末日聖徒の皆さんに申し上げます。救い主が神の御子であられることについ て,全世界でわたしたちのようにすべての情報を持っている民はほかにいません。
ですから,わたしたちが主を信じないならば,その情報をまったく持たない人たち よりももっと重い罪の宣告を受けることになるでしょう。したがって,わたしたち は何のためらいもなく,これらのことを信じていると世界に向かって言うことがで きるのです。……
皆さんの生活には,幸いにも,この特権とこの祝福があります。わたしは皆さ んの兄弟としてぜひともお願いします。皆さんの中でも最も小さな者の一人として お願いします。ろうそくを升の下に置かないでください。神から授かった知識を 周りの人々に隠さないでください。
イエス・キリストの福音を押し付けるのは考えものですが,隠すような愚かなこ とはしないでください。福音は日の栄えの王国に救われるための唯一の神の力 だからです。19
この世で最も幸せな男性と女性,それはイエス・キリストの福音の教えに従っ て生活する人々です。永遠の命を確信している人々です。人生の目的を理解して いる人々です。……わたしはこれまでにこのメッセージを携えて世界の方々を旅し ましたが,イエス・キリストの福音によって人々の人生が完全な変化を遂げた様子 を見るときに,わたしの霊は喜びに満ち,わたしの目は涙でかすみました。わたし はこれまでに落胆している人,暗くら闇やみの中にいる人,自らの存在目的に疑いを抱い ている人を見てきました。そのような人々も,イエス・キリストの福音の輝かしい 真理を学ぶことで変わりました。幸福になり,満足し,不満が消え,さらにはイエ ス・キリストがこの地上に住み,ガリラヤを旅したときに宣べ伝えられた福音を熱 心に信じ,教えるようになりました。
兄弟姉妹の皆さん,世の人々はそのことを理解していません。わたしたちの使 命は,彼らがそのことを理解できるように助けることです。うぬぼれやおごる気 持ちからではなく,万人への慈愛,愛にあふれた優しさをもって,このメッセージ を広めるのです。……
皆さんの中で最も小さな者の一人として,わたしは人生で得た確信のゆえに,
心の底から主に感謝します。……とりわけ,わたしの心の中で熱く燃える知識を 下さった主に感謝しています。わたしは天の御父が生きておられることを知って
第 3 章
います。イエス・キリストが人類の救い主であられ,主イエス・キリストの御名に よるほかに男女が昇栄できる名は天下にないことを知っています。主がこの末日 に地上に来られたこと,真理を探し求めていた一介の少年に神聖な権能を授け られたこと,その結果として,わたしたちが属している教会が組織されたこと,そ して教会には信じるすべての者を救う神の力があることをはっきりと知っていま す。20
わたしたちが主の大義にふさわしい模範者として生活できるようにと祈ります。
わたしたちが文字どおり主イエス・キリストを信じる者であることを,わたしたち の生活を通して示すことができるように祈ります21 〔31 ページの提案 5 参照〕。
研究とレッスンのための提案
この章を研究する際,またはレッスンの準備をする際に,以下の項目について深 く考える。そのほかの提案については,v - vii ページを参照する。
1. 21 ページの話を読んでください。末日聖徒はイエス・キリストを信じて いないと言う人がいたら,あなたはどう対処するでしょうか。
2 . スミス大管長は次のように教えています。「わたしたちはナザレのイエス が地上に生きておられたことを信じているだけでなく,この御方が……
今もなお生きておられることを信じています。」 (23 ページ)どのような理 由で末日聖徒は,イエス・キリストが今こんにち日もなお生きておられることを信 じているのでしょうか。あなたはどのような理由でこのことを信じている でしょうか。
3 . 24 -25 ページを簡単に復習してください。イエス・キリストが神の御 子であられるというあなたの証を強めてくれた聖文の物語や聖句には,
どのようなものがあるでしょうか。 1 ニーファイ 10:17 を読み,どうす れば救い主の使命に関する理解を深めることができるかを考えてくださ い。
4 . 28 ページを読み,福音の原則と儀式に従うことで,イエス・キリストにつ いての証がどのように強まったかを考えてください。親は子供が証を得 るよう助けるために何ができるでしょうか。
第 3 章
5 . 29 - 30 のスミス大管長の証を読んで,どのような考え,あるいは気持ち を抱きますか。イエス・キリストの福音のおかげで人々の生活が変わる のを見たときのことについて考えてください。福音によってあなたの生活 はどのように変わったでしょうか。
関連聖句―マタイ 16:15 -17;17:1- 5;2 ニーファイ 25:26;アルマ 5:
45 - 48;教義と聖約 76:22 -24;110:1- 4
教える際のヒント―「あまりにも多くのことを詰め込もうとする誘惑〔を避けて ください〕。……わたしたちは人々に,教材それ自体を教えているわけではない ということ,……今まで見てきたレッスンの手引きには,割り当て時間内ではとう てい取り扱うことができない量の内容が含まれているということです。」(ジェフ リー・R・ホランド「教会で教え,学ぶ」『リアホナ』2007 年 6 月号,59)
注
1. Deseret News , 1924 年 12 月 27 日 付,教 会 欄,6 。Sharing the Gospel with Others, プレストン・ニブレー選
(1948 年),201- 202 も参照
2. “ Testimony of Elder George Albert Smith,” Liahona: The Elders’ Jour-nal, 1915 年 2 月 2 日付,502
3. ロバート・L・シンプソン,The Powers and Responsibilities of the Priest-hood, Brigham Young University
Speeches of the Year( 1964 年 3 月 31 日),8
4. Deseret News, 1924 年 12 月 27 日 付,
教会欄,6
5. Deseret News, 1927 年 1 月 15 日付,教 会欄,8
6. In Conference Report, Oct. 1921, 39 7. Conference Report ,1918 年 4 月,39 8. Conference Report ,1904 年 4 月,63 9. Deseret News,1924 年 12 月 27 日付,教
会欄,6
10. Conference Report ,1950 年 10 月,
156
11. Conference Report ,1939 年 4 月,
120 -121
12. Conference Report ,1905 年 4 月,
61
13. Conference Report ,1939 年 4 月,
121-122
14. Conference Report ,1905 年 4 月,
61- 62
15. D e s eret News , 19 2 7 年 1 月 15 日 付,教会欄,8
16. Deseret News, 192 4 年 12 月 27 日 付,教会欄,6
17. Sharing the Gospel with Others, 206;1945 年 11 月 4 日,ワ シ ン ト ン D.C.で行われた説教
18. Deseret News, 1924 年 12 月 27 日 付,教会欄,6
19. S h a r i ng t he G o sp el w it h O t h -ers, 211,214;1945 年 11 月 4 日,ワシ ントン D.C.で行われた説教
20. Conference Report ,1927 年 10 月,
48-50
21. Deseret News , 19 0 7 年 1 月 12 日 付,31
1905年12月23日,ジョージ・アルバート・スミスはほかの教会指導者とともに 預言者ジョセフ・スミスの生誕の地で行われた記念碑の奉献に参加した。
第 4 章