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優越的地位の濫用︵二︶

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(1)

優 越 的 地 位 の 濫 用

︵ 二

都 律

第一 章 序 論 第二 章 不公 正な 取引 方法 の意 義 第三 章 優越 的地 位の 濫用 規制 の意 義 第四 章 優越 的地 位の 濫用 規制 の展 開 第五 章 下 請 法︵ 以上 八四 号︶ 第六

章 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム にお ける 優越 的地 位の 濫用 第一 節 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム 第二 節 米国 にお ける フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム の展 開 第三 節 日本 にお ける フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム の展 開 第四 節 理論 的検 討 第七 章 韓国 にお ける 優越 的地 位の 濫用 規制 第一 節 韓国 の経 済発 展と 公正 取引 法の 展開 第二 節 取引 上地 位濫 用規 制の 概要 第三 節 審 決 例

(2)

第四 節 考 察 第八 章 総括 的検 討 第一 節 優越 的地 位 第二 節 濫用 行為 の分 析・ 類型 化 第三 節 濫用 行為 につ いて の類 型化 第九 章 研究 のま とめ と今 後の 研究 課題 第一 節 研究 のま とめ 第二 節 今後 の研 究課 題︵ 以上 本号

第 六 章 フ ラ ン チ ャ イ ズ ・ シ ス テ ム に お け る 優 越 的 地 位 の 濫 用

第一

節 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム 一

定義

・特 徴

︵社

︶日 本フ ラン チャ イズ チェ ーン 協会 によ れば

、フ ラン チャ イズ とは

、﹁ 事業 者︵﹁ フラ ンチ ャイ ザー

﹂と 呼 ぶ︶ が、 他の 事業 者︵

﹁フ ラン チャ イジ ーと 呼ぶ

﹂︶ との 間に 契約 を結 び、 自己 の商 標、 サー ビス マー ク、 トレ ード

・ ネー ム、 その 他の 営業 の象 徴と なる 標識

、及 び経 営の ノウ ハウ を用 いて

、同 一の イメ ージ のも とに 商品 の販 売そ の 他の 事業 を行 う権 利を 与え

、一 方、 フラ ンチ ャイ ジー は、 その 見返 りと して 一定 の対 価を 支払 い、 事業 に必 要な 資

(3)

金を 投下 して フラ ンチ ャイ ザー の指 導お よび 援助 のも とに 事業 を行 う両 者の 継続 的関 係﹂ で

( )

ある

。以 下本 稿で は、

フラ ンチ ャイ ザー を﹁ ザー

﹂、 フラ ンチ ャイ ジー を﹁ ジー

﹂と 略記 する

。 また

、一 九七 三年 に制 定さ れた 中小 小売 商業 振興 法︵ 昭和 四八 年九 月二 九日 法律 一〇 一号

、二

〇〇 七年 改正

︶に よる フラ ンチ ャイ ズの 定義 は次 のよ うで ある

。﹁ 特定 連鎖 事業

﹂と は、

﹁連 鎖化 事業 であ って

、当 該連 鎖化 事業 に係 る約 款に

、加 盟者 に特 定の 商標

、商 号そ の他 の表 示を 使用 させ る旨 及び 加盟 者か ら加 盟に 際し 加盟 金、 保証 金そ の他 の 金銭 を徴 収す る旨 の定 めが ある もの

﹂で ある

︵同 法一 一条

︶。 なお

、こ こで

﹁連 鎖化 事業

﹂と は、

﹁主 とし て中 小小 売商 業者 に対 し、 定型 的な 約款 によ る契 約に 基づ き継 続的 に、 商品 を販 売し

、又 は販 売を あっ せん し、 かつ

、経 営 に関 する 指導 を行 う事 業﹂ であ る︵ 同法 四条 五項

︶。 この 法律 にお ける 特定 連鎖 化事 業は

、ビ ジネ ス・ フォ ーマ ット

・フ ラン チャ イズ を念 頭に おい て立 法さ れた もの であ るが

、フ ラン チャ イズ

・シ ステ ムの みな らず

、ボ ラン タリ ー・ チェ ーン や代 理店

・特 約店 チェ ーン も要 件を 満 たせ ば含 まれ るも ので

( )

ある

また

、公 正取 引委 員会

︵以 下﹁ 公取 委﹂ とい う。 の︶

﹁フ ラン チャ イズ

・シ ステ ムに 関す る独 占禁 止法 上の 考え 方 につ いて

﹂︵ 平成 一四 年四 月二 四日

、公 正取 引委 員会 事務 局︶

︵以 下﹁ フラ ンチ ャイ ズ・ ガイ ドラ イン

﹂と いう

。︶ にお いて は、

﹁本 部が 加盟 者に 対し て、 特定 の商 標、 商号 等を 使用 する 権利 を与 える とと もに

、加 盟者 の物 品販 売、 サー ビ ス提 供そ の他 の事 業・ 経営 につ いて

、統 一的 な方 法で 統制

、指 導、 援助 を行 い、 これ らの 対価 とし て加 盟者 が本 部 に金 銭を 支払 う事 業形 態で ある

﹂と され てい る。 上記 のフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムに 関す る定 義を 検討 して みる と、 次の よう な共 通点 がみ られ る。 ザー はジ ーに 対し

、自 己の 商標 のよ うな 営業 の象 徴と なる 標識 の使 用の 許諾 を与 える とと もに

、統 一さ れた 事業 シス テム の枠 組 みの なか で、 事業 経営 につ いて のノ ウハ ウを 付与 する

。ま た、 ザー はジ ーの 事業 経営 につ いて の統 制、 指導

、援 助

(4)

を行 い、 同一 のイ メー ジの もと に商 品の 販売 その 他の 事業 を行 う権 利を 与え

、こ のよ うな 事業 活動 に対 して

、ロ イ ヤル ティ 等の 名目 で対 価を 徴収 する 継続 的な 関係 であ ると いう こと であ る。

フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム は様 々な 特徴 をも ち、 それ らは フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム が成 長す る原 動力 にも なっ てい る。 すな わち

、ザ ーは

、ジ ーが 投資 する 資本 をも って

、多 店舗 の展 開が でき るし

、ジ ーは

、当 該業 種に お ける ノウ ハウ 等の 経営 知識 がな くて もザ ーの 経営

・営 業支 援に よっ て、 安定 した 営業 がで

( )

きる

しか し、 この よう な長 所に もか かわ らず

、フ ラン チャ イズ 契約 にお ける ザー とジ ー間 のト ラブ ルは

、そ れが 日本 で多 数生 まれ た一 九七

〇年 代か ら絶 えな い状 況で ある

。前 記の よう に、 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム は、 形式 的に は ザー とジ ーと いう 独立 的な 事業 者間 にお ける 契約 によ って 成立 する

。し かし

、実 質的 には

、蓄 積さ れた ノウ ハウ

、 経験

、資 本を もっ てい るザ ーに ジー が大 きく 依存 せざ るを 得な いた め、 ザー はそ のよ うな 取引 上の 地位 にお ける 力 を利 用し て、 ジー に不 利な 契約 内容 を押 し付 ける こと がで きる

。そ れは 最初 に契 約を 締結 する 時で も可 能で ある し、 契約 を締 結し て営 業を 継続 する とき でも 可能 であ る。 そこ で、 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム に関 する 優越 的地 位の 濫用 には

、加 盟店

︵= ジー の︶ 募集 段階 にお いて

、ザ ーが 虚偽 広告 また は誇 張広 告、 およ び具 体的 なジ ー候 補者 に対 し個 別の 情報 提供 を行 い、 ジー に実 際に 不利 な契 約 内容 をも って 契約 を締 結す る場 合、 およ び契 約締 結後 営業 をす る際 にジ ーに 不利 な取 引条 件を 押し 付け る場 合が あ るこ とに なる

