世界でこれまで伝道ができなかった地域で真理を教えるために,この教会の 有能な男女が求められるのは,遠い将来ではありません。地上でともにいるよう 主が祝福してくださった人々と御父の王国で永遠の喜びを得たいと思うなら,利 己的な生活はやめましょう。御業のために備え,機会があれば真理を宣べ伝える ために世に出て行き,福音の美しさを教え,御父の子らがみもとに戻れるよう御み 手てに使われる器になろうではありませんか。22
わずか 2 ,3 年前,友人の多くは裕福で,生活必需品はもとより,多くのぜいた く品を所有していました。伝道に出たらどうかという話があったとき,何人かは
「事業を放り出すことはできません。今あるものを放り出して伝道に出たら,経済 的にやっていけなくなります」と言いました。しかし,事業の方が彼らを放り出 し,見放してしまいました。なければやっていけないと思っていたものは,もはや 手の届かないところに消えてしまっています。今,彼らの多くは,10 年前に戻れた らよいのにと思っているでしょう。そして,主に仕えるよう召されたら,「身辺雑事 は整理します。命と救いの教導者として奉仕する機会を頂き,うれしく思います」
と言うことができるのにと思っているでしょう。
……世の気高い人々の家に行き,一緒に座ってイエス・キリストの福音を教え るという機会と特権について考えてみてください。神の権能を持たない人々ととも に座って,救いの計画について教え,あなたが享受している神権の祝福を受ける 方法を説明するのがどれほど大切なことか,考えてください。
わたしたちの中には自分中心の生活をしている人がいると思います。自身の祝 福を喜び,快適な生活と最高の男女と親しく交流することを楽しむあまり,ほかの 人への務めを忘れてしまっています。まだ主の福音を理解していない人々を教え
第 1 3 章
導くことで,世の人々のためにいっそう大きな貢献ができるよう努力するなら,わ たしたちの喜びはいかに大きいことでしょう。
わたしたちの多くは中年を過ぎ,仕事を引退する時期に差しかかっています。
教会は伝道地に赴く宣教師を必要としています。福音を理解し,必要であれば進 んで命を投げ出す男性が必要なのです。教会が必要としていると言いましたが,
それはとりもなおさず,世の中が必要としているということです。23
伝道地はわたしたちの前にあります。御父の息子や娘がわたしたちを必要とし ているのです。……この教会には,福音を教える能力があり,伝道地で務めを果 たす中でその能力を増すことができる男女が何千人もいます。彼らは祝福され,
主がわたしたちに望んでおられる業を行うのに十分な資力を与えられるでしょう。
24
福音を広めるうえでの障害が取り除かれる時が近づいている今だからこそ,
「世に出て行って福音を宣べ伝える備えをしなさい」という主の声が僕を通して聞 こえてくるなら,ヨナがしたことを繰り返してはなりません。自分の務めから隠れ たり,逃げ出したりしないでください。伝道に出るのに十分なお金がないと言い 訳しないでください。天の御父のもとで永遠の命を目まの当たりにするのを妨げ るような愚かな事柄で視界を曇らせないようにしてください。永遠の命は信仰と 主の大義に献身することによってのみ受けられるのです。すべての人が家を整え るようにしてください。すべての神権者が自分自身を整えてください。そして,世 に出て行って真理を教え,御父がお命じになるように人の子らに警告を与える召 しを主の僕から受けるとき,愚かなことを言い訳にして隠れ,大魚ではないとして も,世の愚かなことに飲み込まれてしまうことのないようにしてください〔ヨナ 1:
1-17 参照〕。25
簡単な務めではありません。愛する家族を残して伝道に出るのは,恐らく快い ことではないかもしれません。しかし,申し上げておきますが,求められている義 務を果たす忠実な人は,あらゆる人の理解を超えた平安と幸福を手に入れること ができ,この世の働きを終えて造り主の前に立つときに,その働きのために主に受 け入れられる備えができるのです。26
主の御霊が〔教会〕の隅々にまで行き渡り,わたしたちが心の中に御父の子ら への愛を感じて,世における自分の使命の大切さに気づくことができますように。
もともと自分の物ではなく,管理者として貸し与えられているにすぎない物を手に 入れようと躍起になるあまり,福音を教えて人の子らの霊を救うという手の届くと ころにある貴重な賜たま物もの,お金では買えない特権を忘れることのないように祈りま す27〔144 ページの提案 5 参照〕。
第 1 3 章
研究とレッスンのための提案
この章を研究する際,またはレッスンの準備をする際に,以下の項目について深 く考える。そのほかの提案については,v - vii ページを参照する。
