3.4 デビット決済
3.4.2 icePay (Internet Certification Payment)
icePAY Japan、KDDI、イーバンク銀行、伊藤忠テクノサイエンス、韓国の Woori
Technology、プロシードの6社は、携帯電話を使ったモバイルコマースサービス「icePAY」
を2002年春を目処に開始すると発表、これに先駆けて、2001年11月より1万人が参加す る実証実験を開始した。専用のモジュールを利用することで、既存の携帯電話が利用でき、
モバイルコマースだけでなく実店舗の決済にも簡単に利用できるのが特徴となっている。
ユーザはKDDIのcdmaOne端末にicePAYモジュールを装着することで自動的にサイト に接続し、サイト上で商品を購入できる。代金は即座に銀行口座から引き落とされる。
携帯電話のインターネットサービス(KDDIのEZweb)上から個人認証を行い、ショ ッピングを行うと銀行口座から即座に決済が行われる。モバイルコマースで課題とされる セキュリティに関しては、韓国Woori Technologyが開発した小型モジュール「icePAYモ ジュール」を採用し、携帯電話に接続することで解決する。icePAYモジュールには独自開 発の暗号アルゴリズムが搭載されており、認証ごとに異なった「可変番号」が生成される。
携帯電話ごとに決まっている「携帯電話識別番号」、ユーザが指定した「暗証番号」とモ ジュールが生成した「可変番号」の 3 要素認証方式が採用されており、高度なセキュリテ ィを実現する。
また、モジュールと携帯電話は認証センター側で 1 組として登録されており、仮にこの モジュールを紛失しても、ほかの携帯電話に使おうとしても受け付けされない。
このモジュールを利用すれば、実店舗でも決済が可能になっている。加盟店には決済用 の特別な携帯電話が用意され、商品購入時にモジュールを加盟店に手渡すことでモバイル コマース時と同様に決済が行われる。
さらにモジュールには特別なURLを埋め込むことができ、携帯電話にモジュールを挿 し込み、ボタン 1 つであらかじめ設定されたサイトにアクセスすることができる。
このモジュールを無償で配布するか有償にするかはビジネスモデル次第だが、URLを 埋め込めることを生かして、参加するショッピングモールが自社のサイトを埋め込んだモ ジュールをユーザに配布するような方法も考えているという。
モジュールが対応する携帯電話は、「イージーパレット」に対応した C309H 以降の
cdmaOne携帯電話。「C309H」「C401SA」「C404S」「C405SA」「C406S」「C407H」
「C409CA」「C411ST」「C412SA」「C413S」「C451H」(2002年3月現在)の11機 種となる。
実験を行う6社の役割は以下の通り。
・icePAY Japan――icePAYモジュールを使ったサービス、認証代行ビジネス
・KDDI――サービスモデルの構築支援、モジュール接続インタフェースの開発 支援
・イーバンク銀行――ネット決済サービス、ネットバンキングサービス
・伊藤忠テクノサイエンス――システムの構築全般にわたる支援
・Woori Technology――icePAYの認証システム、モジュールの開発/製造
・プロシード――実証実験の企画・運営支援
イーバンク銀行は決済専門銀行という特性を生かして、icePAYでの決済を一手に引き受 ける。併せて、従来からの構想だったというメールを使っての携帯間の送金サービスも行 う。
プロシードとWoori Technologyの合弁会社であるicePAY Japanは認証代行を事業の中 心とし、スタート時はKDDIのみだが、2002年の春の段階ではほかのキャリアへの展開 も積極的に考えていきたいという。
現在でこそ携帯電話にモジュールを接続するタイプだが、icePAY Japanによれば「次世 代端末になっていけば、UIM(用語)などを使ったソリューションもあり得る。内蔵型 やソフトウェアタイプのものも考えていきたい」という。
実験の概要
a) 実施期間 2001年11月〜2002年1月 b) 実施地域 全国
c) 実施規模 参加企業 計17社
d) 実証実験参加予定企業(順不同)
・日本電気株式会社(BIGLOBE)
・株式会社翔泳社
・キューサイ
・東京音協インターネットセンター
・UNITEL(韓国サムソングループ)
・フットコール株式会社
・イードットコム
・JAVA CAFE
・日本エンタープライズ株式会社
・ケイツーリスト株式会社
・アイテック阪神株式会社
・株式会社チケットパラダイス
・株式会社アジアン・カルチャー・オーガナイズ
・株式会社ココデス
・株式会社ビットウェイブ
・au ezタウンサイト(沖縄セルラー提供)
e) ユーザ 計10,000名
・下記募集による一般参加者
・参加企業の会員組織メンバ
・参加企業、実験運営企業の従業員
図 3-3 icePayサービスイメージ