ロール・プレイングの学級適応に及ぼす効果に関する研究
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(2) はじめに. 学校の現場においては、いじめ・不登校・怠学・無気力・暴力・ 非行など様々の問題が山積している。その原因を考えるに、現代の 日本社会の高度成長による子どもたちを取りまく環境の急激な変化、. 家庭、地域社会の教育力の低下、家族構成の変化など様々な事象が 考えられる。しかし、いくら原因を聞題にして、悪者探しをしても なんら解決にはならい。むしろ、教育現場において悩みが増すだけ. である。そうではなしに、それら、現実の問題に対処する方策を早 急に講じなくてはならない。. 学級担任としての願いはひとりひとりの兜童・生徒が毎日意欲を 持って登校し、生き生きとした学校生活を送る事が出来、また、ひ とりひとりの能力を十分に発揮し、ひとりひとりのたゆまない成長 を見守っていく事である。また、そのようないろいろの下半を持っ ている児童生徒にとってよき相談相手となり、一緒に問題解決に向 かって努力をしていかねばならないものである。. かつて、ひとりの女の子を担任した躊の事を思いだした。昭和58. 年、小学校3年の担任をしたときの事である。ひとりの女の子、丁 子とする。T子は暗い感じ、髪の毛はばさばさ、忘れ物は多い、学 習は遅れている、運動能力は低い、脹装もだらしなくうす汚れた感 じ・・、とくれば、周囲の児童から無視され、二人の女子を除いて 友人はなかった。特に男子からはいじめの対象となって、常に意地. 悪をされていた。一番のいじめっこの男の子からは「・・菌jrう つるから近くに来るな」といわれたり、T子と同じグループになる とあからさまに嫌な顔をしたり、という事があった。担任として不 覚にも、そのような事には気がつきながらその;場限りの指導にとど. まっていて「そのうちに解貸するだろう」と安易な考えでいた。そ のような安易な考えの担任の頭にガーンと子どもから、打たれる出 来事があった。それは、子どもたちに書かせていた日記にかかれて. いた事である。T子の友入のひとりがr先生ならなんとかして、私.
(3) はTちゃんがかわいそうで、1年からずっといじめられているの・ ・・. B」という事が切々とかかれていた。 『先生なら」という言葉. に、胸にナイフを突きつけられたような気持ちになったのである。. 今までどうして丁子の気持ちが分かろうとしなかったのかと。その. 後の、クラスは子どもたちの力でT子に対するいじめをしていた子 がひとりずつなくなっていった。辛い思いをしている子どもの気持 ちに共感する事の大切さを子どもたちに教えられた出来事であった。 ’ 児童、生徒の成長は教師一人の力によるというよりも、学級集団 の中でお互いが助け合い、認め合い、励まし合い、磨き合う中で育 てられるものと考えられる。学級集団の中にはいろいろの個性を持 った子どもたちがいるわけであるがその中には、いじめっ子、いじ められつ子、孤立している子、暴力をすぐにふるう子、おとなしく て自分の思ってる事がいえない子、など様々の不適応症状を呈して いる児童がいる。また普段は孤立しているわけではないが、遠足の グループ分けとか席替えなどになると上聞外れになってしまう兜童 もいる。そしてそれが原因となって登校拒否の前段階の特徴とも言 える「登校渋り」へと、つながってくる事もある。. そのような不適応症状を持つ児童に対してその原因を追求し、そ の生活に対する認識を変革させ、内面を変革させる事はきわめて大 切な問題であると考えられる。. そこで、その不適応症状を軽減するための方法としてロール・プ レイングの応用を考えてみた。そして、学級集団の中で児童個人の 内面的世界を表現する事によって、自己に気づき、自発性、創造性 を高めまた、自発的・創造的学級集団の形成もはかれるのではない かと考えてみた。.
(4) 目 次. はじめに. 第1童 問題と目的 第1節 ロール・プレイング 1 ロール・プレイングとサイコドラマ 2 ロール・プレイングの構造 3 U一ル・プレイングの技法 学校におけるロール・プレイングの応用 第2節 1 教育におけるロール・プレイング 2 3 (1). (2) (3). 4 5. 第3節. 教育課程における位置づけ 実施の過程. ウォーミングアップ ドラマ(主題)の設定. 実施の過程 学校現場におけるロール・プレイングの先行研究 ロール・プレイングの効果. !. 1. 5 6. 9. 10 12. 12 13 14 14. 15. 即題と目的. 1. 研究の目的. 18. 2. ロール・プレイング適用の問題点. 20. 第2章 研究の方法 第1節 プレ実践 1 実践の構成 2 振り返り表作成. 第2節 本実践の方法 1 実践の構成 2 実践の内容 3 研究の方法. 第3章 結果と考察 第1節 学校環境適応感尺度. 21. 21 21. 22. 23 23. 25. 1. 学校環境適応感尺度因子分析結果. 25. 2. 学校環境適応感尺度の結果 学校環境適応感尺度の考察. 27. 3. 51.
(5) 第2節 心理的距離地図 1 心理的距離地図 2 心理的距離地図の結果 3 心理的距離地図の考察 第3節 バウムテスト実施結果. 54 54 58. 1 バウムテスト. 59. 2 実施方法. 59. 3 バウムテストの「全体的印象」評定尺度. 60. 4 バウムテスト全体的印象評定尺度の結果と考察. 62. 第4節 振り返り表分析結果 1振り返り表実施方法 2振り返り表因子分析結果 3 振り返り表結果の考察. 70 7e 73. 第5節 事例分析 1 不適応傾向について. 78. (1) 不適応傾向の分類. 78. (2) 各群の特徴についての分析. 86. 2 バウムテストの変化から見る児童像 (1) 事例1. 93. (2) 事例2. gg. (3) 事例3. 103. 第4章 総合考察 第5章 研究の問題点と今後の課題. 109. 1 研究の悶題点. 113. 2 今後の課題. 116. 要約. 117. おわりに. 122. 引用文献・参考文献 Appendix. 113.
(6) 第■章. 問題と目的. 学校現場において、いろいろの問題が生じてきている。児童生徒 が、学校生活にうまく適応できていない状況に気がっき、早急に対 応しなければならないと考えながらも、的確な手だてを見つけるの が困難な状況にあるといってもよいだろう。我々教師は、そのよう な学校生活に対して、うまく適応できない子どもの指導にあたって その個人の持つ悩み、問題、親の願いなどを聞きながら問題解決に 向けて指導に当たっている。また、教師が、一人ひとりの児童の行 動を、その児童の生活と心情の全体から理解しようとする態度で理 解していくのであるが、なかなか困難である。. しかし、子どもと話しをしていて気がつくのが、自分の思い、感 じたことなどが率直に表現できず、そのことがかえって問題を大き く、深いものにしている事がよくある。. そこで、臼常生活の形式的な束縛をなくした場を設定し、学級生 活の中で自発的、創造的に自分とは違う役割を演じる事によって、. 新しい自分や、友だちを発見して、人闇関係を新しく見直していけ るのではないかと考えた。つまり、ロール・プレイングを応用しよ うとした理由である。. 第1節 ロール・プレイング 1 ローール・プレイングとサイコドラマ サイコドラマ(psychodrama)は宅レノ(Moreno)によって開発された. 集団心理療法である。モレノは人は集団の中に生まれてきて一生集 団で暮らすので、心理療法は集団で行うのが最も合理的であると考 えた。. 心理劇ともいわれ、想像による即興劇を行う過程で、自発性と創 造性が働き、心理的不安、劣等感などの障害を克服し認知、態度を. 一1一.
