治験の標題:
健康日本人男性被験者を対象としたSIAC及びinsulin 454(SIBA)各2製剤の反復皮下投与後の安全性、薬 物動態及び薬力学的作用の検討:1施設、無作為割り付け、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験 治験責任医師名:
治験実施施設:
、 公表文献(引用文献):
なし
治験期間:
2007年12月11日~2008年2月15日
開発のフェーズ:
第1相
目的:
主要目的:
健康日本人男性被験者を対象として、SIACの2製剤及びSIBAの2製剤の反復皮下投与後の安全性及び 忍容性を評価する。
副次的目的:
SIAC及びSIBA各2製剤の単回投与後及び定常状態における薬物動態プロファイルを比較する。
SIAC及びSIBA各2製剤の定常状態における血漿中グルコース及び血清中内因性インスリンに対する作 用を評価する。
治験方法:
本治験は、健康日本人男性被験者を対象とした1施設、無作為割り付け、プラセボ対照、投与群内二重 盲検法による、SIAC及びSIBA各2製剤の6日間反復皮下投与、並行群間比較試験であった。
合計32例の健康被験者が治験に組み入れられ、4つの投与群〔SIAC 30(B)、SIAC 45(B)、SIBA
(D)又はSIBA(E)〕のうちの1つに無作為に割り付けられた。各投与群8例、このうち6例が実薬、
2例がプラセボの反復皮下投与を受けた。被験者は、1日1回6日間、治験薬〔実薬:SIAC 30(B)、
SIAC 45(B)、SIBA(D)又はSIBA(E)又はプラセボ〕の皮下投与を受けた。計画された用量は、すべ
ての投与群で0.6 nmol/kgであった。
本治験は、スクリーニング来院(来院1)、投与来院〔来院2:チェックイン期間、6日間の投与期間
(Day 1からDay 6)及び治験薬最終投与後4日間。被験者はこの間治験実施医療機関に滞在した。〕及
び事後検査来院(来院3)より構成された。無作為割り付けは、スクリーニング来院後28日以内に実施 された。治験薬の投与は来院2のDay 1からDay 6において、朝(9時頃)に実施された。治験薬の投与 量(dosing unit)は来院2のDay -1における体重を用いて算出し、治験薬投与期間(Day 1~Day 6)を通 じて同じ投与量を用いた。
Day 1~Day 6(来院2)の治験薬投与前に血清中insulin 454トラフ濃度測定用の採血を行った。また、
Day 1では投与後24時間まで、Day 6では投与後96時間まで、それぞれ血清中insulin 454濃度測定用の 採血を行った。血清中インスリン アスパルト(IAsp)濃度測定用の採血は、Day 1及びDay 6にそれぞれ 投与後6時間まで行った。
計画及び解析された被験者数:
計画された被験者数:健康日本人男性被験者32例(被験者は、治験実施施設に付属するボランティア会 Page 88 of 2204
に登録されている志願者の中から選択された。)
43例がスクリーニングを受け、32例が無作為割り付けされ治験薬の投与を受けた。32例すべてが治験を 完了し、安全性、薬物動態及び薬力学的作用の解析対象集団に含められた。
診断及び主要な組入れ基準:
健康日本人男性被験者
年齢20歳以上45歳以下
空腹時血糖値108 mg/dL(6 mmol/L)以下及び75 g経口ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が140 mg/dL
(7.78 mmol/L)未満
BMI(kg/m2)18.0以上27.0以下
体重50 kg以上
被験薬、用量及び投与方法、ロット番号:
SIAC 30(B)〔IAsp(600 nmol/mL)及びinsulin 454(600 nmol/mL)をそれぞれ30%及び70%(容量)
含有する注射剤(1 dosing unit = 6 nmol)〕:3.0 mLカートリッジ、ロット番号:TLDP010
SIAC 45(B)〔IAsp(600 nmol/mL)及びinsulin 454(600 nmol/mL)をそれぞれ45%及び55%(容量)
含有する注射剤(1 dosing unit = 6 nmol)〕:3.0 mLカートリッジ、ロット番号:TLDP011
SIBA(D)〔insulin 454(900 nmol/mL)を含有する注射剤(1 dosing unit = 9 nmol)〕:3.0 mLカートリ ッジ、ロット番号:TQ50435
SIBA(E)〔insulin 454(600 nmol/mL)を含有する注射剤(1 dosing unit = 6 nmol)〕:3.0 mLカートリ ッジ、ロット番号:TQ50434
0.6 nmol/kgの治験薬を腹部に単回皮下投与した。
投与期間:
6日間(連続反復投与)
対照薬、用量及び投与方法、ロット番号:
プラセボ:3 mLカートリッジ 腹部に単回皮下投与した。
ロット番号:TLDP009
評価基準:有効性 薬物動態
血清中insulin 454濃度及び血清中IAsp濃度 薬力学的作用
血清中内因性インスリン濃度及び血漿中グルコース濃度
評価基準:安全性
有害事象、臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査及び尿検査)、身体所見、体重、バイタルサイン
