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行 為

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵一︶ (ページ 35-40)

の広 がり 濫用 行為 の解 釈に おけ る一 つの 論点 とし て、

﹁行 為の 広が り﹂ が取 り上 げら れる

。そ れを 優越 的地 位の 濫用 行為 に該 当す る一 つの 要件 とし て考 える かど うか で

( )

ある

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一九 八二 年の 独占 禁止 法研 究会 報告 では

、優 越的 地位 の濫 用に おけ る﹁ 不当 性に つい ては

、個 別ケ ース ごと に、 行為 者が 属す る業 種と そこ にお ける 取引 の慣 行及 び態 様、 問題 とな る不 利益 の程 度、 行為 の広 がり 等を 考慮 して 判 断す る﹂ と書 かれ て

( )

いる

。こ こで

﹁行 為の 広が り﹂ とは

、当 該行 為が 多数 の納 入業 者に 対し て行 われ たも ので ある

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こと

、お よび 当該 行為 者が 広い 範囲 で事 業展 開し てい るこ とを 意味 して いる よう であ る。 そし て、 前者 は納 入業 者 間の 競争 への 影響

、後 者は 小売 業者 間の 競争 への 影響 をみ てい るよ うで ある

。 優越 的地 位の 濫用 は、 当事 者間 の不 当性 を問 題に して いる 規制 であ るの で、 当該 行為 が多 数の 事業 者に 対し て行 われ るこ とが その 解釈 に影 響を 与え るこ とは ない と考 えら れる

。公 取委 はそ の人 的資 源に おい て限 りが ある ので

、 多数 の事 業者 に対 して 行わ れて いる 行為 を中 心に 規制 する のが 合理 的か もし れな い。 そう いう 意味 で﹁ 行為 の広 が り﹂ は、 優越 的地 位の 濫用 にお ける 該当 要件 では なく

、公 取委 の事 件選 択の 際の 一つ の顧 慮要 素に すぎ ない と思 わ れる

また

、当 該行 為者 が広 い範 囲で 事業 展開 して いる こと は、 事業 者の 規模 やそ の市 場に おけ る地 位を 表し てい るよ うで ある

。事 業者 の規 模や 市場 にお ける 地位 は、 優越 的地 位を 判断 する 一つ の目 安に すぎ ず、 それ を有 して いる か ら直 ちに 優越 的地 位が ある とは いえ ない

。し かし 間接 的に は、 優越 的地 位を 表す もの であ る、 とい えよ う。 仮に

、﹁ 行為 の広 がり

﹂を 優越 的地 位の 濫用 にお ける 一つ の解 釈要 件と して 考え ると 一対 一の 関係 で本 規制 が適 用さ れる こと はな いで あろ う。 しか し、 上記 の岐 阜商 工信 用組 合事 件判 決で みた よう に、 既に 一対 一の 関係 にお い ても 本規 制が 適用 され

、そ の判 決は 優越 的地 位に ある 事業 者の 市場 にお ける 地位 や競 争関 係を 優越 的地 位の 解釈 基 準と して 考え てい ない

。ま た、 実際 にい くつ かの 審決 にお いて も、 優越 的地 位に ある 事業 者の 具体 的な 競争 への 影 響は 示し てお らず

、濫 用行 為自 体に 公正 競争 阻害 性を 求め るも のと 同様 の結 論を 導い て

( )

いる

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また

、仮 に一 対一 の関 係に おい て優 越的 地位 が認 めら れな いと

、納 入業 者な どが 公取 委の 手の 届か ない とこ ろで 行わ れた 濫用 行為 を司 法の 領域 で解 決し よう とす る場 合、

﹁行 為の 広が り﹂ を私 人が 立証 する こと は困 難で ある か ら、 事業 者は 泣き 寝入 りせ ざる を得 ない とい う状 況も 生じ るお それ があ る。 この よう なこ とを 考え ると

﹁行 為の 広が り﹂ を解 釈論 のレ ベル で考 える 余地 はな くな ると 思わ れる

。 三 優越 的地 位の 濫用 に関 する 独占 禁止 法上 の考 え方

優越 的地 位の 濫用 に関 する 独占 禁止 法上 の考 え方 の策 定 平成 二一 年独 占禁 止法 の一 部改 正に より

、優 越的 地位 濫用 に対 して も課 徴金 が課 され るこ とと なっ た。 公取 委 は、 独占 禁止 法二 条九 項五 号に 該当 する 優越 的地 位の 濫用 であ って

