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⑶ 審 査

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵二︶ (ページ 142-167)

指針 では

、民 事事 件と 優越 的地 位の 濫用 事件 との 区別 を取 引開 始段 階と 取引 継続 段階 に分 けて

、そ の区 別基 準を 提示 して いる

。次 はそ の内 容で ある

︵審 査指 針Ⅴ

︶ 6

①取 引開 始の 段階 にお いて は、 取引 相手 が、 自分 が取 引す る事 業者 を選 択す るこ とが でき たか どう かの 余地 と契 約内 容を 認知 した 上で 自分 の判 断で 取引 を選 択す るこ とが でき たか どう かが 基準 にな る。 もし

、取 引相 手が

、自 分 が取 引す る相 手事 業者 を事 業者 の中 から 選択 でき

、契 約内 容を 十分 認知 した 上で

、自 分の 判断 で取 引を 開始 し、 契 約内 容の とお り行 われ てい たら

、公 正取 引法 の適 用対 象に 該当 しな い。 そう では なく

、取 引相 手が 特定 の事 業者 と 取引 する しか ない 場合 は、 公正 取引 法適 用の 対象 に該 当す る。

②取 引継 続の 段階 にお いて は、 事業 者が 取引 相手 に対 し、 取引 上の 優越 した 地位 を持 って いる かど うか を基 準に する

。事 業者 が取 引相 手の 代替 の取 引先 の確 保が 困難 であ る事 由な どを 利用 し、 各種 の不 利益 を課 した ら公 正取 引 法の 適用 対象 にな る。 しか し、 事業 者が 取引 相手 に対 して 取引 上の 優越 した 地位 を持 って いな けれ ば、 各種 の不 利 益を 課し ても

、公 正取 引法 の適 用対 象に なら ない

③ま た、 事業 者が 取引 相手 に対 して 取引 上の 優越 した 地位 を持 って いて も、 両当 事者 間の 権利

・義 務の 帰属 関 係、 債権

・債 務関 係等 と関 連し て契 約書 およ び関 連法 令内 容等 の解 釈に 対し て争 いが ある 場合 は、 公正 取引 法の 適 用対 象に なら ない

以上 のよ うな 審査 指針 の内 容を 見る と、 取引 上の 優越 的地 位の 如何 によ って 民事 行為 との 区別 を図 って いる よう であ る。 韓国 公取 委は 優越 的地 位を 客観 的に 明確 化で きる 概念 とし て考 えて いる よう であ る。 前記

②で は、

﹁事 業 者が 取引 相手 に対 して 取引 上の 優越 した 地位 を持 って いな けれ ば、 各種 の不 利益 を課 して も、 公正 取引 法の 適用 対 象に なら ない

﹂と して いる が、 これ はや や問 題が ある

。優 越的 地位 の濫 用行 為に おけ る優 越的 地位 と濫 用行 為は 相 互補 完的 な関 係で ある

。す なわ ち、 優越 的地 位を まず 認定 して から 濫用 行為 があ るか 否か を判 断す るの では なく

、 優越 的地 位と 濫用 行為 を同 時に

、あ るい は相 互関 係に ある とし て見 なけ れば なら ない もの であ る。 例え ば、 ヤマ ダ電 機事 件︵ 第四 章第 二節 七 に︶ おけ る大 規模 小売 業者 と家 電製 品メ ーカ ーの よう に、 両者 間の

5

関係 が事 業規 模や 他の 要素 から 優越 的地 位が 認定 し難 い場 合は

、ヤ マダ 電機 が行 った 行為 と両 者間 の取 引関 係を み てか ら、 優越 的地 位と 濫用 行為 を認 定す る場 合も あり 得る

。こ れに 対し

、前 記の 韓国 公取 委の よう な判 断基 準に よ れば

、優 越的 地位 の認 定が 単独 でで きな い場 合は

、規 制で きな くな って しま うお それ があ ると 考え る。 民事 行為 との 区別 を図 るの であ れば

、既 に言 及し たよ うに 劣等 な事 業者 が自 らの 力で 民事 手続 によ る救 済が でき るか 否か をも って 判断 した 方が 分か りや すい と考 える

。前 記③ のよ うに 両当 事者 間の 権利

・義 務の 帰属 関係

、債 権・ 債務 関係 等と 関連 して 契約 書お よび 関連 法令 内容 等の 解釈 に関 する もの であ った とし ても

、裁 判を 起こ すこ と がで きな けれ ば濫 用行 為を 受け るし かな い。 それ はま た濫 用行 為を 容認 して しま う結 果に なり かね ない から であ る。 四 不当 な役 務の 提供 事件 農協 流通

