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人の不死不滅に関する知識は,わたしたちに 霊感と励まし,慰めを与える

 ヨブ記にはこう記されています。「しかし人のうちには霊があり,全能者の息が 人に悟りを与える。」〔ヨブ 32:8〕その霊感を受けたことのない人々は,死者の中 からの復活の意味を理解しないでしょう。また,その理解がないまま年を取るま で生き長らえ,霊が肉体を離れて自分の知らない世界に行くのを待っている人々 に,喜びはほとんどないだろうとわたしは思います。23

 死をもって人生が終わると考えるとしたら,ああ,何と悲しいことでしょう。地 上でのわたしたちの生涯の働きが終わるとき,成長し続ける機会がないとしたら,

この地上で本来あるべき生き方をするようにわたしたちを促すものは,ほとんど ありません。この地上でなした善,勝ち得た成長がすべて,わたしたちの幸福を

第 7 章

「救い主の復活は,わたしたちも必ず墓から出て来ることが できるという人類への第一の保証となりました。」

永遠にわたって深めてくれるという知識があるからこそ,わたしたちは最善を尽く そうという気持ちになるのです。24

 わたしたちはだれもが速やかに天へと召されるその時を迎えることになります。

未来の生活があるということを理解していなければ,この地上で受けた影響を

りょう

する何かがそこにあると気づいていなければ,またそこで待っているのが むなしく,いらだたしい生活だけであるとしたら,この人生で経験しなければなら ない戦いにうんざりする人が大勢出てくることでしょう。しかし,天の御父の憐あわれ みによって,わたしたちは人類にもたらされる賜たまものの中で最もすばらしい賜物を 授かっているのです。25

 主は,御自身が生きており,肉体を持っており,その形に似せてわたしたちを創 造したという知識をわたしたちに授けてくださいました。わたしたちは主が何ら かの抽象的な存在,あるいは理解しがたい御方であるとは信じていません。皆 さんがわたしに与えられている証を得ており,またわたしが知っているように知っ ているなら,皆さんに申し上げますが,そのような確信を得ていれば,皆さんには 信仰を築く土台があります。わたしが知っていることは,天の御父が人の子らに 御すがた姿を現されたこと,御父は人格をお持ちの神であられること,わたしたちは御

第 7 章

父の形に創造されたこと,わたしたちの霊は御父によって生まれたこと,御父はわ たしたちにこの地上に住んで肉の幕屋を得る機会を与えてくださり,その結果,わ たしたちは御父のみもとに帰って一緒に住むための備えができることです。皆さ んから,神は実際に生きておられるという知識,イエス・キリストが肉における神 の現れであるという確信を取ったら,文字どおりに死者の中からの復活があると いう確信を皆さんから取ったら,皆さんは世界中至る所にいる御父の子供たちと 同じ状態になります。そうなったら,皆さんに尋ねますが,皆さんにどのような慰 めが残るでしょうか。これらが基本的な真理です。26

 わたしの愛する人々は,この地上よりも向こう側に多くいます。やがては自然の 成り行きで,わたしにもこの世を去るようにとのお呼びがかかります。わたしはそ の時を心配と不安ではなく,希望と確信を抱いて待っています。その変化が起こ ると,わたしたちが現世では知り得ない大きな幸福と祝福を得ることができると いう希望と確信です。27

 死は永遠を通じて神の子供たちがぜひとも踏まなければならない段階の一つ にすぎず,神の計画によって定められたものであるということをはっきりと理解す ると,死のとげはなくなり,永遠の命という現実を直視することができます。これ までに多くの家族が召され,一時的ではありますが,愛する人々に別れを告げま した。そのような別れがあったとき,その出来事だけに目を向ければ,心はかき 乱され,わたしたちの生活に大きな悲しみが訪れます。しかし,わたしたちの霊 的な目が開いて,見ることができるなら,未来への展望のゆえに,必ずや慰めを 得ることができるでしょう。主はわたしたちを希望のないままにほうっておかれま せんでした。それどころか,この現世にいる間に主の助言と勧告を受け入れるこ とを条件として,わたしたちに永遠の幸福に関するあらゆる確信を与えてください ました。

 これはたわいのない夢などではありません。これらのことは事実です。イエ ス・キリスト教会の会員である皆さんにとって,この話は簡潔であり,かつ真実な のです。天の御父がわたしたちの手の届くところに置いてくださった神聖な聖典 があり,その聖典は,わたしたちが永遠の存在であることを教えてくれています。

……主はわたしたちに非常に分かりやすいこの教えを与えてくださいました。悲 しむ者が慰められるように,またわたしたちがこの世にいる目的を自分で理解で きるように,主がわたしたちに与えてくださった知識について,わたしは心の底か ら主に感謝しています。この世を去った人々がわたしたちに語りかけることがで きるとしたら,こう言うでしょう。「前進しなさい,前進しなさい。わたしたちに家 族とともに永遠の幸福を味わう機会を与えてくれる目標を目指して。」皆さんが行

