ISSS項目得点により、実験群男子、実験群女子、統制群男子、統翻 群女子を上位群と下位群に分けて分類したものがTable−11,
Table−12である。
Tab三e−12統制群におけるPDMに関する平均(M)と標準偏差(S,B)
男子上位群 聾=24 男子下位群 擁=25 PRE P⑪ST1 P⑪ST2 PRE POST1 POST2 選択数 嫉
r。D
5,800 O,632
5,840 O,833
5,400
P,⑪2◎
5,125 P,092
5,708 O,455
魂.958 P,428
被選択 触
刀DD
7,080 P,412
6,48⑪
P,857
5,600 Q,349
3,792 Q,327
4,667 Q,303
4,958 Q,669 相互
Table吻13 PDMに関する分散分析結果
条件(実・統)×性×適応水準(上・下)x時期(PRE, POST1, POST2)
A B C D
df 選択数 被選択数 相互選択数: ISSS
A 1/151 50,404零零 一 2.691十 一
B 1/151 73。156零‡ 7.067** 92,533** 49、007**
C 1/151 86、251** 486,958** 796,948** 764,110**
A率B 1/151 A串C 1/151 B宰C 1/151
A*B*C ll/151 D 1 2/3e2
A*D 12/302 B*D 1 2/302
C窪D 2/302
A*B*D 12/302 A*C*B 12/3e2 B*C*D 1 2/3e2
A*B*C*D 1 2/3e2
73,644零零 28.573掌*
5, 039*
2.639十 le. 580**
3,ee4十
12, 78 3・** 17, 557** 5, 23 8**
**Pく,01 *Pく,05 +P〈,⑪1 数:値はF値
この表から選択数においては、条件、性、適応水準の主効果が有 意であり、また、条件x性、条件×適応水準の交互作用も有意であ
った。時期の主効果においては、有意な傾向がみられた。
被選択数の項目においては性、適応水準、時期の主効果において有 意な差が認められ、また適応水準×時期の交互作用が有意であった。
相互選択の項目においては、性、適応水準の主効果、性X適応水準、
適応水準×時期の交互作用において有意な差が認められ、条件の主 効果においては有意な傾向がみられた。
ISSSの項目においては、性、適応水準の主効果、適応水準×時期の 一57一
交互作用において、有意な差が認められ性x適応水準の交互作用に おいては有意な傾向がみられた。
3 心理的距離地図についての考察
PDM実施結果、被選択数、相互i選択数、 ISSSにおいて適応水準 と時期の問には有意な差がでている。上位群においては、新学年に なる数値が下降し、下位群においては新学年において数値が上昇し ている。新学年においては両群とも数値は下降するであろうが、実 験群の方が統制群より下降の程度が低いと考えていたが、異なる結 果がでてきた。これについては、学校環境適応感尺度の所でも述べ たのであるが、ロール・プレイング実施上の色々な学級内の問題で、
効果が十分にでなかった事も一つの理由と考えられる。また、ロー ル・プレイング実施の直後には自発的に自分の感情を表出する結果、
児童の人間関係において衝突が生じたり・、、好ましくない行動などの.
現象が生じると:いう平門(青山ユ981)もされており、学級集団の再 構成の過程を待たなければならないであろう。また、自己に気づき、
自発性、創造性が高まったとしても、それが、クラスの四丁関係に 変化を及ぼすにはまだ時間の経過を待つ必要があるとも考えられる。
実験群・統制群の両群共下位群において、それぞれの数値が上昇 した事については、クラス替えが行われた結果、今までの固定され たクラス内の人間関係綱から、新しい環境の中で同じスタートライ ンに立って新しいクラス内の人聞関係網の構築をしていかねばなら ないという事が影響しているものと考えられる。そのために、新学 期においては、上位群と下位群における、ISSSや相互選択の差が非 常に少なくなってきていると考えてもよいだろう。そのことについ ては、小泉(1985)の研究によっても、転校生と、受け入れ学級のク ラス替えの有無によって「クラス替えのあった方が対人環境次元の 諸指標において転校生と受け入れ学級との差が小さい」と発表され
ている。
第3節 バウムテスト実施結果
1 バウムテスト
バウムテストはパーソナリティーや病理性を診断する投影法テス トの1つで、スイスの職業コンサルタントのユッカーが着目し、後 にコッホ(ig49)が発展させたものである。
ユッカーはこの地球上に 直立 している生き物は「人間」と
「木」である事の着目し「人間は書きにくいが木なら書きやすい」
事から「人は木に自分自身を投影する」考えた。そして、その考え を受け継ぎコッホが実際の「木」と入間が書く「木」を照らし合わ せて研究し「バウムテスト」として確立させた。日本においては、