( )

事件

1

134

農協 流通 株式 会社

︵以 下﹁ 農協 流通

﹂と いう

。︶ は、 農産 物の 卸し およ び農 産物 と日 用品 の小 売業 を営 むも ので あ

る。 第一 に、 農協 流通 は、 二〇

〇〇 年に 三回 にわ たり

、自 分が 運営 して いる ハナ ロク ラブ Y支 店の 商品 在庫 調査 をす る際 に、 納入 業者 から 総勢 三九 一名 の販 促社 員の 派遣 を受 けた が、 自社 の社 員に は一 人当 たり 一万 ウォ ンを 支給 し たの に対 して

、販 促社 員に は五

〇〇

〇ウ ォン を支 給し た。 第二 に、 二〇

〇〇 年一 月一 日か ら九 月三

〇日 まで

、納 入業 者か ら直 購入 した 商品 の中

、納 入業 者に 責任 がな いに もか かわ らず

、流 通期 間が 過ぎ た商 品を 納入 業者 に返 品し た。 韓国 公取 委は

、農 協流 通の これ らの 行為 を優 越的 地位 の濫 用行 為で ある とし

、一 億一 七〇

〇万 ウォ ンの 課徴 金を 課し た。 農協

大丘 慶北 流通

( )

事件

2

135

農協 大丘 慶北 流通 株式 会社

︵以 下﹁ 農協 大丘 慶北 流通

﹂と いう

。︶ は、 農水 産物 総合 流通 事業 およ び大 型売 場で あ るハ ナロ クラ ブを 営む 事業 者で ある

。農 協大 丘慶 北流 通が 運営 して いる ハナ ロク ラブ は、 売場 面積 が四

〇三 三㎡ で あり

、大 規模 小売 業に おけ る特 殊指 定に 該当 する が、

﹁流 通産 業発 展法

﹂第

( )

四条 によ り、 除外 され てい る。

136

第一 に、 農協 大丘 慶北 流通 は、 二〇

〇一 年四 月二 三日 およ び二

〇〇 一年 七月 一九 日に 商品 の在 庫調 査を する 際 に、 七一 か所 の納 入業 者か ら七 一名 の販 促社 員の 派遣 を受 け、 自社 の在 庫調 査業 務を 行っ た。 第二 に、 農協 大丘 慶北 流通 は、 ハナ ロク ラブ 内の 飲食 店を 賃貸 する 際に

、契 約書 で食 堂で 使う 材料 は自 社か ら購 入す るよ うに し、 それ に違 反し た場 合は

、契 約を 解約 する とし た。 また

、そ れに 加え て販 売品 目、 販売 価格 を制 限 する 条件 をつ け契 約を 締結 した

。 韓国 公取 委は

、こ れら の行 為を 優越 的地 位の 濫用 行為 であ ると し、 一〇

〇万 ウォ ンの 課徴 金を 課し た。

検 討

3

農協 流通 事件 およ び農 協大 丘慶 北流 通事 件に おい ては

、各 々第 一の 行為 につ いて 韓国 公取 委は 利益 提供 の強 要規 定を 適用 して いて 妥当 であ ると 考え る。 在庫 調査 等に よる 店員 の派 遣要 請は 大規 模小 売業 者と 納入 業者 ある いは 入 店業 者の 間に 充分 な協 議が 行わ れ、 正当 な対 価で 行わ れれ ば優 越的 地位 の濫 用に 該当 しな い。 販促 社員 に対 する 対価 の差 別と

、自 社商 品の 在庫 調査 に対 して 対価 を払 わず に納 入業 者の 販促 社員 を使 った こと は、 その 事実 だけ で直 ちに 濫用 行為 と認 定し ても 差し 支え ない と考 える

。納 入業 者が 対価 の差 別を 受け なが ら販 促 社員 を派 遣す るこ と、 特に 無償 でそ れを 提供 する こと は正 常な 商慣 習で はあ り得 ない 行為 であ るか らで ある

。 五 押し 付け 販売 事件 三千 里

( )