(7) 再三成し、自信を獲得する心理療法である。. 創始者モレノは「サイコドラマとは、ドラマの方法によって入間 存在の真実、および環境:場面の現実を探求する科学なのである」と. 述べている。モレノはサイコドラマは科学だと言って、治療とはい っていない。それに対して、増野(1977)は、 「精神療法というもの. は、いずれにせよ人間を探求することになるのである。』と述べ、 また、 「人間の理解が深まる事が結果として、治療とか教育的な効. 果を生み出すのであろう。舞台という仮の世界を中心に、その世界 の人々と観客とが、理解を深めていったときに、そこに治療的作用 が生まれて来るのであろう。」と述べている。また「精神分析で無 意識が意識化されるなかで、治療が発展していくが、サイコドラマ では、無意識が意識化され明確化されるというよりは感じるのであ る。というよりは意識化され、言語化されえないものを理解する方 法の一つが演劇的な方法なのであるといえるかも知れない」とも述 べ、演劇の持つ治療的側面の重要さを指摘している。 ロール・プレイング(role playing)とは役割演技であり、サイコ. ドラマの基本的な構成要素である。本来は両者の間には違いはない。. 個人は時と場合においていろいろな役割を演じている。しかし時に はその場面に応じた野冊がとれずに不適応症状を起こす事がある。. ロール・プレイングは不適応症状を起こす場面で、その場に応じた 役罰が効果的にとれるように訓練し個人の適応性を高めるために行 われる心理的技法である。そういう点からすれば、ロール・プレイ ングはサイコドラマの一技法であり、ロール・プレイングの最終目 的は役割の習得に過ぎないもので、役割演技の学習にしか過ぎない と:いうことにもなる。そのことは、役割演技は単なる外郭的な部分. の適応に対する方法の習得のためのものであって、人、個入の入格 の深層を扱う心理劇とは違うものだということが出来よう。そのこ とについては台(1982)は「心理劇は人と入との個人的イデオロギー. を扱う深層行為法なのである。」と述べている。つまり、サイコド ラマにおいては単なる役割取得以上の心的で創造的なものが要求さ .. 2 一.
(8) れるのである。そして、教育の現場においての適用について、同じ く台(1986)は「ロール・プレイングは、心理劇場面での役割の取り. 方と重なり合う面を持つけれども、またいっそう広く使用されてい る言葉である。」と述べ、また、学校場面でのロール・プレイング という事について「集団で行う活動の場合も、集団だけに注目して いては不十分であるし、飼人行為がめだつ場合も個人だけに気を配 っていては不足する。しかし全体としての集団の動きに心をおく心 理劇の視点が必要だし、個人の動きには心理劇的ロール・プレイン グの視点が役に立つ」といい、心理劇の本来の姿を下敷きにしなけ れば応用もできないと、ロ 一一ル・プレイングの基本は心理劇である と述べている。. 以上のようなことから、ロール・プレイングの基礎理論、技法は サイコドラマによっていると考えられるために、まず、サイコドラ マについて述べてみる。. 日本におけるサイコドラマの展開は、1951に外林によって紹介さ れて、1956に「心理劇研究会』が外林、松村、石井らによってもた れ、その後、教育、臨床、医療、看護、矯正、産業などの様々な領 域で実践砺究がなされるようになった。. サイコドラマの基本原理ともいえるものは、自発性(spontanity) と創造性(creativity)である。それについて、 Morenoは自発性を. 「自然で、自由な、心身の瞬間的な動き」といいその操作的定義と. して「主役は新しい状況に対しては適切さを持って、古い状況に対 しては新しさで反応するように挑戦を受ける。舞台の俳優が決まっ た役割の貯蔵物を与えられなかったり、宗教家が儀式の貯蔵物を持 たないとき、彼らはアド・リブで演じ、上演されたことがなく、未 完成な段階で自分の中に埋もれている経験に頼らなければならない。. 彼らの経験を動員し、形を与えるためには、変容機と触媒、即ち r今・ここ』(here and now)で働く一種の知能である自発性を必要. とする」と述べている。また深山(1991)は自発性に対して「有効な. 働きをしているのは言語連想だけに留まらず、その言語を連合させ 一3一.
(9) るところの自発性でもある。言語連想が豊富であればあるほど、そ の結果はいっそう有意義であり、より一層自発的である。サイコド ラマにおいては、自発性は言語の次元で機能するだけでなく、働き かけ、かかわり合い、話す、踊る、歌う、絵をかくなど他のすべて の次元の表現においても機能する。」と、言語的表現だけではなく すべての表現における自発性の重要性について述べている。 また創造性について、同じく深山(1991)は以下のようにその重要 さと、サイコドラマの目的について述べている。 「人間は生まれる. や否や教えられる事なく直ちに新しい環境に適応しはじめる(スポ ンタネアティ)。そして一生を通じて常に新たな課題に直面して生 きていくのである。しかしながら人はまた常に様々な経験を記憶し、. それにひきずられる。恒にr今・ここ』に新しく生きる事は必ずし も容易ではない。サイコドラマはスポンタネアティを訓練し、創造 性を高める事を目的にする。」 サイコドラマの構成であるが、それは、監督(Director)、補助自 我(Auxilialy Eg。)、演者.主役(Protagonist)、観客(Audience)、舞. 台(Stage)の5の要素からなる。監督はそこに出庸した人が自由にイ. メージした場面をまとめて演出する。補助自我は監督を支えながら 役を演じている演者の働きをも支える存在である。彼は、演者から 情報を得て、監督に伝え場面構成を等を助ける。その際、監督と同 様に場面、場面の力動を捉え関係が均等を保ちつつ発展するように、 臨機に役罰をとって参加する。演者と観客は同じメンバーである。. 彼らは舞台に立って役回を演じたり、観客役割をとって演技をみた り交互に演じることで体験を深め、理解を深め、広げる。舞台は、. 物を媒介にして入と入との関係を演出するサイヌドラマの物的側面 である。舞台の小道具は普通机と椅子のみでイメージの自由な発展 に応じている。. サイコドラマの展開であるが、ウオーミングアップから入って、 参加者の自発性を引き出しながらお互いの間に基礎的な関係を作り、. さらに広げてドラマ化していくようにする。そしてドラマの終わっ. 一4一.
(10) た後で参加者一同で今観た事、感じた事を話し合って理解を深める という過程を経ることが多い。詳しくは、ロール・プレイングの構 造・技法のところで述べる。. 2 ロール・プレイングの構造 ロール・プレイング実施の構造はウォーミングアップ(役割表現 になれる)、ドラマ(問題に気づく)、話し合い(シェアリング) (役割実現に努める)と三段階の展開を考えるのが一般的である。 (1)ウォーミングアップ. ロール・プレイングをしばしば体験して慣れている場合でも、必 ず行わなくてはならない。単に、格好や構えを作るということでは なく、活動への潜在的なエネルギーを漸次に活性化するねらいがあ るからである。種類としては、様々なものがあるが、身体的活動を 主とする非言語的方法と言語的方法に分けられる。 (2)ドラマ. ドラマはロール・プレイングの主要段階である。ドラマの目的は ある課題の解決の手がかりを得ることでる。課題がドラマの中で焦 点化され、解決を指向するするようになる。もう一つの目的は、焦 点かと反対の拡散化である。つまり、参加者全員の緊張や情緒の解 放、カタルシスをねらうのである。 (3)話し合い(シェアリング). 終結段階でのみ行われるとは限らない。主役が提示したときや場 面の視覚化によって状況を述べる時に、主役は自己のイメージを他 の参加者が共有するように繰り返して説明や指示を行うこともある。. しかし、ドラマの後でのシェアリングは最も有意義である。そのね らいは、主役が演じ、体験したことを、他の参加者がどれだけ共感. 一5一.
(11) 出来たかということである。もう一つは、主役の状況や発言や身振 りに関わって、他の参加者がどのような固有の体験を呼び起こされ たかということである。こうした、体験を持つことで、ロール・プ レイングの目的が達成されたことになる。このように、体験を分か ち持つだけでなく、感情を呼び起こすということからいえば、いわ ゆるカタルシス効果を持っている。. 以上のようなウ■一ミングアップから、ドラマを演じて問題に直 面化し、それを統合させ最後に、話し合い(シェアリング)で振り 返りを行うという構成が基本的な流れである。これを学校現場にお いて採用するときにはそのまま実施できにくい点もあり色々と工夫 しなければならない点も多い。それについては、後述する。. 3 ロール・プレイングの技法 ロール・プレイングは心理劇の技法を応用するがそのまま使われ るものでもない。教室で行われるロール・プレイングは、臨床施設 などで行われる治療中心の心理劇とは異なっており、役割の学習過 程という面が強調されている。外林(1977)も「社会的に期待されて. いると思われる、あるいは、期待された役割をそのまま受け入れて 実行することに対して、ロール・プレイングは、役割を自発的、創 造的に演ずることをいう」と:述べている。そのように、自発的・創. 造的に演ずるには監督は演者に対して適当な技法を用いることが必 要となってくる。しかし、技法が先走ると、参加者は操作されてい るという気分になり、かえって逆効果になることもある。しかし、. 効果的にロール・プレイングを実施するためには、つまり、参加者 がより自発的に振る舞える様に、より創造的に役割を演ずることが できる様に援助するためには、参加者の状態に応じて適当な技法を 用いるとよい。そこで、ロール・プレイング実施に当たっての主な 技法について挙げてみる。その基本型はモレノに負うものであり、 一6一.
