13 トランザクション LAB-30:患者検体で POCT を開始する
13.5 トリガイベント
オペレータ(ケアスタッフまたは患者)は患者標本を POC 装置(「患者 ID チェック」オプション に対応する POCRGアクタ)にセットし、オペレータ ID と患者 IDを含む関連情報を入力する。こ れが、トランザクションLAB30の最初のメッセージ「患者検体のPOCTを開始」をトリガする。
13.6 メッセージセマンティックス
13.6.1 患者検体で POCT
開始 - メッセージOBS.R01、status_cd = “INI”
3090
次の図はトランザクション LAB-30 におけるメッセージ OBS.R01 の使用を図示している。これは POCT1-A付録Bの形式を遵守している。
図13-3トランザクションLAB-30におけるメッセージOBS.R01 ヘッダ
オブジェクトモデル
-message_type : CV +control_id : ST +version_id: ST +creation_dttm: TS -encoding_chars: ST
OBS.R01 患者関連の検
査/観察
サービス +role_cd : CS
+observation_dttm: TS -status_cd: CS
-reason_cd: CS -sequence_nbr: INT
患者
+patient_id : ST -location_dttm: ST -name: PN -birth_date: TS -gender_cd: CS -weight: PQ -height: PQ
オペレータ [0..1]
+operator_id : ST -name: PN
オーダ [0..1]
+universal_service_id : CE -ordering_provider_id: ST -order_id: CV
検体 [0..1]
+specimen_dttm : TS -specimen_id: CV -source_cd: CE -type cd: CE
XMLDTD断片
<!ELEMENT OBS.R01 (HDR, SVC+)>
<!ELEMENT HDR (HDR.message_type?,
HDR.control_id, HDR.version_id, HDR.creation_dttm, HDR.encoding_chars?)>
<!ELEMENT SVC (SVC.role_cd, SVC.observation_dttm, SVC.status_cd?,
SVC.reason_cd?, SVC.sequence_nbr ?, PT, OPR?, ORD?, SPC?)>
<!ELEMENT PT (PT.patient_id, PT.location?,
PT.name?, PT.birth_date?, PT.gender_cd ?, PT.weight?, PT.height?)>
<!ELEMENT OPR (OPR.operator_id, OPR.name?)>
<!ELEMENT ORD (ORD.universal_service_id, ORD.ordering_provider_id?, ORD_order_id?)>
<!ELEMENT SPC (SPC.specimen_dttm,
SPC.specimen_id?, SPC.source_cd?, SPC.type_cd?)>
13.6.1.1
オブジェクト「サービス」の使用トランザクション LAB-30 のコンテキストではオブジェクト「サービス」は単一で 1 回だけ出現す
3100
る。属性 データタイプ IHE使用法 IHE基数 解説
role_cd CS R [1..1] 値は「OBS」:患者検査観察 observation_dttm TS R [1..1] 検査の開始日時
status_cd ST R [1..1] 値は「INI」:POC検査の開始時点。観察は未作成。
reason_cd ST X [0..0] このコードはLAB-30のコンテキストでは使用しない。
sequence_nbr ST X [0..0] この数字はLAB-30のコンテキストでは使用しない。
POCT1-Aの表48:サービス状態コードフィールドの値
コード 意味 解説
NRM 通常 検査は通常条件で実行された。
OVR 優先(override) 検査は優先または至急に実行された。通常条件のいくつか(QCなど)が行われ なかった可能性がある。
UNK 不明 検査が行われた状態は不明。
INI 検査開始 検査がこの患者に開始されるところ。この値はIHEがこの表に追加。
最後の値「INI」は、この LPOCT プロファイルによって、このトランザクション LAB-30 だけを目 的に追加されたものである。
13.6.1.2
オブジェクト「患者」の使用トランザクションLAB-30のコンテキストではオブジェクト「患者」は単一で1回だけ出現する。
属性 データタイプ IHE使用法 IHE基数 解説
patient_id ST R [1..1] 患者に対するUIDで、POCDMアクタが通知するものとする。
location ST RE [0..1] 患者の所在
name PN X [0..0] 患者名。LAB-30のコンテキストでは使用しない。
birth_date TS X [0..0] 患者の生年月日。LAB-30のコンテキストでは使用しない。
gender_cd CS X [0..0] 患者の性別。LAB-30のコンテキストでは使用しない。
weight PQ X [0..0] 患者の体重。LAB-30のコンテキストでは使用しない。
