(3)第 12時
第 2節 今後の課題
本研 究 の課題 として
,以
下の3点
が挙 げ られ る。1.授
業実践 を行 い,指
導計画 の修 正 を行 う。第
6章
で提案 した単元構成 は,実践 による検討 を行 うこ とが で きて いない。したが って
,筆
者 自身 が授 業 をす ることを通 して,さ
らな る改 善 を行 う必 要 が あ る。2.割
合 を中心 と した6年
間 を見通 した指導計 画 を作 成す る。本研 究 を踏 ま えて,小 学校
6年
間 の指導計画 を作成 す る こ とも課 題 であ る。それ を学校 で共有 し
,6年
間 を通 した算数 学習 の あ り方 と割合 の概 念形成 を 促 す指導 を検討 したい。3.概
念 形成 を促す 多面 的なア プロー チ を図 る。本研 究 において は
,ア
ー ギ ュメ ンテー シ ョンを用 い た概 念 形成 の可能性 を 検討 した。第
3章
にお いて述 べ た よ うに,概
念形成 を促す アプ ロー チ は多様 にある。指 導法 は
,必
要 に応 じて選択 で き るか らこそ価値 が あ る:し
たが つて,今
後 も算数 科 にお け る概形成 を促 す た めの理 論的枠組 み を研 究 して い く必 要 が あ る と考 え る。
‐128‐
おわ りに
「割合 」は
,教
え る教 師 に とつて も,学
ぶ児童 に とつて も難 しい内容 であ る。この こ とは
,先
行研 究 を概観 し,多
くの取 り組 みが な され て い る こ とか らも言 える。 また,多
くの既 習事項 が関わ つてい る こ ともあ り:昭
和33年
度版 学習指 導要領 にお いて は,算
数科 の 中心 と して位 置 づ け られ,そ
の後 各領 域 に再配 置 され た。 この こ とが,割
合 の考 えが小 学校6年
間の学習 に潜 在 的 に あ るこ とヘ と繋 が ってい る。 つ ま り,「割合 」 を顕在化 させ るのは,第 5学
年 で あ るが,小
学校
6年
間 を見据 えた指導 が重 要 にな る。さて
,本
研 究 にお い て は,導
入部 に焦点 を 当てて研 究 を進 めて きた ため,単
元 を通 しての実践 は未 だ行 われ てい ない。 したがって
,こ
れ か らが割 合 の研 究 のス ター トで あ る と言 え る。 また,概
念形成 を促す には,構
成 的ア プ ロー チ を も とに した問題解 決型 の授 業展 開が重要 にな って くる。 対 立拮 抗場 面 は容 易 に 作れ て も,
どの よ うに収東 させ てい くか は,教
師の指 導力 にか か つて くる。 先 を見据 えつつ,
日々の授 業 を積 み上 げてい くこ とで,指
導力 を高 め て い きた い と思 う。 また,「 割合」 と向 き合 うこ とで, 1つ
の教材 を学ぶ た めには ,,多 くの 他 の教材 が 関わ つてい るこ とに改 めて気 づ か され,教
材 に対 す る教 師 の研 究 の 深 さが,児
童 の学 び に大 き く影 響 を与 える こ とを 自覚 した。 今 後 も教材研 究 を 大切 に してい きたい と思 う。最後 にな りま したが
,本
研 究 を進 め るにあた り,適
切 な教 示 並び に丁寧 な御 指導 を賜 りま した加藤 久恵先生 に深 く感謝 の意 を表 し,心
か らお礼 申 し上 げ ま す。 ま た,様
々 な機 会 を通 して適切 に助言 を与 えて くだ さい ま した崎 谷 員也 先 生,國
岡高宏 先 生,濱
中裕 明先 生 をは じめ本 大学院数 学教 室 の先生方 や,学
会 等 の様 々な機 会 に助 言 を くだ さい ま した諸先 生方や 同輩諸 氏,及
び本 大学院 の 加 藤 ゼ ミの方 々 をは じめ 自然 系教 育分 野 (数学)コ ー スの大 学 院 生 の方 々 に 心か らお礼 申 し上 げます。
また
,本
大 学 院 へ派 遣 していただ きま した鹿 児 島県教育委 員会,姶
良 。伊 佐教育事務所
,姶
良市教 育委員 会 に深 く感謝 の意 を表 す る とともに,姶
良市 立蒲 生小学校 の倉 元 良文校 長 先 生 をは じめ,教
職 員 の方 々,児
童 のみ な さん,兵
庫教 育大学 附属 小 学校 の森秀樹校長 先 生 をは じめ
,教
職 員 の方 々,児
童 のみ な さん に もこの場 を借 りて心 か らお礼 を 申 し上 げ ます。
2013年
12月 20 日大 山 乃 輔
