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⑴ 二 〇

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵一︶ (ページ 162-166)

〇七 年一 月七 日、 フジ テレ ビジ

ン 系で ある 関西 テレ ビの 情報 番組

﹁発 掘! ある ある 大事 典Ⅱ

﹂︵ 以 下﹁ ある ある

Ⅱ﹂ とい う。 で︶

、納 豆が ダイ エッ トに 効く とい う放 送が され た。 米国 の大 学教 授の 研究 をも とに

﹁D HE A﹂ と呼 ばれ るホ ルモ ンに ダイ エッ ト効 果が ある との 説を 紹介 した

。納 豆な どに 含ま れる イソ フラ ボン が その 原料 にな ると し、 二〇

~五

〇代 の八 人に 朝晩 二回

、納 豆を 食べ 続け させ た結 果、 二週 間後 に最 高で 三・ 四キ ロ 減な ど全 員の 体重 が減 った と報 告し た。 放送 後、 全国 各地 で納 豆が 売り 切れ

、一 月一 一日 には 新聞 記事 にお 詫び 広

告も 出さ れる 騒動 とな った

。 しか し、 この 番組 には デー タに 捏造 があ った こと が発 覚し

、同 年一 月二

〇日 の夕 方に 関西 テレ ビは 謝罪 会見 を行 った

。同 番組 は、 米国 のダ イエ ット 研究 とし て紹 介し た内 容は 別の 大学 教授 の研 究で あっ たこ と、 米国 の大 学教 授 の発 言と して 日本 語訳 で紹 介し たコ メン トは 実際 には 発言 して いな かっ たこ と、 DH EA の量 を調 べる ため に被 験 者か ら血 液を 採取 した もの の、 検査 はし てい なか った こと など

、計 七か 所に 問題 があ った とい う。 うち 六か 所が 捏 造と みら れ、 一か 所は グラ フの 無許 可使 用で あ

( )

った

。当 番組 の捏 造事 件は その 発生 原因 につ いて 様々 な議 論が 行わ

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れた が、 ここ では 放送 番組 製作 の下 請取 引に 争点 をあ わせ て検 討す る。

﹁あ るあ るⅡ

﹂は

﹁発 掘! ある ある 大事 典﹂

︵以 下﹁ ある ある

Ⅰ﹂ とい う。

︶に 続い て編 成さ れた もの であ る が、 それ は﹁ ある ある

Ⅰ﹂ の視 聴率 が下 がっ たた めで ある

。﹁ ある ある

Ⅰ﹂ は、 前身 であ る花 王フ ァミ リー スペ シ ャル の視 聴率 が下 がり

、そ のま まで は全 国ネ ット 枠の 維持 が困 難で あっ たた め、 新企 画番 組と して 成立 し、 約七 年 半か なり の視 聴率 を獲 得し てい た。 しか し、 再び 視聴 率が 下が り、 それ とと もに

、広 告代 理店 から の強 い働 きか け によ り、

﹁あ るあ るⅡ

﹂が 企画 され て成 立し た。

﹁あ るあ るⅠ

﹂お よび

﹁あ るあ るⅡ

﹂は

、関 西テ レビ がテ レワ ーク とい う番 組製 作会 社に 委託 する 方式 で作 られ た。 しか し、 テレ ワー クに は、 当番 組を 作る ため の十 分な スタ ッフ が揃 って いな いた め、 別の 製作 会社 に再 委託 を して いた

﹁あ るあ るⅠ

﹂お よび

﹁あ るあ るⅡ

﹂に おい ては

、関 西テ レビ とテ レワ ーク 間の 委託 契約 三条 にお いて 関西 テレ ビの 承諾 があ れば 第三 者に 製作 の全 部ま たは 一部 を再 委託 でき る旨 が定 めら れて いた

。ま た、 本件 番組 の立 ち上 げ 時か ら再 委託 製作 会社 を使 用す るこ とが スポ ンサ ーや 広告 代理 店サ イド

、テ レワ ーク

、関 西テ レビ 営業

・編 成サ イ ドで 事実 上合 意さ れて いた

。そ して

、本 件番 組は 関西 テレ ビを 頂点 とし

、テ レワ ーク を中 核と し、 その 傘下 に九 社

の製 作会 社を おい たピ ラミ ッド 型の 製作 体制 がと られ て

( )

いた

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製作 会社 と再 委託 会社 の契 約は

、あ くま で製 作会 社間 の契 約で あり

、発 注元 であ るテ レビ 局は 関与 して いな い。 それ も一 つの 原因 にな って

、元 請け 事業 者に よる 再委 託事 業者 に対 する 優越 的地 位の 濫用 が行 われ てい ると いわ れ る。 実際 にテ レワ ーク が各 再委 託製 作会 社と 結ん だ契 約書 には

、専 従義 務と 称し て再 委託 製作 会社 が他 の業 務を 行う 場合 はテ レワ ーク の承 諾を 得る こと と規 定さ れ、 再委 託製 作会 社の 従業 員が テレ ワー クの 業務 を履 行す るに あた っ て死 亡・ 負傷

・疾 病に かか った 場合 でも テレ ワー クは 一切 の責 任を 負わ ない 旨規 定さ れて

( )

