信用 組合 事件
=
秋 田地 大館 支判 昭四 九・ 一〇・一 七判 タ三 二〇 号二 五七 頁 原告 X︵ 鹿角 信用 組合 は︶
、被 告Y に四 五〇 万円 を貸 し付 ける に際 し、 内金 一三 五万 円︵ 貸付 額の 三〇
%︶ を定 期 預金 とし て受 け入 れて 預か った
。X の本 件訴 請求 に対 しY はこ の両 建預 金特 約が 無効 であ る旨 主張 して 争っ た。 本判 決は Yの Xに 対す る信 用の 程度
、貸 付け を急 いで 信用 調査 の暇 がな かっ たこ とな どを 認定 し、 上記 程度 の両 建預 金の 特約 は旧 独占 禁止 法二 条九 項五 号所 定の 自己 の取 引上 の地 位を 不当 に利 用し て相 手方 と取 引し た場 合に 当 たら ない とし てY の抗 弁を 排斥 し、 請求 を認 容し た。
અ
近畿 相互 銀行 事件
=
大 阪地 判昭 五〇・九
・五 金判 四八 九号 四〇 頁 Xは
、ミ シン 機械 部品 の製 造業 者で あり
、Y 銀行
︵近 畿相 互銀 行︶ に対 して 当初 一〇
〇〇 万円 の融 資を 申し 出た が、 Y銀 行は
、X が倒 産会 社を 引き 継い だ会 社で あり
、融 資の 実績 はな かっ たの で、 中小 企業 信用 保証 協会 の保 証 をう るこ とを 条件 とし て、 上記 申出 を承 諾し た。 とこ ろが
、X は、 資金 繰り が苦 しく
、ま た、 保証 協会 の保 証を う るこ とに 相当 日数 がか かっ たの で、 Y銀 行に 対し て上 記保 証協 会の 保証 が得 られ るま での 繋ぎ 資金 の貸 付け を求 め、 Y銀 行は 昭和 四一 年三 月三 一日 上記 要求 に従 って Xに 対し て六
〇〇 万円 を貸 し付 ける こと にし
、X との 間で 前 記貸 付金 の弁 済に つい て、 後日 保証 協会 の保 証付 でX が借 りる 借受 金を もっ て直 ちに 弁済 する こと を約 定し た。 その 後保 証協 会の 保証 をう るこ とが でき たの で、 Y銀 行は
、昭 和四 一年 八月 一七 日保 証協 会の 保証 の下 にX に対 して 五〇
〇万 円を 貸し 付け た。 とこ ろで
、Y 銀行 は、 上記 五〇
〇万 円の 貸付 金を Xの 当座 預金 口座 に振 り替 え、 更
にX の承 諾の 下に Xの Y銀 行に 対す る額 面一
〇〇 万円 一口
、額 面二
〇〇 万円 二口 の通 知預 金口 座に 入金 し、 昭和 四 一年 八月 三一 日に 一〇
〇万 円一 口の
、同 年九 月二 二日 に二
〇〇 万円 二口 の払 戻手 続を した うえ
、上 記払 戻金 をも っ て前 記六
〇〇 万円 の貸 付債 権の 弁済 に充 当す る内 部処 理を した
。 この よう なY の行 為に 対し
、X は、
①前 記五
〇〇 万円 の貸 付金 につ いて
、現 実の 金銭 の授 受が ない ので
、金 銭消 費貸 借契 約は 成立 しな い、
②Y 銀行 が前 記通 知預 金の 払戻 しに 応じ なか った のは 違法 であ り、 この ため 倒産 のや む なき に至 り五
〇〇 万円 相当 の損 害を 被っ たの で、 本件 貸付 金と 前記 損害 賠償 債権 とを 相殺 する と主 張し
、本 件貸 付 金債 務の 不存 在を 主張 した
。 しか し、 判決 は、
﹁本 件貸 付時 にお ける 原告 の資 産状 態、 信用 は良 好で はな く本 件担 保物 件が あっ ても 他の 銀行 等金 融機 関は 全然 相手 にし てく れな い状 況に あっ たこ とが 認め られ
、こ のよ うな 状況 下で 被告 は原 告に 繋ぎ 資金 を 貸付 けむ しろ その 便宜 を計 った もの であ り、 その 担保 力の 評価 も、 前記 協会 の評 価に 従い 原告 の従 前の 実績 等総 合 考慮 して 決定 した もの であ って
、正 当な 評価 とい うべ きで あり
、…
…仮 に本 件が 形式 的に は預 金拘 束に 該当 する と して も、 直ち に﹁ 不公 正な 取引 方法
﹂に 該当 する もの とは いえ ず、 又、 権利 濫用
、信 義則 違反
、又 は公 序良 俗違 反 と目 すべ きも ので はな い﹂ とし
、X の請 求を 棄却 した
。
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八千 代信 用金 庫事 件
=
東京 高決 昭五 二・ 一二・二 三判 時八 八〇 号二 七頁
︑金 法八 五三 号三 八頁 Y︵ 八千 代信 用金 庫︶ はX に対 して
、昭 和四 九年 八月 二三 日に
