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ドキュメント内 PMV の基本構成と運動特性解析⼿法 (ページ 133-137)

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よる加速度の発⽣を運転者が認知できる程度に留めた.没⼊型ティスプレイに 囲まれた部屋の中にコクピットを載せたモーションベースが⼊ることから,⾃

ずとモーションベースの⼤きさに限界があること,そして従来から,モーション 能⼒の⼩さな(若しくはモーション能⼒のない)乗⽤⾞⽤ DS でも多くの研究事 例があることから,今回の導⼊にあたっては,モーション能⼒より映像品質に重 点を置いた設備開発とした.

またモーターサイクル同様,内傾する PMV では乗⽤⾞に⽐べ被験者に与える 横加速度はかなり⼩さくて済むはずである.このことからこの没⼊型ティスプ レイによる DS は,内傾する PMV にかなり適したものであると考えられる.こ れに関する確認実験については,5.3.節にて詳細をのべる.

モーションベースはスチュワートプラットフォーム型であり,その性能⼀覧 を表5-1 に,外観を図 5-3 に⽰す.

表5-1 モーションベースの性能⼀覧

図 5-3 モーションベース

Axis

Surge Sway Heave

Roll Pitch

Yaw

Range of Movement

250 mm 250 mm 180 mm 21 deg 21 deg 22 deg

Maximum Velocity

0.5 m/s 0.5 m/s 0.3 m/s 30 deg/s 30 deg/s 40 deg/s

Maximum Acceleration

6.0 m/s 2

6.0 m/s 2

5.0 m/s 2

500 deg/s 2

500 deg/s 2

400 deg/s 2

5.2.3. 構築した⼤型5⾯⽴体視 DS のハードウェア構成⼀覧

・コクピット(図 5-1)

旋回時にアクティブに内傾する前⼆輪+後⼀輪の PMV コンセプト

・プロジェェクタ

4K, 120Hz, 3chipDLP, 3D アクティブステレオ対応

・スクリーン

正⾯,右⾯,左⾯,床⾯:幅

5400mm×⾼さ 2850mm

背⾯:幅

5000mm×⾼さ 2850mm

・モーションベース(表5-1,図 5-3)

電動式スチュワートプラットフォーム,最⼤加速度 0.6G

5.2.4. 構築した⼤型5⾯⽴体視 DS のソフトウェア構成⼀覧

・交通環境構築ソフト(3D-VR ソフト)

フォーラムエイト社 UC-win/Road

・⾞両ダイナミクスシミュレータ(HILS) ドイツ IPG Automotive 社の

CarMaker

・交通流シミュレータ

スペイン

TSS 社の Aimsun

5.2.5. 没⼊型DSにおける特筆すべき運転⾏動

被験者を撮影したカメラ映像をみると,運転中の姿勢変化に興味深い⾏動が みられた.その⼀例を図 5-4

に⽰す.

図 5-4

交差点での確認動作(左:確認前 右:確認中)

これは交差点での⼀時停⽌時の運転者姿勢の画像である.停⽌するまではシ ートに背中を付けた通常の姿勢であったが,そこから再発進する際,左右を⾒る だけにとどまらず体を⼤きく前傾させて覗き込む動作を何度も⾏っている.

このような動作は他の DS では⾒られない⾏動であり,現実の⾞を運転する 際とまったく同じ⾏動となっている.この点においても,⼤型 5 ⾯⽴体視 DS で は,現実の⾞の運転状況を⾃然に再現できているといえる.

5.3. 没⼊型 DS による旋回時内傾する PMV の運動再現の原理

(14)

従来から DS は⼀般的な四輪⾃動⾞のための実験を想定しているものが多く,

PMV への適⽤事例はまだ少ない.特に旋回中に内傾する PMV の本格的 VR空 間内での評価例はない.そこで,今後の内傾型 PMV 開発への適⽤に向けて,DS に求められる要件を確認し,今後の⼤型 5 ⾯没⼊型 DS による内傾型 PMV の本 格的研究の礎とする.

5.3.1. PMV の⾛⾏状態と運動再現の簡単な理解

第 1 章の図 1-9 に⽰すように,旋回中の内傾は,物体の運動特性としては本 来⾃然なものである.例えば動物が⾛る時,⼒は地⾯との間でやりとりされるた め,旋回中は⾝体を内傾させて転倒しないようにバランスをとる.乗り物として も例えば航空機は旋回中,機体を内傾させることで,安定した⾶⾏を可能として いる.⾞両においても⾃転⾞やモーターサイクルは⾃然に内傾する.これらに⽐

較し,⾃動⾞は旋回中に外側へロールする稀な存在と理解される.

旋回中に内傾(リーン)する PMV は,従来の⾃動⾞より⾃然な姿勢で⾛⾏す ると考えて良いが,その⾛⾏状態を模擬する DS の視点からは,従来の⾃動⾞に

⽐べて旋回中に内傾する⾞両に関する知⾒が少ない.

そこでまず定常円旋回にて,その⾞両姿勢を従来の⾃動⾞と⽐較して理解す る.図 5-5 では,定常円旋回中の PMV と従来の⾃動⾞を⽐較している.図中の 太い⽮印は,⾞両からタイヤを介して地⾯に伝える⼒を⾞両の質量で除したも のである.同じ⾞速で同じ旋回半径を⾛⾏するので,PMV,従来の⾃動⾞共,

発⽣する横加速度(ÿ)は等しい.

ここでは典型的状態として,PMV は⾞両座標系でほとんど横加速度を発⽣し ない内傾姿勢をとっている.⼀⽅,従来の⾃動⾞は横加速度により旋回外側にロ

ールを発⽣する.ロールが過⼤にならぬよう,ばねやスタビライザーの特性を適

切に定めるものの, 旋回外側へのロールは避けられない.このため⾃動⾞座標系

での横加速度には,実際の横加速度に対して,ロールに伴う重⼒加速度の⾓度成 分が加わる.

TRA ; Target Roll Angle

ÿPLA φ ; Roll Angle

ÿ ; Actual Lateral Acceleration

ドキュメント内 PMV の基本構成と運動特性解析⼿法 (ページ 133-137)