height PQ X [0..0] 患者の身長。LAB-30のコンテキストでは使用しない。
13.6.1.3
オブジェクト「オペレータ」の使用トランザクション LAB-30 のコンテキストではオブジェクト「オペレータ」は単一で 1 回だけ出現
3110
する。属性 データタイプ IHE使用法 IHE基数 解説 operator_id ST R [1..1] オペレータに対するUID
name PN X [0..1] オペレータ名。POCRGにあれば必須。
13.6.1.4
オブジェクト「オーダ」の使用トランザクションLAB-30のコンテキストではオブジェクト「オーダ」は0または1回出現する。
属性 データ タイプ
IHE 使用法
IHE 基数
解説
universal_service_id CE R [1..1] 観察が提供するサービスのID。コード化システムとしてはLOINCを優先 する。CEデータタイプで、2種類のコード化の通信が可能になる。
ordering_provider_id ST RE [0..1] サービスをオーダした提供者のUID。
order_id CV O [0..1] このサービス案件のUID。このフィールドにはオーダID、アクセス番号な どのIDが入る場合がある。
13.6.1.5
オブジェクト「検体」の使用トランザクションLAB-30のコンテキストではオブジェクト「検体」は0または1回出現する。
属性 データ タイプ
IHE使用法 IHE基数 解説
specimen_dttm TS R [1..1] 検体を採取した時間。
specimen_id CV O [0..1] 検体ID。
source_cd CE O [0..1] 検体の所在。POCT1-Aの表51のコードを入力。
type_cd CE O [0..1] 検体のタイプ。POCT1-Aの表52のコードを入力。
13.6.1.6
メッセージOBS.R01
の例:患者検体でPOCT
を開始<OBS.R01>
<HDR>
<HDR.control_id V=“12345”/>
<HDR.version_id V=“POCT1”/>
<HDR.creation_dttm V=“2005-05-16T16:30:00+01:00”/>
</HDR>
<SVC>
<SVC.role_cd V=“OBS”/>
<SVC.observation_dttm V=“2005-05-16T16:30:00+01:00”/>
<SVC.status_cd V=“INI”/>
<PT>
<PT.patient_id V=“888888”/>
</PT>
<OPR>
<OPR.operator_id V=“Nurse007”/>
<OPR.name V=“Nancy Nursery”>
< GIV V=“Nancy”/>
< FAM V=“Nursery”/>
</OPR.name>
</OPR>
<ORD>
<ORD.universal_service_id V="BG-OXI-ELECT"/>
<ORD.ordering_provider_id V="Facility1"/>
</ORD>
</SVC>
</OBS.R01>
この例では、オペレータ「Nancy Nursery」は院内IDが「888888」である患者の検体で血中ガス検査 を開始することを希望している。装置はパレルモの病院にあり、時間は世界標準時間より 1 時間進 んでいる。
3120
13.6.2 患者名をともなう受信報告 – メッセージ ACK.R01
下図は
POCT1-A
付録B
からの抜粋である。13.6.2.1
オブジェクト「ヘッダ」の使用属性 データ
タイプ
IHE 使用法
IHE 基数
解説
message_type CV X [0..0] 非使用。メッセージのルートと重複。
control_id ST R [1..1] 当該受信報告メッセージに対するUID。
version_id ST R [1..1] “POCT1”
creation_dttm TS C [0..1] 受信報告の作成日時
13.6.2.2
オブジェクト「受信報告」の使用 属性 データタイプ
IHE 使用法
IHE 基数
解説
type_cd CS R [1..1] AA: アプリケーション受領 AE: アプリケーションエラー ack_control_id ST R [1..1] 受信報告メッセージに対するUID。
note_txt ST R [1..1] このフィールドはIHEトランザクションLAB-30のコンテクストで必須。アプ リケーション受領の場合は患者名が、アプリケーションエラーの場合はエ ラー状況を説明するテキストが入る。
error_detail_cd CV R [1..1] エラーを詳細するコード。
フィールドnote_txtの条件内容:
POCDM が既存患者を検索し、メッセージ OBS.R01 内の情報がこの患者と一致し、この患者にこの
装置でこのオペレータが行う検査が承認される場合、POCDM は肯定の受信報告(type_cd = “AA”, error_detail_cd = “0”)を返送する。この場合、note_txtは必須で、患者名を表示志向のストリングフ ォーマットで入力しなければならない。
3130
患者Jeanne DUPONTに対する肯定的受信報告の例:
POCDM は、メッセージ OBS.R01 内の患者 ID から患者を検索できない場合は、否定的受信報告
(type_cd = “AA”, error_detail_cd = “202”)を返信し、その中のフィールドnote_txtにはエラー状態を 説明するテキストが入る。
否定的受信報告の例: