うる
。そ れ故
、本 来で あれ ば、 個別 具体 的事 件ご とに
、書 面の 内容 が実 態を 正確 に表 して いる かど うか も確 認す る 必要 があ る。 第四 に、 公取 委が
、親 事業 者が 違反 行為 を行 う場 合、 その 排除 措置 とし て原 状回 復措 置と 填補 措置 をと るよ うに 勧告 する こと であ る︵ 同法 七条
。︶ 公取 委の 勧告 が、 違反 行為 を排 除し
、そ の再 発を 防止 する 措置 のほ か、 原状 回 復措 置と 填補 措置 を内 容と する こと がで きる こと が注 目さ れる
。 原状 回復 措置 とし て、 給付 の受 領拒 否、 下請 代金 の支 払遅 延、 下請 代金 の減 額、 不当 な返 品、 買い たた き、 購入 強制 に関 して は、 給付 の受 領、 下請 代金 と遅 延利 息の 支払
、減 じた 額の 支払
、返 品物 の引 取り
、買 いた たい た額 の 引上 げ、 購入 強制 させ た物 の引 取り が勧 告の 内容 とな る。 填補 措置 とし て、 有償 支給 原材 料等 代金 の早 期決 済、 割引 困難 な手 形の 交付
、経 済上 の利 益の 提供
、不 当な やり 直し に関 して は、 下請 代金 の支 払と 遅延 利息 の支 払、 手形 の過 大な 割引 料の 支払
、経 済上 の利 益の 返還
、や り直 し 費用 の支 払が 勧告 の内 容と なる
。こ のよ うな 勧告 は、 下請 事業 者の 利益 を保 護す るた め必 要な 措置 であ る。
従来 から 下請 法を 独占 禁止 法に 対す る特 別法 であ ると いう 主張 が度 々な され て
( )
きた
。
126
相対 的に
、﹁ 特別 法﹂ の適 用領 域を 包摂 する 一層 広い 適用 領域 をも つ法 を﹁ 一般 法﹂
、﹁ 一般 法﹂ の適 用領 域の 一 部を 適用 領域 とす るも のを
﹁特 別法
﹂と 呼ぶ
。適 用領 域に は事 項・ 地域
・時 間な どが あり
、同 一の 法形 式の 間で は 特別 法が 一般 法に 優先 する
。後 法優 位の 原則 との 関係 では
、同 一の 法形 式で
、特 別の 規定 がな けれ ば、 特別 法の 前 法は 一般 法の 後法 に優 先
( )
する
。
127
公取 委・ 中小 企業 庁に よる
﹁下 請取 引適 正化 推進 講習 会テ キス ト﹂ では
、﹁ 本法 制定 の趣 旨﹂ とし て、 以下 のよ うに 記述 され てい る。
﹁下 請事 業者 の利 益を 確保 する ため には
、独 占禁 止法 の違 反事 件処 理手 続と は別 の簡 易な 手 続が 必要 であ ると の考 えか ら、 下請 法︵ 以下
﹁本 法﹂ とい う。
︶が
、昭 和三 一年 に独 占禁 止法 の特 別法 とし て制 定さ れた
。﹂ しか し、 前記 引用 の一 般法
・特 別法 の意 味を 前提 とす れば
、独 占禁 止法 と下 請法 は一 般法
・特 別法 の関 係に はな く、 単に
﹁補 助立 法﹂ とし て制 定さ れた と考 えら
( )
れる
。形 式的 には
、下 請法 八条 は、 独占 禁止 法の 特別 法で ある 場
128
合と して
、﹁ 勧告 に従 った とき に限 り、 親事 業者 のそ の勧 告に 係る 行為 につ いて は、 適用 しな い﹂ とあ るか ら、 そ の反 対解 釈と して
、そ れ以 外に つい ては
、特 別法 では ない
、と 解す べき であ る。 例え ば、 下請 法四 条の 規制 に違 反 する 行為 に対 し、 同法 では なく
、直 接、 独占 禁止 法︵ 多く の場 合は
、優 越的 地位 の濫 用の 禁止 を︶ 適用 して
、排 除措 置命 令を 出す こと も可 能と 解さ れる
。 この よう に解 する 実質 的な 理由 とし ては
、下 請法 違反 行為 のう ちで
、独 占禁 止法 違反 にも 該当 し、 独占 禁止 法に よる 手続 でも 対応 が可 能で あり
、か つ、 同法 に基 づく 排除 措置 命令 を出 した 方が 適当 であ ると 判断 され る場 合に
、 それ を否 定す る理 由は ない から であ る。 独占 禁止 法違 反、 例え ば優 越的 地位 の濫 用に 当た ると すれ ば、 排除 措置 命 令だ けで はな く、 課徴 金を 賦課 する こと や同 法二 五条 によ る損 害賠 償請 求等 もあ り得 るの でこ のよ うな ケー スで
は、 どち らの 法律 で対 処す るの が、 より 適当 かと いう 観点 から 判断 すべ きで あろ う。 ただ し、 これ まで の公 取委 の運 用で は、 下請 法違 反行 為に 対し ては すべ て同 法で 対応 し、 あえ て独 占禁 止法 違反 とし た事 例は ない
。課 徴金 の規 定が 新設 され たと いう 新し い事 情の 下で
、上 記の よう な運 用に 変え るこ とも 検討 さ れて よい と思 われ る。
આ
下請 法の 問題 点 この よう に下 請法 の規 制は
、制 定以 降、 数次 の改 正に よっ て格 段に 整備 され てき たし
、下 請法 違反 に対 して は厳 正な 措置 がと られ るよ うに なっ てい る。 特に
、平 成一 五年 改正 によ って 勧告 の概 要が 公表 され るよ うに なっ たの は、 抑止 効果 とい う点 でも 運用 の透 明化 とい う点 でも 大き な意 義が あり
、高 く評 価さ れる
。 しか し、 下請 取引 の問 題が 完全 に解 決さ れた わけ では ない
。主 な問 題と して は、 依然 とし て、 違反 行為 のご く一 部し か表 面化 して いな いと 推測 され るこ と、 また
、下 請法 の制 定以 来、 その 適用 範囲 が拡 大さ れて きた が、 前記 の 第一 にあ げた 親事 業者
・下 請事 業者 の画 一的 基準 など によ って その 範囲 が限 られ てい るこ とで ある
。そ のた め、 実 質的 には 下請 取引 であ るに もか かわ らず 適用 され ない ケー スが 多い とい うこ とで ある
。 以下
、下 請法 にお ける 取引 類型 と禁 止行 為に 関し て詳 細な 考察 を行 う。 その 後、 資本 金に よる 親事 業者 と下 請事 業者 の区 別に つい て検 討す る。 また
、下 請取 引は その 取引 の内 容が 重要 であ るた め、 判例 およ び実 際に 下請 法と し て問 題に なり うる 事例 を取 り上 げ、 そこ にお ける 下請 法の 問題 を検 討す る。
第二 節 下請 法の 適用 範囲 と禁 止行 為 一
取 引 類 型