く。 ヽ
第 4節 算数科におけるア Tギ ュメンテーションの授業モデル
本節 におい ては,儀 田 (2009)に お け るアー ギ ュメンテ ー シ ョンを取 り入れ た授 業 モデル の構 造 につ いて概観 し
,整
理 す る。1,ア ーギュメン トを成立させる学習の仕方
本節では ,ア ーギュ
│メンテーションを成立させる要素として ,以 下の3点 を 中心に考えていきたい。
「ずれ」
…「
何 が背景 とな つて論 点 (テー ゼ
,ア
ンチテ ーゼ)が
生 まれ るか を角牢説 した もの
「異表現」
…
どの よ うな表 現 の工夫 に よつて考 えの妥 当性 を相手 にわか りやす く説 明す るか を解 説 した もの
「一般化 のふ るい」 …
最 終 的 に考 えの一般性 。有効 性 を基 準 に話 し合い を 決 着 させ る
(p.50)
(1)考
えの妥 当性 のアー ギ ュメ ン トに焦 点 を当てた展 開多様 な考 えを どの よ うに収 東 させ るか につ いて
,磯
田(2009)は ,以
下の ように述 べ てい る。
「子 どもの考 えは多様 で ある。 その考 えを事前 に予想 し
,類
型化 し,す べ ての子 どもが参加す る展 開 を工夫す る。 その展 開の様 相 は様 々で あ り
,Pと
ノンPに
よる展 開機 会 は限定 され る。 そ して,
ともす れ ば, この よ うな対話 が な しえ る場面 で は,処
置 に困つた考 えや誤 りと して 無視 し,必
要 な考 えを教 え込 んで しま うケースが少 な くない。」(p.52)(下線筆者)
この よ うに多様 な考 え を出 させ た後
,教
師主導 で収東 させ よ うとす る と,結
局 教 師 が教 えた い こ とを教 え込 んで しま うケー スがあ り,多
様 な考 え を生かす ことがで きない とい う問題 点 を指摘 してい る。
つ ま り
,児
童 に よつて 出 され た多様 な考 え方 は,教
師 の権 威 に よつて収東 さ せ た り,無
視 した りす るので はな く,学
級全 体 に よる合意 形成 を行 つていか なけれ ば
,児
童 は納得 で きない とい うこ とで もあ る。‐68‐
(2)一
般 化のふ るいに よる決着 に焦 点 を当てた展開=般
化 の在 り方 につ いて,儀
田 (2009)は,以
下の よ うに述 べ てい る。「多 くのPと ノシ
Pに
よる対話 は,そ
れ ぞれの考 えの妥 当性 を話題 に す るだ けで議論 が決 着す る。 ところが特 に拡張場 面 では,弁
証法 的 な 対話 を行 う中で,
自分 の考 えの正 しさに こだわ り,相
手 の考 えが受 け 入れ られ な くな る場合や,そ
れ ぞれ の考 えの妥 当性 を話題 にす るだ け では納得 が いか ない場合 が よ くあ る。 その場合 に,「 も しも」,「 だ つ た ら」 とい う反例,仮
に相手 の考 え (結論)が
正 しい と して もそれ を 使 つて推論 す る と何 が起 きるか を示す 「背理法型 」反例,そ
の考 えの 一般性や有効性 を,他
の場合 で成 り立つ か どうか,そ
の考 えを一般化 して もよい か ど うかで吟 味す る 「一般化 のふ るい 」が有動 で あ る。」(pp.52=53)(筆者下線)
したが って
,
自分 の考 えの正 しさに 目を向 けて,そ
の正 当性 を伝 え よ うとす る と自分 の考 えを強化す るこ とにはつ なが るが,対
立す る他者 の納得 を得 る こ と はで きす,話
合 い は平行線 を辿 る。一 方,反
例 を考 え出す こ とや相 手 の立場 に 立 って考 え る とい う 「背理 法型 」反例 を示 そ うとす る こ との重 要 さを指摘 して い る。2.ア ーギュメンテーションを取 り入れた授業モデル
アーギュメンテーシ ョンを取 り入れた算数科における授業モデルは ,儀 田
(2009)に
よると ,以 下のようにモデル化 されている。
「 手 続 きJを 表 翻 す る 。
意 味 と 手 続 き が ず れ る 場 画 (拡張 場 画 な ど)を 『 問 題 提 示 』 と し て 表 す 。
):EE号 の 意 味
■ 共 有 で き る 事 柄 ■
「 ※ 」 で 表 す 。
│●Jで テ ー ゼ の 根 拠 を 表 す 。
「 〇 」で ア ン チ テ ー ゼ の 根 拠 を 表 す 。
0100こ分│ナ Cいて
,
そ の6つ分 だ か
ら ,島
(m)〇 昨 日 学 習 し た よ
うに増 mは 間
違 い な い か ら,
夜
=オ
■│こ・…
る けオ´t選 L」・・
●
鯉 ・ ・ ・
◇昨日の― と mは ,今 日はお
rllになってしまうの
?◇数直線を伸ばしていくと ,鳥 m=鳥 m̲洗 mに なるの
?■ ジ ン テ ー ゼ ■
全体からみると令でも ,長 さは変わらず
3・mと=m.
図
3‑2
ア ー ギ ュ メ ンテ ー シ ョ本節 にお いて明 らか にな った こ とは,
ンの授業モデル,議田2009,p.51)
以 下 の通 りで あ る。
・アー ギュメン トを成 立 させ る視 点 と して,「ずれ 」,「異表現 」,「一般化 のふ る い」 が挙 げ られ る。
・多様 な考 え方 を教師主導で収東 させ よ うとす る と
,教
え込 み に陥 って しま う。・反例 を考 え出す こ とや相手 の立場 に立 って考 える とい う「背理法型」反例 が 重要 で あ る。
70
第 4章
割合の概念形成 に関す る実態調査
本章では