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臨床工学科 青島由記江、富田 淳哉、中村 光宏、山村 明弘 柳田  仁、三輪賢太郎、鈴木 隆介、中村 直樹

ドキュメント内 09-1 (ページ 77-80)

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県西部浜松医療センター学術誌 第 3 巻 第1号(2009)

あった。一方、閉塞圧値比較では、シリンジポンプ の経過年数が長くなるにつれて閉塞警報が出現する 圧力値が若干高くなる傾向が見られたが、すべて正 常範囲内(500±100mmHg)であった。また、流量 比較では、Ⅰ群は10.05ml±0.09、Ⅱ群は10.09ml±

0.21となり、両群に有意差は認めなかった。(図 3 ) 閉塞圧値比較では、Ⅰ群は514.8mmHg±26.0、Ⅱ群 は572.1mmHg±25.8となり、両群に有意差は認めな かった(図 4 )。

図3 経過年数 8 年未満と 8 年以上での流量比較

   P<0.05

図4 経過年数 8 年未満と 8 年以上での閉塞圧値比較

   P<0.05

考 察

 今回の検討により、経過年数が長いシリンジポン プであっても、流量精度や閉塞圧値に問題がなく、

経過年数が短い機器と比べても精度に有意差はない ことがわかった。閉塞圧値は経過年数が長くなるに つれて高くなる傾向がみられ、これは抵抗値の変化 が考えられる。しかし、閉塞圧の許容範囲はJIS規格

により製造業者の示す精度を維持または、上回るこ ととされており、大内ら2 )の報告を参考に我々は 800mmHg程度まで許容範囲と考える。この結果よ り耐用年数を超えての使用も可能であることが示唆 された。定期点検を臨床工学技士が実施する最大の 目的は、経年劣化による性能低下を事前に発見し、

常に精度の高い安全な機器を提供するためである。

今回の検討では、シリンジポンプの精度のみについ て検討を行ったが、実際に機器の更新や廃棄計画で は、機器の稼働率や修理、点検履歴及び病棟からの 不具合報告件数等も考慮していく必要がある。昨今 の厳しい病院経営状況により、機器の更新を行うこ とが難しい現状があるが、点検をしっかりと行うこ とで信頼性の高い機器を提供していくことが大切で ある。

 また、耐用年数を延長しての使用が可能となれば コスト削減にもつながると考える。森田ら3)の報告 にもあるように、院内でできる限りの部品交換や調 整を行うことで修理費がかからず部品代のみに抑え ることが可能となる。しかし、耐用年数ごとに機器 を更新すれば、更新台数×納入金額だけのコストが 発生してしまう。経過年数による機器の定期的な更 新は困難であり4)、定期点検を確実に行っていくこ とが安全かつ経済的に信頼性の高い機器運用につな がっていくと考える。今後は、経過年数と修理費や 病棟からの不具合報告数の検討を行い、計画的な機 器の更新を行うことが必要だと考える。

結 語

 本検討より、経過年数が長いシリンジポンプでも 流量精度、閉塞圧値に異常は見られなかった。メー カー提示の耐用年数を超えての使用も定期点検を確 実に行うことで充分可能であると考える。

文 献

1 )新 秀直:臨床工学技士による医療機器保守管 理業務の可能性.日本臨床工学技士会会誌,

34;33-36, 2008.

2 )大内 徳子、篠原智誉、仲田昌司、ほか:輸液 ポンプ点検の見直し−Infutest2000導入・経験

−.日本臨床工学技士会会誌、31;122-124,

2007.

3 )森田 拓、出口優希、小林力、ほか:医療機器 管理における臨床工学技士の役割 ―保守管理 部門の経済的評価―.日本臨床工学技士会会 誌、34;190-192, 2008.

4 )東篠 圭一:医療機器の保守と耐用期間.日本 臨床工学技士会会誌、28;59-61, 2006.

(本検討は、第19回日本臨床工学会にて発表済み)

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県西部浜松医療センター学術誌 第 3 巻 第1号(2009)

はじめに

 医療費抑制のために入院期間の短縮の傾向が強 まっている現在、医療サービスの提供は入院してい る期間だけではなく外来や在宅へと移行している。

このサービスを移行する際に継続される看護につい て、看護師は退院時看護要約(以下、「看護サマ リー」と記す)を用い、継続看護をより効率的に行 うために情報の受け渡しを行っている。

 本来、看護サマリーが果たす役割とは、看護の

「継続」と「評価」という2点があげられている1) しかし、これまでの研究から、情報利用を阻害する 送り手と受け手の必要情報の認識のずれや、情報精 度のばらつきの可能性の問題2)が指摘されてきた。

 病棟の看護師として勤務する私も、長年、退院す るプライマリ患者のために看護サマリーを記載して きた。しかし、これまで書いてきた看護サマリー が、継続看護に本当に役立っているのか、外来では どのような内容の情報を必要としているのか疑問を もっていた。

 そこで今回、消化器疾患患者の外来に送る看護サ マリーに着目し、病棟看護師が記載している看護サ マリーの内容について分析し、各項目にどのような 情報が記載されているのかを明らかにし、外来看護 への継続に役立つ看護サマリーの記載について検討 したのでここに報告する。

*看護サマリーの活用

 看護サマリーは当院の記録委員によって作成され た規格を利用している。看護師はプライマリ患者が 退院した際に、看護サマリーを書き、病棟の看護長 の承認を得て外来看護師に送られている。

入院治療から外来治療に移行する際の

看護サマリーの記述内容  

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