事件

1

137

都市 ガス 事業 者で ある 株式 会社 三千 里︵ 以下

﹁三 千里

﹂と いう

。︶ は、 都市 ガス 設備 施工 業者 に対 し都 市ガ ス設 備 の購 入を 強制 し、 これ が優 越的 地位 の濫 用と され

、ま た、 輸入 業者 に対 する 拘束 条件 付取 引行 為も 同時 に違 法と さ れて いる

。 都市 ガス 供給 時に おい て、 圧力 を一 定水 準に 留め る装 置で ある 整圧 機は

、そ のほ とん どが 外国 から 輸入 する もの であ り、 それ を輸 入す る輸 入業 者S

、J

、D 社の 市場 シェ アは 八三

・三

%で ある

。三 千里 は、 輸入 業者 三社 と整 圧 機の 購買 契約 をす る際 に、 自分 以外 の者 に販 売し ない こと を条 件と して 契約 を締 結し た。 また

、設 備施 工業 者で ある K等 五社 は、 前記 輸入 業者 三社 の製 品で はな い商 品を 使用 しよ うと した が、 三千 里が 自分 の供 給す る製 品を 使わ ない と都 市ガ スの 供給 に関 する 協議 をし ない とし たた め、 三千 里の 製品 を使 用し た。 審決 は、 整圧 機の 輸入 業者 三社 と三 千里 が締 結し た契 約を 拘束 条件 付取 引行 為と し、 また

、都 市ガ ス設 備施 工業

者に 対し 自社 の製 品を 使う よう に強 制し た行 為を 優越 的地 位の 濫用 行為 とし

、五 億四

〇〇

〇万 ウォ ンの 課徴 金命 令 を出 した ア 。

イビ ーク ラブ

( )

事件

2

138

株式 会社 アイ ビー クラ ブ︵ 以下

﹁ア イビ ーク ラブ

﹂と いう

。︶ は、 学生 服を 製造

・販 売す る事 業者 であ る。 アイ ビ ーク ラブ は、 下請 事業 者に 製造 委託 をし て学 生服 を製 造し

、首 都圏 地域 は地 域別 販売 代理 店を 通じ て販 売し てい る。 その 他の 地域 にお いて は、 地域 総販

︵ま たは 支店 に︶ 販売 し、 総販 はこ れを 再び 地域 別販 売代 理店 に販 売し

、 販売 代理 店が 消費 者に 販売 する 形態 を取 って いる

。こ の流 通構 造は 他の 学生 服製 造販 売業 者も 同様 であ る。 二〇

〇五 年度 を基 準に して

、学 生服 の主 要製 造事 業者 のマ ーケ ット シェ アは

、ア イビ ーク ラブ 二五

・八

%、 SK ネト ウォ ック ス︵ 株︶ 二三

・二

%、

︵株

︶エ リー トベ ーシ ック 二一

・三

%、

︵株

︶ス クー ルル クス 五・ 六%

、以 上四 社あ わせ て七 五・ 九% であ り、 中小 制服 製造 事業 者の シェ アは

、二 四・ 一% の状 況で ある

。 販売 代理 店は

、ア イビ ーク ラブ の専 属代 理店 であ り、 アイ ビー クラ ブに 対す る取 引の 依存 度が 非常 に高 く、 関連 市場 の流 通構 造上

、販 売代 理店 の代 替取 引先 を確 保す る可 能性 は非 常に 低い 状態 であ る。 販売 代理 店は

、ア イビ ー クラ ブの 専属 代理 店で ある ため

、ア イビ ーク ラブ が提 示す る条 件と 基準 によ り、 店鋪 およ び内 部施 設の 装備 等を 整 えな けれ ばな らな いこ とに なっ てい る。 また

、ア イビ ーク ラブ から 製品 に対 する 供給 およ び広 告や 販促 活動 等、 営 業行 為に 関し ても 制限 を受 けて いる など

、ア イビ ーク ラブ に大 きく 依存 して いる 継続 的な 取引 関係 にあ る。 アイ ビー クラ ブは

、二

〇〇 五年 一月 から 二〇

〇六 年二 月の 間、 自社 の学 生服 を購 入す る顧 客に 対し て支 給す る謝 恩品

︵ニ ット

︶を 購入 し、 各販 売代 理店 と事 前協 議な しに

、一 三六 か所 の販 売代 理店 に一 方的 に供 給し てそ の費 用 の五

〇・ 一%

~五 二・ 四% に該 当す る金 額を 各販 売代 理店 に負 担さ せた

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵二︶ (ページ 142-167)