。 本稿 では フラ ンチ ャイ ズの 問題 に対 して

、契 約締 結の 際に 起き る問 題や 契約 締結 後に 起き る問 題を 検討 する

。特 に契 約締 結の 際に 発生 する 問題 をザ ーと ジー 間に おけ る情 報の 格差 によ る優 越的 地位 の濫 用問 題と して 取り 上げ る。 その 素材 とし ては

、コ ンビ ニエ ンス スト ア︵ 以下

﹁コ ンビ ニ﹂ とい う。

︶業 態を 中心 に検 討す る。 フラ ンチ ャイ ズ業 態の 中で も特 にコ ンビ ニ業 態を 中心 に取 り上 げる のは

、コ ンビ ニ業 態が 圧倒 的な 店舗 数と 売上 高を 誇っ てい る

(5)

反面

、取 引条 件等 に関 する 訴訟 が特 に近 年増 加し てお り、 また

、そ こに は優 越的 地位 の濫 用の 問題 が典 型的 に現 れ てい ると 思わ れる から であ る。 二 メリ ット およ びデ メリ ット

社会 経済 的観 点 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム のメ リッ トと して は次 のよ うな もの があ げら れて

( )

いる

第一 に、 資本 主義 が高 度化 して 大規 模小 売業 体制 の確 立が 進行 して いる 現在 にお いて 健全 な中 小企 業を 育成 して いる 点を あげ るこ とが でき る。 優良 な中 小企 業の 存在 は健 全な 資本 主義 社会 にと って なく ては なら ない もの であ る。 そし て、 この よう な中 小企 業の 育成 によ って 雇用 が創 出さ れる こと は社 会経 済的 な面 から みて

、大 きな メリ ッ トで ある と考 えら れる

。 第二 に、 中小 企業 は大 企業 との 競争 上不 利な 立場 にな りや すい もの であ るが

、フ ラン チャ イズ

・シ ステ ムは それ を補 完す る機 能を 持っ てい る。 中小 企業 は、 資本 の低 廉性

、有 効な 市場 情報 の取 得困 難性

、仕 入面 での 規模 の経 済 性を 利用 でき ない こと など によ り、 大規 模小 売業 者と 競争 しに くい が、 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム に加 入す るこ と によ って

、前 記の よう な不 利な 点を カバ ーで きる から であ る。 第三 に、 流通 の合 理化 であ る。 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム は、 中小

・零 細企 業で も規 模の メリ ット を享 受で き る。 特に

、有 能な ザー によ る市 場情 報の 分析 と新 しい 情報 の提 供、 革新 的な 技術 によ る商 業、 サー ビス 業の 発展 は、 流通 業界 の末 端ま で合 理化 する こと につ なが る。

ザー およ びジ ーの 観点

(6)

ザー がそ の店 舗を 展開 する ため には

、土 地、 建物

、店 舗設 備、 開設 投資 金な ど多 額の 資金 を必 要と する

。し か し、 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム はそ の資 金の 大部 分を ジー が負 担す るこ とに よっ て、 多額 の資 金な しに 店舗 の展 開 がで きる

。ま た、 フラ ンチ ャイ ズ事 業の 規模 が大 きく なれ ばな るほ ど、 いろ いろ な面 でコ スト 削減 がで きる

。例 え ば、 ある 地域 に店 舗が 集中 して いる と原 材料 の発 注お よび 流通 コス トの 削減 がで きる

。そ れに 加え て消 費者 に対 し ては

、同 一の ブラ ンド 店が 多く 展開 すれ ばす るほ ど強 いイ メー ジを 与え るこ とが でき る。 ジー の立 場と して は、 経営 上加 盟店 は独 立店 であ り、 自ら 働い て得 た利 益は 自分 に帰 属す るた め、 ジー の働 く原 動力 にも なる

。ま た、 ジー は、 商業 に対 する 経験 がな くて もザ ーが 持っ てい るノ ウハ ウを 伝授 して もら える ので 失 敗の 確率 が低 く、 既に 営業 の方 法が 規格 化さ れて いる ので

、早 期に 事業 を立 ち上 げる こと がで き、 投下 資金 も単 独 で開 店す るよ り安 く済 む。 この よう なフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムは

、コ ンビ ニ業 態を はじ め、 日本 でも 様々 な業 態 にお いて 利用 され

、そ の実 績も 大

( )

きい

デメ リッ ト フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム は契 約を 通じ て機 能す るも ので あり

、そ の契 約の 内容 は各 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム の仕 組み とそ の実 際の 運営 の仕 方に より 決ま るも ので ある

。 いか にフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムが 優れ たシ ステ ムで も、 常に 良好 に機 能す ると は限 らな い。 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム が良 好に 機能 する ため には

、ザ ーと ジー の間 に信 頼に 基づ いた 緊密 な協 調関 係が 必要 であ る。 例え ば、 ザー は、 自己 のブ ラン ドイ メー ジ等 を維 持す るた めに ジー に対 して 様々 な指 導を 行う が、 それ にジ ーが 従わ なけ れば

、統 一的 なブ ラン ドイ メー ジの 維持 がで きな くな り、 また

、両 者間 の信 頼関 係が 損な われ

、円 滑な 事 業関 係を 続け るこ とが でき なく なる

(7)

逆に

、ザ ーが 自分 だけ の利 益を 上げ るた めに

、ジ ーに 一方 的に 不利 な行 為を 行う 場合

、例 えば

、押 し付 け販 売ま たは 購入 の強 制等 を行 う場 合で も同 様で ある

。 第二 節 米国 にお ける フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム の展 開 一

歴 史 以下 では

、フ ラン チャ イズ

・シ ステ ムの 発祥 地で ある 米国 にお ける 歴史 的な 展開 過程 を概 観し

、そ れを 通じ て

1

フラ ンチ ャイ ズを めぐ る問 題点 を指 摘し てお きた い。 フラ ンチ ャイ ズの 先駆 的な 例と して ミシ ン会 社で ある シン ガー 社と 農機 具会 社で ある マコ ーミ ック 社が あげ られ てい る。 しか し、 両社 にお いて は、 フラ ンチ ャイ ズと いう 名称 は用 いら れて いな かっ たよ うで

( )

ある

。 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム が本 格的 に用 いら れた のは

、自 動車 会社 のゼ ネラ ル・ モー ター スや フォ ード が組 織し たデ ィー ラー のネ ット ワー クで ある

。自 動車 会社 はデ ィー ラー にア フタ ー・ サー ビス や消 費者 信用 とい った サー ビ スの 提供 の必 要性 のた め、 専売 店化 を進 め、 契約 を通 じた コン トロ ール を強 化し た。 この 種の フラ ンチ ャイ ズを

、 商標 フラ ンチ ャイ ズ︵ トレ ード ネー ム・ フラ ンチ ャイ ズ tr ad en am ef ra nc hi se ま︶ たは

、商 品フ ラン チャ イズ

︵p ro - du ct fr an ch is e︶ と

( )

呼ぶ

自動 車デ ィー ラー のフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムと 相前 後し て、 コカ コー ラ社 や石 油小 売分 野に も、 この シス テム が見 られ る。 コカ コー ラは

、も とも と駅 馬車 に揺 られ た人 々の 酔い 醒め の薬 のつ もり で作 った もの を清 涼飲 料水 と して 販売 を広 げた

。そ して

、一 八九 九年

、コ カコ ーラ は、 チャ タヌ ガと テネ シー のボ トラ ーに 対し てコ カコ ーラ の ラベ ルを 供給 する とと もに シロ ップ を提 供し

、ボ トラ ーが その シロ ップ をソ ーダ で希 釈し

、瓶 詰を して 販売 する フ

(8)