(12) 台(ig82)、時田(1981)、黒田(1989)などもいろいろ技法について述. べている。台(1982)は「取捨選択は我々の経験によってなさねばな. らない。またこれらの、技法は単独にとりあげることではなく、他 の方法とかみ合わせる一つの関わり方なのである」と、実施するも のの自発的、創造的な用い方の重要性を指摘している。 (1)再現法. 二二生活で演じている役割を、そのまま舞台で再現するように仕 向けていく方法。この方法はよく用いられるが、日常の役回が再現 されているかどうか、本人は再現しているつもりでも形を替えて表 現される場合もある。できるだけ、自然な気持ちで役劉を演ずるよ うにすることが大切である。ウォーミングアップが不適切の時は再 現に対して抵抗が生じる。. (2)加入法. 一定の状況を構成して、そこに次々演者を引き入れていく方法。. この場合、補助自我的な役割を自発性の高い演者にさせると、自発 性の乏しい演者も気楽に演じられる。 (3)ダブル(二重自我). 「患者が自分自身を演じると、補助自我も患者を演じて”患者と ぴったりと一致”アイデンティティーを確立し患者のように動き、 行為し、振る舞うようにする」これが、モレノのいうダブルである。. 身振りや動作まで主役と同じようにする。そのようにして気持ちの 合致がはかられるというのがポイントである。現実の生活の中で、 「自分が真に自分になる」ようなきっかけを補助自我の援助でつか むことになる。. (4)独白法. 独りごとである。その場で思い感じることをあるがままに口に出. 一7一.
(13) していう。自己の内面的世界を独白によって表現する技法。 演者の内的世界がリアルに表現されていきやすい。 (5)非言語法. 日常の言語による関係を禁止して、意味のない音節や身ぶりなど で対人関係を作り出していく方法。遊戯的になって、楽しい会合に なる。また、言語障害、情緒障害を持つ児童・生徒は積極的に参加 し易い。. (6)代理法. 演者が役罰を拒否したり、途中で役割を放棄したりした場合に、. その演者の代理者が役割を進行していく方法。演じられない、演じ たくない、という演者の代わりに代理役を選んで行くというやり方。. この場合、ドラマの流れを切るわけであるから、監督はあらかじめ 役割拒否や役割放棄の傾向が見えたら、早期に代理者の演者と交代 を指示することが必要です。自発性の高い児童などに補助自我的役 割を担当するように配慮も必要。 (7)鏡映法. 鏡のように映し出された自分の姿を、演じている他者のなかに見 るようにする方法。ビデオの利用が効果的であるがもし出来ないと きには、補助自我的な児童が演者の役割行動をそっくりそのままま ねて演じていく。補助自我がうまく演じれば演じるだけ”恥ずかし い”とか”愉快でない”ど感じることがある。 (8)役調交換法. 二人の演じている役割を互いに交換し、互いに相手の役割を演じ ること。監督は、役割交換をおこなう意図を明確にし、役割交換に 適切な時期をと:らえるようにしなければならない。役割を交換する. ことによって相手の立場が考えられると安易に考えてはならない。. 一8一.
(14) 役割交換をしても、いつの間にか自分の役割をとってしまうことも ある。相手の役割をうまくとれないことから、相手のこと:が少しも. 分かっていなかったということを理解出来るということもある。 (9)自我分割法. 心的葛藤を持つ演者について、演者の内面的世界を相反する二つ の側面に分割して、それぞれを表現するようにしていく方法。. この方法でさまざまな自分を演じることによって「新しい自己との 出会い」をする事になる。新しい自己を発見し自分自身の役割遂行 に自信を持つ。. 監督としては、自分の持つ技法のレパートリーを一つでもたくさ ん実施できるようにする必要がある。同じような技法ばかりでは、. 型通りのものしかできなくなり、多用な児童生徒の動きに応じられ ないばかりでなく、マンネリ化し飽きることになる。. 第2節. 学校におけるロール・プレイングの応用. 1 教育におけるロール・プレイング 社会生活の中で、まず学校生活は保護されているが、人が最初に 社会に接する場所である。ロール・プレイングは社会生活の一断面 を舞台にのせ、そこで得られた理解を現実生活にフィードバックし て活用する。広げて考えると、学校の校庭、教室という大きな道具 立て、つまり舞台で、児童・生徒たちが相互に作る関係は、つまり ドラマは、もう少し細かく見なければならない。このばあい教師は その場面全体を観察し、把握していかねばならない。つまり、監督 としての役割をしなければならない。児童・生徒たちはその中で自 分の役割をとって行動しているわけである。各自がどのような役割 をとるかは自由であるが、休憩時間にとる行動はある程度枠が決め 一一 g一.
(15) られている。何をして遊ぶかは自由であっても、その時間に給食を 食べたり、学校の外に出るといったことは認められない。個人の自 発性は常にある枠内での役割を取ることをともなっているといえる。. 言い換えれば、役割を抜きにした自発性も考えられない。自発的に ある役割をとり、役割をとると自発的な行為ができる、これが本来 のロール・プレイングの働きである。. 2 教育課程における位置づけ 教育諜程においては、昭和33年の学習指導要領改訂において「劇 化」の項目が取り入れられた。それまでは、社会科の学習でロール ・プレイジグは「ごっこ」活動として取り上げられたり、社会劇に よる指導が試みられたり、国語科では動作化あるいは劇化と:いう形. 態で学習指導に工夫がなされたりしていたが、指導要領の中に「劇 化」という用語が登場したのはこの時がはじめてであった。時田(1 981)も「教室のロール・プレイングを考えるときに、特に注目した い点は、 r道徳雷の指導方法として初めて教育にぽ劇化幽が取り上. げられた事です。」と画期的であったと述べている。その時の道徳 指導書においては「劇化」を「児童・生徒の劇的な表現活動を中心 にして捲回する方法である」と定義し、脚本を用意して演技する演 劇的な扱いと、即興的に役割を演じていく心理的手法と両方を含ん でいる。. その後昭和44年の学習指導要領改訂においては、小学校の場合は 「劇化」をf役割演技」と改め心理的手法を大いに取り入れて、脚 本による演劇的な扱いを削除している。中学校の学習指導要領改訂 においては、 「劇化」の項目はふれられていない。. 昭和53年の小・中学校道徳指導書では、両方とも「役割演技」を 取り上げている。. 平成元年の小学校道徳指導書、においてもやはり「役割演技」と いう項目を挙げて、 「友だちの前で演劇的な表現活動をし合うこと. 一10一.
(16) は、仲間との相互理解や信頼感を深め、望ましい仲間意識を育てる 一助にもなる。実際の指導においては、児童が伸び伸びと表現でき るように配慮するとともに、興味本位に流されないようねらいを明 確にし、場面設定をしっかりしておく必要がある。また、日常の指 導の中で表現活動に慣れなせる事や、自由に表現できる学級の雰囲 気を作る事も大切である。」と記載されている。 そのほか、 「役割演技」という言葉は使われていないが、特別活 動においても、その応用は考えられる。平成元年の「小学校指導書、 特別活動編」において第3章の3学級活動の指導上の留意事項 (1). のウで「一人一人の児童について、集団の中での成長を見つめ、児 童の実態を的確に把握して指導する。個々の児童の要求を理解し、. 一人一入が当該学級集団に所属しているという満足感や成就感、充 実感などが持てるように、集団の中に正しく位置づけられ、認めら れるように配慮する」とある。学級集団の中で学級生活に対する期 待や課題を持って生活を向上させようと努力するように学級指導を していく必要がある。また、生徒指導との関連からも「児童の意欲 と自発性を引き出し、自己決定、自己指導、自己抑制が働くように 導き、自発性、自主性、悶題解決力、創造力などを育てる指導が大 切である」と書かれてあるがその指導の方法としてロール・プレイ ングは効果的なものであると思われる。. 時田(1986)は「人閾関係そのものを学習内容として取り上げ、人. 閥性を追求する教育課程としてロール・プレイングを取り入れた指 導計画を学校教育の中に位置づけたい」と述べ、その具体的な時間 の割あてとしては、 「道徳」のすべての時間を当てることはその特. 質上許されないとし、昭和51年10月の教育課程審議会における答申 で考えられ、実施された「ゆとりの時間」に取り入れることが最適 であると言っている。. 以上のことから、ロール・プレイングを実施するにあたって、教 育課程の上でどの時間に位置づければ良いのかという点であるが、 その性質上、 「道徳」、 r特別活動」、 「ゆとりの旧聞」を活用す 一 ll 一..