、一 定の 条件 を満 たす もの につ いて

、課 徴金 納 付を 命じ なけ れば なら ない

︵改 正法 二〇 条の 六︶

。そ こで

、優 越的 地位 の濫 用に 係る 法運 用の 透明 性、 事業 者の 予見 可能 性を 向上 させ る観 点か ら、 平成 二二 年、 公取 委は

、優 越的 地位 の濫 用に 関す る独 占禁 止法 上の 考え 方︵ 以下

﹁優 越的 地位 濫用 ガイ ドラ イン

﹂と いう

。︶ を作 成・ 公表 した

。 以下 では

、こ の優 越的 地位 濫用 ガイ ドラ イン につ いて 検討 する

。同 ガイ ドラ イン は、 優越 的地 位の 濫用 に対 して 課徴 金が 課さ れる こと を念 頭に 置い て作 成さ れた もの であ るた め、 その 内容 を検 討す るこ とは

、理 論上 およ び実 務 上に おい て大 きな 意味 があ る。

優越 的地 位 優越 的地 位濫 用ガ イド ライ ンで は、 優越 的地 位は 取引 の相 手方 との 関係 で相 対的 に優 越し た地 位に あれ ば足 りる とし てい る。 具体 的に は、 甲と 乙と の間 に、 乙に とっ て甲 との 取引 の継 続が 困難 にな るこ とが 事業 経営 上大 きな 支 障を 来す とい う関 係が ある 場合 に甲 は乙 に対 して 優越 的地 位に ある とす る。 その 判断 にお いて は、 乙の 甲に 対す る 取引 依存 度、 甲の 市場 にお ける 地位

、乙 にと って の取 引先 変更 の可 能性

、そ の他

、甲 と取 引す るこ との 必要 性を 示 す具 体的 事実 を総 合的 に考 慮す ると して いる

。こ れは 流通 取引 慣行 ガイ ドラ イン にお およ そ従 った 記述 であ る。 ただ し、 流通 取引 慣行 ガイ ドラ イン で述 べら れた

﹁当 該小 売業 者の 要請 が自 己に とっ て著 しく 不利 益な もの であ って も、 これ を受 け入 れざ るを 得な いよ うな 場合

﹂が 抜け てい る。 この 記述 は優 越的 地位 の判 断を

、濫 用行 為が あ るこ とか ら逆 に優 越的 地位 を認 定し てい ると いう 面が ある

。そ のた め、 本ガ イド ライ ンで は、 課徴 金賦 課に 伴う 優 越的 地位 の明 確化 とい う要 請か らこ の記 述が 削除 され たと 推測 され る。 しか し、 この 記述 の削 除が 優越 的地 位の 判 断に おい て大 きな 差異 をも たら すも ので はな いと 考え られ る。 また

、優 越的 地位 の判 断要 素に つい ては

、従 来の 流通 取引 慣行 ガイ ドラ イン で取 り上 げら れて いる 事項 がほ とん どで ある が、

﹁甲 と取 引す るこ との 必要 性を 示す 具体 的事 実﹂ が新 たに 付け 加え られ てい る。 この 事項 は、 審決 や 排除 措置 命令 でよ くみ られ る﹁ 納入 取引 を行 うこ とを 強く 望ん でい る状 況に ある

﹂と いう 事項 に該 当す るも ので あ

ると 考え る。 そし て、 取引 の必 要性 を示 す具 体的 事実 とし ては

、﹁ 甲と の取 引の 額、 甲の 今後 の成 長可 能性

、取 引 の対 象と なる 商品 また は役 務を 取り 扱う こと の重 要性

、甲 と取 引す るこ とに よる 乙の 信用 の確 保、 甲と 乙の 事業 規 模の 相違 等﹂ が考 慮さ れる とし てい る。 なお

、取 引の 必要 性に つい ては

、既 に前 記︵ 本節 一

︶の とお りで ある

。 以上 のこ とを 考慮 すれ ば、 優越 的地 位濫 用ガ イド ライ ンに おい ても 優越 的地 位の 判断 は、 流通 取引 慣行 ガイ ドラ イン と同 様に