ラン チャ イズ 契約 を結 んだ

。こ れも 商標 フラ ンチ ャイ ズの 一種 であ るが ボト リン グ会 社は 製造 工程 の一 部を 担う の で、 製造 フラ ンチ ャイ ズ︵ pr od uc ti on fr an ch is e︶ と呼 ば

( )

れる

自動 車産 業の 発展 に伴 い、 石油 産業 も発 達す る。 石油 製品 は製 造段 階で 品質 の差 がな かっ たの で、 ブラ ンド によ る差 別化 を図 るし かな かっ た。 その ため

、ブ ラン ドの ライ セン スを 主た る目 的と した フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム が 考案 さ

( )

れる

以上 のよ うに

、伝 統的 なフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムの 特徴 は、 もっ ぱら メー カー が流 通の 主導 権を にぎ り、 工場 で大 量に 製造 され る商 標品 を対 象に して

、流 通ル ート を開 拓す るこ とに 主眼 があ った

。既 に言 及し たが

、こ のよ う なフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムを 商標 ライ セン ス型 フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム とい う。 この よう なフ ラン チャ イズ

・ シス テム は、 現在 でも 巨大 産業 とし ての 地位 を保 って いる よう であ る。

第二 次世 界大 戦後 は、 ケン タッ キー

・フ ライ ド・ チキ ンや マク ドナ ルド 等が 採用 した よう な、 ビジ ネス

・フ ォー マッ ト・ フラ ンチ ャイ ズと いう 新た な類 型が 確立

( )

する

10

ビジ ネス

・フ ォー マッ ト・ フラ ンチ ャイ ズは

、ジ ーが

、ザ ーの 製品 を販 売す る権 利だ けで はな く、 設備 が整 った 店舗

、教 育訓 練、 継続 的ア ドバ イス

、そ して 運営 のあ らゆ る面 での 日常 的支 援を 含む

、完 全な サー ビス のパ ッケ ー ジを 購入 する もの であ る。 すな わち

、ザ ーは

、ジ ーに 対し て単 に商 品を 供給 する だけ でな く、 店舗 の運 営に 関す る ビジ ネス

・コ ンセ プト を持 ち、 これ をジ ーに ライ セン スす る方 式で

( )

ある

11

米国 フラ ンチ ャイ ズの 発展 の中 で注 目す べき 点は

、ザ ーが ジー を統 制す るこ とで ある

。フ ラン チャ イズ の性 格上

、商 標フ ラン チャ イズ の場 合は

、独 立し た代 理店 に対 して ザー の商 標や サー ビス の統 一的 な提 供の ため

、代 理 店を 統制 する が、 その 反面

、そ の力 を濫 用す るケ ース が出 てい た。 例え ば、 フォ ード 自動 車の 場合 は、 大き な生 産 量・ 販売 量を もっ てい たの で、 代理 店は フォ ード 社製 品の 販売 とサ ービ スを 専門 的・ 独立 的に 取り 扱っ て生 計を 立

(9)

てて いた から

、相 当程 度統 制で きた

。そ こで

、一 九二

〇年 代の 不景 気の 時に は、 通常 は考 えら れな い台 数を 代理 店 に押 し付 けて 現金 に変 えた とい う不 平等 な関 係に 基づ く問 題が 発生 して

( )

いた

12

二 法 規 制 概 観

1

一九 五〇 年代 から 一九 六〇 年代 まで

、米 国は ビジ ネス

・フ ォー マッ ト・ フラ ンチ ャイ ズの

﹁ブ ーム

﹂を 経験 する

。そ のよ うな 発展 に伴 って

、フ ラン チャ イズ の名 称を 悪用 した 詐欺 ある いは 確実 な経 営基 盤を 持た ない ザー が 事業 を展 開す るこ とに よっ て失 敗す る事 例、 また

、業 績が 悪化 する とジ ーに 犠牲 を強 いる 事例 等が 出て きて 社会 問 題と な

( )

った

13

一九 六〇 年代 に入 って

、こ のよ うな フラ ンチ ャイ ズに おけ る問 題点 を改 善す るた め、 多数 の法 案が 提出 され た が、 成立 した もの はな かっ た。 現在 まで

、連 邦レ ベル でフ ラン チャ イズ を規 制す る一 般法 は存 在せ ず、 業界 別に 自 動車 ディ ーラ ー法

︵A ut om ob il eD ea le rs ʼD ay in Co ur tA ct が︶ 一九 五六 年に

、石 油フ ラン チャ イズ 法︵ Pe tr ol eu m Ma rk et in gP ra ct ic es Ac t︶ が一 九七 八年 に制 定さ れた だけ であ る。

州レ ベル では

、一 九七

〇年 に制 定さ れた カリ フォ ルニ ア州 の﹁ フラ ンチ ャイ ズ投 資法

﹂が 代表 的な もの であ る。 この

﹁フ ラン チャ イズ 投資 法﹂ は、 フラ ンチ ャイ ズを 投資 勧誘 の観 点か ら規 制し よう とし た点 にお いて 注目 さ れる

。そ れに は次 のよ うな 所以 があ る。 ザー が販 売に おい て使 う言 葉や 募集 の方 法お よび 仕組 みが

、証 券の 売出 しに おい て使 うも のと よく 似て いた

。そ こで

、フ ラン チャ イズ 契約 は証 券法 にい う投 資契 約に 該当 しな いか とい う問 題が でて きた

。ま た、 フラ ンチ ャイ ズ を証 券と 比較 する にあ たり

、会 社の 財政 的機 構を 検討 する こと によ って

﹁証 券﹂ と見 なす 者も いた

。す なわ ち、 ザ

(10)

ーは

、ジ ーの 資本 を取 得し て成 長す る。 そし て、 ジー は、 ザー が追 加所 得お よび 利益 を得 るた めに 事業 を拡 張さ せ るこ とに 寄与 する 投資 家で ある

。ま た、 この 投資 はフ ラン チャ イズ の購 入と いう 形式 で行 われ

、し たが って

、そ れ はフ ラン チャ イズ 会社 の株 式の 購入 と同 様で ある とい うこ とで あ

( )

った

14

これ に対 して 判例 は二 つに 分か れる 傾向 を見 せる

。﹁ フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム

﹂と 称す るも のの 実態 がマ ルチ 商法 その 他の 詐欺 的な 取引 であ るよ うな 場合 は、 当該 フラ ンチ ャイ ズが

﹁証 券﹂ に当 たる とし

、証 券規 制を 適用 し た判 例が 少な く

( )

ない

。し かし

、フ ラン チャ イズ 契約 とし ての 実質 が一 応認 めら れる 事案 にお いて は、 連邦 裁判 所で

15

も州 裁判 所で も証 券規 制の 適用 は否 定さ れた

。こ の場 合は

、ジ ーは 単な る投 資家 では なく

、事 業者 であ ると 判断 さ れた よう で

( )

ある

16

米国 にお ける フラ ンチ ャイ ズ規 制は

、契 約締 結を 中心 に大 きく 事前 規制 と事 後規 制に 分け られ る。 事前 規制 は、 契約 前の 情報 開示 に関 する もの であ り、 代表 的な もの とし て、 カリ フォ ルニ ア州 の﹁ フラ ンチ ャイ ズ投 資法

﹂ や連 邦取 引委 員会

︵F ed er al Tr ad eC om mi ss io n、 以下

﹁F TC

﹂と いう

。︶ が、 一九 七九 年制 定し 二〇

〇七 年に 改正 し た﹁ フラ ンチ ャイ ズ等 に関 する 開示 義務 と禁 止条 項﹂ 以下

﹁F TC 規則

﹂と いう

。︶ など が

( )