(17) るのが適当と考えられる。. 3 実施の過程. 実際にロール・プレイングを実施する時に「即興的に役割を演じ させなければならない」という意識を監督(担任)が持ってしまう とかえって不自然なものになり、自発的、創造的なものと:はほど遠. いものとなってしまう。 「劇をΨる」という言葉での働きかけに 「劇的でなければならない」と受け取る側の強い構えを喚起させて. しまうことにもなる。真に自発的、創造的な役割表現を目指すには 十分ウォーミングアップされることが必要になってくる。 (1)ウォーミングアップ. ウォーミングアップはr教育や心理療法などで、個人や集団の緊 張を取り除き、各人が積極的に活動に参加できるように準備運動す ること」と外林(1971)は定義している。. また、ウォーミングアップの重要性について、生田(1989)はrウ. ォーミングアップされていなくても、されていても、表面的には同 じ行為であって、そこにはなんら差異はないように見える。しかし、. その行為の心理的意義は同じではない。ウォーミングアップされて いない行為は、経験によって知っている行為の単なる反復であるが、. ウォーミングアップされた行為は、いわば創造的である。即ち、自 発的行為は創造的であり、常に新しい事態に応じることができるの である。」と述べ行為の質の違いについて、ウォーミングアップさ れていないと、新しい役割は取ることが出来ないと断言している。. その方法,については、対象の年齢、発達段階経験の有無、など いろいろの場合に応じて変えて行かなくてはならない。大きく分け ると、監督の指示による方法、自由な話し合いによる方法、グルー プ構成による方法、などがある。. 一12一.
(18) (2) ドラマ(主題)の設定. どのような主題を取り上げるのかということが、ロール・プレイ ングの効果に直接関わってくる。主題を人と環境との相互作嗣のし かたと考えると、役割行動は必ず主題をもつものといえる。. 学校で行われるロール・プレイングの主題は個人的なものか、集 団的なものかの二つに分けられる。前者は治療的な傾向が強く、後 者は、学級指導下になる。提示方法も教師側から提示する場合と、 児童の方から話し合いで決定するものとがある。 その主題の要件であるが、時田(1981)は次の五つをあげている。. ①参加者の関心が高いこと ②参加者の共通の体験があること ③表現の容易性 ④児童生徒の発達段階にふさわしい主題であること ⑤演じることによって新しい発見があり、日常生活を改めて見直す ことが出来ると思われる主題 そして、 「主題にふさわしい役割関係を考え、創造的に演じていく. 過程で、新しい発見や共感が生まれる」のである。 (3)実施の過程. ロール・プレイングを実干する教師(監督)の立場は、主題のと ころでも述べたように、個人を対象とする治療的なロール・プレイ ングと学級集団を対象とした開発的なロール・プレイングと考えら れる。学級の共通的な主題、具体的な状況を、言語的な理解よりも 状況に応じた適切な行為を演じる事によって自分のものに体得して いく。. その過程を時田(1974)は次のような3つの段階を通して発達する と発表している。. 一13一.
(19) Table−!. ロール・プレイング実施過程. 段 階. 監 督. 時田(1974). 演 者. 役割の表現. 1役割表現になれる. ウォーミングアップ 役割の再現 問題の発見. 2 問題に気づく. 主題の設定 関係の吟味. 役割の実現. 3役割実現に努める. 主題の追求. 役割の定着. 4 学校現場におけるロー一一一Lル・プレイングの先行研究. ロール・プレイングの実践についていろいろ報告がなされている。 その実践方向は、問題行動を持った児童・生徒に応用したものと、 道徳の授業にもちいてその道徳性の向上をはかるものがある。 前者の報告として、笛木力三郎(1965)は、心理劇を行うことによ. って、問題行動を持つ子どもたちが苦しめられている心的葛藤を、. 解決浄化するため、演技の中で自発性を発展させ対人関係の中で役 割を演じることによって、その内面的にひそむ問題を解決し、正し い行動がとれるようにするために、計画的に実旛。対象は問題行動. を持つ8名の男子に週1回、計18回実施している。そして、消極 的な子どもは積極性が増し、粗暴な子どもは学級生活に適応し学習. 効果も上がった。心理劇を8名に実施したが、学級全員を対象にす ることが望ましいと、報告している。. 一 !4 一一.
(20) 荻須隆雄(1975)は「学級集団におけるロール・プレイングの効果」. ということで、ロール・プレイングを実施して、孤立児に対する治 療的効果を検証することを研究の目的としている。その結果、孤立 児に望ましい変容がみられ、ロール・プレイングが実施されたクラ スでは、集団結合性が強められ、周辺児の減少が明らかになった。. ロール・プレイングは孤立児と他の成員相互の対入認知変容、孤立 児に対するカタルシス的効果や学級集団の我々感情を高める、など の効果が期待できると、報告している。 千葉大学教育学部附属小学校道徳部(1991)による実践によれば、. 「役割演技を用いて、問題意識を深め、児童の主体的学習を促せば、. 道徳実践への意欲化がはかられるだろう」という仮説で道徳の実践 がなされ、肯定的な関係と否定的な関係を演じ話し合うことでより よい関係のあり方を考えるようになった。また、実践の見通しがよ り具体的に捉えられるようになったと、報告している。 森田直樹(1989)は「小学生の道徳授業におけるロール・プレイン. グ指導の効果」というテーマでロール・プレイングによる道徳の授 業が、児童の道徳意識の変容に及ぼす効果について検討することを 目的として実践している。その結果、ロール・プレイング実施学級 は演者群、観客群ともに道徳性検査得点の有意な上昇が認められ、. ロール・プレイングによる指導では、演技を行わなくても演者群の 演技を観察!する事によって道徳意識は向上することが示唆されると、 報告している。. そのほか、道徳の授業におけるロール・プレイングの研究は江橋 (1971)、生田(1972)、明田(1976)などの報告がなされている。. 5ロール・プレイングの効果 今までの先行研究においても様々な効果が報告されている。 時田(1986)はロー一umル・プレイングの目的を、「自発的・創造的に役割. を演じることによって、生活の課題解決を試行し、兜童・生徒の役. 一15一.
(21) 割行動の変容を企図する」と表現し、実施にあたって「演者自身が 日常生活で果たしている習慣化した役割を即興的に遂行するように 仕向けるならば、演者の役割行動は変容し、新たな生き方が発見さ れるであろう。」という仮説にそって研究を続けている。そして、. ロール・プレイングを実施した場合の効果として次の5点をあげて いる。. ①児童・生徒の内面的な世界を明らかにする事ができる。. 内気だと思われている子が案外積極的だあったりし、空想的な状 況を演じていく過程で、相互理解はいっそう深まることになる。 ②児童・生徒個人の自発性、創造性を高めることが出来る。. 最初は消極的であった演者でも、回を重ねると積極的に自己表現 をするようになる場合が多い。. ③日常生活では演じることのできない新しい役割を身につけること ができる。. 新しい役割を身につけようとする場合には、日常生活を離れた空 想的な状況を設定して役罰を選択するようにする。 ④教科の指導で適切な役割を与えることができる。. 特に低学年の指導においては、問題の解決に、動作化を通じて学 習をすすめることが、有効である。. ⑤学級生活の主煙をあげて計画的にロール・プレイングを実施する と創造的な学級集団が生まれる。. 年間の学級生活を見通して、月、週ごとに生活主題を明確にして いく。そのように継続的に実施するならば、自発的、創造的な学 級集団の形成を期待できる。. また、生田(1989)もその効果として、次の五つをあげている。. ①自発性の回復 新しい事態に直面したとき、いち早く適切な言動がとれる能力。 ②創造牲を高める. 一16一.
(22) 自発性と創造性は表裏一体のもので「今、ここで、新しく、どう ふるまうか」が同時に求められる。創造性のない自発性は必ずし も好ましいものとは限らない。. ③自己を客観的に見つめる 自分と同じような言動をしている他人を観察し、そこに自分を重 ねてみるか、自分の中にもう一入の自分を置き、絶えず外から自 分を観察すること。. ④洞察力を養う. 相手の立場に立って見ることによって、自分の言動にたいして、. 相手がどう思うか、どんな感じを持つかなどについて、体験を通 じて理解させ、洞察力を養おうとする。 「自己を客観的に見つめ ること」と表裏の関係。. ⑤道徳的実践力を養う 筆者はロール・プレイングの効果について、児童の人聞関係が肯 定的になって、学級集団への所属感、連帯感が増してくるであろう。. そして、教室の雰囲気が親和的になりモラールも向上してくるであ ろうと考えた。時田のいう創造的な学級集団を作ることができると へ いうことである。学校においては、学級生活がすべての基礎になっ ている。創造的な学級においてこそ、個人の自発性、創造性を高め ることができると考える。具体的に、自発性、創造性が高まってく るということは、児童がそのおかれた場において、いかに調和して 行動するのが最良なのかを自分で判断し、周囲の人と協調的なよい 人間関係を保てるようになるということ、つまり、うまく社会、学 校、学級に適応できるようになると考えた。. 一17一.
