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渇、7穂

ドキュメント内 栽培漁業技術開発研究 第3巻第1号 (ページ 30-36)

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oマコガレイ Xイシガレイ

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 (2>再捕結果からみた移動状況

 (i)イシガレイ  夏季大海湾内で放流した魚は33.8%の再捕率であったが,ほとんどが湾内 で再捕され,また湾口部で放流したものも湾内で再捕されている。イシガレイは夏季には湾内に 停滞し,大きな移動はしないものと推定される。また秋穂湾,竹島附近で放流したものも,再捕

率は悪かったが,放流地点の周辺で再捕され,あまり大きな移動はみられなかった。

 昭和荏7年12月25日に放流した魚は,放流後18臼目に約娼kmはなれた光市沿岸で圭尾再捕され,

以後6月5日までにエ8尾が開門されている。そのうち9尾が20k搬以上離れた場所で再捕された。

そのほか昭和48年1月26霞および3月3白に秋穂湾内から放流した魚が,前者では放流後91日圏 の4月26日に約50km離れた光市沿岸で1尾,後者では放流字数5尾のうち1尾が128日國(7月

98)に下関市長府沿岸(約45km)で再捕された。このように冬期聞には各方面へ分散移動する ことが推定される。一方,昭和48年5月29日に秋穂湾奥部で放流した魚は,約6k憩離れた湾口部 で2尾下端されただけで,13尾(脚下されたものの約87%)は放流後50日経過した7眉17日現在 でも湾内で再解きれており,この頃から湾内(沿岸部)に定着し,大きな移動はしないようにな

ると思われる。

 以上のことから,イシガレイは12月〜3月には各方向に大きな移動を行ない,かなり広い範囲 に分布しているが,4・5月頃から接岸し,湾内あるいは沿岸部に定着し,更に夏季には大きな 移動は行なわず秋まで同一場所に停滞して,その後次第に沖合へ移動するものと思われる。イシ

ガレイ移動については,福岡県豊前水試1)でも漁獲状況から岡様のことを推定している。

 (ii)マコガレイ  夏季放流した魚は放流罪数が少なく,再捕率も不良であったが,あまり大 きな移動はせず,湾内・湾外いずれで放流された魚も(第2回・第4圃)湾外の供試魚が漁獲さ れた地点附近(水深10m前後)で再捕された。夏期にはイシガレイにくらべ比較的沖合に棲怠・

 カ定着しているものと思われる。

 9月下旬から建網操業区域が湾内に移るので,マコガレイの主群は湾内に入ってくるものと思 われるが,秋季の放流を実施しなかったので,標識放流からの移動は把握できなかった。冬季か ら春季にかけて,秋穂湾岸で放流したものはいずれも湾外に移動しており,約12k擶離れた宇部市 白土沖および,約10k搬はなれた東岐波沿岸,竹島沖,野江湾沖等で再捕された。これらの移動距 離は大分県浅海三脚2),福岡県豊前水引D,岡山水牛ρ)等の標識放流結果よりは小さかったが,

やや分散する傾向が認められた。

 以上のことから,マコガレイは冬季(12〜3月)には,各方面へ分散し,広い範囲に分布して いるが,移動の規模はイシガレイに較べて遙かに小さいようである。5月頃からは沖合へ移動し

(集まり),夏季には比較的沖合(水深10m程度以深)に定着して,イシガレイのように接岸する ことはないと思われる。

 (3)再捕までの経過日数と再捕丁数  放流回別に経過日数,10日間隔に区分してその間の再 芳志数を表2に示した。

 再管掌の悪かった第2〜4回を除き,第1回露(昭和47年7月7日〉と第8回欝(昭和48年5 月29日)に放流された魚は短期間内に再捕されたものが多く,第1回では10日以内に総再捕門下 の30%,30日以内に76%,第8回では10B以内に57%,30日以内に83%が再捕されている。

 12〜3月に放流したもの(第5〜7回放流)は,7月・5月放流群のように放流後短期聞内に まとまって再捕されることはなく,長期間にわたって再捕された。即ち,昭和47年鴛月25日に放 流された魚は48年6月末までに19尾(放流下馬の22.4%)が再開されているが,そのうち30日以 内に再捕されたものは3尾(再下尾数の16%),60B以内が9尾(47%)で,60〜180臼に10尾