ある

。前 記の 自動 車デ ィ

17

ーラ ー法 と石 油フ ラン チャ イズ 法は

、事 後規 制を 内容 とす る法 律で ある

。 以下 では

、こ れら の規 制を 検討 して

、そ こか らフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムの 問題 点や 日本 にお ける フラ ンチ ャイ ズ規 制に 示唆 を与 える 点を 検討 した い。 自動

車デ ィー ラー 法

2

自動 車デ ィー ラ

( )

ー法 は、 自動 車の 販売 にお ける フラ ンチ ャイ ズ契 約の 履行

、中 途解 約ま たは 更新 拒絶 に際 し

18

て、 自動 車メ ーカ ーの 誠実 性︵ go od fa it h︶ を欠 く行 為に よっ て損 害を 受け た自 動車 ディ ーラ ーに 対し

、連 邦地 方裁

(11)

判所 へ訴 訟を 提起 し、 損害 を回 復す る権 利を 付与 する もの であ る。 自動 車デ ィー ラー にそ のよ うな 権利 を付 与し た 根底 には 自動 車製 造業 者と フラ ンチ ャイ ズデ ィー ラー の関 係が 対等 では ない とい う前 提が ある

。 この 法律 にお いて 誠実 性と は、 フラ ンチ ャイ ズ参 加者 が、 相手 方か らの 強制

、脅 迫、 ある いは その 脅威 から 自由 であ るこ とを 保障 する よう に、 お互 い相 手方 に対 して 公平 で公 正な 態度 で行 動す る義 務を 指し てい る。

この 法律 が制 定さ れて 以降

、州 レベ ルに おい ても 自動 車デ ィー ラー 法が 制定 され た。 その 理由 の一 つと して は、 連邦 の自 動車 ディ ーラ ー法 にお ける 誠実 性の 意味 が曖 昧で あっ たか らで ある

。誠 実性 の意 味を 明確 にす るこ と は裁 判所 の判 断に 委ね られ てい た。 しか し、 連邦 法に 基づ く多 数の 訴訟 にお いて

、裁 判所 の判 断は それ ほど 厳格 な もの では なく

、そ のた めデ ィー ラー にと って 必ず しも 十分 な救 済が なさ れた とい えな いも ので あっ た。 した がっ て、 一九 七〇 年代 から 各州 にお いて

、自 動車 ディ ーラ ー法 が制 定さ れる が、 その おも な内 容は 契約 の打 切り

・更 新拒 否に 関す るも の、 およ びデ ィー ラー の商 圏保 証に 関す るも ので あっ た。 一九 八〇 年代 には 資本 力を 持つ ディ ーラ ーが 出現 する

。し かし

、当 時メ ーカ ーに よる 標準 契約 書で は、 ディ ーラ ーが 複数 のフ ラン チャ イズ を所 有す るこ とを 禁止 する こと が多 かっ た。 その ため

、デ ィー ラー が複 数の フラ ンチ ャ イズ を所 有す るこ とを 禁止 する 条項 を契 約書 に含 める こと が、 州法 によ って 禁止 され た。 一九 九〇 年代 には 販売 形 態も 多様 化し

、メ ーカ ーが 直接 消費 者に 販売 しよ うと する 傾向 が現 れた

。こ れに より

、既 存の ディ ーラ ーの 営業 が 脅か され るお それ が生 じ、 州法 によ って メー カー によ る消 費者 への 直販 が禁 止さ れる

この よう な経 緯を 経て 現在 では アラ スカ 州を 除い て、 名称 は異 なる が各 州に おい て自 動車 ディ ーラ ー法 が制 定さ れて いる

。各 州に おけ る法 律の 中に は、 契約 期間 中に ザー がジ ーに 対し て強 制的 な行 為を する こと を禁 止す る もの があ る。 強制 的な 行為 とし ては

、デ ィー ラー が望 まな い自 動車

、パ ーツ など の購 入を 強制 する こと であ り、 多 くの 州で 明示 的に 禁止 され てい る。

(12)

また

、強 制が 価格 差別 の手 段を 使っ て行 われ る場 合も ある が、 いく つか の州 にお いて は、 ディ ーラ ー間 の価 格差 別あ るい は第 三者 とデ ィー ラー の価 格差 別、 また はリ ベー ト率 にお ける 差別 を禁 止し てい る。 また

、多 くの 州で は一 定の 要件 を満 たさ ない 契約 終了

、更 新拒 絶を 禁止 して いる

。契 約終 了、 更新 拒絶 のた めの 基準 とし ては

、何 らか の正 当な 理由 を必 要と する とさ れて いる

。 石油

フラ ンチ ャイ ズ法

3

米国 では ガソ リン を供 給す る精 製業 者・ 供給 業者 とガ ソリ ンス タン ドを 経営 する ディ ーラ ーと の間 の契 約 は、 フラ ンチ ャイ ズと いう 形態 がと られ てき た。 特に 石油 業界 は、 ジー のザ ーに 対す る依 存度 が高 いと され てい る。 それ は、 精製 業者 が高 度に 寡占 化し てお り、 供給 元が 限定 され てい るた め、 供給 が中 止さ れる と他 の取 引先 を 見出 すこ とが 容易 では なか った から であ る。 その ため

、供 給業 者が 自分 の優 越的 な地 位を 利用 して

、ジ ーに 対し て一 方的 に最 低販 売義 務量 を契 約に 加え るこ とや 石油 のみ なら ず、 タイ ヤや バッ テリ ー等 の付 属的 商品 をも 抱き 合わ せて 販売 する こと が多 かっ た。 さら に一 九六

〇年 代に は、 ザー が自 分の 要求 に応 じな かっ たジ ーに 対し て直 ちに 契約 を解 除す る場 合が 多く

、そ れが 原因 で訴 訟も 多発 した

この よう な経 緯か らフ ラン チャ イズ 規制 法の 要請 が高 まり

、一 九七

〇年 代か ら州 レベ ルで の立 法が なさ れ た。 しか し、 各州 にお いて 取引 を行 って いる ザー にと って は、 州ご とに 契約 内容 を変 更し なけ れば なら ない など の 不都 合が 生じ

、連 邦レ ベル での 統一 的な 基準 が求 めら れた

。 こう した 状況 の下 で、 一九 七八 年に 連邦 法と して 石油 フラ ンチ ャイ ズ法 が制 定さ れた

。こ の法 律は

、石 油の 供給 業者

・精 製業 者と ディ ーラ ーと の間 の取 引力 の格 差が 非常 に大 きい こと を前 提と して

、こ の格 差を 是正 し、 ガソ リ

(13)

ン販 売の フラ ンチ ャイ ズに おけ る統 一的 な基 準を 作る こと を目 的と して 制定 され たも ので ある

。ま た、 この 法律 は、 ザー がフ ラン チャ イズ を打 ち切 るこ とお よび フラ ンチ ャイ ズ契 約の 更新 を拒 絶す るこ とを 原則 とし て禁 止し た 上で

、ザ ーが 一定 の要 件を 満た して いる こと を証 明す る場 合に 限っ てこ れを 認め て

( )

いる

19

カリ フォ ルニ ア州 の﹁ フラ ンチ ャイ ズ投 資法

4

カリ フォ ルニ ア州 のフ ラン チャ イズ 投資 法は

、契 約締 結前 の情 報開 示を 義務 づけ る法 律と して 最も 早い 時期 に作 られ たも ので ある

。 この 法律 の目 的は

、ジ ーに なろ うと する 人に

、フ ラン チャ イズ に関 して 合理 的・ 理性 的な 決定 をす るた めに 必要 な情 報を 提供 させ るこ とに ある

。さ らに

、詐 欺を 意図 した り、 また はザ ーの 約束 が履 行さ れな いお それ を生 ぜし め るよ うな フラ ンチ ャイ ズの 販売 を禁 止し て、 ザー およ びジ ーを 保護 する こと に

( )