京都において、国吉(1960)らによって臨床場面への導入がなされ始 め、現在に至っている。
分析にあたってはかかれた樹木のかたち、鉛筆の動き、樹木の紙 面における配置の3点の意昧を読みとらねばならない。つまり、樹 木の形を分析する、形態分析、鉛筆の動きについて分析する動態分 析、紙面における配置からみる空間象徴の3つの側面である。形態 分析は発達テスト的側面を持ち、動態分析は性格テスト的街並を持 っている。また、空間象徴については、その人の生活空間における 自らの位置づけ、対人関係の場におけるその人物のあり方を推測す る事もできる。
2 実施方法
バウムテストの実施については、被験者に 樹を書きなさい ま たは 実のなる樹を書きなさい という教示をだけをし、A4規格 の画用紙にB4の鉛筆で自由に書かせるものである。普通色は使わ ないが、色鉛筆などを使用する色彩バウムテストもある。しかし、
本研究においては、4Bの鉛筆を使用し、 「実のなる樹を1本書き 一59一
なさい」という教示をした。
その他、注意事項としては、
*時間、紙の使用方向は自由である。また、消しゴムの使用も自由
である。
*実のなる樹が書けないときは、どんな樹でもよい。
*窓から見える樹を写生しないようにする。
*裏に名前を記入する。場所、大きさは自由である。
などの点を、記入前に被験者に説明した。
ロール・プレイング、実施前、実牛後、新学年直後に3回バウム テストを実施した。
3 バウムテストの「全体的印象」評定尺度
バウムテストにおける全体的印象評定については、1991に夏野に よって作成された。項目の抽出にあたっては先行幽霊から予備調査 評定項目を120掴作成。それを、バウムテストの全体的部象評定 のための尺度として妥当かどうかを判定して52項目を採用。描か れた樹から受ける印象(感じ)を5段階で評定する。評価は、筆者 とバウムテストの評定について謂練を受けたもう一人があたった。
バウムテスト全体的印象評定尺度の各項目にたいする因子分析を
行った。被調査者はK市立H小学校5年生160名(男子77名・
女子83名)K市立K小学校4年生152名(男子72名・女子8
0名)計312名である。因子分析を行うにあたっては主因子法によって6因子を抽出した 後バリマックス法によって因子軸の回転を行った。その中で同一項
目で特定の因子に0.5以上の負荷を示し、同時に他の因子負荷量とは 0,15以上の差のある項目を基準にして吟味し、解釈可能な5因子が
這出された。
バリマックス回転後の因子負荷量をTable−14に示す。
Table・一14
バウムテスト全体印象因子分析結果
変数名 項目 因子1 因子2 因子3 因子4 因子5 因子6
Q52 Q39 Q22 Q8 Q5 Q50 Q18 Q2 Q40 Q6 Q23 Q49 Q14 Q38 Q44 Q34 Q16
やさしい 0,8447 かわいらしい 0,8430 気持ちのよい 0.8302 あたたかい 0,8219 幸福な 0.8136
おだやかな 0.8045 楽しい 0。7942 明るい 0.7745 好意的な 0, 7523 やわらかい 0.7412 素直:な 0,7177
丸い 0.7046 美しい 0。6738 希望にみちた O, 6525 恐ろしい 一〇.5877 曲線的な 0.5734
軽レ、 0.5132
O, eO99 O, 1034 0, 0179 O, 1301 0, 2416 e, 2206 0, 2981 O, 0776 0. 3016 O. 1526 0. OOO2 O. 0428 0, 3e30 O, 1435 0, 3804 O, 0996 e, 2677 O. 3386 0, 0253 一〇. 0076 0, 2839 O, 141e O. 1761 一一〇, 0959 0, 2136 O, 4811 0, 4314 O, 2609 0, 2827 O, 1235 0, 1458 O, 0063
−O, 2678 一一 O, 1472
一一Z, 2151 O. 0502
−O. O112 一〇. 0580
一一?C e358 O. 1307 0, 0817 一〇, 0276 e. ogo7 一〇, 03ss
−O. 2541 O. 1083 0, 1828 一〇, 1375 0, 1957 一〇, 0868
−e, 0442 O, 1086
−O. 0985 一〇, 1764
−O, 2510 e, 0829
−O. 1916 一〇, 0727
−O. 1093 O, 1202 9, 0300 一〇, 0463
−O, 3347 一〇. 4002
−O, 1734 一〇, 1605
−O, 2709 一〇, 2203
O, 1347
−O, 1368
−8. 0506
−O, 0135
一一?D 0302 0, 0891
−O, 0610
−o, e610
−O, 0260 0, 3156
一一Z, 0873 0, 1525
−O, 0218 0, 0625 0. 0166 0, 3100 0. 1003
QIO Q43 Q3 Q47 Q24 Q21 Q35 Q17 Q15 Q28 Q9