(53%)が再捕された。

 このように放流時期によって,放流してから再捕されるまでの期間が冬季と春〜夏季で差がみ られた。魚群の移動が小さい時期には,放流場所付近で短期聞内に再捕されるが,移動の大きい 時期には分散するので短期間内にまとまって再捕される機会が少なく,結局長期闇にわたって各 地で勢州されることになるのであろう。

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表2 放流B別・経過日数毎の再捕状況

     放流日

o過

  1 S7。7.7

  2

S7.7.2◎

  3 S7.8.5

  嘆

S7,8ほ9   5

S7.董2.鋳

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S8.L26   7 S&3.3

  8 S8,5.29

1G日以内 66 19 10 1◎ 2 7 1 17

    20E{11〜 以内

18 13 1 3 1

21〜 30 43 31

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41〜 50

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2 1 2 1

51〜 60

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1   … 2 1 1 4

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71〜 80 3

2… 、 i ili i i

81〜 90 7

31  1  i 1 i113…

91〜100

4 1

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101〜110

111〜120

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141〜150

2 1 1 1  …

151〜160

4 3.

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161〜170

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171〜圭80i 1

i 1

181〜190

1 1

計 196 83 3 11 11 19   露6 13   30  (4)標識表について  表1にみられるように第2〜4園の放流については、再捕手が2〜6

%と非常に低かった。ほぼ同期の時第1回(昭和娃7年7月7臼)放流については、再捕率が非常 に高く(33.8%)また、魚群の移動分散する時期の第5〜8圏放流についても再十七は20%程度を 示している。この点は標識あるいはその装着方法に何か問題があったように考えられる。問題と

して考えられる点は飽の回には赤および黄色のピーターセン型を使用したのに対し、上記3回の 放流にはタッグガン式を使用したことである。タッグピンには赤色を使用したが、これは次第に 色があせ,他方ではよごれが付着して褐色をおびてくるばかりでなく,比較的小型であったので見 落しやすい。タッグガン方式の魚体に与える損傷、これから生ずる標識の脱落も問題となるが、

いずれにしてもカレイの標識としてはタッグガン式のものより、ピーターセン型の:方が適当のよ うに思われる。

   4 要   約

 (1>昭和47年7月7日〜昭和48年5月29臼の期問に夏季4回、冬季3圓、春季1回、合計8圏 にわたってイシガレイおよびマコガレイの成魚についての標識放流を行なった。

 (2)夏季にはイシガレイ、マコガレイとも大きな移動はみられず,マコガレイは湾外へ移動し てイシガレイにくらべやや沖合に棲息し、イシガレイ1ま湾内あるいは沿岸部に定着していると考 えられる。

 〔3)冬季にぱイシガレイ、マコガレイとも活発な移動を行なう。イシガレイの方がはるかに移 動範囲が広く、豊前海区、伊予灘,広島湾沿岸へ移動した個体があり,最高直線距離で約11Gkm 移動した個体があった。他方マコガレイ・での移動範囲は放流地点から15k羅以内にとどまった。

 繊 イシガレイの大きな移動は産卵前後から3月中旬頃までの問に行なわれると椎察される。

 (5>5肩の放流については、マコガレイは沖合へ、イシガレイは沿岸部(湾内)へ移動した。

 16}移動分散する時期(冬季)には、放流してから再捕されるまでの期間が長期にわたり再捕 率も低い結果となるが、定着時期(夏季)には短期間内にまとまって再捕され、標識方法にもよ るが,再捕率は比較的高い。

 (7}標識としてはタッグガンよりもピーターセン型のものが適当のようである。

 文   献

1)福岡県豊:薦水産試験場(1973) 昭和47年度魚類放流技術開発調査事業報告書

2)大分県浅海漁業試験場(4973) 昭和47年度瀬戸内海栽培漁業事業魚類放流技術開発調査 報告書一カレイ

3)岡山県水産試験場(1973) 瀬戸内海栽培漁業事業魚類放流技術開発調査事業昭和47年度 経過報告(マコガレイ・ガザミ),4〜48

一31_

栽葺}手支石汗, 3(1):31〜・42, 1974

カサゴのコンクリート水槽における 棲み場の選定について

  今 泉 圭之輔

(瀬戸内海栽培漁業協会)

