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補助金の執行について

地域産業基盤強化事業では、地域産業基盤強化奨励金として市内企業の経営基盤の 強化及び産業集積を図るため、産業集積地域において、新規立地や設備投資を行う製 造業に対して、新たに取得した土地・建物・償却資産に係る固定資産税額の2分の1 相当額を3年間補助している。事業の流れとしては、事業者が市に事前相談を行った 上で提出した事業計画に対して、枚方市地域産業基盤強化奨励事業選定審査会30にて 審議を行い、補助対象の決定を行う。平成 29 年度の実績については、交付件数が3 件で、2,722 千円であった。

そこで、以下の地域産業基盤強化奨励金について、主に、経済性・効率性・有効性・

公益性・準拠性・透明性の観点から地域産業基盤強化事業に関わる一連の流れをヒア リング及び資料閲覧により検証した。

30 枚方市附属機関条例に基づき設置された、地域産業基盤強化奨励事業に係る補助金の交 付の対象となる事業の選定に関する審査を目的とした機関である。枚方市地域産業基盤強 化奨励事業選定審査会委員は学識経験を有する者、労働又は雇用に関する専門的知識を有 する者、企業経営に関する専門的知識を有する者、関係団体を代表する者により構成されて いる。

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(問題点等)

(1)審議結果の非公表について(事業の透明性に関する指摘)

地域産業基盤強化事業は、枚方市における企業等の立地及び設備投資の促進を図 り、もって企業等の経営基盤の強化及び新たな雇用を創出することを目的としてい る(枚方市地域産業基盤強化奨励金交付要綱第2条)。

地域産業基盤強化奨励金の交付決定の際には、枚方市地域産業基盤強化奨励事業 選定審査会において、企業の経営基盤の強化に資すること、地域経済への波及効果、

新たな雇用創出、企業の社会的責任、環境マネジメントシステムの導入、コンプラ イアンス、申請者適格の充足等の選定基準に基づき審議される。この会議自体は「法 人その他の団体又は事業を営む個人のこの事業に関する情報であって、公開するこ とにより、この法人等又はこの個人の競争上の地位その他正当な利益を害すると認 められるもの」(枚方市情報公開条例(平成9年枚方市条例第 23 号)第5条第1項 第3号)に該当するため、会議及び会議録は非公開となっている。

枚方市地域産業基盤強化奨励金交付要綱において、企業等の経営基盤の強化及び 新たな雇用の創出が目的とされていることから、当事業に選定されたことを公表す 所管 産業文化部 商工振興課

補助金の名称 地域産業基盤強化奨励金

根拠法令・要綱等 枚方市地域産業基盤強化奨励金交付要綱

予算費目 款:商工費 項:商工費 目:商工業振興費 分類 補助の性質 事業費補助 ・ 制度的補助 ・ その他

補助割合 国: 0%、府: 0%、市: 100%

補助率・補助額 定率補助

事業年度 始期:平成 19 年度、終期:平成 31 年度 補助金の推移

(金額単位:千円)

年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度 予算額 52,326 47,829 8,585 5,317 8,523 決算額 47,721 45,687 7,359 1,409 2,722 平成 30 年度予算 31,506 千円

交付先 事業者

交付の目的 枚方市における企業等の立地及び設備投資の促進を図り、もって企業等 の経営基盤の強化及び新たな雇用の創出に資することを目的とする。

補 助 対 象 事 業 等の概要

市内企業の経営基盤の強化及び産業集積を図るため、産業集積地域にお いて、新規立地や設備投資を行う製造業に対して、新たに取得した土地・

建物・償却資産に係る固定資産税額の 50%相当額を 3 年間補助する。

補助対象経費 産業集積地域において操業を行う企業等が新たに取得した土地・建物・

償却資産に係る固定資産税

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ることは事業者のPRにもつながり、事業者の利益とも合致すると考える。また、

市民に対して補助事業者や補助金の使途を公表することは、説明責任を果たす観点 から重要であるといえる。国でも公表するのが一般的である。

さらに、会議及び会議録の公表はできないにしても、選定された事業者は設備投 資を行うことから、新規雇用や新たな技術連携、経営相談を必要としている場合も ある。これらの雇用や技術連携、経営相談を効果的に進める場合、関係機関と連携 を図るためにも選定された事業者の公表・関係機関への情報提供は行うべきである。

具体的には、市の地域産業基盤強化事業のホームページ等で事業者が決定した旨の 公表及び関係機関への周知をすべきである。

この点について、市の地域産業基盤強化事業のホームページ等で事業者が決定し た旨の公表及び関係機関への周知の必要性について担当課にヒアリングを行った 結果、次の回答が得られた。

市の地域産業基盤強化事業のホームページ等で事業者が決定した旨の公表を行 うことについては、企業間の競争の観点から、選定された事業者に不利益が生じる 可能性があること及び現状の枚方市地域産業基盤強化奨励金交付要綱においては、

選定された事業者の公開について記載がないことから選定された事業者の公表は 困難であるということであった。

次に、関係機関への周知の必要性については、枚方市立地域活性化支援センター における経営相談等、現在も行っている業務に加え、枚方市立地域活性化支援セン ターや北大阪商工会議所等の機関との連携によって、より積極的な支援に取り組む ということである。

しかしながら、自治体としての説明責任を果たすという観点から、ホームページ 等での事業者が決定した旨の公表についても、今後枚方市地域産業基盤強化奨励金 交付要綱の改正を行い、選定された事業者の公表を検討していく必要がある(意見 番号 12)。

(2)平成 26 年度、平成 27 年度の拡充の結果の検証について(事業の有効性に関す る指摘)

枚方市地域産業基盤強化奨励金は、製造業者の新規立地・設備投資に係る固定資 産税額の2分の1相当額を3年間補助するものである。補助対象となる固定資産税 の対象物件は、事業者が新規に取得する土地・建物・償却資産であるが、平成 26 年 度に増築を対象に加え、さらに平成 27 年度には事業計画書提出時から1年を経過 する前に取得した土地を対象に加えて、補助対象物件を拡充している。しかしなが ら、枚方市地域産業基盤強化奨励金の予算額が、平成 27 年度には8,585 千円、平成 28 年度には 5,317 千円、平成 29 年度には 8,523 千円でほぼ横ばいであるのに対して、

交付実績については、平成 27 年度には7,359 千円、平成 28 年度には 1,409 千円、平成

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29 年度には 2,722 千円と減少傾向にある。補助対象事業の拡充に対して交付実績は 減少しており、対象物件拡充の効果があったかは不明である。製造業者の新規立地・

設備投資には多額の資金を要し、景気動向に左右されるという面はあるものの、拡 充すべき対象、枚方市地域産業基盤強化奨励金の必要性に関して現状をふまえた検 討が必要である(意見番号 13)。