(23) 第3節 悶題と昌的. 1研究の目的 今までいろいろと述べてきたように、児童がその所属する集団や 社会の規籔に適合した態度や行動が行えて、心理的にも安定した状 態になることが望ましい。学校という社会集団においてそこで、自 立的に適応していかねばならない。その集団に適応していくにはか なりの心理的な負担が要求されている。必要に応じて自分の主張が 出来、またそれを譲歩できること、人の権利を認められること、集 団の中で自分の確固たる位置と役割が獲得できていること、心理的 に安定した仲間関係が樹立されていることなどが考えられる。. しかし、現実にはみんなとうまくやって行きたいという欲求を持 ちながらもいろんな能力が未発達なために集団の中でそのメンバー と円滑な関係がもてない子が少なからずいる。集団にうまく適応で きない児童が多くなってきた原因としてはいろいろと考えられるが 清水(1986)は核家族化、情報化、都市化、学校化の4つの社会的状. 況が挙げられると述べている。いろいろと原因は考えられるが、子 どもの持つ問題行動、性格にのみ視点を当てることは必ずしも正し くない。その子どもの持つ問題性と集団の問題性の相互作用の結果 として出現したと考えるべきであろう。そのためには、そのような 子どもたちに接する教師として児童の日頃の様子、入間関係、など から敏感に子どもたちの心理状況を感じとり適切な対応をする事が 教育的対応であると考えられる。教師は児童が発している不適応行 動と:して現れているシグナルの本当の意味をを敏感に察知出来てい るかということが大切になってくるであろう。. そこで、その手だてであるが現在一般的に行われ、また、効果的 といわれているのが個人の治療としてのカウンセリングであろう。. しかし、専門のカウンセラーが、不適応を持つ児童に関わっていく 治療的対応は相談室を訪れる特定の個人の治療効果には大きなもの. 一18一.
(24) があるのは周知の通りである。しかし、学校現場においては、担任 がカウンセラー的役割を演じることについては、臨床場面と相入れ ない部分があるのは否定できない。真仁田(1990)は「担任の先生は. カウンセラーの考え方や方法をいぶかしみ、カウンセラーは担任の 無理解や的を得ない指導に異を唱える。この、いささか誇張すれば、. 相互不信や、相互排斥ともいえそうな雰囲気がこの両者の中に見ら れる」といい、この両者の中に何か相入れないという悶題もある。. しかし、教育の場としての「学校1で、実際に児童の指導にあた っている教師にとっては、一学級の人数の多さのため、個人に十分 時間を費やして指導をしなければと考えながらもそれが出来ないジ レンマ、また、色々な校務の分掌などによる時間的な制約、その他 多くの困難な問題により、すべての児童に十分な指導がなされてい ないのが現状であろう。しかし、そのような、二三の中でも、効果 的な「手だて」を考えて、指導にあたらねばならない。 学校教育はほとんどが集団で行.われてきている。したがって、そ. の手だてとしても、集団を対象とするものが、教育課程の中に粗み 入れられ易く、従って、指導蒔間も勤ちやすい。それよりも、学級 経営の中で常に担任教師が個人を大切にする姿勢で接していること によって\親和的な学級が形成されその人闇関係もおのずと良好な ものになってくる。国分(ig84)も学級経営の重要さについてf学級. 内の人闇関係を育成することが大切である。学級集団のまとまりが 高ければ、生徒は登校が楽しくなり自己概念もポジティブになりや すい」と述べている。. そこで、本研究では、集団心理療法の一つであるロール・プレイ ングを教師である筆者が学校現場に適用し、学級集団に不適応を持 つ児童とその学級に対して実践することによって、児童の生活に対 する認識を変革させ、内面を変革させる事はきわめて大切な問題で あると考えられる。そして、学級集団の中で児童個人の内面的世界 を表現する事によって、自己に気づき、自発性、創造性を高めまた、 自発的・創造的学級集団の形成もはかれるのではないかと考えて、 一 19 一..
(25) 実践の計画を立てた。そこでロール・プレイングが児童の学級適応 にどのような影響を及ぼすかを研究することを目的とした。特に、. 学級適応の低い児童について、ロール・プレイングの体験で社会的 疑似体験の場を経験する事によって、社会的視野が養われ、社会性 が身につくであろうと考えられる。その結果、より適応感が増すの ではないかと考えてこの実践を計画した。. 2 ロール・プレイング適用の問題点. ロール・プレイングを実施することによって、児童の自発性・創 造性を伸ばし、問題行動をおこしている児童と他の成員相互の対人 認知変容の向上が図られ学級集団の我々感情を高めるなどの効果が 報告されているが、その実施にあたっていろいろの悶題点がないわ けではない。. まず学校現場で実施するにあたっての問題が考えられる。具体的 には、実施時聞の問題.教師のロール・プレイングに対する理解と 監督技能などが考えられる。ロール・プレイツグは有効な効果が期 待できるが、そのためには十分な準備と監督の技能が必要とされ、. どのようなドラマを構成するかという点が重要な課題ともなるであ ろう。. しかし、効果的にロール・プレイングを実施するには、その前提 条件として、学級集団がうまく機能していることが望ましい。全く 自発性、創造性のない児童がいたり、監督である教師に対してネガ ティブな感情でかえって妨害することも考えられる。そういう中で のロール・プレイングが行えるのかという危惧も考えられないわけ. ではない。しかしながら、学級担任として少なくとも1年間は、毎 日付き合うわけで、その点からするとメリットと考えてそのメリッ トを最大限に活かすことが出来ないわけはないと考える。教師が児 童を受容的態度で接し、全面的に信頼することがなければ、児童の 信頼も得られないと考えられよう。 一 2g ...
(26) 第2章研究の方法 第1節 プレ実践 1 実践の構成. 対象看は兵庫県K市H小学校の3年生の一学級の児童39名を実験 群に同じ小学校3学年の一学級38名を統燭台とする。どちらの学級. も担任は女性教師。実験群の教師は経験23年、統制群の教師は1 2年である。. 実験群に対し、ロール・プレイングを実施。期聞は1991年12月16. 日∼X2月18日越3回、1992年1月17日∼18日の2回、合計5回。ウォ ーミングアップの方法を中心に筆者の作成した捲導案に基づいて実. 施する。時間は1回45分とし各回終了毎に「ぼく、わたしの思った 事」という振り返り表に記入。事前、事後のテストバッテリーとし ては心理的距離地図(Psychological Distance Map:以下PDMとす る)、学校環境適応感尺度(Scho◎l Environment Adjust Scale下下. SEASと:する)、バウムテストを実施する。. 2 振り返り表作成 ロール・プレイング実施過程での効果を調査する一つのテストバ ッテリーとして使用するために、この実践の参加児童の感想から、. 振り返り表を作成した。プレ実践の目的の一つが振り返b表の作成 である。#1∼=#5の実践の各時間の終了後に記述式でrぼく、わ たしの思った事」というシートに各自がロール・プレイングの体験 から感じた事を自由に記述した。 内容は(1)自分が演じて思った事、 (2)他の人が演じるのを見て思った事、(3)今日の授業で気のついた. 事、以上の3項目である。この3項目について児童の意見を求め、. その意見をすべてカードに記入しKJ法で分類したのち、44項目 一一. @2i.
(27) の振り返り表を作域した。(Appendix参照). この振り返り表結果を分析する事によって、ロール・プレイング に対する児童の関わり方、ロール・プレイングに対する効果などに ついて考察するにあたっての手がかりとした。. 第2節 本実践の方法 1 実践の構成. 実践対象は兵庫凛K市H小学校の5年生五学級そのう’ち実験群は 二学級(69名)、統制群は三学級(103名)である。実験群の学級担任は. どちらも男性教師(32歳、30歳)、統制群の学級担任はすべて. 女性教師(42歳、40歳、35歳)である。 研究を行うにあたっては、両群の悶の等質性が必要であることが 当然望ましいのであるが、学校側の実状により実験群が男性教師の 学級、野晒群が女性教師の学級、また、教師の経験年数も片寄りが でる事となってしまった。. 学級の雰囲気は、実験群のいずれのクラスも活発で自由であるが、. 少し幼さが残り、自己のコントロールができにくい児童が少なから ずいる。また、表面にはっきりと「いじめ」としては出ていないが 特定の}a.童に対して拒否的な感情を持ちそれが色々な場面において. 障害になっていると感じちれた。しかし、明るく、積極的であるた めに、恥ずかしくて演技ができないという事はあまり見られずその 点においては、児童の抵抗が少なかった。. ところが、ロール・プレイングを実施する時期に児童の生活指導 の面の事から、実験群の学級の特定の男子児童と教師の間において、. 問題が生じ、その結果児童の教師に対する感情に変化をもたらしそ のこと:によってロール・プレイング結果に少なからず影響を与えた と:考えられる。. 指導者には筆者があたり、実施黒闇は1992年1月23日∼2月28日ま 一 22.