ある

20

投資 者を 保護 する 方法 は、 フラ ンチ ャイ ズを 販売 する 会社 に対 して

、ジ ーが 適正 な判 断を 下す こと がで きる よう に十 分な 情報 を開 示す るこ とを 義務 づけ るこ とで ある

この 法律 によ れば

、第 一に

、カ リフ ォル ニア 州内 でジ ーを 募集 しよ うと する ザー は州 当局 に届 出を しな けれ ばな らな い。 第二 に、 届け 出ら れた 開示 情報 は、 ジー に対 して も、 書面 の形 で交 付し なけ れば なら ない

。交 付の 期 間は

、フ ラン チャ イズ 契約 の締 結ま たは 何ら かの 金銭 支払 の一

〇日 以上 前で

( )

ある

21

また

、ジ ー募 集に 際し て届 出や 開示 書面 の交 付を 懈怠 した 場合

、ま たは 届出 や開 示書 面の 中で 意図 的に 不実 の表 示ま たは 事実 の不 表示 を行 った 場合 には

、罰 則の 対象 とな るほ か、 規制 当局 によ って 募集 の差 止め が命 ぜら れる 可 能性 があ る。 また

、ジ ーは

、ザ ーに 対し て損 害賠 償を 請求 する こと がで

( )

きる

22

(14)

FT C規 則

5

米国 にお いて 戦後 フラ ンチ ャイ ズ事 業の 発達 に伴 って

、不 公正 で虚 偽的 な行 為を 行う 悪徳 業者 が出 現し た。 FT Cは

、こ れら によ り消 費者 に対 する 深刻 な経 済的 損害 が生 じて いる と認 めた

。そ こで

、F TC は一 九七 八年 F TC 法五 条に よる フラ ンチ ャイ ズの 事前 情報 開示 規制 を制 定し た。 FT C法 五条 は、 不公 正な もし くは ぎま ん的 な行 為ま たは 慣行 は違 法と し、 それ らの 行為 によ り消 費者 に対 する 深刻 な経 済的 損害 が生 じて いる 場合 には

、F TC はそ のよ うな 行為 を規 制す る規 則を 制定 する こと がで きる と規 定 して いる

。F TC は本 条に 基づ いて

、フ ラン チャ イズ の事 前情 報開 示に 関す る規 則を 定め た

( )( )

ので ある

23 24

同規 則は

、フ ラン チャ イズ に関 する 一定 の情 報を 一定 の方 法で 事前 に開 示す る義 務と

、事 前開 示の 際の ザー に対 して 課さ れる 禁止 項目 に分 類さ れる

米国 の各 州で は、 上記 のF TC 規則 で義 務付 けら れた 開示 義務 を免 除す るよ うな 開示 規則 を定 める こと はで きな いが

、連 邦法 より 厳格 な、 ある いは 詳細 な開 示義 務を 定め るこ とは 可能 であ ると され てい た。 従来

、開 示を 義 務付 ける 州は

、そ の書 式と して 統一 フラ ンチ ャイ ズ開 示書 面︵ Un it ed Fr an ch is eO ff er in gC ir cu la r, 以下

﹁U FO C﹂ とい う。

︶を 採用 して いた

。U FO Cは FT C規 則よ り詳 細で あっ たた め、 FT Cは

、U FO Cに よる 開示 がな さ れた 場合 は、 FT C規 則の 開示 義務 を満 たす とし てい た。 しか し、 一部 の州 では

、F TC 規則 に基 づく 開示 を州 法に 合致 した 開示 と認 めな かっ たた め、 FT C規 則に 基づ く開 示を 行う こと は追 加的 にコ スト がか かる こと であ った

。 FT C規 則制 定後

、U FO Cの 出現

、市 場の 変化

、電 子情 報の 発達 等が あり

、こ れに 対応 する ため に多 くの 改正 論議 の末

、二

〇〇 七年 に同 規則 の改 正が 行わ れた

。こ れに よっ て二

〇〇 八年 から は、 新F TC 規則 に基 づく 開示 文 書の みが 連邦 レベ ルで 認め られ る開 示内 容と なる

。 FT C規 則改 正の 議論 にお いて

、旧 規則 とU FO Cの 乖離 がザ ーに 負担 を強 いる とい う不 都合 があ った ので

、新

(15)

規則 はザ ーに 対し てU FO Cの 開示 内容 とほ ぼ同 様の 項目 の開 示を 義務 づけ てい る。

新F TC 規則 にお ける 開示 項目 は、 以下 のよ うで ある

①ザ ーお よび ザー の親 会社

、前 身の 会社

、関 連会 社、

②事 業経 験、

③訴 訟、

④破 産経 験、

⑤初 期フ ラン チャ イズ 料、

⑥他 のフ ラン チャ イズ 料、

⑦初 期投 資予 想額

、⑧ 商品 およ び役 務の 購入 先制 限、

⑨ザ ーの 義務

、⑩ 資金 調達

︵f in an ci ng

、︶

⑪ザ ーの 援助

、ア ドバ イス

、コ ンピ ュー タシ ステ ムお よび トレ ーニ ング

、⑫ テリ トリ ー、

⑬商 標、

⑭ 特許

、著 作権 およ びそ の他 所有 権︵ pr op ri et ar y︶ に関 する 情報

、⑮ フラ ンチ ャイ ズ事 業の 実際 の業 務へ の参 加義 務、

⑯ジ ーが 販売 可能 な商 品・ サー ビス に関 する 制限

、⑰ 契約 更新

・解 除・ 権利 譲渡 およ び紛 争解 決、

⑱関 連す る 公人

、⑲ 業績 情報

、⑳ 店舗 およ びフ ラン チャ イズ に関 する 情報

、財 務諸 表、 契約 書、 受取 書。 この 新F TC 規則 にお いて FT Cが ジー をみ る観 点は

、以 前と 同様 にジ ーは あく まで も主 体的 に選 択を 行い 自己 の判 断に つい て責 任を 有す るも ので あり

、ザ ーと 対等 な事 業者 とし て扱 って いる

。し たが って

、フ ラン チャ イズ 関 係に つい ての 個別 具体 的な 実体 法上 の権 利・ 義務 につ いて は規 定を 置い てい ない

。 しか し、 情報 の点 にお いて は、 ザー と比 較し てジ ーが 劣位 にあ るこ とを 前提 にし てい る。 そし て、 ザー の開 示の 負担 をで きる だけ 重い もの とし ない よう に配 慮し つつ

、ジ ー希 望者 が主 体的 に適 切な 判断 を行 うこ とが でき るた め に重 要と 考え られ る情 報を ザー が提 供す べき こと を規 定し てい る。 第三 節 日本 にお ける フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム の展 開 一

歴 史 日本 では

、米 国で 初期 に発 展し た商 標フ ラン チャ イズ をフ ラン チャ イズ の範 疇に 入れ てな いよ うで ある

。ビ ジネ

(16)

ス・ フォ ーマ ット

・フ ラン チャ イズ のみ をフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムと して 説明 して いる

。そ の理 由は 日本 では 商 標フ ラン チャ イズ と類 似し た制 度が 既に 存在 して いた から だと 推測 さ

( )

れる

25

日本 にお ける 最初 のフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムは

、一 九六 三年 のダ スキ ンと 不二 屋に よる もの であ ると され てい る。 その 後、 飲食 業と サー ビス 業を 中心 に展 開さ れる

。ま た、 一九 七〇 年か らは 海外 のブ ラン ドで ある ケン タッ キ ー・ フラ イド

・チ キン

、ミ スタ ー・ ドー ナツ

、マ クド ナル ドな どが 事業 を展 開す るよ うに な

( )

