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治験の標題:

日本人1型糖尿病患者を対象としたNN54011の薬力学的特性の検討試験 治験責任医師名:

治験実施施設:

Japan 公表文献(引用文献):

なし(総括報告書完成時)

治験期間:

201019日~2010年43

開発のフェーズ:

1

目的:

主要目的:

インスリン デグルデク/インスリン アスパルト(IDegAsp)及び二相性インスリンアスパルト30BIAsp

30)の単回投与後の薬力学的反応を、単回投与後4~12時間におけるグルコース注入速度(GIR)推移曲

線下面積(AUCGIR,4-12h,SD)に基づき評価する。

副次的目的:

IDegAsp及びBIAsp 30の単回投与後の薬力学的作用プロファイルの特性を検討する。

IDegAsp及びBIAsp 30の単回投与後の薬物動態プロファイルの特性(IDegAspにおいてはIDegIAspBIAsp 30においてはIAsp)を検討する。

IDegAspの単回投与後の安全性及び忍容性を評価する。

治験方法:

本治験は、日本人1型糖尿病患者を対象とした、IDegAsp及びBIAsp 30の薬力学的作用及び薬物動態の特 性を検討する、無作為割り付け、1施設、二重盲検、単回投与、2期クロスオーバー試験であった。

各被験者は、来院間隔を設けた2回の投与来院(来院2及び6)に2回の単回投与を受けるよう無作為割り 付けされた。本治験は、10回の来院により構成された〔スクリーニング来院(来院1)、2回の投与来院

(来院2及び6)、薬物動態評価のための採血を行うための来院(来院3~5及び来院7~9)及び事後調査

来院(来院10)〕。各投与来院には、治験薬投与後に26時間グルコースクランプが実施された。被験者 は、治験薬の投与後48時間入院し、投与後72、96及び120時間に薬物動態評価のための採血を行うため、

24時間の間隔で再来院した。2回の投与来院間(来院2と来院6)には、来院2Day 11321日間の wash-out期間を設けた。各被験者の治験期間は、合計2465日間であった。

計画及び解析された被験者数:

20例の被験者が治験を完了するよう計画された。32例がスクリーニングを受け、21例が無作為割り付け され治験薬の投与を受けた。1例が有害事象のために治験を中止し、20例が治験を完了した。無作為割り付 けされた21例を最大の解析対象集団〔full analysis setFAS)〕及び安全性解析対象集団に含めた。

診断及び主要な組入れ基準:

1:NN5401は、インスリン デグルデク/インスリン アスパルト(IDegAsp)と同義であり、旧称である。

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インスリンの頻回投与又は持続皮下インスリン注入療法(CSII)による治療期間12ヵ月以上、年齢20以上 65歳以下、HbA1c10.0%以下、BMIkg/m218.0以上28.0以下の日本人1型糖尿病患者男女。

主な除外基準は、悪性腫瘍の既往又は悪性腫瘍を有する被験者、心疾患の既往を有する被験者、スクリー ニングにおける仰臥位血圧が収縮期90~140 mmHg又は拡張期50~90 mmHgの範囲から逸脱する被験者、

増殖網膜症又は黄斑症あるいは重度の神経障害を有する被験者、重大な低血糖又は無自覚低血糖を繰り返 し発現する被験者及び喫煙者であった。

被験薬、用量及び投与方法、ロット番号:

IDegAspF):3 mL Penfill®カートリッジ(100単位/mL

0.5単位/kgのIDegAsp(F)を大腿部前面の皮膚をつまみ上げて皮下投与した。

ロット番号:XCQ0004 投与期間:

来院間隔を設けた2回の投与来院において、2回の単回投与が実施された(1回のIDegAsp及び1回の BIAsp 30投与)。

対照薬、用量及び投与方法、ロット番号:

BIAsp 30NovoRapid30 Mix):3mL Penfill®カートリッジ(100単位/mL0.5単位/kgBIAsp 30を大腿部前面の皮膚をつまみ上げて皮下投与した。

ロット番号:XFF0091 評価基準:有効性 薬力学的作用

GIR

血中グルコース濃度 薬物動態

IDegAsp投与後の血清中IDeg濃度

IDegAsp又はBIAsp 30投与後の血清中IAsp濃度 評価基準:安全性

有害事象

安全性に関する臨床検査項目

身体所見

バイタルサイン

心電図

低血糖

統計手法:

薬力学的作用及び薬物動態の解析はFASに基づき実施された。FASには無作為割り付けされたすべての被 験者を含めた。安全性の解析は安全性解析対象集団に基づき実施した。安全性解析対象集団には、少なく とも1回の被験薬又は対照薬の投与を受けたすべての被験者を含めた。

プライマリーエンドポイントの解析

プライマリーエンドポイントは、来院2及び来院6で得られるAUCGIR,4-12h,SDである。

対数変換されたAUCGIR,4-12h, SDは、製剤(IDegAspBIAsp 30)、時期(1期/2期)を固定効果とし、被験 者を変量効果とした分散分析で解析した。また、不等分散の可能性を考慮し、誤差項は製剤に依存するも のとした。このモデルを用いて、IDegAsp投与後のAUCGIR,4-12h,SDBIAsp 30投与後のAUCGIR,4-12h,SDの差を

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95%信頼区間とともに推定した。

感度解析

プライマリーエンドポイントに対し、1例の被験者(被験者番号101005、バセドウ病により来院9の後治験 を中止した)を除いて感度分析を実施した。本解析は、当該被験者の薬力学的反応がデータに与える影響 を検討するために実施した。

薬力学的作用に関するセカンダリーエンドポイントの解析

薬力学的作用に関するセカンダリーエンドポイント:単回投与後のGIR推移曲線下面積(AUCGIR,SD)〔投 与後02時間、06時間、012時間、024時間及び026時間〕、最大GIRGIRmax,SD)、GIRmax,SD到 達時間(tGIRmax,SD)、作用発現時間(血中グルコース濃度が、治験薬投与開始時のベースライン値から少な

くとも5 mg/dL低下するまでの時間)及び単回投与後24時間における最後の10分間の平均血中グルコース

濃度(BG24h,SD

薬力学的作用に関するセカンダリーエンドポイントについては、製剤別に記述統計量で要約した。

GIRmax,SDAUCGIR,0-2h,SD及びAUCGIR,0-12h,SDをプライマリーエンドポイントと同様の方法で解析した。

薬物動態に関するセカンダリーエンドポイントの解析

IDegAsp投与後のIDeg濃度推移曲線より算出される薬物動態に関するセカンダリーエンドポイント:単回

投与後のAUCIDeg,SD(投与後024時間、0120時間及び0~無限大時間)、最高血清中IDeg濃度

(Cmax,IDeg,SD)、Cmax,IDeg,SD到達時間(tmax,IDeg,SD)、IDegの消失半減期(t1/2,IDeg)、IDegの平均滞留時間

MRTIDeg)、IDegの見かけの血清クリアランス(CL/FIDeg)、IDegの終末相で推定された見かけの分布容 積(Vz/FIDeg

IDegAsp及びBIAsp 30投与後のIAsp濃度推移曲線より算出される薬物動態のセカンダリーエンドポイン ト:単回投与後のAUCIAsp,SD〔投与後02時間、06時間、012時間、024時間(BIAsp 30のみ)及び 0~無限大時間〕、最高血清中IAsp濃度(Cmax,IAsp,SD)、Cmax,IAsp,SD到達時間(tmax,IAsp,SD)、IAspの消失半減

期(t1/2,IAsp)及びonset of appearance,IAsp,SD(治験薬投与開始時から血清中IAsp濃度が30 pmol/Lを超えるま

での時間:線形補間法による)

薬物動態に関するセカンダリーエンドポイントについては、製剤別に記述統計量で要約した。対数変換し たAUCIDeg,0-24,SDCmax,IDeg,SD及びAUCIAsp,0-12h,SDIDegAspのみ)、AUCIAsp,0-24,SDBIAsp 30のみ)及び

Cmax,IAsp,SDの平均及び95%信頼区間を、正規分布すると仮定して推定した。平均及び95%信頼区間は逆変換

し、オリジナルのスケールにもどした。

感度解析

感度解析は、AUCIAsp,0-inf及びt1/2に対して実施した。データベースロックミーティングにおいて、t1/2は投与 後12時間以降のデータに基づき推定することが決定された。しかしながら、2例の被験者(被験者番号

101005及び101032)ではこの期間に定量下限値(LLOQ)を超える値が1つしかなかったため、計画され

た解析に含めることができなかった。したがって、これらの被験者では投与後10時間以降のデータを用い てt1/2を推定し、AUCIAsp,0-inf及びt1/2に対する感度解析を実施した。