、弁 済は 昭和 五四 年八 月一 四日 に一 括払
、利 息は 年一 一% 毎月 払と し、 利息 の支 払を 遅滞 した とき は無 催告 で元 本の 弁済 期限 の利 益を 失う 約束 の下 に金 二〇
〇〇 万 円を 貸し 付け た。 その 際、 Xは Yに 毎月 三〇 万円 の定 期積 金を する 約定 をさ せら れた
。と ころ がX は昭 和五
〇年 六 月以 降の 利息 支払 を遅 滞し た。 そこ でY は、 前記 約定 によ り金 二〇
〇〇 万円 の元 本の 弁済 期限 の利 益を 失っ たと 主
張し たの に対 して
、X は、 上記 延滞 利息 は前 記積 金と 相殺 する べき であ るの にこ れを しな いで 期限 の利 益を 喪失 さ せる のは
、権 利の 濫用 また は、 独占 禁止 法に 違反 する と主 張し た。 判決 は、 Yの 請求 を認 容し た。 その 理由 は、 仮に 積金 自体 が旧 独占 禁止 法の 二条 九項 五号
、昭 和二 八年 一般 指定 一〇 項に 該当 し、 独占 禁止 法一 九条 に違 反す ると して も、 積金 の存 否に かか わら ず、 Xは 現実 に利 息を 支払 う義 務 を負 って いる こと に変 わり がな いか ら、 Yが 相殺 しな いこ とは
、権 利の 濫用 にあ たら ず、 また 独占 禁止 法に 関す る 諸規 定に も反 しな いと し、 Yの 請求 を認 容し た。
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第一 勧業 銀行 事件
=
最 判昭 五八・一 一・ 一五 金法 一〇 七〇 号三 七頁 X社 は、 Y銀 行︵ 第一 勧業 銀行 と︶ 外国 為替 取引 をし てい たが
、そ の取 引は
、外 車の 輸入 につ いて の信 用状 の発 行と ユー ザン スの 供与 に関 する もの に限 られ てい た。 取引 の拡 大に 伴う 担保 不足 を補 うた めに
、信 用保 証協 会の 保 証を 求め るこ とに した が、 協会 は、 法律 では 認め られ てい る副 保証 の業 務を 実際 には 行っ てい ない ので
、こ れに 代 わる 便法 とし て、 Y銀 行は
、X 社と の合 意の うえ
、協 会の 保証 付で 貸付 けを 行い
、こ の貸 付金 で創 設し た定 期預 金 を担 保と して 取得 する こと とし た。 その 取扱 いは
、信 用状 の開 設に つき 協会 の保 証を 求め る必 要を 生じ た場 合に 一 般に 行わ れて いる
、協 会の 業務 の一 形態 とし て是 認さ れて おり
、ま た、 その 当時 の大 蔵省 も自 粛の 対象 とな る即 時 両建 預金 とは みら れな いと の見 解を 示し てい た。 本件 は、 この 取扱 いが
、独 占禁 止法 一九 条、 信用 保証 協会 法二
〇 条に 違反 する ので はな いか どう かが 争点 とな った
。 X社 は、 Y銀 行に 対し
、本 件保 証協 会の 保証 付貸 付金 は事 業運 転資 金と する ため のも ので ある から
、こ れを 控訴 人に 無断 で定 期預 金に して 担保 とし て拘 束す るの は、 貸付 契約 に反 する し、 また
、本 件定 期預 金を 拘束 した のは 即 時両 建預 金に 当た り、 不公 正な 取引 方法 であ って
、独 占禁 止法 一九 条に 違反 する と主 張し た。
判決 は、
﹁本 件定 期預 金は
、本 件貸 付代 り金 をも って 貸付 の日 に創 設さ れた もの であ るか ら、 形式 上は 即時 両建 預金 に当 ると いえ る﹂ とし た。 しか し、 本件 定期 預金 は、
﹁X とY 銀行 との 信用 状開 設等 の外 国為 替取 引に つい て の担 保不 足を 補う ため に新 たに 担保 に提 供す ると の合 意に 基づ いて 貸付 代り 金を もっ て創 設さ れた もの であ って
、 本件 定期 預金 の拘 束性 は、 Xが 自己 の外 国為 替取 引の ため とい う経 営的 事情 によ り自 発的 にな され た﹂ とし
、﹁ 不 当に 暴利 をむ さぼ る手 段と して なさ れた もの とは 異な るか ら、 独占 禁止 法一 九条 の不 公正 な取 引と して 自粛 の対 象 とな る即 時両 建預 金﹂ に当 たら ない とし た。
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東京 銀行 事件
=
東 京高 判平 三・ 八・ 二六 金法 一三〇〇 号二 五頁
︑金 判八 八八 号一
( )
六頁111 X︵ 控訴 人︶ は、 日本 の商 社で あり
、イ ンド ネシ アか ら中 国向 け合 板の 取引 に閲 し、 香港 のA 銀行 が日 本の Bを 受益 者と して 発行 した 信用 状︵ 金額 一七
〇万 米ド ル︶ に基 づき
、受 益者 Bか ら荷 為替 手形 の買 取り 等に 関す る委 任 を受 けた
。X は、 Y銀 行︵ 東京 銀行 に︶ 対し
、銀 行取 引約 定書 およ び外 国向 為替 手形 取引 約定 書を 差し 入れ たう え で、 B振 出の 一七
〇万 米ド ルの 荷為 替手 形の 買取 りを 依頼 した
。Y 銀行 は、 昭和 六二 年六 月九 日、 この 荷為 替手 形 を買 い取 り、 Xの 口座 に代 り金 とし て二 億四 一九 一万 円が 支払 われ た。 Y銀 行は さら に、 本件 荷為 替手 形お よび 船 積書 類を 確認 銀行 Cに 送付 して 再買 取り
︵再 割引 を︶ 受け
、同 月一
〇日
、対 価と して 一七
〇万 米ド ルを 受領 した
。 同確 認銀 行C が信 用状 発行 銀行 であ るA 銀行 に荷 為替 手形 およ び船 積書 類を 送付 した が、 A銀 行は 信用 状の 受益 者 の会 社名 称表 示が 荷為 替手 形に おけ るそ れと 異な って いる など の信 用状 条件 不一 致︵ ディ スク レ︶ があ ると して
、 支払 を拒 絶し た。 この 拒絶 を理 由に 確認 銀行 Cか ら一 七〇 万米 ドル の償 還請 求を 受け たY 銀行 はこ れに 応じ る一 方 で、 Xに 対し 本件 荷為 替手 形の 買戻 しを 請求 した がX がこ れに 応じ なか った
。そ こで Y銀 行は
、X に対 し訴 えを 提 起し た。 原審 判決 は、 Y銀 行の 請求 を認 容し たた め、 Xが 控訴 した
。
判決 は、 以下 のよ うに 述べ て控 訴を 棄却 した
。﹁
…… 外国 為替 手形 の銀 行に よる 買取 は、 商業 手形 の割 引と 同様
、 銀行 によ る取 引先 に対 する 与信 行為 の一 種で あり
、買 取を する か否 かは 買取 依頼 人の 信用 に依 存し てい るも ので あ るか ら、 銀行 が手 形の 代り 金相 当額 の償 還を 請求 され
、支 払義 務者 から 回収 した 手形 金の 確保 に不 安が 生じ た場 合 に、 与信 の相 手方 であ る買 取依 頼人 に手 形の 買戻 を請 求で きる 旨予 め約 定に おい て定 めた から とい って
、こ れが 一 方当 事者 のみ に有 利で
、他 方に 不利 な規 定と はい い難 く、 した がっ て、 これ が公 序良 俗に 反す るも のと いう こと は でき ない
。控 訴人 は、 また
、こ れを 独占 禁止 法に 違反 し無 効と もい うが
、右 手形 の買 取お よび 請求 によ る手 形の 買 戻の 約定 の趣 旨が 前記 のよ うな もの であ る以 上、 右約 定を もっ て、 自己 の取 引上 の地 位が 相手 方に 優越 して いる こ とを 利用 して
、正 常な 商習 慣に 照ら して 不当 に、 相手 方に 不利 益に なる よう に取 引を 設定 した もの とい うこ とは で きず
、も とよ りこ れを 無効 とみ るこ とは でき ない
﹂。
ઉ
カブ トデ コム 仮処 分事 件
=
札幌 地決 平五・八
・一 六判 タ八 四三 号二 五
( )
三頁112 大手 都市 銀行 Yの 支援 を受 けて 急成 長を 遂げ た北 海道 の大 手建 設・ 不動 産業 者で ある X︵ カブ トデ コム が︶
、子
2
会社 Yの 株式 を担 保と して Yに 提供 して いた とこ ろ、 バブ ル経 済の 崩壊 によ る不 動産 不況 のあ おり を受 けて 業績
1
2
が悪 化し たこ とに 伴い
、Y との 関係 がに わか に悪 化し たこ とか ら、 前記 株式 の名 義が 書き 換え られ るこ とを おそ
2
れて
、株 主地 位保 全お よび 名義 書換 禁止 の仮 処分 を申 し立 てて いた
。 しか し、 Yは
、裁 判所 の指 定し た審 尋期 日の 前日 に、 前記 担保 権の 実行 であ ると して 当該 株式 の名 義書 換え を
2
行っ てし まっ たた め、 Xは 申立 ての 趣旨 を変 更し
、Y によ るY の臨 時株 主総 会に おけ る議 決権 行使 禁止 およ びX
2
1
の議 決権 行使 許容 なら びに 株式 の処 分禁 止仮 処分 を求 めた
。 Xは
、① 本件 株式 の担 保差 入れ は譲 渡担 保で はな く、 した がっ て、 名義 書換 えの 方法 によ る実 行は 担保 の目 的を