(血圧、脈拍及び体温)、12誘導心電図、血糖値、insulin 454抗体及び注射部位の局所忍容性
統計手法:
プライマリーエンドポイント
以下の安全性に関するエンドポイント:有害事象、臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査及び尿 検査)、身体所見、バイタルサイン(血圧、脈拍及び体温)、12誘導心電図、血糖値、insulin 454抗体 及び注射部位の局所忍容性
セカンダリーエンドポイント
薬物動態及び薬力学的作用に関するエンドポイントは、すべてセカンダリーエンドポイントとした。
薬物動態に関するセカンダリーエンドポイント(insulin 454)
Page 89 of 2204
最終投与後0~96時間における血清中insulin 454濃度推移曲線下面積:AUCI454,0-96h(Day 6)
初回及び最終投与後0~24時間における血清中insulin 454濃度推移曲線下面積:AUCI454,0-24h(Day 1)及び AUCI454,0-24h(Day 6)
初回及び最終投与後0~12時間における血清中insulin 454濃度推移曲線下面積:AUCI454,0-12h(Day 1)及び AUCI454,0-12h(Day 6)
初回及び最終投与後12~24時間における血清中insulin 454濃度推移曲線下面積:AUCI454,12-24h(Day 1)及び AUCI454,12-24h(Day 6)
最終投与後0~無限大時間における血清中insulin 454濃度推移曲線下面積:AUCI454,0-inf
初回及び最終投与後の最高血清中insulin 454濃度:Cmax,I454(Day 1)及びCmax,I454(Day 6)
初回及び最終投与後の最高血清中insulin 454濃度到達時間:tmax,I454(Day 1)及びtmax,I454(Day 6)
Day 2からDay 6までの血清中insulin 454トラフ濃度:Ctrough,I454(Day 2)~Ctrough,I454(Day 6)
終末相における速度定数:Z,I454(Day 6)
最終投与後の平均滞留時間:MRTI454(Day 6)
終末相における消失半減期:t1/2,I454(Day 6)
見かけのクリアランス:CL/F,I454(Day 6)
見かけの分布容積:Vd/F,I454(Day 6)(Vd/F=[CL/F]/Z)
投与量補正後の累積率:Rac,I454〔投与量補正後のAUC0-inf/AUC0-24h(Day 6)、AUC0-24h(Day 6)/AUC0-24h(Day 1)及びCmax(Day 6)/Cmax(Day 1)〕
初回及び最終投与後の50%AUC0-24h到達時間:tI454,50%AUC,0-24h(Day 1)及びtI454,50%AUC,0-24h(Day 6)
最終投与後0~24時間における最高濃度とトラフ濃度の変動幅〔Rangeins,0-24h/平均insulin 454血清中濃度 により算出〕:PTFI454,0-24h(Day 6)
薬物動態に関するセカンダリーエンドポイント(IAsp)
初回及び最終投与後0~2時間における血清中IAsp濃度推移曲線下面積:AUCIAsp,0-2h(Day 1)及び AUCIAsp,0-2h(Day 6)
初回及び最終投与後0~6時間における血清中IAsp濃度推移曲線下面積:AUCIAsp,0-6h(Day 1)及び AUCIAsp,0-6h(Day 6)
初回及び最終投与後0~無限大時間における血清中IAsp濃度推移曲線下面積:AUCIAsp,0-inf(Day 1)及び AUCIAsp,0-inf(Day 6)
初回及び最終投与後の最高血清中IAsp濃度:Cmax,IAsp(Day 1)及びCmax,IAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の最高血清中IAsp濃度到達時間:tmax,IAsp(Day 1)及びtmax,IAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の終末相における速度定数:Z,IAsp(Day 1)及びZ,IAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の平均滞留時間:MRTIAsp(Day 1)及びMRTIAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の終末相における消失半減期:t1/2,IAsp(Day 1)及びt1/2,IAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の見かけのクリアランス:CL/F,IAsp(Day 1)及びCL/F,IAsp(Day 6)
初回及び最終投与後の見かけの分布容積:Vd/F,IAsp(Day 1)及びVd/F,IAsp(Day 6) 薬力学的作用に関するセカンダリーエンドポイント
治験薬投与後0~2時間における平均血漿中グルコース濃度:AUCglu,0-2h/2h
治験薬投与後0~16時間における平均血漿中グルコース濃度:AUCglu,0-16h/16h
