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腐2◎

ドキュメント内 栽培漁業技術開発研究 第3巻第1号 (ページ 126-129)

数10

(%)

  20 水

温10

(℃)

腐2◎

敗 数

訴10

(%)

20 40 60 80日

20   40     60

経  過  日  数

80Eヨ

 (2)種子とその発芽  アマモの雌花は受精後,柱頭先端の二又枝が枯れ落ち,胚珠が大きく 生長:して,子房内に種子ができる。種子ははじめ細長いが,成熟するにつれて太くなり,直径約 2醗薪呈度,長さ面m前後の俵型となる。その外皮は,はじめ白色で軟かく平滑であるが,成熟する につれて緑色一黄色一黒褐色と変化し,かっ硬くなり,表面に12〜13条の凸四が現われる(図5

−2)。そして充分に成熟すると子房が裂けて,種子は海中に飛び出る。種子は海底に沈むが,放 出直後には海表面に浮いてし・るものも見られる。

 海底に沈んだ種子は野外では12月宋〜翌年4月に発芽するといわれているが,実験室内で1ま10 月上〜中旬頃から発芽をみることができる。野外において発芽を押える条件が何んであるかは今 後の研究課題である。

 種子が発芽する際には,先づ種子の外皮の頂部に縦の割れ目が生じ,そこから幼芽鞘の先端が 突出して伸長し(図5−3),その後に胚乳が出る(図5−4)。

 幼芽鞘は速かに成長し,白色で長さ30〜5伽m位になる。その間に幼芽鞘の下部近くの子葉原基 も成長し始め、はじめ白色であるが,淡黄色から緑色となり,細長い一枚の子葉となる。子葉生 育のある時期にその基部に2本のヒゲ根が形成される。幼芽鞘は子葉の生長にともなって枯れお

ちる。

図5 アマモの種子と発芽

1

2

3

4

1:採取したアマモの種子 2:アマモの成熟種子(×10)

3:発芽直後の種子(幼芽鞘の先端が突出) 4:胚乳が 外皮の外に出た発芽種子(発芽2臼昌,幼芽鞘が伸長)

 (3)種子の発芽・生長と外囲条件  アマモ種子の発芽と生長に及ぼす水温および海水の塩分 濃度の影響を調べるため次の実験を行なった。

 1)塩分濃度  塩素量(c4編)の異なる4段階(17.05,11.13,8.55および淫.06)の海水を礪い て,水温18〜21℃および12℃のばあいについて発芽と幼体の生長に及ぼす影響を調べた(10月5

日〜10月19日)。実験の結果は表2および3に取まとめて示した。

 実験の期間が14日であるが,表2でみられるように,水温18〜21℃あるいは12℃のばあい,い つれも低塩分濃度(5%以一ド)で発芽率が高い。ただし,このばあい実験期間が短かすぎたと考 えられ,より長期間に渡って行えば,あるいは総べての塩分濃度階級で発芽がみられたかも知れ ない。この点を勘案すると塩分濃度が高くなるほど発芽により長時間を要すると言うことができ よう。いつれにしてもアマモ種子の発芽には塩分濃度が強く影響する。

 他方,発芽後の幼体の生長を幼芽鞘および子葉長(狙温)についてみると(表3),最も良いばあ

一130一

表2 種子の発芽=率と海水塩分濃度との関係

l      i        発   芽   率    (%)

i・)1・・卿 i(1・月・・)   3q1◎月8日)

  8

i1G月13日)1

 10 1 14     …(10月15日)i( 10月19霞)     i

60 }8◎ 180 i 802◎12・ i3・ i 3・ _  1   _   i      i・1。i1◎i15 i 13

     8。55

P2

@   11.13

…鰯i20!6018。 i 80 i 8◎

@       ・ … ・1 ・

・・

c・一 ・・1・・1・◎       i

o l 20

17.06 0 0 0 G §

表3 発芽幼体の生長:と海水塩分濃度との関係

    …

\ 幼芽鞘及び子葉長(蹴)

(℃) 塩分  臼数 ic6%)

(   σ

P0離3日):(幽)i(1。月1、,)i(幽)i(、G躍,日)       1       L

1

4.06

4(o) 一  18(o) 23(18)1

23(28)

8.55 ・(・) _ }1壌(。)…・3(17)i 23(27)i 18−21

1L13

P7.06

・(・) 一i・4(・)い・(18)i      …4(0) 一 … 7(G)110(G)

嗅。(40);

P0(10)

  ◎  ai6 {gi(11月正5日)〈11月17EDI(圭圭月21臼)}(11月譲縫匿ヨ)

  11P(11月26澱)

  15日 i11月3◎日 農.06 隻1(0)2⑪(0) 奄Q6(21月駐6(26) 23(30) 25(認)

8.55 11(0)i 26(0)・34(21)i鍍(26) 34(31) 3婆(33)

10−16

I    i    l

11.13

P7.06

嶽劉器畷1刻lll留

29(26)P5(1姦)   3◎(33)c 15(14)

( )内は子葉長

いは。68.55および11.13偏の両階級であり,これより低い4.06漏ではやや劣り,より高い/7.06編 のばあいは著しく劣る。つまり,幼芽の生喪には発芽のばあいよりも高塩分濃度が適当であるが i7漏程度では生長抑制が見られると言えよう。なお,このばあい,水温18〜21℃と10〜16。Cを比 較すると,後者即ち水温の低い方が生長が良いようである。

 新崎によると,好適塩分濃度は。413〜17%とやや低い値で,かっ高塩分濃度側では著しい戒長 掬制がみられるというが,筆者等の実験結果とは多少の樹違がある。

 ii)水温  塩分濃度(cの4.06%の海水を使卜して,水温の異なる6階級(8,12,18,24,

30および35℃)の実験区を設けて種子の発芽および穿下(幼芽鞘と子葉長,鋼の生長を講べた。

その結果は表4に示すとおりである。

 表4でみられるように,発芽率は水温12〜30℃では大差なく5B臣にすべてが発芽したが,8

℃では遅れて12Ei問を要した。他方,24〜35℃では1週間前後経過して微生物の著生がみられ,

その後は生長せず腐敗した。幼芽鞘と子葉の生長は水温8〜18℃では矧ヨ目までいつれも頗調に

表4 種子の発芽,.幼体の成長と水温との関係

発   芽 率 (% ) 水温

i℃)

賑数 i

  i

i10月27日)

1  3

i1◎月29ヨ)

  5

i10月31日)

  6

i11月旧)

 12

i11月7日)

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