った

26

日本 フラ ンチ ャイ ズチ ェー ン協 会の 二〇

〇七 年度 の調 査に よる と、 日本 国内 のフ ラン チャ イズ チェ ーン 数は 一二 四六 チェ ーン

、国 内の 総店 舗数

︵直 営店 と加 盟店 の合 計︶ は二 三万 五六 八六 店舗

、フ ラン チャ イズ チェ ーン の末 端 売上 高は 二〇 兆三

〇三 七億 円で

( )

ある

27

同協 会の 正会 員一 一社 を対 象に した 調査 によ ると 二〇

〇八 年一 月~ 一二 月ま での コン ビニ の売 上は 七兆 八五 六六 億円 であ り、 同年 一二 月末 現在 の店 舗数 は四 万一 七一 四店 で

( )

ある

。経 済産 業省 の平 成一 九年 商業 統計 表に よる と、

28

二〇

〇七 年小 売業 の年 間商 品販 売額 一三 四兆 七〇 五四 億円 のう ち、 コン ビニ 産業 はそ の五

・二

%に あた る七 兆六 九 億円 を占 める よう にな って いる

。 コン ビニ が本 格的 に展 開さ れた のは 一九 七〇 年代 に入 って から であ る。 一九 七三 年に イト ーヨ ーカ 堂が 米国 のサ ウス ラン ド社

︵現 在の 7- El ev en ,I nc .︶ と業 務提 携し

、翌 年に セブ ン

-

イレ ブン の一 号店 を東 京・ 豊洲 に開 店さ せた 後、 一九 七五 年に は、 ロー ソン がコ ンビ ニを 展開 する

。そ の後

、フ ァミ リー マー トや サー クル Kな どの コン ビニ

・ チェ ーン が次 々と 展開 を始

( )

めた

29

コン ビニ

・チ ェー ンの 成長 は売 上高 にお いて は驚 くべ きも ので ある が、 本部 と加 盟店 がい つも 良い 関係 を築 き上 げて きた とは いえ

( )

ない

30

コン ビニ 商法 につ いて は、 早く から 批判 がな され てい たよ うで ある

。コ ンビ ニ高 度成 長時 代で ある 一九 八一 年当

(17)

時、 コン ビニ ビジ ネス の矛 盾が 既に 露に なっ てお り、 コン ビニ 商法 につ いて 加盟 店オ ーナ ーの 間に 不平 が充 満し て いた との 記事 が

( )

ある

。ま た、 情報 化に 限っ た研 究で あり

、ス ーパ ーが 主対 象で ある が、 既に コン ビニ 業界 にお ける

31

優越 的地 位の 濫用 もあ るこ とが うか がわ れる 研究 がみ ら

( )

れる

32

二 コン ビニ 業態 にお ける 現状 コン ビニ 本部 と加 盟店 との 関係

1

これ まで は米 国と 日本 にお ける フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム を眺 望し てみ たが

、以 下で は、 コン ビニ 業態 に限 定し てザ ーと ジー の関 係お よび それ に関 する 規制 を中 心に 検討 する

。 以下 では

、コ ンビ ニ業 態に 限る 用語 とし てジ ーに 当た る用 語を

﹁加 盟店

﹂、 ザー に当 たる 用語 を﹁ コン ビニ 本部

﹂ とす る。 また

、コ ンビ ニ業 態に おけ るフ ラン チャ イズ

・シ ステ ムを コン ビニ フラ ンチ ャイ ズと いう

フラ ンチ ャイ ズ・ シス テム が日 本に 導入 され てか ら現 在に 至る まで

、大 きな 成長 を遂 げた のは 間違 いな い が、 その 過程 でザ ーと ジー の間 では 様々 なト ラブ ルが 発生 して いる のも 現実 であ る。 その トラ ブル のほ とん どは

、 ジー がザ ーの 提供 する 情報 を信 頼し て契 約を 締結 した 後、 契約 の際 にザ ーが 提供 した 情報 の内 容と 実際 の経 営状 態 が違 うと いう こと であ る。

ジー は、 ザー およ び他 の事 業者 との 関係 にお いて 独立 の事 業者 であ る。 これ をコ ンビ ニ業 態に 限定 して みる と、 ほと んど の大 手コ ンビ ニ本 部の 契約 書に はコ ンビ ニ本 部お よび 加盟 店は 独立 の事 業者 であ る旨 を確 認す る条 項 が書 かれ てい る。 これ は、 当該 契約 が対 等な 事業 者間 の契 約で あり

、当 事者 の自 己責 任の 原則

、契 約の 自由 の原 則 がそ のま ま適 用さ れる とい うコ ンビ ニ本 部の 主張 の表 れで ある が、 実際 には 加盟 店は コン ビニ 本部 によ る様 々な 拘 束を 強く 受け

、ま るで 支店 のよ うに 運営 され てい るこ とが 多い よう であ る。

(18)

大手 コン ビニ 本部 は、 全国 でチ ェー ンを 展開 して おり

、長 年の 経営 の積 み重 ねや 多数 のチ ェー ン店 展開 の経 験を もと にコ ンビ ニ経 営に 関す る独 自の ノウ ハウ や情 報を 持っ てい る。 また

、資 金と 人材 を注 ぎ込 んで

、そ のシ ス テム の向 上に 努め てい る。 それ に対 して

、加 盟店 は、 店舗 経験 を持 たな い素 人が 多く

、経 営の ノウ ハウ や商 品の 仕入 れな どを コン ビニ 本部 に依 存し て

( )

いる

。コ ンビ ニ本 部は 脱サ ラ希 望者 など を対 象に

、素 人で も簡 単に 経営 がで きる とし て各 地で 説明 会な

33

どを 開催 して

、勧 誘し てい る。 つま り、 コン ビニ 本部 はコ ンビ ニ経 営に 特に 知識

・経 験を 有し ない もの でも 経営 で きる よう なシ ステ ムを 開発 し、 勧誘 して いる ため

、コ ンビ ニ本 部と 加盟 店の 間に は、 資本 力、 経営 ノウ ハウ

、そ の 他の 経営 に関 する 情報 等に おい て、 プロ 対ア マと もい える 格差 が存 在す る。 コン

ビニ 業態 にお ける 問題

2

コン ビニ 業態 にお ける 実態 とそ の問 題点 につ いて は既 に様 々な 研究 等が され てい るが

、そ の主 な内 容は 以下 のよ うで ある

。 まず

、加 盟店 の募 集に おけ る問 題と して

、コ ンビ ニ本 部は 加盟 店に 対し て当 該フ ラン チャ イズ の情 報を 隠し たり 歪曲 した りす るこ とが ある

。 例え ば、 過大 な売 上予 測や 人件 費等 の過 小な 費用 予測 を提 示し て勧 誘す るこ とで ある

。ま た、 コン ビニ 本部 に不 利な 情報 の提 供を しな い例 とし て、 当該 店舗 が経 営不 振店 であ った 前歴 を隠 した り、 競合 店の 近隣 への 出店 を知 り なが ら隠 した りす る行 為で ある

。フ ラン チャ イズ 本部 の訴 訟歴 や閉 店数

、撤 退数 など の情 報も 公開 しな い例 が多 い。

契約 内容 につ いて 説明 が不 十分 であ ると いわ れて いる が、 特に 問題 にな って いる のが

、コ ンビ ニ本 部と 加盟

(19)

店と の間 に設 定さ れる 会計 シス テム に関 する もの であ る。 会計 シス テム は非 常に 難解 であ り、 専門 家さ え最 初の 説 明で は理 解で きな いと いう が、 その よう な契 約内 容を 契約 当日 に一 度の 読み あわ せだ けで 署名 捺印 を求 めら れて い るの が現 状で ある

契約 上の 義務 ない し拘 束と して 問題 とさ れて いる もの とし て、 次の よう な事 項が

( )

