8.2 スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り / 書込み 書込み 書込み 書込み アクセス用にオープンする方法
8.2.1 スタンバイ・データベースをオープンするかどうかの評価 スタンバイ・データベースをオープンするかどうかの評価 スタンバイ・データベースをオープンするかどうかの評価 スタンバイ・データベースをオープンするかどうかの評価
フィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り/書込みアクセス用にオー プンするかどうかを判断する場合は、次のことを考慮してください。
■ フィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用でオープンすると、フェイルオー バー後は再起動する必要があるため、障害や停止からのリカバリ所要時間が長くなること があります。
フィジカル・スタンバイ・データベースが前回の起動後に読取り専用でオープンされてい なければ、フェイルオーバー後に再起動する必要はないため、システムの可用性が向上し ます。
■ スタンバイ・データベースが読取り専用または読取り/書込みアクセス用にオープンされ ている間は、プライマリ・データベースから受信したREDOデータが適用されないため、
プライマリ・データベースとのトランザクション一貫性が維持されません。
フィジカル・スタンバイ・データベースがオープンされている場合、プライマリ・データ ベースからのREDOデータはスタンバイ・データベースによって受信されますが、ログ・
ファイルは適用されません。スタンバイ・データベースでREDO Applyを再開し、アーカ イブREDOログ・ファイルを適用して、スタンバイ・データベースをプライマリ・データ ベースと再同期化させることが必要となる場合があります。蓄積されたアーカイブREDO ログ・ファイルの適用には余分に時間がかかるため、スタンバイ・データベースを読取り 専用アクセス用にオープンしておくと、フェイルオーバーまたはスイッチオーバーに時間 がかかる場合があります。
スタンバイ・システムに複数のスタンバイ・データベースを構成すると、フィジカル・スタン バイ・データベースをレポート生成用またはクローン・データベースとして使用すると同時に、
すばやくフェイルオーバーまたはスイッチオーバーを実行することが可能です。
たとえば、ビジネス要件に基づき、次の構成が可能です。
■ 1つのスタンバイ・データベースに2つのフィジカル・スタンバイ・データベースを構成し ます。常にREDO Applyを実行することにより、プライマリ・データベースと可能なかぎ り同期を取り、もう一方のスタンバイ・データベースは、営業時間中はレポート生成のた めに読取り専用モードでオープンにします。
■ 1つのフィジカル・スタンバイ・データベースを構成し、障害時リカバリに備えてプライマ リ・データベースのコピーを維持します。また、ロジカル・スタンバイ・データベースを 構成し、プライマリ・データベースの最新データへのアクセスが必要なレポート生成タス クをオフロードします。
同じシステム上で複数のスタンバイ・データベースを構成する場合は、REDOデータを各アー カイブ先に個別に転送するのではなく、LOG_ARCHIVE_DEST_n初期化パラメータの
DEPENDENCY属性を使用して、1つのアーカイブ先がすべてのアーカイブ先のかわりにREDO データを受信するように定義することを考慮してください。詳細は、5.7.5項を参照してくださ い。
スタンバイ・データベースを読取り専用または読取り/書込みアクセス用にオープンする方法
8.2.2 読取り専用アクセス用にフィジカル・スタンバイ・データベースを 読取り専用アクセス用にフィジカル・スタンバイ・データベースを 読取り専用アクセス用にフィジカル・スタンバイ・データベースを 読取り専用アクセス用にフィジカル・スタンバイ・データベースを オープン
オープン オープン オープン
フィジカル・スタンバイ・データベースは、次の手順に従って、読取り専用アクセス用オープ
ンからREDO Applyの実行に(またはその逆に)変更できます。
スタンバイ・データベースが停止しているときに読取り専用アクセス用に スタンバイ・データベースが停止しているときに読取り専用アクセス用に スタンバイ・データベースが停止しているときに読取り専用アクセス用に スタンバイ・データベースが停止しているときに読取り専用アクセス用に オープンする方法
オープンする方法 オープンする方法 オープンする方法
次の文を使用して、データベースを起動し、マウントし、読取り専用アクセス用にオープンし ます。
SQL> STARTUP;
REDO Apply の実行中にスタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用に の実行中にスタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用に の実行中にスタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用に の実行中にスタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用に オープンする方法
オープンする方法 オープンする方法 オープンする方法
1. REDO Applyを取り消します。
SQL> ALTER DATABASE RECOVER MANAGED STANDBY DATABASE CANCEL;
2. 次のように入力してデータベースを読取り専用アクセス用にオープンします。
SQL> ALTER DATABASE OPEN;
読取り専用アクセス用にオープンするために、インスタンスを停止する必要はありません。
スタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用オープンから スタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用オープンから スタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用オープンから
スタンバイ・データベースを読取り専用アクセス用オープンから REDO Apply 実行に変更する方法
実行に変更する方法 実行に変更する方法 実行に変更する方法
1. スタンバイ・データベースのすべてのアクティブ・ユーザー・セッションを終了します。
2. REDO Applyを再開します。REDO Applyを開始するには、次の文を発行します。
SQL> ALTER DATABASE RECOVER MANAGED STANDBY DATABASE 2> DISCONNECT FROM SESSION;
リアルタイム適用を有効にするには、USING CURRENT LOGFILE句を使用します。
SQL> ALTER DATABASE RECOVER MANAGED STANDBY DATABASE 2> USING CURRENT LOGFILE;
これらの適用モードを開始するために、インスタンスを停止する必要はありません。
注意 注意 注意
注意: デフォルトで、ALTER DATABASE OPEN文は読取り専用モードで フィジカル・スタンバイ・データベースをオープンします。Oracleデータ ベースは、制御ファイルの情報に基づいて、このデータベースがフィジカ ル・スタンバイ・データベースであるかどうかを判断します。
スタンバイ・データベースに影響を与えるプライマリ・データベース・イベントの管理
フィジカル・スタンバイ・データベースの管理 8-7
8.3 スタンバイ・データベースに影響を与えるプライマリ・ スタンバイ・データベースに影響を与えるプライマリ・ スタンバイ・データベースに影響を与えるプライマリ・ スタンバイ・データベースに影響を与えるプライマリ・
データベース・イベントの管理 データベース・イベントの管理 データベース・イベントの管理 データベース・イベントの管理
問題が起きないようにするには、スタンバイ・データベースに影響するプライマリ・データ ベースのイベントを認識し、それらに応答する方法を見極める必要があります。この項では、
それらのイベントについて説明し、イベントに対して推奨される応答についても説明します。
プライマリ・データベースで発生するイベントまたは変更の一部は、REDOデータを介してス タンバイ・データベースに自動的に伝播されるため、スタンバイ・データベースでそれ以上の アクションは不要です。それ以外の場合は、スタンバイ・データベースでメンテナンス・タス クを実行する必要があります。
プライマリ・データベースで行われた変更をスタンバイ・データベースへ伝播するためには、
データベース管理者(DBA)の介入が必要かどうかを表8-1に示します。また、これらのイベ ントに応答する方法についても簡単に説明します。応答の詳細は、表に示されている参照先の 項で説明します。
次のイベントは、REDO転送サービスおよびREDO Applyによって自動的に管理されるため、
データベース管理者の介入は不要です。
■ ENABLE THREADまたはDISABLE THREAD句を使用したSQL ALTER DATABASE文の発行
■ 表領域の状態の変更(読取り/書込みまたは読取り専用に変更され、オンラインまたはオ フラインにされる)
■ STANDBY_FILE_MANAGEMENT初期化パラメータがAUTOに設定されている場合のデータ ファイルの追加または表領域の作成
表 表 表
表 8-1 プライマリ・データベースでの変更後にスタンバイ・データベースで必要なアクションプライマリ・データベースでの変更後にスタンバイ・データベースで必要なアクションプライマリ・データベースでの変更後にスタンバイ・データベースで必要なアクションプライマリ・データベースでの変更後にスタンバイ・データベースで必要なアクション 参照先
参照先 参照先
参照先 プライマリ・データベースで行われた変更プライマリ・データベースで行われた変更プライマリ・データベースで行われた変更プライマリ・データベースで行われた変更 スタンバイ・データベースで必要なアクションスタンバイ・データベースで必要なアクションスタンバイ・データベースで必要なアクションスタンバイ・データベースで必要なアクション
8.3.1項 データファイルの追加または表領域の作成 STANDBY_FILE_MANAGEMENT初期化パラメータをAUTOに設定
していない場合は、新しいデータファイルをスタンバイ・データ ベースにコピーする必要がある。
8.3.2項 表領域またはデータファイルの削除 DROPまたはDELETEコマンドが含まれているアーカイブREDO
ログ・ファイルの適用後に、プライマリ・データベースとスタン バイ・データベースからデータファイルを削除する。
8.3.3項 トランスポータブル表領域の使用 プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの間で表
領域を移動する。
8.3.4項 データファイル名の変更 スタンバイ・データベースでデータファイルを改名する。
8.3.5項 REDOログ・ファイルの追加または削除 変更をスタンバイ・データベースで同期化する。
8.3.6項 NOLOGGINGまたはUNRECOVERABLE句を 使用したDMLまたはDDL操作の実行
ログに記録されていない変更を含むデータファイルをスタンバ イ・データベースに送信する。
第13章 初期化パラメータの変更 スタンバイ・パラメータを動的に変更するか、またはスタンバ イ・データベースを停止し、初期化パラメータ・ファイルを更新 する。