系図協会は長年にわたって〔家族歴史の〕情報を収集し,またほかの人々は 長年にわたって主の宮に参入し,亡くなった人々のためにバプテスマを受け,夫と 妻,そして子供を互いに結び固め,天の御父の指示に従って本来あるべき姿に家 族を一つに結んできました。わたしたちはそれぞれ次のように自問してみるとよ
第 8 章
いでしょう。「わたしはそれに関して何をしているだろうか。自分の役割を果たし ているだろうか」と。天の御父はジョセフ・スミスを通して民に,死者のための業 を行わなければ自分の祝福を失い,断ち切られることになると告げられました。
また,預言者が最後の最後に行おうとしたことの一つは,人々が死者のための業 を執行できる神殿を完成することでした。それほどこの業は大切なのです。だ れかが行わなければならないのです。11
わたしは二人の兄弟の話を思い出します。彼らはユタ州北部のある町に住んで いました。年上の兄弟ヘンリーは,銀行家で商人,そして豊かな資産を持ってい ました。もう一人の兄弟ジョージは,農夫で,必要以上のものはあまり持っていま せんでしたが,死者のために神殿の業を行いたいという望みを持っていました。
彼は系図を調べ,神殿に参入し,この世を去った人々のために働きました。
ある日のこと,ジョージはヘンリーにこう言いました。「神殿に行ってこの業を 助けるべきだと思うよ。」
「永遠の結婚ができる場所は世界にごくわずか しかありません。それが神の神殿です。」
第 8 章
しかし,ヘンリーはこう答えました。「そんなことをする時間なんてないよ。仕 事の処理に自分の時間が全部必要なんだ。」……
それから 1 年ほどたって,ヘンリーはジョージの家を訪問し,こう言いました。
「ジョージ,夢を見て,それが気になっているんだ。どういう意味だか教えてくれ ないか。」
ジョージは聞き返しました。「どんな夢を見たんだい,ヘンリー。」
ヘンリーは次のように語りました。「君とぼくがこの世を去って幕の向こう側に いる夢を見たんだ。二人で進んで行くと,美しい町にたどり着いた。あちらこち らにたくさんの人々が群れを成して集まっていて,行く先々で,彼らは君と握手を し,君の肩に手を回して,君に感謝し,君に会えてほんとうに感謝していると言う んだ。でもね」とヘンリーは話を続けました。「ぼくには少しも注意を払ってくれ なかった。無愛想なんだよ。どういうことなんだろう。」
ジョージはこう尋ねました。「ぼくらが幕の向こう側にいると思ったのかい。」
「そうだよ。」
「それってぼくがこれまで君に話してきたことだよ。ぼくはこれまで,そこにいる 人たちのために君に働いてもらおうとしてきた。ぼくはたくさんの人たちのために 働いてきたけれど,まだやるべきことがたくさん残っている。……君もすぐこの 業に取りかかった方がいいよ。彼らのためにこの業を行わず自分の役割を果た さなかったら,そこに行ったときどういうことになるのか,味わってきたんだから ね。」〔91 ページの提案 3 参照〕
わたしは何度も何度もこの二人の兄弟の話について考えてきました。人生がど れほど厳粛で神聖なものかを理解していない人が大勢います。永遠の結婚がど れほど神聖なものかも理解していません。系図にまったく興味のない人もいます。
そのような人々は自分の先祖に関心がまったくないのです。少なくとも,彼らの行 動様式からそのように判断できるでしょう。神殿に参入して死者のために働かな いからです。……
……自分自身の祝福のために主の宮に行ったら,次は自分の先祖に対する責 任について考えましょう。向こう側に行ったときに,皆さんはどのように迎えられ るでしょうか。自分の方に手が差し伸べられ,永遠にわたって感謝されるでしょ うか。それとも,あの兄弟のように,現世にいる間,利己的で自分の問題にばか りかまけ,自分では何もできない人々を助けずにそのままにしておくのでしょうか。12
第 8 章
御存じのように,わたしたちは皆,この偉大な業によって一つに結ばれます。こ の業は,御父の神殿で行われており,そこで以前には結び合わされなかった家族 が,聖なる神権の力によって一つに結び合わされるのです。主はその息子,娘が 皆,この地上においてだけでなく,永遠にわたって祝福を享受する機会があるよ うに計画されました。
来る日も来る日も神殿に参入し,幕の向こう側に行った人々のために儀式を行 う献身的で忠実な人々のことを考えてください。そしてこのことを知っておいてく ださい。幕の向こう側にいる人々もわたしたちのことを気にかけています。彼ら はわたしたちのため,またわたしたちの成功のために祈っています。彼らなりに,
子孫のため,地上に住んでいる子孫のために,嘆願しているのです。13
「来る日も来る日も神殿に参入し,幕の向こう側に行った人々のため に儀式を行う献身的で忠実な人々のことを考えてください。」
第 8 章