強い 自信のある 元気な 広い 大きい 活発な
O. Ollg O, 1491 0. 2478 0. 2558 0, iO76 0,2464 生き生きとした0.3998
のびのびとした⑪、4644 はっきりした 0.2056 開放的な 0.4811 自由な 0.3711
O, 8342 O, 1743 e. 0388 0, 8285 O, 1562 O. 0618 0, 82Z6 O, 08Z3 O, 1683 e. 7742 O, 0057 一〇, 0098 0. 7593 O, 0091 一一〇. 0719 0, 7434 O, 1149 O, 1626 0, 7019 O, 2607 O. 0997 0. 6752 O, 059D O. 0858 0, 6508 O, 2192 一〇. 0124 0, 6024 一〇. 0934 O, 1347 0, 5658 O. 0545 O, 1723
一〇, 0990 一〇. 2597
−O, 1082 一〇, 0733
−O, 1453 一〇, 1229 0, OO16 O. 2682
−O, 0922 O, 3330
一一Z, 2139 一一〇, 0338
−O, 0922 O, 0652
一一Z, 0543 O, 1374
一一Z, 1436 一・O. 4082
一一Z, 0688 O. 1920
−O, 3800 O, 2080
Q33 Q27 Q29 Q26 Q32
成熟した、
複雑な 完全な おおまかな ていねいな
O, 2451 0, 0160 0, 3188 0, 1191 0, 4196
O, 2835 O. 7268 0, 2163 e, 7267 0. 3213 O. 7172 0, 2291 一〇. 7140 0. 1158 O. 7033
一一f 1746 e, 0346
一一Z, 0219 一〇, 3396
−O, 1534 O, 0709
−O, 3669 一一〇. 0471
−O, 1651 一〇. 0343
e, 1362 0. 0563
−O. 0454 0. 052i
一一Z. 1225
Q20 Q12
Q5ユ
Q37
地味な 静かな 防衛的な 緊張した
O, 0962 0, 3332
一・c, 2212
−O, 2715
一〇, 2219
−O. 1978
一一Z. 1557
一一f 2273
O, 0200 0. 1032 0, 1160 0, 2409
一〇. 7404
−O, 6783
−O, 6414
−O, 6386
O, 1660 0. 2187
−0.3ユ21
−O, 1942
O. 0198 0. 0394
一一c. 0128
−O. 0539
Q36 Q46 Q30
めずらしい 0.0539 奇妙な 一〇,1757 変化にとんだ O, 0913
O, 2220 一〇, 1331 0, 1655 一〇. 1835 0, 339e O. 2046
O. 0466 一一〇, 7699
−O, 0712 一〇, 7686 0, 1441 一・O. 6935
一一Z, 0228
−O, 0149 e. 0893
因子負荷量2乗和
寄与率(%)
累積寄与率(%)
13, 0799 25. 1536 25. 1536
9, 5594 5, 1825 18, 3834 9, 9664 43, 5370 53. 5e34
4, 0902 3. 4183 7, 8657 6, 5736 61, 3690 67. 9426
1. e400 2, OOOI 69. 9427
一・@61 一一
第1因子は「やさしい」「かわいらしい」 「気持ちのよい」「あ たたかい」「幸福な」 「おだやかな」「楽しい」 「明るい」「好意 的な」 「やわらかい」 「素直な」「まるい」などの17項目に高い 負荷量を示し、樹から受ける感じが好ましく、快感を感じる内容が 多い事から、樹から受ける「快適さの因子」と解釈した。
第2因子は「強い」 「自信のある」「元気な」「広いま「大きな」
「活発な」 F生き生きとした」 「のびのびとした」などに高い負荷 量を示し、樹の持つエネルギー、力強さに関する内容が多い事から 樹の持つ「生命感の因子」と解釈した。
第3因子は「完成した」 「複雑な」 「完全な」 「おおまかな」
「ていねいな」という5因子に高い負荷量を示し、描画に対する評 価に関するものが多く、 「描画の巧緻性の因子」と解釈した。
第4因子は「地味な」「静かな」「防衛的な」「緊張した」とい う4つの因子に高い負荷量を示した。これらの因子は、樹から受け る拒否的な印象から「内閉性の因子」と:解釈した。
第5因子は「めずらしい」「奇妙な」「変化にとんだ」の3つの 因子に高い負荷量を示し、樹から受ける「不自然さの因子」と解釈
した。
そして、52項目のうち40項目を採用した。
4 バウムテスト全体的印象評定尺度の結果と考察
バウムテスト全体的印象評定の分析結果であるが、第1回目の合 計得点(因子分析に採用された40項目の合計得点)により、実験 群統制群をそれぞれ上位群と下位群に分けて結果を表したのが、次 のTable−15〜Table−20である。