順応することも強いられず、「受動的」

で自分たちからの働きかけの意欲に乏しい(吉田 2017: 76)という面も指摘する。

なお、ISDとISRそれぞれの設立クラス、生徒数、国籍数、授業料、大学進学率等の 詳細は、以下表3-9に提示する。

59 表3-9 ISDとISRの学校情報

出典:インターナショナルスクール デュッセルドルフ 外務省諸外国・地域の学校

48IB 国際バカロレア(International Baccalaureete)

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307998.htm 2018年8月25日閲覧。

学校名 ISD ( International School of

Duesseldorf )

ISR(International School on the Rhine)

設立年度 1968年 2003年 設立クラス 3歳から19歳

レセプション3-4歳 プレパラトリー5歳 小学部1-5年(6-11歳)

高等学部6-12年(11-19歳)

3歳から19歳 幼稚園3-5歳

小学部1-4年(5-10歳)

中学部5-8年(9-15歳)

高等部9-12年(13歳-19歳)

生徒数、国籍数 1,048名、40か国

(ドイツ29%・アメリカ 15%・日本

11%・イギリス 10%・韓国 5%・他

30%)

760名、45か国

(ドイツ 50%・中国 10%・日本

10%・他30%)

日本人生徒数 小学部 14名 高等学部 66名

低学年層に日本人が多い 77名(2018年8月20日)

外 国 人 に 対 す る

英語指導

あり

デュッセルドルフ日本人中学校卒業生 の為の集中クラスもあり

2-6 年生対象に短期間英語強化を 目的としたクラス。

日本語教育 小6から grade 1-5週1回課外授業 grade 6-10週3

grade11-12 IB48日本語 授業料 レセプション-grade 5 16,333ユーロ

grade 6 -8 17,597 ユーロ grade 9-10 18,762 ユーロ grade 11 20,873 ユーロ grade 12 21,190 ユーロ

キンダーガーデン1 11,520ユーロ キンダーガーデン2

12,585 ユーロ grade 1-5 14,850 ユーロ grade 6-9 16,290 ユーロ grade 10-12 17,685 ユーロ 大学進学率 全卒業生の98%以上

日本人卒業生のほとんどが日本国内の 国・公・私立大学に進学

まだ卒業生は設立後、出ていない

スクールバス なし デュッセルドルフ、メアーブッシ ュ等各方面のスクールバス有

60 情報 2017年12月時点

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/world_school/05europe/sch5300000301.html 2018年6月10日閲覧

インターナショナルスクール オン ザ ライン

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/world_school/05europe/sch5300000601.html 2018年6月10日閲覧

3.5 デュッセルドルフエクスパトリエイト及びコミュニティの現状・変容と多様性