く。 ヽ
第 3節 実態調査 (I)の 結果及び考察
第 4章
割合の概念形成 に関す る実態調査
本章では
,第 5学
年 における 「割合」の学習 を終 えた児童 を対象 に,割
合概 念 に関す る実態調査 を行 つた結果か ら,割
合指導 にお ける課題 を明 らかにす る。第 1節 実態調査 (I)の 目的
第
1節
実 態 調 査(1)の
目 的本節 においては
,割
合 に関す る子 どもの実態調査 を行い,割
合学習 の困難性 を検討す る。調査 目的,内
容等 については,以
下に詳 しく述べ る。調査 の 目的は下記 の
5点
であ り,各
々については以下に詳 しく述べ る。(1)害
1合以外 に よる く らべ方 と割 合 に よる くらべ方 の実態 を明 らか にす る。(2)比
の3用
法 にお け る立式 の困難性 を明 らかにす る。(3)子
どもに とって,問
題 場面 を捉 えやす い文脈 を明 らか にす る。(4)百
分率 の理解 の実態 を明 らか にす る。(5)割
合 の活用力 を見 る。(1)割
合以外 による くらべ方 と割合による くらべ方の実態割合以外 による くらべ方か ら割合 に よるくらべ方へ の変容 について は
,こ
れまでの先行研究 において
,困
難性 の1つ
として挙げ られ てい る。各教科書の割 合の導入問題 について分析 を行 つたが,B社
を除いては,ド
ッジボール の成績,バ スケ ッ トボールやサ ッカーのシュー トの成績
,輪
投 げの成績 であらた。ぃず れ も,割
合以外 によつて も割合 によつて もくらべ ることがで きるが,「シュー ト の成功数」 と「シュー トした数」 を用いた表が与え られ,割
合 による くらべ る 方へ と児童 が思考 しやすい よ うに教科書は作 られてい る。 したがつて,割
合 以 外 による くらべ方 と割合 に よる くらべ方 の よ さについて吟味す るこ とが不十分 であ り,学
習後 しば らく経 つた場合,割
合 の考 えを適 用す る こ とがで きるのかどうかを明らかにしたい。
(調査 問題 B(3))(2)比
の3用
法 における立式の困難性比の
3用
法 とは,比
の第 1用法 皓1合を求 める場合),比
の第2用法(比較量 を 求める場合),比
の第3用
法(基準量 を求 める場合)である。 この比の3用法 にお ける立式 の困難性 について,金
井(2002)は ,過
去 に行 われ た大規模 調査 の結 果分析 をもとに比 の第2用
法の問題 の正答率 は他 の用法 とくらべて高 い と指摘 してい る。一方,田
端(2012)は ,全
国学力 0学習状況調査 の分析 か ら,第
1用法 と第
2用
法がほぼ同様 の50%半
ばの正答率であることを指摘 した。 これ ら の先行研究か ら,必
ず しも第2用
法が安定 しているわけではない とい うことが 分か り,比の3用
法 における困難性 についての実態 を検討す る。(調査問題A全
体)‐72‐
(3)児
童 に とつて捉 えやす い問題 の型問題 の型 につ い て は
,伸
縮 型 が児童 に とつて捉 えやす い もので あ るか を検討 す る。(調
査問題A④,⑨ ,⑩
)(4)百
分 率 の理解 の実態百分率 の理解 の実態 につ いて
,吉
田(2003)は ,以
下 の よ うに述 べ てい る。「子 どもは 日常 の言語 として
,100%以
下の場合 は,百
分率 を100%以
上 の場合 には倍 を用 い る とい う使 い分 けを してい るが,教
科 書 には,
どの よ うな状況 にお いて も適用 で きる と教 えてい るた め,子
どもの論理 と矛盾 が生 じてい る。」(p.160)
そ こで,「百分 率」 と 「小数」 とい う表現 の違 いが立式 の困難性 に影響 を与 える か について検討す る。
(調
査問題A④
,⑥,③)(5)割
合 の活 用割合 の活 用 につ いて磯 部
(2011)は ,以
下の よ うに述べ てい る。(問題 は,図 4‑1の
通 りで あ る。)図
4‑1
平成20年度全国学力・学習状況調査算数 到21(3)(p.小算B‑4)
A町
の 農 整 竺 鸞 額 の 機 鸞 剛 の 制 奮1や甲申 、り1. 8中0中 メ1
イ噸Ⅲ.4島奉, (攣 ふ1撚キ`
:3)次
は,米
4こつ い て 考 え ます.A町
の1970年
と2000年
の 米 の 焦 麟 練1■ つ い て よ う1こ 驚 い ま も た 。ひ ろ し さ ん1ま, 次 の
求 め 書ヽ金 が
, 60%静
`螺40961こ 濾 っ て ■ヽる み`ら.米 の 生 産 顧1ま
"減
っ て ヽ・ ます 。ひ ろ し さ ん の 驚 っ て い る ■ と│よ.五しヽヽで か の ど ち ら か を(D■1剛」聰ま し ょ う。
壼 た 。 書 き ま し ょ う。
す か 。「 脱 しいJ静ヽ
「 轟 し くないJ そ め わ
̀サ
を
,會
驚 や 式 を使 っ て「この問題 は
,示
され た棒 グラフや 円グ ラフを基 に,示
され た考 えが正 しいか ど うか を害1合の考 えを用 いて評価 し,その理 由 を数 学的 に表現 す る問題 で あ る.こ こでは
,1970年
と2000年の米 の生産額(比較 量)を 判 断す るた めに,各
年 の農 業生産額(基準量)と コメの生産額 の割 合 の 両方 を基 にす る必要 が あ る こ とを理解 し,そ
の こ とを基 に他者 の考 え 方 が正 しいか ど うか を判 断 して,そ
の理 由を言葉 や式 を用 いて記述す る こ とが求 め られ た。本 問題 の正答率 は17.6%で
あ り,1970年
と 2000年 の米 の生産額(比較 量)の 大小 を判 断す るために
,各
年 の農業 生産額 (基準量)と 米 の生産額 の害J合の両方 を基 にす る必 要 が あ る こ とを理解 し,そ
の こ とを基 に他者 の考 え方 が正 しいか ど うか を判 断 して,そ
の理 由や式 を用 いて記述す るこ とに課題 が あ るこ とが窺 え る。」(p.26)
この よ うに
,単
に比 の3用
法 を用 いて立式,計
算 が で き るだ けでは な く,適
切 に害1合の考 えを用 いて他者 の考 え方 が正 しい か ど うか を評価 し,そ
の理 由を数 学的 に表 現す る こ との重 要性 を指摘 してい る。 また,学
習指 導 にあた つて大切 に したい事項 を以 下の よ うに述べ てい る。「日常生活 の場面 で百分率 を用 いて問題 を解決す る活動 を通 して
,百
分 率 の意 味理解 を深 め るこ と」(p.8)
これ らの こ とをふ ま え
,割
合 の考 えを用 い,評
価,表
現 す る こ とにつ いて,子
どもの実態 を検討 す る。
(調
査問題 B(1),(2))上記 の
6点
につ いて,次
項 において調査 の概 要 と調 査結果 ・考察 を述べ る。‐74‐
ドキュメント内
算数科における割合の概念形成に関する研究
(ページ 75-79)