 カサ:ゴSeゐα鉱お。榔mα7糀oγα施srcw.@γ議五./ は北海道以南,わが国の沿岸各地に広 く分布する,いわゆる磯魚あるいは根付き魚である。浅いところのものは体色が暗褐色であるが,

深いところに棲むものは赤みが強い。夜行性で明るい昼間は岩蔭に隠れて警戒心が強いといわれ

ている。

 ここ数年来,カサゴについては「魚類放流技術陶発事業」の蝉象種として大分,宮崎,鹿児隔,

愛媛の各県水干によって関連する諸種の知晃が集積きれつつあるが,その棲み場に関する生態的 知見は充分でない。クロダイ,イシダイ,メジナなどについては既に,大島1γ(1%9),児島2)

(1957),小川ら3)(1966)が魚礁と関連する魚群の行動について実験的研究を行なっている。

また,イセエビおよびアワビについては野中の(1966), 野中,翠川,佐々木5>(1969)および 翠川,野中,宇野6)(1966)などの棲み場の選択に関する実験的研究がある。カサゴを材料とし,

棲み場の選定について実験を行ない,二,三の知見を得たので,ここでは若干の考察を加えてそ の概要を報告する。

  材料と方法

実験は栽培センター上浦事業場の}鳳1斑{眩コンタ1トト水槽(5×2×0.7m) 行なったQ 図1 コンフリー}・水槽

撲水パイプ(φ50鰍)

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  200 ヤ/

@身

500

㎏・loo、留

(単位:㎝)

砿。

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注水

水槽10面を使用したほか,塩ビ水槽(1×1×◎.2m) なども併用した。コンクリート水槽は内 部全面を淡緑色ペンキで,また塩ビ水槽(透明)は外面を臼ペンキで塗装してある。コンクリー ト水槽は,図1に示すように換水装置を付け,流水量は2〜2.5回転/9程度とした。更に観察に 便鵜なようにマジックインキで底面を憩cm区面に区分できるようにした。なお塩ビ水槽を使う実 験は止水で行なった。

 供試魚は,人工飼育の0〜1才魚,釣獲菩養の3〜4才魚および篭で採捕した天然魚(1〜4 才)を用いた。各供試魚の使用頻数と体長は表1に示した。

表1 供試魚

i 体長

    「i㎝)

i使用脚数1

最大降小睡酬

o才魚i    i

1◎6 1   し 8,5i  こ

・訓  … ,.81S、7年

フ化・人工飼育 1才魚

i16・ i16刷

10.0

1      :

13・4 奄答k6年 フ化・人工飼育 皿3〜4才魚

@(推定)

63

20.5;  i 14.0 17.0

S46嫌

並立・1年聞蓄工

匠〜4才魚

i推定)

145

  …Q2.0 &0 圭4。9

S47年

湾内天然魚・篭捕獲

棲み場の模型は図2に示すように,

(1)木箱AおよびB型(両側面に出 入口),(mコンクリートブロック AおよびB型,麗塩ビパイプφ50 およびφ20mm,(W)塩ビプレート組 立て模型などであるが,このほか に自然石を用いた。

 給餌は原則としてi日1贋,16 時頃行なった。使用した餌料は0 才魚ではアユクランブル4号また 成魚ではサバの切身およびサバ,

カニをミンチにしてハマチ用配合 餌料で練ったもので残餌をみなが

ら適量与えた。魚群分布の記録は 肉眼観察により,特に夜間は懐申 電灯を瞬時に照射して,すばやく 観測するようにした。

 実馬貧其月間は日召1和47年9月から12 月である。

〔Dホ 籍

     A型

 ←一35一州

1毛

図2 棲場の模型

   実験結果  蜜験1(予備実験)

 コンクリート水槽の底に何も置

かず,0,1,3〜4才魚を各々

  B型

←一一23一一橘

σ纂位:σ窺)

/iDコンラ弓一ト・プロツク

    A型  ト  39 州

餌王2司

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呂卜6司

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(III}邦嘉ビパイク

5.τ 8.6 5.5

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lV}撫ヒプレート模型

 ll}         (2}        『 〔3}      〔4}       {5,       (6,

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