(28) でと:した。. 2 実践の内容. 実践の内容としては、実験群の児童に対し、ウォーミングアップ. を含めて6時間のロール・プレイングを実施した。時間は一校時に. っき45分。ただし、#5・#6については約2校時分の時間をあ てる。. 主な内容は次の通りである。. #1:ウォーミングアップを実施。ロール・プレイングに慣れる事 を目的とする。. #2=問題場面を想定し、どのように行動すれば、周囲のものが気 持ちよく生活できるようになるか、考える場とする。. #3二自分勝手な場面を想定して演じそれらの場面における感じ方 を体験する事によって、相手の気持ちを考える事ができるよ うにする。. #4:みんなに迷惑をかけている場面を演じそこから相手の気持ち に気づくようにする。. #5・#6:友だちの立場を考えて行動する事の大切さに気づき、 お互いを認め合う関係を作ろうとする態度を養うようにする。. また、各回終了後に筆看の作成した「振り返り表」に、全員の記 入を求めた。. テストバッテリーとしては事前と事後に、SEAS、バウムテス ト、PDM、 P−Fスタディを実施した。また、新学年はじめにSEA S、バウムテスト、PDMを実施した。担任教師との話し合いによ って児童に関する情報も得た。. 3 研究の方法. ロール・プレイングの実施が学級適応の低い児童により適応感が 一23一.
(29) 増すのではないかと考えて実践を行って行くのであるが、その研究 の方向として二通りを考えた。一つは学級集団の適応に関する変容 と二つめは個人に視点をあてた適応に関する研究である。. 学級集団の適応に関する研究の方法としては、三つのテストバッ テリーから手がかりを得た。. 、SEASにより、児童の学級への適応感の変容をロール・プレイ ング実施前(PRE)と実施後(POST1)新学年初め(PgST2)の3回の合計得. 点の変化から考察を試みる。また、因子分析を実施してその因子得 点からどの因子に美しての変化が生じるのかをあわせて見ていく。 その時にPRE一τESTの適応感の合計得点により性別、上位群と下位群. に分類して各車間におけるロール・プレイングの効果についての分 析を試みる。. PDMに関しては、学級集団の中における児童の人間関係の変容 をみることを目的とした。選択数、相互選択数、破選択数から社会 的地位摺数(lndex of Sociornet。ric Status Score:ISSS)を算出し、. それによって表されたISSSの数値により考察を試みた。その時に、 PRE ・一TES[rのISSSの平均点により性罰、上位群、下位群に分類して、. 各群間におけるロール・プレイング実施によるISSSの変化について の分析を試みた。. バウムテストの分析については、バウムテスト全体的印象評定尺 度により、息継の描いたバウムテストから受ける印象を評定する方. 法で実施した。この評定には、2人であたった。そして、その結果 を因子分析し主因子別についての得点の変容について考察を試みた。. 個人に視点をあてた適応に関する鼠毛についてはP−Fスタディの分 析も利用した。また、バウムテストの分析についてもバウムテスト 全体的印象評定尺度だけではなく、形態分析、動態分析、空間象徴 の面からの分析・解釈も行った。. 以上のような方法で概究をすすめていった。. 一24一.
(30) 第3章結果と考察 第1節 学校環境適応感尺度実施結果 1 学校環境適応感尺度因子分析結果. 学校環境適応感尺度(以下SEASとする)は1990に、浅川によ り作成された。項目の抽出に当たっては、小学校において適応して. いる児童にみられる特徴について16名の現職教員が箇条書きで回 答:した結果を、これとは独立した5名の現職教員がK・」法によっ. て類似の項目を整理して現尺度の41項目が抽出された。. そのSEASを屠いて、ロール・ブレイング実践前と実践後、及 び進級直後(4月中旬)の3回実回した。その結果について考察す る。 まず、SEASの各項目(41項目)にたいする因子分析を行. った。被:調査者は0市6年生76名(男36・女40)、K市5年. 生160名(男77・女83)6年生64名(男32・女32)計 300名(男145・女155)である。因子分析を行うについて は、主因子法によって因子を抽出したのち、バリマックス法によっ て因子軸の回転を行った。その中で、同一項目で特定の因子にtr 39以. 土の負荷量を示し、同蒔に他の因子負荷量とは.差が大きい項目を基 準にして吟味・し、解釈可能な5因子が抽出された。バリマックス回 転後の因子負荷量をTable−2に示す。. 第1因子に高い負荷量を示す項目は、 「いやな給食の日は、学校. を休みたいjr休み時間一人でいる方が楽しい」「クラスから仲間 はずれにされている』ゼみんなと一緒よりは一人が楽しい」などの. 10項目であり、登校してからの学校生活の楽しさをあげたものが 多い事から、学校に対する愛着の項目(AT)と解釈した。. 一25一.
(31) Table一・2. 学校環境適応感尺度因子分析結果 変数名 質問項目 因子1 Q16いやな給食の日は、学校休みたい iO,9179. 因子3. 因子2. 因子4. 因子5. で. ;・一〇,0703. Q18休み時間一一人でいるほうが楽しい iO,8920. 0. e363 一〇. 0891 O. i163. そ. :一〇,G932. −O. 0169 一〇, 098Z O, 0553. Q27クラスから仲間外れにされている iO. 8796. 1一・0。0860. 0. 0523 O. 0452 O; e336. Q15皆と一緒よりは一人が楽しい. iO,0215. iO,・8793. e.0037 一〇.0749 一一〇,0874. :. Q37クラスの皆は私の事どうでもいいとiO, 8425. 1− O.0131. 一一. 1. Q3⑪いやな授業の日には学校休みたい iG,7877. ・一. Z。⑪687. ?D 0314 0, 05e2 一〇, 0499. e. B29g 一〇. B375 O, 0463. :. Q23相談できる友達はいません. iO,7532. :一〇,1000. −O.0466 一〇,1095 一〇,0243. M3休み時間他のクラスの子と遊びたい:O。7431 Q12発表を間違えると笑われると思う iO.7174. :一〇,01go. G. 1607 O. 0562 O, 0487. l一・O,0466. 0e 0642 ’Oe OOO6 一〇・ G121. Q28友のいないグループでは活動しない:0,577i. ;一◎,1538. 0. eOO7 e. 0879 g’O, 0530. 二. Q14悪くないのに悪く思われる事が多いiO,5484 Q34学校で面白くないとよく思う iO. 4984 Q41先生に話しかけられたらうれしい Q35先生の仕事:を判云いたいと思う. Q7先生から仕事を頼まれてうれしい Q25先生と遊んだり話したい. ’r. Q32班活動や係りの仕事を一生懸命する Q40学校でex蚕業や活動に熱中する方だ. Q8気持ちを分かってくれる友達がいる. ・一. Z.0424. @O. 1398 1 e, 7469. −e,1577 1 O.7371. 0. 0178 O. 25e7 一一〇, 2403. 0. 1219 O. 2565 一〇. 1671 1 一一e. 0708 一一〇. 0333 一〇. 0323. 1 一〇, e785 e. 0412 一〇, 0031. i, 一〇. 0621 O, B446 O, O16e. −O, 1332 i e, 6379. i ・一〇. O178 O. 1995 一e, 1293. 0, oo34 f e. s7so. i 一〇. e579 O. OiOl 一〇, 2766. @O. 1133 E O, 5555. i 一e, 1013 一一〇, 0464 一〇. 1790. 一’. Q5友達から好かれていると思う Q11友達から頼りにされている. Z,0264. 一〇. 0209 1 O, 7797. Q21先生は気持ちを分かってくれる Q38先生は私の事を気にかけてくれる. ・一. 一:igE2,gi二1翻}1:器. O, 1486 −O, e264. Z. 2524. 一一. Z. 0173. −O, 1546. 9. 2953 : 一eO, 4632 1−e, 0042. 0。ユ47ユ. 1−0,4232. −0,1ユ15. 1−0。2431. O, 13e7. 一G.2053. Z. 2630. 0. 3024. 1G,0324 −0.2700 0.5275. Ql思ったこと:が言える. −0.五695. 0, 1459. Q29先生には話しにくい. −O, 0546. Q憩皆と一緒にするのは楽しい. 一〇, 0770 e, 1994. Qi7わからない事を先生に気軽に聞ける. Q36皆と:の遊びにいれてほしいと思う. Q4遊び、冗談を言う友達がいる 因子負荷量2乗和. ・一. {},5341. −e, 3191. 一g, le92. Q2先生に気軽に話す. Z, 0292 0, 0357. 。, 2e76 1 ・一〇. ss72 1 一一〇. 036i. −O, 2680 一一. 一一. i−G,0432. .。.2446。。5117}G.2188 0,2421. −O, 0988 一一. じ 0.4992 1−0.1157. Z. oleo 一〇, oogs 1 一〇, 6ss3. i. e, ooog e, og3s. O. Oi92 O. 3292 i一一〇. 4224. −O. 1087 一〇. 2174. 一〇. 0936 O. 2121. 1−O, 3912. ;. Z 4799 3. 6237 2, 2730. L 9996 1, 3009. 寄与率(%). 28. 2133 9, 7937 5. i432. 5. 4e42 4, g573. 累積寄与率(%). 20, 2133 30. 0070 36, 1502. 41, 5544 46. 4217. Z6 一.
(32) 第2因子に高い負荷量を示す項目は、 「先生に話しかけられたら うれしい」 「先生の仕事を手伝いたいと思うj r先生から仕事を頼. まれたらうれしいと思う」などの6項目であり、教師と一緒にいる 事の楽しさや、気持ちを分かってくれているなどという項目が多い. 事から、教師との情緒的な絆を持つ関係の項目(T1)と解釈した。 第3因子に高い負荷量を示す項目は、 「友だちから好かれている. と思うjr友だちから頼りにされている」「班活動や係りの仕事を 一生懸命する」などの5項目であり、友人との関係において、自分 も責任を遂行し、相手から認められていると:いう人問関係と:いう事. から、友人との信頼関係(F1)と解釈した。 第4因子に高い負荷量を示す項目は、 「先生に気軽に話せる」 「分からない事を先生に気軽に聞く事ができる」「思った事が先生. に言える」などの4項目であり、教師への素直な、ありのままの自 分を出せるという事から、教師への率直な自己開示の態度(T2) と解釈した。. 第5因子に高い負荷量を示す項目は「皆と一緒にするのは楽しい」 「皆との遊びに入れて欲しいと思う」「遊び、冗談を言う友だちが. いる」などの3項昌であり、一緒に活動する事の楽しさを示すと考 えられる事から楽しい友人関係(F2)と解釈した。(Table 一一 2参照). 2 学校環境適応感尺度の結果. SEASの分析結果であるが、第1回目の合計得点(因子分析に 採用された37項目の合計得点)により、実験群男子、実験群女子、 統制群男子、統鋼群女子を、それぞれ土位階と下位群(PRE−TESTの. SEAs合計得点によりHigh,Low群に分類)に分けて結果を表したの が、次のTab玉e−3である。以下同じように各因子毎に実験群男子、実. 験群女子、統制群男子、統制群女子をそれぞれ、上位群下位群に分 けてi整理しTable−4∼Table−8に表した。. 一一. @27 一.
(33) Table−3. SEAS実験群、統制群の. 合計得点(TO)における平均倒)と標準偏差(S.D). POSτ1. POST2. 23,433. 21,467. 23,067. 6,112. 3,853. 3,855. 16,000. 16,800. 19,900. 2,129. 3,851. 4,407. 対象. 群. 全体上位群. P獄E. 飛=30. 助. 実. S.D. 全体下位群. 掴=30. 匿. S,D 柵. ,. P. 一. 曽. 一. 一. 一. 一. 噂. 一. 旨. 一. 一 .. }. 男子上位群. 一. 皿. 一. 幽. 一. 一. 噛. 旧. 一. 一. 一. 一. 一. 舛=14. 一. 一. 一. 一. 一 一 一 『 辱 下. 嬉. 験. 24,0◎◎. 20,571. 乞1,786. 2,699. 3,560. 2,833. 15,214. 15,643. 18,857. S、藝. 陽子下位群. 聾=14. 納. F 鴨 − 層 凹 一 幽 一 一 一 } 一 一 一 一 一 一 一 _ _ m 噌 } r _ 一 曹 _ 一 r. S,D 1, 897 3. 772 4, 513 女子上位群. N・16. M 22. 938 22. 250 24, 188. 群. S.D 2. 135 3, 929 4, 261 女子下位群. N・16. M 16e 688 17・ 813 20t 813 S.D 2, 083 3, 627 4, e96. 全体上位群. N=50. 統. 赫. 24,040. S。D. 全体下位群 N二5⑪. 男子土位群. N・28. 制. 男子下位群. N・21. 2,1◎7. コ. コ リド. 1女子上位群 群. 3, e32 17,460. 三9,140. S,D. 3。238. 4。798. 5,099. N・27. 21,679. 21,964. 23,179. 醗 S.D. 2。253. 3,268. 4,528. 購. 15,000. 15,333. 17、667. 3、207. 4。764. コ. コ. ロ. M. の. コ. ゆ. り. り. ほ. へ. 24,5◎0. ギ. M S,D. 一28一. ロ. コ. へ. 5,541 り. 23,375. 2,318. 17.963 2、808. の. 23、292. S.D 2、1021. 女子下位群. 4.191. 16,720. り. N・24. 22,56⑪. 樋. S,D ヒ. 22。640. 3,364. 18,852. 嘆,436. 20,222. 4、653.
(34) SEAS実験群、統制群の学校に対する. Table−4. 愛着因子(AT)得点における平均(M)と標準偏差Sの. 実. 全体上位群. N=3e. 1全体下位群. N=3e. PgST1. PRE. 対象. 群. POST2. M 11, e67 10. 733 IO, 433. S,D LO62 1,123 1,909 M &60e 8. 933 9, 733 S.B 1, 977 2. 351 2. 337. 男子上位群. M ll, OOe le, 50e 9, 857. N=14. 験. S,D g, 926 1. 18e 2. 263. 男子下位群. M 8, eOO 8, 357 9, 143. N=14. S・D 1・ 773 2e 379 2・ 615. 女子上位群. M iL 125 le, 938 10, 938. N=16. 群. S.B 1, 166 1, g29 1, 345. 女子下位群. 醗. 9,125. 9,438. 10.25. S.D. L996. 2,207. L92. 10,660. 10,480. 10.14. S.D. 1,259. 1,446. 1.75. 雛. 8,420. 8,980. 9.52. 2,627. 2.42. 照=16. 全体上位群. 聾=50. 擁. 統. 全体下位群. 麗=50. 2,554. S.D }. 需. 曹. 一. 早. 一. 一. 鼎. 一. 一. 曽. 一. r. 雫. 一. 一. 一. 男子上位群. }. ,. 一. 幽. 曽. 一. 一. 一. 一. 一. 町. 一. 一. 一. 糟. 一. 一. 辱. ■. ■. 昌. 一. 腎. 一. 一. 層. r. 女子上位群. 一. 一. 一. 一. }. 曽. 一. −. 掴=24. 群. 女子下位群. 聾=27. 一. 一. 一. 一. 一. 一. n. ㎜. 劇. 一. 一. w. }. 早. 憎. 薗. 幽. 噛. 一. 幽. 一. 一. 一. 一. }. S.D. 1,759. 1,739. 2.01. 頚. 7,524. 8,429. 9.14. 2,630. 3,001. 2.85. 腫=21. 一. 一. 9.82. S、D 一. 一. 1◎,107. 粥. 詣嚇. 一. 10,107. 聾=28. 男子下位群. 一. 胃. 一. 顧 幽. 一. } 一 , − 一 隔 噛 幽 一 r 一 曜 一 柵 一 一 一 一 幽 一 一 一 一 一 r 鴨 闇 , 一 一 一 } r. 11,0嘆2. 10,792. 10.41. S、D. 1,207. L258. 1.49. 醗. 9,185. 9,407. 9.85. s.D. 2,037. 2,148. L93. 粥. 一 29.