第 7 章

を手に入れ損なうことは決してありません。それどころか,虫が食い,さびがつく ことのない,また盗人らが押し入って盗み出すことのない天にいつも宝を蓄えるこ とになるでしょう〔マタイ6:19 -20 参照〕。

 わたしは皆さんに証を残します。わたしは,わたしたちが永遠の世に生きてい ること,また死による一時的な別れは……永遠の成長の道を進む行程の一つに 過ぎず,わたしたちが忠実であれば,最終的には幸福になれるということを知っ ています28〔78 ページの提案 6 参照〕。

研究とレッスンのための提案

 この章を研究する際,またはレッスンの準備をする際に,以下の項目について深 く考える。そのほかの提案については, v - vii ページを参照する。

1. 「ジョージ・アルバート・スミスの生涯から」(67- 69 ページ)を読み,

愛する人に先立たれた人を慰めようとしたときのことについて考えてくだ さい。スミス大管長に慰めをもたらしたのは何だったでしょうか。

2. スミス大管長は「現世は永遠の一部にすぎない」(70 ページ)と教えて います。これはあなたにとってどのような意味があるでしょうか。この原 則を理解することで,わたしたちの行う選択はどのような影響を受けるで しょうか。

3. 70 ページから始まる項を研究してください。この項の教えは,人生の目 的に関する世の人々の教えとどのように違うでしょうか。わたしたちは現 世にいる間に様々な経験をしますが,「神の属性にあずか〔る〕」ために 役立つ経験としてどのようなものがあるでしょうか。

4. 71 ページから始まる項,特にこの項の最後の 4 つの段落を復習してくだ さい。この世的なものを求めて努力することは,なぜ「すぐに消えてなく なる泡をつか〔む〕」ようなものなのでしょうか。

5. 74 ページで,スミス大管長は,教義と聖約 88 章の復活に関する教えに 言及しています。この章の 14 -17 節および 28 - 33 節から復活につい て何を学べるでしょうか。どうすれば復活について子供たちに効果的に 教えることができるでしょうか。その方法を幾つか挙げてください。

第 7 章

6. 74 ページから始まる項を読んでください。この項で教えられている原則 について証を持つことで,どのような人生の試練に耐えやすくなるでしょ うか。それを幾つか挙げてください。

関連聖句― 1コリント15:12 -26 ,35 - 42 ,53 - 58;2 ニーファイ 9:6

-13;アルマ 12:24;28:12;教義と聖約 93:19 -20,29 - 34;130:18 - 19;アブラハム 3:24 -26

教える際のヒント―「参加者に,興味がある項を選んで黙読するように言う。

同じ項を選んだ者同士で 2 ,3 人のグループを作り,学んだことを話し合うように 勧める。」(本書の vii ページから引用)

1. Conference Report ,1944 年 10 月,94 2. Deseret News, 1932 年 2 月 13 日付,教

会欄,5 ,7

3. “ Mormon View of Life ’s Mission, ” Deseret Evening News ,1908 年 6 月

27 日付,教会欄,2

4. Conference Report ,1905 年 4 月,62 5. Conference Report ,1923 年 10 月,70

- 71

6. Conference Report ,1905 年 4 月,59 7. Conference Report ,1906 年 10 月,48 8. Conference Report ,1926 年 10 月,

102

9. “Mormon View of Life’s Mission,” 2 10. Conference Report ,1905 年 4 月,

63

11. Conference Report ,1909 年 10 月,

78

12. Conference Report ,1932 年 4 月,

44

13. Conference Report ,1906 年 10 月,

50

14. Conference Report ,1923 年 10 月,

70

15. “ Mormon View of Life ’s Mission, ” 2

16. Deseret News , 19 45 年 5 月 26 日

付,教会欄,6

17. Conference Report ,1948 年 4 月,

163

18. “ President Smit h S ends Greet-ings,” Deseret News , 1950 年 12 月

27 日付,教会欄,3

19. “ Mormon View of Life ’s Mission, ” 2

20. Conference Report ,1905 年 4 月,

60

21. Conference Report ,1939 年 4 月,

122 -123

22. Conference Report ,1950 年 4 月,

187-188

23. Conference Report ,1939 年 4 月,

121

24. Conference Report ,1921 年 10 月,

41

25. Conference Report ,1923 年 10 月,

71

26. Conference Report ,1921 年 10 月,

39

27. Deseret News ,1945 年 5 月 26 日 付,教会欄,4

28. “ S o me T houg ht s o n Wa r, a nd Sorrow, and Peace, ” Improvement Era , 1945 年 9 月号,501

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