≪引用・参考文献≫
市川
啓
(2003),割
合 の見方 を育て る小数倍 の意味指 導,
日本 数 学教 育学会 誌 第85巻
第12号
.儀 田正美
(1996),多
様 な考 えを生み練 り合 う問題解決授 業,明
治 図書.磯 田正 美 。田中秀 典
(2009),思
考 。判 断・表現 に よる『 学び直 し』 を求 める算 数 の授 業 改善 一新 学習指導要領が 求 め る言語活 動 :ア ー ギュメ ンテー ションの実現 一
,明
治 図書 出版株 式会社.儀部年 晃
(2011),全
国学力 ・学習状況調査 か ら明 らか にな った割合 に関す る指 導 の課題 と展望,
日本数学教 育 学会誌第
93巻
,第12号
.蛯名 正 司
(2008),割
合 文章題 の解決 に適 用 され る子 どもの既 有 知識 に 関す る検 討,東
北大学大学院研 究科研 究年 報第
56集
第2号
.江森英世
(2012),算
数0数
学授 業 のた めめ数 学 的 コ ミュニケー シ ョン論 序説, 明治 図書 出版株 式会社.岡崎正和 (2008),小 数 除法 にお け る算数 か ら数 学への移行研 究 (2)一 純 小数倍 の 理解 をめ ぐって一 ,第
41回
数 学教育論文発表会論文集.岡 田いず み
(2008),割
合文章 問題 にお ける介入授業 の効果 一分数表示 方 略の提 案 一,教
授 学習 心理 学研 究第
5巻
第1号
.加藤康順(1980),害1合の指導 につ いて の一考 察
‑2本
の数直線 を組 み合 わせ た 図 の利 用一,日 本数学教育学会誌第
62巻
第10号
.加藤周一 ほか
(2006),世
界大百科事典 第2版 ,平
凡社.金井 寛文
(2002),割
合 に関す る児童 。生徒 の理解 の実態 につ い ての一 考察,
日 本 数学教 育学会誌第
84巻
第8号
.金松
剛
(1966),割
合指 導 の問題 点,
日本数 学教育学会誌第
49巻
第6号
.金本 良通
(1998),数
学 的 コ ミュニケー シ ョン能力 の育成,中
央美版.古藤
怜(1998),コ ミュニケー シ ョンで創 る新 しい算 数 学習一 多様 な考 え方 の 生 か し方 ま とめ方一
,東
洋館 出版社.小林章子
(1986),文
章題 の指導 一 とくに割合 の問題 について 一,
日本 数 学教 育 学会誌第
68巻
第2号
.齋藤
昇 (2004),「 山登 り式学習法」入 門
,明
治 図書 出版株 式会社.坂井武 司
(2007),算
数教育 にお ける割 合 の考 え方 の構 成 に関す る研 究,兵
庫 教 育大学大 学院学位論文.‑130‑
坂本美 紀
(2002),算
数 文 章題 にお け る解 決 の支援― 割 合文 章題 での知 識利用 を 支援 す る試 み一,愛
知教 育大学教育実践総合セ ンター紀 要第
5号
.坂本美紀 ほか(2010),知識構 築型 アー ギュメ ン トの獲得 一小 学 生 を対 象 とした 科 学技術 に関す るカ リキ ュラムの開発 と改善 を通 して 一
,教
育 心理学研究 58(1).
坂本美紀 ほか(2011),アー ギ ュメ ン ト・ スキル を育成 す る理 科授 業 と評価 の枠 組 み の開発
,博
報財 団第
6回
児童教 育実践 につ いて の研 究助 成事業研 究論文集.佐賀 県教 育セ ンター
(2007),佐
賀 っ子 学力 向上 プ ラン小学校 算数 編.
佐藤満
(2008),比
例 的推論 の発 達 を促 す統合 的 な授業 の効果 に関す る研 究‑6
年 「倍 と害1合」 「比」 の実践 を通 して 一,上越数 学教育研 究,第 23号 ,上 越 教育大 学数 学教室.
須藤克 巳
(1961),比
の三用法 の指導 につ いて,
日本数 学教育 学会誌第43号 第 10号.
田中博 史 ほか(2002),こ れ だ けは教 えたい基礎 ・基本一 算数 科一
,図
書文化 社. 田端輝彦(1986),割
合 の指導 につ いて,
日本 数学教育 学会数 学教 育論文発 表
会要項
第
19巻
.田端輝 彦(2002),同種 の割合 と異種 の量 の割合 の指導順 序 に関す る考 察
,
日本 数 学教 育学会誌第
84巻
第8号
.田端輝 彦
(2003),同
種 の量 の害J合の導 入 に関す る一考 察,
日本 数学 教 育学会誌 第85巻
第12号
.田端輝 彦
(2009),整
数 の乗 法 にお け る比例 関係 の顕在 化 に関す る一考 察,第
40回数学教 育論 文発 表会論 文集.
田端輝 彦