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現行デビット決済方式の概要

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5.8 モバイル端末によるデビット決済

5.8.1 現行デビット決済方式の概要

決済時期の観点から見た場合、デビット決済方式には以下の 3 方式がある。本項では、

オンライン・デビットに関してのみ以下に記述する。ディレイド・デビットは欧州以外に 利用されておらず、また日本ではリアル決済を基本とするため検討から除外した。オフラ イン・デビットは、後述の 5.8.1.4「オフラインデビット決済の概要」の項で現行方式の概 要を説明しているが、電子財布のように事前に預金口座から一定金額を電子マネー的な形 で移し替えて使用するため、本章のモバイル・デビット決済の対象とせず、5.9節「モバイ ル電子決済プリペイド」で記述している。

表 5-11 デビット決済方式

メリット デメリット メリット デメリット

オンライン・

デビット

日本では1999年よりJデビット サービスがスタート。銀行・郵貯 のキャッシュカードを店頭端末で 読み取りPINコードを入力するこ とにより、オンラインで決済処理 される。

キャッシュカード と口座に現金算 があれば、現金 の持ち合わせが なくても決済でき る。

日常的な利用に より預金口座に 直結するカード やPINコードを盗 まれるリスクが ある。

お客が現金の持 ち合わせがなく ても支払いがで きるため、購買 機会の増大につ ながる。

銀行からの振り 込み処理に若干 のタイムラグが ある。

ディレイド・

デビット

フランスでは1992年よりICカード を活用した遅延(ディレイド)型デ ビットが導入されている。本方式 はリアルにネットアクセスせず、

バッチ処理でセンターにデータを 送り、口座から引き落とす方式。

--- --- ---

---オフライン・

デビット

銀行・郵貯のICキャッシュカード に口座より一定金額を保持し、

店舗端末で代金分を差し引いて 支払う電子マネー的決済。2002 年以降サービス提供予定。

※プリペイドの 節参照

※プリペイドの 節参照

※プリペイドの 節参照

※プリペイドの 節参照

利用者 加盟店

決済の特徴

デビットカード関連で規定のある仕様等を図 5-14に示す。また、デビットカード関連の取 引処理例(オンラインデビット)を図 5-15に示す。

図 5-14 デビットカード仕様の相互関連図

注 1:内部処理と並行処理を可能とする。入力順序はこの順序を推奨する。 

       (オンラインデビット仕様書 より) 

図 5-15 デビットカード関連の取引処理例

5.8.1.1 J−デビット決済の概要

(1) J−Debitの特徴(J−Debitのホームページより)

 

「デビット」とは会計用語の「即時決済」を意味した一般用語で、欧米では既に「D ebit」という言葉は一般的に認知されています。  

日本でのデビットカードサービスのネーミングは「J−Debit(ジェイ‑デビッ ト)」です。これは「JAPAN」の「J」と「Debit」を組み合わせた造語です。

   

  (2) J−Debitの仕組み 

   

 

(3) サービスの特徴

1. NTTデータのCAFISセンター 、および金融機関と加盟店のデータを集中管理する

クリアリングセンターを設置するため、決済処理を円滑に行うことができる。

2. 加盟店、クリアリングセンター、金融機関を結ぶオンライン間で伝送される電文(磁気ス トライプの内容および暗証番号)は、強度な暗号化で処理してあるため、高いセキュリテ ィが確保できる。

3. 利用者の確認は、加盟店に設置された端末から入力された暗証番号と、予め届け出のある 暗証番号との一致で確認することができる。

(4) デビットカードサービスの仕組み

デビットカードサービスの仕組みを図示すると、図 5-16に示すイメージとなる。

  図 5-16 デビットカード・サービスの仕組み

(5) 決済スキーム

デビットカードサービスのスキームを図示すると、図 5-17に示すイメージとなる。

■日本デビットカード推進協議会のHPより  図 5-17 デビットカードサービスのスキーム 

5.8.1.2 ネットデビット決済の概要

(1) ネットデビット(システム商品名:SSLデビットサービス)とは

インターネット上での買い物の際に利用者の金融機関の口座から即時に代金を引き 落とし、インターネット上のショップへ口座間の資金移動を行って代金を支払う仕組 みをいう。

(2) ネットデビットの特長

①決済サービスの利用者は、あらかじめ銀行に個人情報を登録し、ID・パスワード での認証によって銀行口座からの即時引き落とし決済を行うことができる。また、

決済に際してやりとりされるインターネット上のデータはSSL(128 ビット)で 暗号化しており、ID・パスワードはショップ側には流れないため、安全な決済を 行うことができる。

②利用者は、専用ソフトウェアやデジタル証明書を用意することなく、ブラウザ(閲 覧ソフト)のみでネットデビットサービスを利用することができる。また、金融機 関も証明書の維持・管理を行う必要がなく、サービス提供の運用コストを軽減する ことができる。

③ASPサービスとして提供するため、金融機関は自社でシステムを構築・運営する 必要がなく、短期間かつ経済的にネットデビットサービスを実現することができる。

(3) ネットデビットの処理の流れ

①商店サイトで商品を注文

②決済方法として、「ネットデビット」を選択

③ID・パスワードを入力し代金決済を指示

④利用者・加盟店を認証

⑤資金移動情報送信

⑥支払代金の口座間移動

⑦結果通知

図 5-18 ネットデビット決済の概要

5.8.1.3 インターデビット決済の概要

インターデビット決済とは、電子商取引における代金等の支払いを、利用者(買主)の 預金口座から即時に引き落して加盟店に支払う決済手段である。

日本インターネット決済推進協議会ホームページより抜粋 図 5-19 インターデビット決済の概要

インターデビット決済は以下の特長を持つと言われている。

(1) 安全性が高い

インターデビット決済は、利用者がワレットを使うことにより、安全に利用者・加 盟店・金融機関の三者間の決済を行う。なお、ワレットとは、利用者の認証書を管理 し、電子決済の手順を実行する機能を持ったソフトウェアである。

(2) 利用者・加盟店ともに多くの金融機関が利用可能

インターデビットマークが付いた店舗(契約金融機関に関わらずインターデビット が使える電子店舗にはこのマークが付いている)であれば、利用者の金融機関(イシ ュア)と加盟店の金融機関(アクワイアラ)が異なる場合であっても、インターデビ ットの代金決済が可能である。国内の多数の金融機関がサービスを提供しており、イ ンターデビット決済を利用できる店舗数が多いことから、利用者にとっても利便性が 高いサービスになっている。

(3) 即時の代金支払い

電子商取引での支払いが、利用者の預金口座から即時に引き落しされるため、「プ リペイド」や「電子マネー」のような立替えや、「クレジット」のような売掛けが発 生しない。最も現金取引に近い感覚で、代金支払を行うことができる。

5.8.1.4 オフラインデビット決済の概要

オフラインデビット決済とは、ICキャッシュカードに銀行・郵貯の口座より一定金額 を保持し、店舗端末で代金分を差し引いて支払う電子マネー的決済手段である。

オフラインデビット決済では、金融機関が貯蓄金を直接の裏付けとしてバリュー管理す るが、センターにアクセスすることなくオフラインでバリューの払い出しを可能とし、バ リューの精算処理は即時ではなく後日行われる。

オフラインデビット決済の流れは、以下のようになる。

①金融機関のATM等において、キャッシュカード口座の暗証番号・金額を入力する ことにより、ICキャッシュカードにチャージを行う。

②加盟店で買い物の際に、オフライン端末の操作により、ICカードからバリューを 引き出して支払いを行う。

③加盟店が回収したバリューについては、事後のバッチ処理により決済を行う。

オフラインデビット用の加盟店端末は、ICカード型クレジットカードEMV準拠端末 と共用できる仕様になっており、2003年ごろより市場で使われるようになると考えられて いる。

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