治験薬投与後0~24時間における平均血漿中グルコース濃度:AUCglu,0-24h/24h
治験薬投与後0~2時間、4~6時間、10~12時間(各食後2時間)における平均血漿中グルコース濃 度:[AUCglu,0-2h+ AUCglu,4-6h+ AUCglu,10-12h]/6h
治験薬投与後0~2時間における平均血清中内因性インスリン濃度:AUCins,0-2h/2h
治験薬投与後0~16時間における平均血清中内因性インスリン濃度:AUCins,0-16h/16h
治験薬投与後0~24時間における平均血清中内因性インスリン濃度:AUCins,0-24h/24h
治験薬投与後0~2時間、4~6時間、10~12時間(各食後2時間)における平均血清中内因性インスリ ン濃度:[AUCins,0-2h+ AUCins,4-6h+ AUCins,10-12h]/6h
プライマリーエンドポイントの解析
Page 90 of 2204
安全性に関するエンドポイントについては一覧表、要約表及びシフトテーブルを作成した。
セカンダリーエンドポイントの解析 薬物動態
プラセボ投与被験者は薬物動態の解析より除外した。また、血清中IAsp濃度推移プロファイルより得ら れたエンドポイントについては、2つのSIAC投与群においてのみ解析を行った。
血清中insulin 454及びIAsp濃度を一覧及び記述統計量で示した。また、個々の被験者及び平均濃度の推
移を図示した。
すべての薬物動態に関するエンドポイントを被験者ごとに示し、時点及び投与群ごとに要約した。対数 変換後のエンドポイント(ただし、tmax,I454及びtmax,IAspを除く)について、Day 6とDay 1の差の平均の点 推定値を求め、差の平均の95%信頼区間をt分布に基づき算出した。点推定値及び95%信頼区間を指数 変換し、Day 6のDay 1に対する比の点推定値及びその95%信頼区間として要約表に示した。tmax,IAspに対 しては、Day 6とDay 1の差を求めた。
Day 6の血清中insulin 454及びIAsp濃度推移プロファイルより得られた次のエンドポイントについて、
分散分析を行った。解析に際し、各エンドポイントは対数変換を行い、分散分析モデルには投与群を固 定効果として含めた。
SIBA(D)とSIBA(E)との比較(製剤中のinsulin 454濃度が異なる観点より):AUCI454,0-96h、 AUCI454,0-24h、Cmax,I454及びt1/2,I454
SIAC 30(B)、SIAC 45(B)及びSIBA(E)との比較(製剤中のinsulin 454の割合が異なる観点よ り):AUCI454,0-96h、AUCI454,0-24h、Cmax,I454及びt1/2,I454
SIAC 30(B)とSIAC 45(B)との比較(製剤中のIAspの割合が異なる観点より):AUCIAsp,0-2h、 AUCIAsp,0-6h、Cmax,IAsp及びt1/2,IAsp
補足的解析により、SIAC 30(B)、SIAC 45(B)及びSIBA(E)間におけるinsulin 454の割合と
AUCI454,0-96h、AUCI454,0-24h及びCmax,I454との線形性をpower modelを用いて評価した。対数変換後の各パラ
メータ(AUCI454,0-96h、AUCI454,0-24h又はCmax,I454)とinsulin 454の割合の線形回帰分析を行い、得られた点 推定値が1となった場合(傾きの点推定値の95%信頼区間が1を含んだ場合と定義)に、insulin 454の割 合と各パラメータ間の線形性を主張できることとした。
薬力学的作用
血清中内因性インスリン及び血漿中グルコース濃度を一覧及び記述統計量で示した。また、個々の被験 者及び平均濃度の推移を図示した。
すべてのエンドポイントを被験者ごとに示し、群ごとに要約した。対数変換後のエンドポイントについ て、Day 6とDay -1の差の平均の点推定値を求め、差の平均の95%信頼区間をt分布に基づき算出した。
点推定値及び95%信頼区間を指数変換し、Day 6のDay -1に対する比の点推定値及びその95%信頼区間 として要約表に示した。
すべての薬力学的作用に関するエンドポイントについて分散分析を行い、プラセボ、SIAC 30(B)、
SIAC 45(B)、SIBA(D)及びSIBA(E)間で比較した。解析に際し、各エンドポイントは対数変換を
行い、分散分析モデルには投与群〔プラセボ、SIAC 30(B)、SIAC 45(B)、SIBA(D)及びSIBA
(E)〕を固定効果、ベースライン(Day -1の各パラメータ)値を共変量として含めた。
被験者背景:
健康日本人男性被験者32例。平均年齢23.7歳(範囲:20~33歳)、平均BMI(kg/m2)21.63(範囲:18.8
~25.0)、平均空腹時血糖値93.2 mg/dL(範囲:86~106 mg/dL)及び経口ブドウ糖負荷試験2時間後の血 糖値の平均95.9 mg/dL(範囲:70~138 mg/dL)であった。
紙巻きタバコとして5本/日を超える喫煙者及びアルコール依存症(アルコール摂取量が週28単位を超え る場合と定義)の被験者はいなかった。
有効性の結果:
薬物動態
Page 91 of 2204