安全性に関するセカンダリーエンドポイントの解析

安全性に関するエンドポイントは、有害事象、安全性に関する臨床検査項目、身体所見、バイタルサイ ン、心電図及び低血糖である。

すべての安全性に関するエンドポイントについて、一覧表を作成し、記述統計量で要約した。

被験者背景:

無作為割り付けされ、治験薬の投与を受けた21例のうち、10例(47.6%)が女性で11例(52.4%)が男性 であった。被験者はすべて日本人(データベースの定義により、Asian non-Indianと分類される)であり、

平均年齢は40.6歳、平均BMI21.9 kg/m2であった。糖尿病罹病期間の平均は18年であり、スクリーニン グにおけるHbA1cの平均は7.5%であった。

有効性の結果及び結論:

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薬力学的作用

IDegAsp及びBIAsp 30投与後の4時間までの平均GIR推移プロファイルの形状は同様であった。なお、

GIRmax,SDIDegAspで小さかった。4時間以降のプロファイルには以下の違いがみられた。

IDegAspにおいては、GIRmax,SDから投与後約7時間にかけて平均GIRは低下した後、投与後約16時間 まで平坦で安定した値で推移し、その後わずかに低下した。

BIAsp 30においては、平均GIRGIRmax,SDから徐々に低下し、投与後18~20時間で0となった。

作用発現時間の中央値はIDegAsp40分、BIAsp 3035分と同様であり、tGIRmax,SDの中央値はIDegAsp2.3時間、BIAsp 30で3.3時間であった(記述統計量に基づく)。

単回投与後の血糖降下作用は投与後412時間ではBIAsp 30と比較しIDegAspで小さかった(解析結果 に基づく)。一方、観察された血中グルコース濃度推移プロファイルから、投与後12~24時間では BIAsp 30と比較しIDegAspで大きかった。

投与後24時間における平均血中グルコース濃度はIDegAsp6.9 mmol/LBIAsp 3012.7 mmol/Lであ った(記述統計量に基づく)。

薬物動態

Onset of appearanceの中央値はIDegAsp投与後12分、tmax,IAsp,SDの中央値は1.2時間であった(記述統計量 に基づく)。

IDegAsp及びBIAsp 30投与後の約4時間までの平均IAsp濃度推移プロファイルの形状は同様であった。

なお、Cmax,BIAsp 30と比較しIDegAspで低かった。

tmax,IDeg,SDの中央値はIDegAsp投与後12時間であった。

安全性の結果及び結論:

3件の軽度な有害事象が報告された。いずれの事象も治験薬との因果関係はなく、1例の被験者でBIAsp 30投与後に発現した。

重篤な有害事象又は特に注目すべき医学的事象は報告されなかった。注射部位反応は報告されなかっ た。

治験薬投与下で発現した低血糖がIDegAsp投与後で108件、BIAsp 30投与後で127件報告された(ADA 分類に基づく)。重大な低血糖は報告されなかった。報告された低血糖のうち、IDegAsp投与後の約

19%BIAsp 30投与後の約13%の低血糖が夜間低血糖であった。全体として、低血糖の発現件数は

IDegAsp及びBIAsp 30で同様であった。

安全性に関する臨床検査項目、バイタルサイン、身体所見及び心電図に、臨床的に問題となる徴候は認 められなかった。

結論:

日本人1型糖尿病患者を対象とした、IDegAsp及びBIAsp 30の薬力学的作用及び薬物動態の特性を検討す る、無作為割り付け、二重盲検、単回投与、クロスオーバー試験で得られた結論は以下のとおりである。

IDegAspBolus画分及びBasal画分の薬力学的作用が明確に区別される。

投与後4時間までのGIR推移プロファイルの形状はIDegAsp及びBIAsp 30で同様である。

IDegAspの血糖降下作用は、BIAsp 30と比較して投与後412時間では小さいが、投与後1224時間で は大きい傾向がみられる。

IDegAspの薬物動態プロファイルはIAspのプロファイルとIDegのプロファイルより構成される2相性を 示し、この2相性は薬力学的作用プロファイルに反映される。

本治験において、IDegAsp及びBIAsp 30の忍容性は良好であり、安全性に関する問題は認められない。

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