(35) Table−5 SEAS実験群、統制群の教師との情緒的な絆に 関する因子(Tl)得点における平均(M)と標準偏差(S. D). PRE. 対象. 群. 全体上位群. N=30. 醒. 実. S体下位群;. %. 3. 733. 験. ョ. 1,567. 1,467. 一. 一. 一. n. 一. 一. 一. 一. 一. 一. n. N=14. M. 嘲. 女子上位群. 4, 56e 3. 143 3, 500. M. 1, 643 1, 500 2, 643. 一. 「 一. }. R. 一. 旧. 一. 一. 周=16. l, 394. 3, 063. S、D. 女子下位群. 麗=16. 興=5G. 1, 519. 餌=50. 罰. N・28. N=21. 群. N・24. 1。 500. 1、499. 2、1. 図. 塗, 940. 3.900. 4。3. 1.156. 1.735. L 4. 2, 360. 2. 120. 2,8. 1. 967 2. 094 1, 976 M. 4, 393 3, 179 3, 786 1, 661 1. 910 2, 811. M. 2. 286 1, 714 2, 667 2, 073 Z. e50 2, 168. M. 5. 125 4, 25e 4, 625. e, 927 i. 507 L522. S. D 女子下位群. N・27. 2。 0. ,S.D. S, D 女子上位群. 1。 519. 3,1. S. D 男子下位群. 4, 1. 1.438. s, p 男子上位群. 3,063. 1, 5GO. S.D. 全体下位群. 2,0. 鍛. 赫. 統. 1,68藍). 一層旧 曹謄 畠一 一 r 駒 曽 一一一一 r一 _ _ _r 胃一 一帽隔_ 冒_ 一一 一一一一 一. 泌. 群. 全体上位群. 2,933. 1, 296 1. 684 1, 592. N=14. 一. .. 1, 453 L586 2, 128. S.D 一. 1,857. 1, 777. Sの. 男子下位群. 3。867. 2。 529. 30. POST2. 3, 10⑪. r。D. S, D. 男子上位群. POSTI. M. 2・ 630 2e 741 3・ 333. S, D. 2. 003 2, X87 1, 764. ... @3g 一一. 188.
(36) Table−6. SEAS実験群、統制群の友人との信頼関係に. 関する因子(Fl)得点における平均(M)と標準偏差(SeD) PRE. POST1. POST2. 粥. 3,200. 2,3◎0. 3,0◎0. S,D. L301. 1,370. 2ほ33. 購. 1,533. 1。勺00. 2,067. 1,221. 1,263. 対象. 群. 全体上位群. 醤=30. 実. 全体下位群. 瞬=30. 0,991. S.D _. F. _. 曽. 一. 一. 一. 嘗. 一. 一. }. 一. 一. 一. 噂. F. 一. }. 男子上位群. 一. 一. }. 『. 層. 一. N=14. 験. }. 一. 曽. 、. 一. 一. 一. ∼. 一. 蝦. S.D. 男子下位群. 醤=14. 鋪. S.抑 一. P. 一. 齢. 噌. 一. 一. 一. }. 円. 一. 一. 需. 一. 一. 女子上位群. ,. 一. 齢. 一. 一. 一. 一. 甲. 麗=15. 群. 女子下位群 全体上位群. 酢16 N・50. 統. N・50. 制. N・21. N・24. 群. N・27. 幽. 胴. 一. R. 一. 一. 一. 曽. ,. 一. ”. 胃. 一. 膚. 曽. 一. 一. 2,857. L245 L214 0,860. 一. 一. 響. F. 一. 一. 一. 一. 曽. 噛. 駒. 一. 1,571. 2,643. 1,⑪50. L231. L571 L348. 2,000 1,134. 『一 一一 一 P一一} 一一 一 一『一 一”噌. 3,313. S、D. L275. 1,648. L570. 粥. 1,813. 2ほ88. 2,125. s.D. Lo14. 1,G14. 1、3縫. 3,0eg. 2, soe. 2, 62e. 1,296. l, 221. 1, 561. 1,860. 1, 920. 2, OOO. 1, 265. L 294. 1. 356. 2,964. 2. 750. 2. 571. L see. 1,5e3. L 74×. i, 476. 1. 429. 1, 667. 1, 220. L 003. L e84. 3, OOO. 2、8ア5. 2. 70S. 1, 155. 1. 235. ユ.369. 2, 11i. 2. 222. 2, 185. 1, leO. 1. 257. ユ、4i5. 蘭.. 麟. 醗. 赫. 鋼. S. B. 女子下位群. 一. 2,938. S. D. 女子上位群. 一. 3,50G. S. b. 男子下位群. 一. 粥. S. D. 男子上位群 N・2.8. }. − 冊7 、曝 } 一 } F一層軌 雫一一剛 一一一 一 胴− ”. S. b. 全体下位群. 一. 麓. Se D. 一 31.
(37) Table−7. S EAS実験群、統制群の教師への自己開示に. 関する因子(T2)得点における平均(M)と標準偏差(S.D). PRE. PeST1. POST2. M. 2. 433. 2, 467. 2, 867. S. D. 1, 230. 1, 335. L 118. 1, 767. 1, gog. 2. see. L 230. 1, 399. 1, 285. 2,571. 2, 929. L 172. 1e 348. 1,163. M. 1. 929. 1, 857. 2, 714. S, D. 1. 387. 1. 3e1. 1, 161. 2e256. 2. 375. 2. 813. L 25e. L 317. 1, 073. l,, 625. 1. 938. 2, 313. S. 9. L 053. 玉.478. L 356. M. 2. see. 2. 580. 2,600. S, D. 1, 221. L 256. L 249. 1, 420. g. sse. 2,100. 1.エ85. 1, 366. 1, 513. 2. 821. 3. ooe. 2, 750. 1, og2. 1. eoc. 1.153. 蘭. L 19g. L 479. 1. 762. S. D. L 052. L 139. 1, 444. M. 2. 375. 2, 500. 2, 75e. S, D. 1, 218. L 354. 1.ユ99. 1, 296. L 778. 2, 037. 1. 181. 1, 370. 1, 551. 対象. 群. 全体上位群 N・30 実. 全体下位群 N・3e. 鍛 ♂ S, D. 男子上位群 N・14. 2, 643. 鋪. 験. S, D. 男子下位群 N・14. 女子上位群. 恥16. 群. M S, B. 女子下位群 全体上位群. H=16. N=50. 統. 全体下位群. 魏=50. 期. 顛. S, D. 男子上位群 N=28 調. 醒. S. D. 男子下位群 N・21. 女子上位群. 監24. 群. 女子下位群 N・27. 酬. S, D. 一一. @32.
(38) Table・・8. SEAS実験群、統制群の楽しい人間関係に. 関する因子(F2)得点における平均(M)と標準偏差(S.D). 嘱. PR£. POST1. POST2. 赫. 2,967. 2,867. 2,900. S、D. ◎,至80. 0,340. 1,300. 蘭. 2,533. 2,60G. 2,667. 0,544. 0,595. 対象. 全体上位群. N=3◎. 実. 全体下位群. 贋=30. 0,67◎. S.D 一 一. 一. 哺. 一. 一. 一. 一. 膚. 暫. 一. 一. 一. 胴. −. 男子上位群. 一. 一. 一. }. 騨. 一. 階. 幽. 一. 一. } 一. 男子下位群. 女子上位群 群. 一. 曹. F. 皿. r 鴫 一 } 一. 2,857. S.の. 0,258. 0,410. 0,350. 団. 2,429. 2,357. 2,357. S.D. 0,728. 0,610. 0,718. 潤=14. 2. 938 2, 938 2, 938. Nニ16 納. 0,242 O,242 O,242 2, 625 2, 813 2, 938. N=16 醒. N=5e. 統. g, 599 e, 390 O, 242 M. z, g4e. 2,88e. 2, 82e. e,237. e, 325. e, 384. Z,660. 2,56e. 2. 64G. 0, 62e. O. 668. O, 686. 2,893. 2, 929. 2, 750. S, D. e,309. 0, 258. 0, 433. M. 2,594. 2,286. 2, 429. S, D. e,732. e, 765. 0, 849. 擁. 2c958. 2, 875. 2e 875. S, D. D,2eo. 0, 331. e, 331. M. 2.741. 2,7e4. 2, 815. S. D. 0,516. 0, ro 32. 0, 474. S. D. 全体下位丁. N=5e. 擁. S, D. 丁子上位群. N=28. 制. 男子下位群 山子上位二. N=21. N=24. 群. 女子下位群. N=27. 一 需 一 一 一 一 学 鴨. 2,786. S, D. 1全体上位群. 一 一 臨 一. 2,gag. S, D. 女子下位群. 一 暫 一 一 一 一 一 “ 冒 一 幽 一 一 一 一. 醗. N=14. 験. 一. 越. 一 33.
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