第 4 章 の概要
4.2. 方法
2017 年 1 月に Yahoo!クラウドソーシング (http://crowdsourcing.yahoo.co.jp)の パネル800 名を対象に web調査を実施した。回答者には報酬として現金や商品 と交換可能なポイントが与えられた。回答者の Satisfice を防ぐために,IMC (Instructional manipulation check)項目を4項目 (e.g.,「この設問には1を選択して ください」など)設定した (Oppenheimer et al, 2009)。そして,回答に不備のなか った個人のみ (N = 500)を最終的な分析対象とした。回答者は全て日本人であり,
男性が291名,女性が209名,平均年齢は38.27歳 (SD = 7.09)だった。本研究の 分析にはSPSS Statistics 23.0およびHAD 15.200 (清水, 2016)を用いた。
4.2.2. 質問項目
4.2.2.1. 男性の育児休業に対する態度
個人態度を測定するため,「男性の育児休業について,あなたはどう思います
か? (1.非常に否定的~6.非常に肯定的)」,「男性の育児休業を取得することをあ なたはどれくらい容認できますか?(1.受け入れられないと思う~6.受け入れられ ると思う)」など5項目を尋ねた (α = .96)。次に,他者態度推測として,世間一 般の人々がどのように考えているかについては,「男性の育児休業について,世
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間一般の人々はどう思っているでしょうか? (1.非常に否定的だろう~6.非常に 肯定的だろう)」,「男性が育児休業を取得することを世間一般の人々はどれくら い容認できるでしょうか? (1.受け入れられないだろう~6.受け入れられるだろ
う)」など5項目を尋ねた (α = .93)。なお,ここで使用された尺度は研究2で用 いられた項目と全く同一のものである。
4.2.2.2. シナリオと偽りの実効化の指標
男性の育児休業に対する自他の態度を測定した後,回答者を Public 条件と
Private 条件のいずれかに割り当て,以下のシナリオを読んで状況をイメージす
るよう求めた。そこでは,同じ職場で働く男性従業員に子供が生まれたため,育
児休業の取得を検討していると伝えられたというシナリオが描かれていた。
Public条件では,その男性従業員が伝えてきたのは職場の会議終了後で,数名の
職場のメンバーが同席していた状況だった。一方で,Private条件では,回答者と その男性従業員が2人だけで仕事をしていたときに伝えられたと説明された。
回答者はシナリオの状況において,その男性従業員に対してどの程度,育児休業
を取得することを非難する可能性があるか (「職場に対する忠誠心が低いと言 う」,「職場の仲間にとって迷惑になるからやめろと言う」,「彼を馬鹿にしたり,
けなしたりする」の3項目; α = .84)を尋ねられた。回答は7件法 (1. 絶対にしな
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いだろう~7. 絶対にするだろう)で求めた。
4.2.2.3. 他者からの否定的評価懸念
シナリオの状況において,もし男性の育児休業について賛同する意見を述べ
たり,積極的に取得を勧める発言をしたりしたとき,周りにいた人から否定的に
評価されるとどの程度予測するかについて尋ねた。質問項目は筆者により独自
に作成され,「白い目でみられてしまうだろう」,「目をつけられてしまうだろう」,
「評価が下がるだろう」,「不快感を抱かれるだろう」,「疎ましいやつだと評価さ
れてしまうだろう」の5項目 (α = .96)で構成されていた。回答は「1.全くあては まらない~7.非常にあてはまる」の7件法で求めた。
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