§ 10.7 不可逆過程のエントロピーの計算法
問題 72. 命題「Kelvin の原理の否定を認めるならば, エントロピー増大則が破ら れる」を示せ
[
解答
]高温熱源と第二種永久機関を全体系とするとき
,系と外界は隔離されて いるがゆえに
,熱の出入りはない
.したがって
,右辺はゼロとなり
,∆S ≥0 (10.37)
が成立する. 左辺を求めて, ゼロ以上であることを示せばよい.
永久機関は
, 1周すれば元通りであるがゆえに
,エントロピーの変化はない
.し たがって
,高温熱源のエントロピー変化だけが問題となる
.高温熱源は
Qの熱を
†835ここでは積分範囲を省略した.
†836Qを正値として取り扱う.
†837エントロピーは示量変数である. 相加性が成立するともいう. 「変化」がややこしいが,注意せ よ.
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第二種永久機関に渡すがゆえに
,高温熱源のエントロピーは減少する
:∆SH =−Q
T <0 (10.38)
したがって
,全体系のエントロピーは減少する
:∆S =∆SH <0 (10.39)
これは増大則に反する
.よって
,題意は示された
.この命題の対偶も正しいことはいうまでもない
.すなわち
,対偶は
,「エント ロピー増大則が正しいならば
,Kelvinの原理が成立する」である
.このようにして
,Kelvin
の原理が正しいことが示された.
期末定期試験実施要項
1)
日時・会場
(いつもどおり
): 6月
27日
(火
) 8:40–11:25 (12:10まで延長解答を 許可
)†838, 3A304教室
(遅刻者受験不可
†839)2)
全範囲から出題
†840.持込不可
.定規使用不可
.学生証提示
.不正行為厳禁
†841. 3)学習指針
(記憶すべき公式など
)を
manabaに掲載する可能性が高い
†842. 4)公式の導出や定理の証明を主題とするが, 手順暗記では対応できない
†843. 5)数式だけの答案には点数を与えない
.論旨を日本語で説明できること
.論理的
な答案を作成できること
.答案の添削依頼は歓迎である
.理解してもいないこ とを暗記しても
,得点にはつながらないし
,たとえば
,真偽判定問題などで
,化 けの皮は剥がれる
†844.6)
第一法則をいつも使わねば世界は崩壊する
.第二法則は
,なくてもよいと言っ たが, 第二法則のお陰で世界は便利になった.
7)
小テストで不出来な問題の改題を出題する可能性がある
. 8) 1週間をかけて勉強のこと
.一夜漬けは不可能である
.9)
内容に関する質問には
(試験後でも
)随時対応する
.遠慮なく質問のこと
†845. 10)試験後の救済願や異議申立てには一切対応しない
†846.†838延長は, 計算の途中や,終了間際に誤りに気付いたなど,時間があればできる者に対する例外的 措置である. 最後まで残ったからといって評価されることはありえない. 時間があってもでき ない,単に残っているだけの者は退室し,他の試験の学習を推奨する.
†839正答な理由で遅刻する場合, 8:40以前に金川までメールで連絡のこと.
†840[大前提]解析学I, II, IIIは既習とみなす. ガイダンスで忠告済.
†841学群学則で定める厳罰が下される.
†842掲載されないかもしれない. また,試験直前期の混乱を防ぐべく, 6月25日(日) 23:59以降は更 新しない.
†843数値を公式に当てはめるだけの計算問題は出題しない.
†844決して暗記が悪いのではない. 理解を伴った暗記ならば価値がある. そして,得点にもつながる のだが, 諸君の大半は,理解を伴った暗記とは何かを,真の意味で理解していない.
†845出張のため, 6月25日(日)および26日(月)以外は対面での質問に対応できません. 申し訳あ りません. メールでの質問は随時歓迎します.
†846期末試験得点および総合得点は個別に開示予定. 再試験や救済は一切行わない(進級や卒業に 関するいかなる嘆願にも応じない). 定められた準備期間の中でどれだけ学習できたのかが評価 対象である.
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