ある

34

第一 に、 実質 的に 仕入 先・ 価格 など を拘 束し てい るこ とで ある

。契 約書 には

、仕 入先 や販 売価 格は コン ビニ 本部 の推 奨制 とし て定 めら れて いる が、 加盟 店が 推奨 先以 外か ら仕 入れ よう とす ると コン ビニ 本部 は、 本部 の事 前承 諾、 公的 機関 の検 査、 納品 後の 本部 への 報告 など を要 求し

、実 際は

﹁推 奨﹂ を拒 否す るこ とは 極め て困 難で あり

、 仕入 先や 価格 を拘 束し てい ると いえ よう

。 第二 に、 コン ビニ 本部 が仕 入数 量を 指示 する 場合 があ る。

﹁機 会ロ スの 防止

﹂と いう 政策 のも とで

、本 部は 品切 れを 出す こと なく

、常 に商 品棚 を満 たし てお くよ うに 指導 して いる ため

、加 盟店 はそ れを 断る こと がで きず

、加 盟 店側 が算 定す るよ りも 過大 な仕 入れ をさ せら れ、 その 負担 を余 儀な くさ せら れて いる

。 第三 に、 見切 り販 売の 制限 であ る。 賞味 期限 が迫 った 商品 は値 引き して 販売 した 方が 加盟 店に とっ て利 益に な る。 しか し、 コン ビニ 本部 はこ の行 為を 厳し く統 制し てい る。 コン ビニ 本部 は、 ロイ ヤル ティ の算 定方 法上

、加 盟 店が 値引 きし て販 売す るよ り、 廃棄 した 方が ロイ ヤル ティ をよ り多 く取 れる から であ ると いわ れて

( )

いる

35

第四 に、 加盟 店は

、フ ラン チャ イズ 本部 へ売 上金 の全 額を 毎日 送金 しな けれ ばな らな い。 加盟 店は 一切 売上 金に 手を 出し ては いけ ない こと にな って いる

。本 来加 盟店 のも ので ある にも かか わら ず、 長期 間本 部の 手元 に置 かれ

、 かつ

、そ れに つい ては 利息 も付 かな い。 第五 に、 仕入 代金 の支 払に 対す る情 報の 未公 開で ある

。加 盟店 が販 売す る商 品は

、契 約上 は加 盟店 が仕 入先

︵納 入業 者︶ に注 文す るこ とに なっ てい る。 しか し、 その 代金 は、 コン ビニ 本部 が加 盟店 を代 行し て、 仕入 先に 支払 っ

(20)

てい る。 しか も、 コン ビニ 本部 は代 行し て支 払っ た納 品書 およ び領 収証 を加 盟店 に公 開し ない

。こ のこ と自 体が

、 契約 の本 質か ら疑 問が ある が、 実質 的に は、 コン ビニ 本部 の仕 入業 者に 支払 う金 額が

、実 際仕 入業 者が 納品 した 商 品の 額と 違う こと があ るの では ない かと の疑 いが ある

。 第六 に、 コン ビニ の会 計シ ステ ムで ある

。契 約の 前に 充分 な説 明が なく

、ま た、 実質 的に も加 盟店 に一 方的 に不 利益 なシ ステ ムで あり

、加 盟店 が被 害を 受け てい ると いう 批判 があ る。 フラ ンチ ャイ ズ・ ガイ ドラ イン では

、見 切 り販 売の みに 言及 して いる が、 実際 に加 盟店 にと って は会 計シ ステ ム全 体が 問題 であ ると され

、民 法上 の訴 訟も 提 起さ れて おり

、論 争が 激し いと ころ であ る。 第七 に、 中途 解約 にお ける 多額 の解 約金 であ る。 契約 書に は契 約期 間中 でも 途中 やむ をえ ない 事情 があ れば 解約 でき ると なっ てい るが

、実 際に これ は認 めら れて いな い。 コン ビニ 本部 が加 盟店 のや むを えな い事 情を ほと んど 認 めな いか らで ある

。そ のた め、 途中 の解 約は 自己 都合 によ るも のと しな けれ ばな らな いが

、そ の場 合は 解約 金が 極 めて 高額 にな る。 第八 に、 秘密 保持 義務 であ る。 契約 書に 包括 的な 秘密 保持 義務 を定 め、 コン ビニ 本部 に不 満が あっ ても それ を他 人に 漏ら すと 秘密 保持 義務 違反 とし て中 途解 約さ せら れる

上記 のよ うな 契約 上の 義務 ない し拘 束の 問題 では なく

、契 約上 既存 加盟 店の 商圏 は保 護さ れて いな いが

、近 隣に 同一 のコ ンビ ニフ ラン チャ イズ の加 盟店 が出 店す るこ とに よっ て既 存加 盟店 に甚 大な 不利 益が もた らさ れる こ とも 問題 であ る。 既存 加盟 店の 近隣 に新 規出 店が あれ ば、 既存 店の 売上 が減 少す るこ とは いう まで もな い。 しか し、 コン ビニ 本部 とし ては

、廃 棄ロ スか らも ロイ ヤル ティ を取 れる ので

、既 存店 と新 規出 店を あわ せて 既存 店が 注文 する 量よ り多 く 発注 があ れば コン ビニ 本部 とし ては 利益 にな る。 ここ に、 既存 加盟 店と コン ビニ 本部 の利 害対 立が 生ま れる わけ で

(21)

ある 他 。 方で

、コ ンビ ニ本 部は 加盟 店の 経営 を支 援す るこ とが 契約 の前 提に なっ てい るか ら、 加盟 店か らみ れば

、本 部 はこ の経 営支 援義 務に 反し てい ると いう こと にな る。 三 コン ビニ フラ ンチ ャイ ズに 関す る裁 判例 概 説

1

以下 では

、前 記の コン ビニ フラ ンチ ャイ ズに おけ る問 題点 が実 際の 裁判 例で どの よう に現 れて いる か確 認し

、ま た、 そこ にお ける 問題 につ いて 検討 する

。 コン ビニ 以外 のフ ラン チャ イズ に対 する 紛争

、裁 判例 も、 かな り以 前か ら数 多く みら れる

。し かし

、そ れら の事 例に おけ る裁 判上 の争 点、 すな わち

、契 約締 結時 の売 上予 測や 中途 解約 にお ける 違約 金な どが コン ビニ フラ ンチ ャ イズ にお ける それ と重 なる とこ ろが 多く

、ま た、 コン ビニ 紛争 にお いて 優越 的地 位の 濫用 の問 題が 典型 的に 現れ て いる と思 われ るの で、 ここ では

、コ ンビ ニフ ラン チャ イズ の事 案に 限定 して 重要 と思 われ る判 例を 検討

( )

する

36

また

、判 例が 多い ため

、一 つの 事件 につ いて 事実 と判 決を 簡潔 に紹 介す るに 止め るが

、必 要に 応じ て簡 単な コメ ント を付 して おく

。そ して

、最 後に コン ビニ フラ ンチ ャイ ズ関 連判 例を 全体 的に 検討 する

。 なお

、こ こで 扱う 判例 のほ とん どは

、民 法上 の不 法行 為や 不当 利得 など と関 連す る事 件で あっ て、 優越 的地 位の 濫用 は直 接的 には 争点 とな って いな い。 しか し、 本稿 では

、コ ンビ ニフ ラン チャ イズ 紛争 にお いて 民法 上正 しい 判 断が なさ れて いる か否 かで はな く、 コン ビニ 業態 にお ける 実際 の問 題は 何か を見 て、 優越 的地 位の 濫用 の観 点か ら 検討 する

(22)