、取 引依 存度 や取 引先 変更 の可 能性 等を 総合 的に 考慮 して なさ れる とさ れて いる

濫 用 行 為 優越 的地 位濫 用ガ イド ライ ンは

、独 占禁 止法 二条 九項 五号 イか らハ まで の規 定か ら明 らか な行 為を 中心 に、 行為 類型 ごと に例 をあ げな がら 説明 して いる

。 二条 九項 五号 イは

、優 越的 地位 にあ る事 業者 が、 継続 して 取引 する 相手 方に 対し て、 当該 取引 に係 る商 品ま たは 役務 以外 の商 品ま たは 役務 を購 入さ せる こと を規 定す る。 ここ でい う﹁ 当該 取引 に係 る商 品又 は役 務以 外の 商品 又 は役 務﹂ には

、自 己の 供給 する 商品 また は役 務だ けで なく

、自 己の 指定 する 事業 者が 供給 する 商品 また は役 務が 含 まれ る。 また

、﹁ 購入 させ る﹂ には

、そ の購 入を 取引 の条 件と する 場合 や、 その 購入 をし ない こと に対 して 不利 益 を与 える 場合 だけ では なく

、事 実上

、購 入を 余儀 なく させ てい ると 認め られ る場 合も 含ま れる

。 独占 禁止 法二 条九 項五 号ロ は、 優越 的地 位に ある 事業 者が 継続 して 取引 して いる 相手 方に 対し て、 自己 のた めに 金銭

、役 務そ の他 の経 済上 の利 益を 提供 させ るこ とを 規定 する

。こ の規 定に おけ る﹁ 経済 上の 利益

﹂の 提供 とは

、 協賛 金、 協力 金等 の名 目の 如何 を問 わず 行わ れる 金銭 の提 供、 作業 への 労務 の提 供等 を指 して いる

。 独占 禁止 法二 条九 項五 号ハ には

、﹁ 受領 拒否

﹂、

﹁返 品﹂

、﹁ 支払 遅延

﹂お よび

﹁減 額﹂ が優 越的 地位 の濫 用に つな がり 得る 行為 とし てあ げら れて いる

優越 的地 位濫 用ガ イド ライ ンは 上記 の濫 用行 為類 型に 該当 する 想定 例と 具体 例を あげ てい るが

、そ れら のほ とん どす べて が後 述す る審 決お よび 排除 措置 命令 に基 づく もの であ る。 第三 節 経済 学的 考察 に対 する 検討 一

経済 学と 法的 ルー ル 独占 禁止 法の 基本 問題 の一 つと して 次の よう なこ とが あげ られ る。 取引 行為 の経 済効 果が

、理 論的 また 実証 的に 不確 実あ るい は不 明な こと が多 い中 で、 どの よう な行 為ル ール を設 けれ ば、 経済 効率 を絶 え間 なく 向上 させ てい く こと がで きる のか とい うこ とで ある

。無 論、 公正 かつ 自由 な競 争の 中で 取引 する 権利

︵特 に、 消費 者の 利益

・権 利︶ を確 保す る、 とい うの が、 法的 に見 た独 占禁 止法 の目 的で ある とし ても

、こ のこ とは 前記 の効 率性 の向 上と いう 目 的と 必ず しも 矛盾 する もの では ない と考 えら れる

。 ただ し、 独占 禁止 法は

、経 済構 造を 経済 学上 の特 定の モデ ルに 近づ ける こと を目 指す 法律 では なく

、競 争を 促進 する こと によ り、 現状 より 少し でも 良い 状態 に段 階的 に引 き上 げて いこ うと する もの であ るこ とに も注 意す べき で ある 経 。 済学 が独 占禁 止法 にと って 役立 つの は、 それ が様 々な 取引 行為 の動 機・ 経済 合理 性や 経済 効果 など を明 らか に する と期 待さ れる から であ る。 例え ば、 メー カー と小 売店 間の 系列 取引

︵垂 直的 制限 は︶

、競 争制 限の ため に行 わ れて いる のか

、そ れと も経 営効 率向 上の ため に行 われ てい るの か、 そし てど うい う経 済効 果を 発揮 して いる のか

。 これ らの 点を 経済 学で 検討 する こと によ り、 独占 禁止 法の ルー ルを 改善 する こと がで きる

。 また

、最 善の 取引

・競 争ル ール が何 かが 分か らな いこ とが 多い にも かか わら ず、 取引 行為 につ いて の一 般的 かつ

ドキュメント内 優越的地位の濫用︵一︶ (ページ 35-40)