いた

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下請 法上 の問 題

下請 法上 問題 にな るの は、 納品 され た放 送製 作物 の委 託料 の支 払が

、納 品日 から では なく

、放 送日 の月 末締 めで 放送 月の 翌々 月の 一〇 日払 いと され てい る点 であ る。 この 支払 条件 によ ると

、本 件の 再委 託会 社で ある アジ ト の本 件納 豆ダ イエ ット 回の 場合

、納 品日 が平 成一 八年 一二 月二 六日 であ るも のの

、放 送日 が平 成一 九年 一月 七日 で ある こと から

、委 託料 の支 払は 三月 一〇 日と なり

、納 入日 から 七五 日後 にな って しま う。 これ は、 元請 け製 作会 社 に情 報成 果物 の納 入の 日か ら六

〇日 以内 にで きる だけ 速や かな 支払 義務 を課 して いる 下請 法二 条の 二第 一項 に違 反 する もの であ る。

また

、番 組製 作費 に関 する 取引 条件 をみ ると

、下 請法 四条 一項 五号 にお ける

﹁買 いた たき

﹂に 該当 する ので はな いか とい う疑 問が ある

﹁あ るあ るⅠ

﹂お よび

﹁あ るあ るⅡ

﹂の 番組 一本 あた りの 製作 費予 算の 推移 をみ ると

、﹁ ある ある

Ⅰ﹂ の予 算に つ いて は、 当初 三三

〇〇 万円 でプ ロデ ュー サー 経費 が一

〇〇 万円

、テ レワ ーク への 委託 製作 料が 三二

〇〇 万円

、再 委

託製 作会 社へ のV TR 製作 料が 平均 一三 七六 万六

〇〇

〇円 でス ター トし たが

、平 成一 一年 度の 番組 製作 費予 算の 削 減措 置に 伴い

﹁あ るあ るⅠ

﹂の 予算 も三 一六 七万 円に 削減 され た。 これ に伴 い関 西テ レビ のプ ロデ ュー サー 経費 は、 五五 万円 に、 テレ ワー クへ の委 託製 作料 は三 一一 二万 円に 減額 され

、再 委託 製作 会社 のV TR 製作 料は 平均 一 一七

〇万 円程 度と なっ た。 その 後、 平成 一三 年度 に至 り番 組製 作費 の増 額措 置に 伴い

、﹁ ある ある

Ⅰ﹂ の予 算は 五〇 万円 増額 され たが

、こ こで は、 プロ デュ ーサ ー経 費は 逆に 据え 置か れ、 増額 分の 五〇 万円 はそ のま まテ レワ ーク の委 託製 作料 の増 額に ま わさ れた

︵以 降﹁ ある ある

Ⅱ﹂ へ移 行し た後 もテ レワ ーク の委 託製 作料 は、 三一 六二 万円 で据 え置 かれ てい る︶

。し かし

、 再委 託製 作会 社の VT R製 作料 は、 テレ ワー クに よっ て据 え置 かれ て増 額さ れて いな い。 平成 一六 年四 月か ら﹁ ある ある

Ⅱ﹂ に移 行し たが

、﹁ ある ある

Ⅱ﹂ の予 算は 据え 置か れ、 テレ ワー クへ の委 託製 作料 も据 え置 かれ た。 しか し、 テレ ワー クは

﹁あ るあ るⅡ

﹂が AB C三 コー ナー の三 部構 成に なり

、A Cコ ーナ ー をテ レワ ーク が受 け持 ち、 メイ ンコ ーナ ーの Bコ ーナ ーの VT R本 数が 減っ たこ とを 理由 にV TR 製作 料を 八六

〇 万円 に減 額し た。

﹁あ るあ るⅠ

﹂か ら﹁ ある ある

Ⅱ﹂ へ移 行す る際 には

、企 画書 が作 成さ れ、 その 中で

﹁あ るあ るⅠ

﹂を より 分か りや すく

、よ り楽 しく

、よ り実 践的 な情 報発 信の 番組 とし て、 これ まで 以上 に意 外な お役 立ち 感を 発掘 し、 見終 わ った 後に 満足 感が ある

、バ ージ

ン アッ プし た﹁ ある ある

Ⅱ﹂ を番 組化 する こと が述 べら れて

( )

いる

。こ のこ とか ら

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﹁あ るあ るⅡ

﹂は

﹁あ るあ るⅠ

﹂よ り、 その 製作 にか かる 費用 がよ り高 くな るこ とが 推測 され る。 また

、﹁ ある ある

Ⅱ﹂ へ移 行し てV TR の本 数が 減っ たと して もB コー ナー がメ イン コー ナー であ った こと

、平 成一 三年 度に 委託 製作 料が 五〇 万円 増額 され たの に再 委託 料が 据え 置き され たこ とな どを 総合 的に 考慮 すれ ば、

﹁あ るあ るⅡ

﹂の 製作 費用 が高 くな った にも かか わら ず、 その 費用 は増 えて いな いと 考え られ る。 これ は、 まず

番組 製作 会社 と充 分な 協議 なく

、番 組の 製作 費が 減額 され たこ と、

﹁通 常支 払わ れる 対価

﹂に くら べ当 該給 付に お いて 支払 われ る対 価が 少な い点 から する と﹁ 買い たた き﹂ に当 たる 可能 性が ある と考 えら れる

。こ こで

﹁通 常支 払 われ る対 価﹂ とは

、﹁ ある ある

Ⅰ﹂ で支 払わ れた 番組 製作 費が 妥当 であ ると 考え る。 三 放送 番組 製作 と著 作権

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵一︶ (ページ 162-166)