裁 判 例

2

サン クス 貸金 請求 本訴

・損 害賠 償請 求反 訴事 件

=

東京 地判 平五

・五

・三 一判 時一 四八 四号 八六 頁︵ 控訴

、そ の後 不明

︶ 昭和 六三 年一 一月 一〇 日、 Y︵ 有限 会社 の設 計事 務所

、加 盟店 は︶

、コ ンビ ニ本 部で ある Xと コン ビニ

・チ ェー ン

1

加盟 店契 約を 締結 し、 営業 を始 めた

。ま た、 Yは

、Y の代 表取 締役 であ り、 前記 加盟 店契 約か ら生 じる Yの 一切

2

1

1

の債 務に つき

、連 帯保 証し てい る。 営業 を始 めて から 売上 は思 わし くな く、 コン ビニ 本部 Xは

、Y に対 する 累積 融資 額が 概ね 毎月 増加 した ため

1

平成 二年 四月

、Y に対 して 本件 契約 を解 除す ると いう 意思 表示 をし

、平 成二 年五 月三 一日 をも って Yの コン ビニ

1

1

営業 を終 了し た。 Xは

、Y とY に対 して 本件 フラ ンチ ャイ ズ契 約に 基づ き貸 付残 高金 を請 求し た。 これ に対 して Yら は、 Xに は、

1 2

1

契約 締結 時に 誇張 した 売上 高を 提示 する など の虚 偽甘 言を 用い て契 約を させ

、ま た、 巡回 指導 を懈 怠す るな どの 背 信行 為が あっ たと して

、Y 側か ら加 盟店 契約 を解 除し

、反 訴と して 損害 賠償 を請 求し た。

1

本判 決は

、X が契 約の 際に 売上 を保 証す ると いう 言葉 を使 った とし ても

、Y らは 他の 事業 の経 営を して いた 経

1

験を 持つ もの であ り、 Xが いう 売上 は予 測値 にす ぎな いこ とは 充分 理解 でき たは ずで ある とし

、契 約締 結時 にX の 背信 行為 はな かっ たと して

、Y らの 請求 を棄 却し た。

1

ロー ソン 損害 賠償 請求 事件

=

大 阪地 判平 八・ 二・ 一九 判タ 九一 五号 一三 一頁

︵控 訴、 その 後不 明︶ 専業 主婦 であ るX は、 従来 小売 業な どの 商業 を営 んだ 経験 を持 たな い者 であ るが

、コ ンビ ニ本 部で ある Yと フラ ンチ ャイ ズ契 約を 締結 し、 自宅 兼貸 店舗 建物 の一 階に おい てコ ンビ ニの 経営 を始 めた

。し かし

、売 上が 上が らず 閉

(23)

店に 追い 込ま れた

。ま た、 同じ コン ビニ 本部 Yと 別の 店舗 でコ ンビ ニフ ラン チャ イズ 契約 を結 び経 営を 始め たが

、 ここ でも 売上 は伸 びな かっ た。 Xは

、Y に対 して 当初 のY 従業 員が 示し た収 益予 測は 根拠 がな いと いう こと

、X が経 営す る店 の付 近に 競合 店を 開店 され たこ と、 指導 援助 をし なか った こと

、Y が採 用し てい る﹁ チャ ージ

﹂計 算方 式は 違法 無効 であ ると 主張 し て、 債務 不履 行な いし 不当 利得 に基 づい て四 億六 一二 二万 円を 請求 した

。 当判 決は

、情 報提 供義 務違 反に つい ては

、ザ ーと ジー は独 立の 事業 者で あり

、ジ ーは 自己 の責 任に より 経営 を行 うも ので ある

、ま た、 契約 締結 の際 にジ ーが 判断 を誤 るお それ が大 きい もの に限 って 信義 則上 の義 務違 反と なり

、 本件 では その よう な情 報提 供義 務違 反は ない

、と 判示 した

。 競合 店の 出店 につ いて は、 契約 上そ のよ うな 規定 はな く、 Xの 店舗 が地 下鉄 の駅 の入 口で 恵ま れて いる 位置 にあ ると いう こと を考 える と信 義則 上の 義務 違反 はな いと した

。ま た、 チャ ージ 計算 方式 につ いて も公 序良 俗に 反す る もの では ない とし

、X の請 求を 棄却 した

ファ ミリ ーマ ート 損害 賠償 請求 事件

=

鹿 児島 地判 平一

〇・ 一二

・二 四判 タ一

〇四 九号 二八 四頁

︵控 訴、 その 後控 訴取 下げ

︶ Xは コン ビニ 本部 であ るが

、平 成六 年七 月有 限会 社で ある Aと コン ビニ フラ ンチ ャイ ズ契 約を 締結 した

。Y は訴 外A の取 締役 であ る。 Yは 酒類 販売 を営 んで いた 者で ある が、 一九 九四 年三 月、 四月 ごろ Xの W常 務取 締役 から Xの 加盟 店に なる こと を勧 誘さ れた

。そ の時

、W は、 店長

、マ ネー ジャ ーの 二名 がい ない と営 業で きな い、 店長 には 五三 歳未 満の 年齢 制 限が あり

、Y には その 資格 がな い、 Y夫 婦は 老齢 でも ある から

、X の連 れて くる 店長 とマ ネー ジャ ーを 雇っ て、 店

(24)

はこ の二 人と Xに 任せ て、 オー ナー とし て楽 隠居 すれ ば良 い、 場所 が良 いの で一 か月 九〇 万円 は残 ると 説明 した の で、 その 言を 信じ て本 件契 約を 締結 する こと にし た。 一九 九五 年八 月、 Xは 本件 店舗 から 約五

〇〇 mの 位置 にX ロビ ンソ ン店 を、 また 同年 一〇 月に は二 五〇 mの 所に 直営 店を 開店 した

。こ の直 営店 はY が以 前経 営し てい た酒 店の 強敵 であ った H店 をX が買 収し たも ので あっ た。 Aは Xと の契 約締 結後 コン ビニ の経 営を 始め るが

、順 調に 行か なか った ため

、閉 店し た。 それ に対 して

、X が自 己に 多数 の支 援出 損を させ て営 業の 協力 をさ せて いな がら

、虚 偽の 健康 上の 問題 を理 由と して 本件 契約 の中 途解 約 を申 し入 れ、 Aの 解散 手続 を強 行し

、X のA に対 する 解約 金請 求債 権の 回収 を不 能に した ので ある から

、有 限会 社 法三

〇条 の三 第一 項に よる Xの 損害 を賠 償す る責 任が ある と主 張し

、A の代 表者 であ るY に対 して 損害 賠償 を求 め た。 判決 は、

﹁前 記認 定事 実に よれ ば、 Aが 本件 店舗 を閉 店し た原 因は

、同 社の 代表 者で ある Yが

、年 齢制 限に より 店長 資格 がな く店 舗運 営に 積極 的に 関与 でき ない 形で 本件 店舗 が開 店さ れ、 雇用 した 店長

、マ ネー ジャ ーが 未経 験 者で

、長 年酒 店を 営ん でき たY から 見れ ば未 熟な 点が あっ て、 同社 の意 思に 沿う 店舗 運営 とは いえ なか った こと

、 Xが

、訴 外会 社A とY 個人 とを 明確 に区 別し てお らず

、同 社は 本件 建物 を賃 借す る形 にな るの に経 費と して 家賃 が 計上 され ず、 同社 の経 費を 差し 引い た上 で手 元に 九〇 万円 残る と思 って いた Yの 思惑 が外 れた こと

、Y から すれ ば 本件 契約 締結 に当 たっ て多 額の 資金 を投 入し た上

、予 期に 反し て自 ら働 かざ るを 得な くな り、 本件 店舗 が二 四時 間 営業 のた め労 働が 加重 され た割 には

、期 待し たほ どの 収入 増で はな かっ たこ とな どに ある と考 えら れ、 Xが 主張 す るよ うに

、Y が、 店舗 運営 が順 調な のに

、不 合理 な恣 意的 判断 に基 づき 本件 契約 を解 約し たも のと は認 め難 く…

﹂ とし

、Y の損 害賠 償責 任を 否定 して

、本 訴請 求を 棄却 した

参照

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