1. 「ジョージ・アルバート・スミスの生涯から」 (135 -136 ページ)のスミ ス大管長の言葉を深く考えてください。直面する敵対勢力にもかかわら ず,大管長がヨーロッパにおける伝道活動に大変楽観的だったのはなぜ だと思いますか。福音について学ぶよう家族または友人を誘ったけれど も断られたとき,大管長の模範がどのように役立つでしょうか。
2. 教えの最初の項(136 -137 ページ)をよく読んでください。自分の隣 人や友人と福音を分かち合う努力をする中で,最も効果的だったと感じ る方法はどのようなものですか。
「この教会には,福音を教える能力があり,伝道地で務めを果たす 中でその能力を増すことができる男女が何千人もいます。」
第 1 3 章
3. 138 ページから始まる項を読み,教会員の模範によって教会について もっと知ってもらえるようになったという例を知っていたら,それについ て考えてみてください。教会の標準に従って生活することは伝道の業に おいてとても重要です。その理由として,模範となることのほかにどのよ うなものが挙げられますか。
4. 139 -141 ページから,これから宣教師になる人が伝道に出るための霊 的な備えとして必要なことを探してください(教義と聖約 4 章も参照)。
親は息子や娘が備えるのを助けるためにどんなことができるでしょうか。
神権定員会と扶助協会の姉妹はどんな助けができるでしょうか。
5. 教えの最後の項(141-142 ページ)を読んでください。わたしたちが 伝道に出る妨げになる「愚かな事柄」にはどんなものがあるでしょうか。
熟年宣教師として奉仕することからどのような祝福が得られるでしょう か。伝道に備えるために自分がしなければならないことについて深く考 えてください。
関連聖句―マタイ 5:14 -16;マルコ 16:15 -16;1 テモテ 4:12;アルマ 17:2 - 3;教義と聖約 31:1- 8;38:40 - 41
教える際のヒント―「学習活動に変化を持たせるならば,生徒は福音の原則を よりよく理解し,そして,それを記憶にとどめやすくなる。細心の注意を払って教 授法を選ぶことによって,教える原則をより明確に,より興味深く,より記憶に残 るものとすることができる。」(『教師,その大いなる召し』89)
注
1. “ New Year ’s Greeting,” Millennial Star ,1921 年 1 月 6 日付,2
2. “ Greeting,” Millennial Star ,1919 年 7 月 10 日付,441
3. “ New Year ’s Greeting,” Millennial Star ,1920 年 1 月 1 日付,2
4. Conference Report ,1921 年 10 月,37
- 38
5. Conference Report ,1950 年 10 月,
159
6. Conference Report ,1916 年 4 月,46 7. Conference Report ,1916 年 10 月,50
- 51
8. Conference Report ,1929 年 10 月,23
9. Deseret News ,1950 年 6 月 25 日付,教 会欄,2
10. Conference Report ,1948 年 4 月,
162
11. Conference Report ,1950 年 4 月,
170
12. Conference Report ,1913 年 10 月,
103
13. Conference Report ,1922 年 4 月,
49
14. “ The Importance of Preparing,
” Improvement Era ,1948 年 3 月号,139 15. Conference Report ,1941 年 4 月,
26
第 1 3 章
16. Conference Report ,1916 年 10 月,
49
17. Conference Report ,1932 年 10 月,
25
18. Conference Report ,1948 年 10 月,
166
19. “ The Importance of Preparing ”,
139
20. Conference Report ,1935 年 4 月,
45
21. Conference Report ,1941 年 10 月,
98
22. Conference Report ,1916 年 10 月,
51
23. Conference Report ,1933 年 10 月,
27- 28
24. Conference Report ,1946 年 4 月,
125
25. Conference Report ,1919 年 6 月,
44
26. Conference Report ,1922 年 4 月,
53
27. Conference Report ,1916 年 10 月,
51
第 1 4 章