スタンバイ・データベースのタイプ
スタンバイ・データベースのタイプ
Data Guardスタート・ガイド 2-3 フィジカル・スタンバイ・データベースを開発、レポートまたはテストのために読取り/ 書込みモードで一時的にオープンしてから、過去の特定時点までフラッシュバックして元 に戻すことができます。データベースがフラッシュバックされると、Data Guardでは自動 的にスタンバイ・データベースをプライマリ・データベースと同期化します。プライマ リ・データベースのバックアップ・コピーからフィジカル・スタンバイ・データベースを 再作成する必要はありません。
フィジカル・スタンバイ・データベースのメリット フィジカル・スタンバイ・データベースのメリット フィジカル・スタンバイ・データベースのメリット フィジカル・スタンバイ・データベースのメリット
フィジカル・スタンバイ・データベースには次のメリットがあります。
■ 障害時リカバリと高可用性
フィジカル・スタンバイ・データベースによって、堅牢で効率的な障害時リカバリと可用 性の高いソリューションを実現できます。管理が容易なスイッチオーバー機能とフェイル オーバー機能を使用すると、プライマリ・データベースとフィジカル・スタンバイ・デー タベース間でロールを可逆的に推移できるため、計画的および計画外の停止によるプライ マリ・データベースの停止時間が最小限になります。
■ データ保護
フィジカル・スタンバイ・データベースを使用することで、予期しない障害が発生した場 合でもデータが消失しないことが保証されます。フィジカル・スタンバイ・データベース では、プライマリ・データベースでサポートされるすべてのデータ型、およびすべての DDL操作とDML操作がサポートされます。また、データの破損やユーザーのミスに対す る保護対策も用意されています。プライマリ・データベースの記憶域レベルの物理破損は、
スタンバイ・データベースに伝播されません。同様に、プライマリ・データベースの完全 な破損の原因となった論理的な破損やユーザーのミスも解決できます。最後に、REDO データが、スタンバイ・データベースへの適用時に検証されます。
■ プライマリ・データベースのワークロードの低減
Oracle Recovery Managerは、フィジカル・スタンバイ・データベースを使用してプライ
マリ・データベースからバックアップをオフロードし、貴重なCPUとI/Oのサイクルを 節約できます。フィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用モードでオープンす ると、レポート生成および問合せを実行することもできます。
■ パフォーマンス
フィジカル・スタンバイ・データベースで使用されるREDO Applyテクノロジは、低レベ ルのリカバリ・メカニズムを使用して変更を適用します。このメカニズムは、SQLレベル のコード・レイヤーをすべてバイパスするため、大量のREDOデータの適用に関しては最 も効率的です。
関連項目 関連項目 関連項目
関連項目: 使用例は、12.6項を参照してください。
スタンバイ・データベースのタイプ
2.1.2 ロジカル・スタンバイ・データベース ロジカル・スタンバイ・データベース ロジカル・スタンバイ・データベース ロジカル・スタンバイ・データベース
ロジカル・スタンバイ・データベースは、最初はプライマリ・データベースと同じ内容のコ ピーで作成されますが、後で異なる構造に変更できます。ロジカル・スタンバイ・データベー スは、SQL文を実行して更新されます。これにより、ユーザーは問合せとレポート生成の目的 で、スタンバイ・データベースにいつでもアクセスできます。このように、ロジカル・スタン バイ・データベースは、データ保護操作とレポート生成操作に同時に使用できます。
Data Guardは、ログ・ファイルのデータをSQL文に変換し、ロジカル・スタンバイ・データ
ベースでそのSQL文を実行することによって、アーカイブREDOログ・ファイルまたはスタ ンバイREDOログ・ファイルの情報をロジカル・スタンバイ・データベースに自動的に適用し ます。ロジカル・スタンバイ・データベースはSQL文を使用して更新されるため、オープン状 態のままであることが必要です。ロジカル・スタンバイ・データベースは読取り/書込みモー ドでオープンされますが、再生成されたSQLに対するターゲット表は、読取り専用操作用にの み使用可能です。更新中、これらの表は、レポート生成、要約、問合せなどの他のタスクで同 時に使用できます。さらに、これらのタスクは、メンテナンスされている表に追加の索引やマ テリアライズド・ビューを作成することによって最適化できます。
ロジカル・スタンバイ・データベースには、データ型、表のタイプおよびDDL操作やDML操 作のタイプに関していくつかの制限があります。サポートされないデータ型および表の記憶域 属性は、4.1.1項で説明しています。
ロジカル・スタンバイ・データベースのメリット ロジカル・スタンバイ・データベースのメリット ロジカル・スタンバイ・データベースのメリット ロジカル・スタンバイ・データベースのメリット
ロジカル・スタンバイ・データベースには、フィジカル・スタンバイ・データベースと同様の 障害時リカバリ、高可用性およびデータ保護のメリットがあります。その他に、次のメリット もあります。
■ スタンバイ・ハードウェア資源の効率的な使用
ロジカル・スタンバイ・データベースは、障害時リカバリ要件に加えて、その他のビジネ ス用途にも使用できます。Data Guard構成内で保護されているデータベース・スキーマ以 外に別のデータベース・スキーマをホスティングできるため、ユーザーは、これらのス キーマ上で通常のDDL操作またはDML操作をいつでも実行できます。Data Guardで保 護されているロジカル・スタンバイ表は、プライマリ・データベースとは異なる物理的な レイアウトで格納できるため、追加の索引やマテリアライズド・ビューを作成して、問合 せのパフォーマンスを改善したり、特定のビジネス要件にあわせることができます。
■ プライマリ・データベースのワークロードの低減
ロジカル・スタンバイ・データベースは、その表をプライマリ・データベースから更新す るとき、オープン状態のままにしておくことができるため、これらの表は読取りアクセス に同時に使用できます。このことによって、ロジカル・スタンバイ・データベースは、問 合せ、要約およびレポート生成の各アクティビティを実行する際の優れたデータベースと なり、これらのタスクからプライマリ・データベースがオフロードされ、貴重なCPUと I/Oのサイクルが節約されます。
Data Guardの動作要件
Data Guardスタート・ガイド 2-5