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「1.3.3.これまでの検討経緯と現在の位置づけ」(10 ページ)にて示したように、
本事業までの中小企業が共通して利用できる仕様への取り組みはITコーディネータ 協会が実施しており、その結果をまとめたものが「中小企業共通EDI仕様v3.1」で あり、国連CEFACTに準拠した内容となっている。
「中小企業共通EDI仕様v3.1」は、解説書、メッセージガイドライン、実装ガイ ドラインから構成される。メッセージに関しては、国連CEFACTの我が国における 窓口であるSIPSの審査を経て、国連CEFACT標準準拠の「中小企業共通EDIメッ セージ」として国連CEFACT日本委員会へ既に登録がされている。
この背景から、本事業における業種の垣根を越えたデータ連携システムの仕様策 定に向けた仮説の仕様として相応しいと判断し「中小企業共通EDI仕様v3.1」を調 査実証の仕様案として提示し、その差異について検証を行うことで、仕様策定を目 指すものとした。
また、調査実証にあたり、次の内容を主な要件として提示した。
ユーザー企業が利用している商取引の情報項目を洗い出し、実証用参照資料 に示した国連CEFACTに準拠するメッセージ仕様とのマッピングを行う
マッピングした情報項目について、それらをユーザー企業からデータ連携サ ービスプロバイダーに提供できるように、発注ユーザー企業の業務アプリケ ーションまたは連携用のインターフェースの開発を行う
データ連携サービスプロバイダーは、発注ユーザー企業から提供された情報 項目について、実証用参照資料のメッセージ仕様に従い変換する開発を行う
データ連携サービスプロバイダーは、実証用参照資料のメッセージ仕様に従 い変換した情報項目について、マッピング結果を踏まえ、受注ユーザー企業 が受け取れるよう変換する開発を行う
データ連携サービスプロバイダーから提供された情報項目について、それら を受注ユーザー企業が確認できるように、業務アプリケーションまたは連携 用のインターフェースの開発を行う
開発後、ユーザー企業間でデータ連携を実証し、その生産性向上効果を測定 する
5.3. モデルプロジェクトの審査
モデルプロジェクトの審査は、データ整備委員会にて定めた審査基準に基づき、書 面審査、ヒアリング審査の二段階審査により公平に行われた。
評価の観点として、本事業終了後の自走性、提案の革新性、提案の拡張性を重んじ、
加点項目として公募要領の中に明示した上で評価を行った。特に、本事業終了後の自 走性については、本事業終了後の普及に向けて重視するべきだという合意が委員でな されたことで、特に重み付けの上で評価を実施した。
5.4. モデルプロジェクトの概要
審査の結果、多様性のある12のモデルプロジェクトが採択された。
各モデルプロジェクトは、それぞれのコンソーシアム内で「プロジェクト管理法人」
を定めた。同法人は、それぞれのモデルプロジェクトに対するマネジメントを行うと
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共に、本事業の終了後においても、調査実証を行ったデータ連携システムの普及に取 り組むものとした。
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5.5. 共通ツール開発プロジェクトの概要
5.5.1. ツール整備の目的と概要
本事業にて調査実証を行うモデルプロジェクトを支援し、また事業終了後の普及 に資するツールの開発を行った。
「業界横断EDI仕様活用ツール」「データ連携ITツール」は、中小企業共通EDI の活用のための共通利用ツールとして、「中小企業共通EDIインターフェースツール
(製品名:コンテキサー、開発元:株式会社アプストウェブ)」は、汎用性の高い中 小企業共通EDI対応ツールとして開発を行い、本事業内で複数のモデルプロジェク トにて用いられた。
5.5.2. 業界横断EDI仕様活用ツール
業界横断EDI仕様活用ツールは、「レジストリ管理システム」「メッセージ設計支 援ツール」の2種類のツールからなる。
(1) レジストリ管理システム
レジストリ管理システムは、業界横断EDI仕様を構成する各種文書、メッセー ジ辞書、コード表およびXML スキーマ情報の管理(登録/更新/削除/検索)、 および一般への公開をウェブサイト上にて実現する。サイトは、国連CEFACTに 準拠している国際性を踏まえ、日本語/英語の二言語対応とした。
システム連携調査実証の仕様とした「中小企業共通EDI仕様v3.1rev9a_draft」
は、この仕組みを用いて登録・公開を行った。
(2) メッセージ設計支援ツール
メッセージ設計支援ツールは、、登録されたメッセージ辞書・BIE 表から国連
CEFACT 標準に準拠するXML スキーマ並びにデータモデルの生成を行う機能を
有する。
本事業の各モデルプロジェクトは、それぞれが開発するデータ連携システムに 対し、当ツールにて「中小企業共通EDI仕様v3.1rev9a_draft」メッセージ辞書・
BIE表より生成したXMLスキーマを利用し、調査実証を行った。
5.5.3. データ連携ITツール
データ連携ITツールは、中小企業共通EDI対応データ連携サービスプロバイダー としての機能を有し、調査実証においては、中小企業共通EDI対応データ連携サー ビスプロバイダーへの接続テストのために用いた。
また、既存の業界標準EDIと連携するためのゲートウェイにおける通信プロトコ ルとして、業界標準EDI等既存のデータ連携の仕組みにて用いられる頻度の高いJX 手順、ebMS2.0、ebMS3.0 を利用できる仕様としており、データ連携システム同士 の連携実証に伴う、業界標準EDIとして流通BMSとの連携実証の際にも、中小企 業共通EDI対応データ連携サービスプロバイダーの立場として用いた。
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5.5.4. 中小企業共通EDIインターフェースツール
中小企業共通EDIインターフェースツールは、本事業にて株式会社アプストウェ ブが開発を行った、「注文回答」機能を実装した連携インターフェースアプリケーシ ョンである。モデルプロジェクトとは独立した、ツール開発を目的としたプロジェ クトであるが、モデルプロジェクトにおいても10.多摩PJ、12.静岡PJにて調査実 証に用いられた。
中小企業の取引では、受発注業務において「注文回答」プロセスを実施している ケースがある一方、一般的な既存の業務アプリケーションは「注文回答」機能を持 たないものが多い。受発注取引の電子化のために、既存の業務アプリケーションに カスタマイズを入れる場合、「注文回答」機能の実装負荷は大きい。
本ツールを利用することで、受注側の業務アプリケーションに注文回答機能を実 装しなくとも、本ツールにて注文を受け、注文回答を返し、確定した注文のみを業 務アプリケーションに取り込む仕組みを実現することができる。
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