約 1.5 倍
スイス第 3 の都市バーゼルの FC バーゼル 1893 が本拠地とするサッカー専用スタジア ムが街のシンボル的存在となっているザンクト・ヤコブ・パルクである。
1.4 我が国におけるコンセッションの動向
1.4.2 コンセッション方式を活用した事業の動向
(1) 国内コンセッション事業の全体動向
2016
年
5月に決定された「PPP/PFI 推進アクションプラン」で掲げられている重点分野 において、導入に向けた段階ごとの事業数は下表のとおりである(2017 年
8月時点)。
事業者公募段階以降(募集要項公表、優先交渉権者選定等)に進んでいる事業は、空港 で
7事業、下水道で
1事業、道路で
1事業、文教施設で
2事業、公営住宅で
6事業
4となっ ている。また、同アクションプランにおける重点分野のうち、目標件数を達成している分 野は空港、道路、公営住宅の
3分野であるが、計画期間内(~2022 年度)の目標達成を目 指して今後も各分野で進捗が加速するものと考えられる。
なお、目標達成件数とは、 「PPP/PFI 推進アクションプラン(平成
29年改定版)」で示さ れている「①集中強化期間に実施契約を締結する予定の案件、②実施方針公表段階となる 予定の案件のほか、③事業実施に向けて具体的な検討を行っている段階の案件」の合計と して、デューディリジェンス以降の段階にある事業数をカウントしている。
図表1-4-13 2016年版アクションプランにおける重点分野の進捗状況
導入可 能性調 査
(予定 含む)
デュー ディリ ジェン ス
マーケ ットサ ウンデ ィング
実施方 針に関 する条 例案提 出・公 表~実 施方針 策定
事業者 公募~
優先交 渉権者 選定
運営権 設定・
実施契 約締結
事業開 始
計 うち、
目標達 成件数
(デュ ーディ リジェ ンス以 降)
アクシ ョンプ ランに おける 目標件 数
空港 6 3 - - 4 - 3 16 10 6
上水道 10 3 - 2 - - - 15 5 6
下水道 7 - 2 2 1 - - 12 5 6
道路 1 - - - 1 2 1 1
文教施設 24 - - - 1 - 1 26 2 3
公営住宅 5 - - - 5 1 - 11 6 6
計 53 6 2 4 11 1 5 82 29 28
(出典)内閣府民間資金等活用事業推進室ウェブサイト<http://www8.cao.go.jp/pfi/index.html>を基に当 研究所にて作成
(注)公営住宅は公的不動産利活用事業及び収益型事業を含む。
4 公営住宅は公的不動産利活用事業及び収益型事業を含む。
(2) 国内コンセッション事業の分野別動向
ここでは、 「PPP/PFI 推進アクションプラン」で示されているコンセッション事業等の重 点分野(空港、上水道、下水道、道路、文教施設、公営住宅)を中心に、各分野における 現在の状況等を確認する。なお、以降の内容は
2017年
8月時点で確認できた情報に基づく ものである点に留意いただきたい。
①空港
空港は、我が国におけるコンセッション導入と並行して検討が進められてきた分野であ ることもあり、重点分野の中で最も先行している分野である。現在、但馬空港、関空・伊 丹空港、仙台空港で運営権者による運営が開始されている。このほか高松空港及び神戸空 港で優先交渉権者が選定されており、静岡空港、福岡空港はそれぞれ事業者公募段階にあ る。また、新千歳空港を中心とする北海道内の
7空港の一体運営(バンドリング)に向け た議論も進められている。
各空港における現在の状況は下表のとおりである。
図表1-4-14 空港分野の動向
空港
(所在都道府県) 空港
区分 現在の状況 備考
1 但馬空港
(兵庫県)
地方 管理
運営事業実 施中(2015 年1月~)
兵庫県が担ってきた航空系事業を、ターミナルビルを運営する第三セ クターに一元化したもの。運営期間は2020年3月までの約5年間。
2 関空・
伊丹空港
(大阪府)
会社 管理
運営事業実 施中(2016 年4月~)
2014年7月に実施方針公表。2015年12月にオリックスと仏ヴァン シ・エアポートのグループが設立した関西エアポート株式会社と実施 契約を締結。2016年4月より運営事業実施中。年490億円の運営 権対価を運営期間の44年間にわたって支払う。
3 仙台空港
(宮城県)
国管 理
運営事業実 施中(2016 年2月~)
2014年4月に実施方針公表。2015年12月に東京急行電鉄や前田 建設工業などのグループが設立した仙台国際空港株式会社と実施 契約を締結。2016年2月から空港ビル事業を、7月から滑走を含む 全体運営を開始。運営権を22億円で、ターミナルビルなどを所有する 第三セクターの株式を57億円で取得。運営期間は30年間。
4 高松空港
(香川県)
国管 理
優先交渉権 者選定
(2018年4 月~事業開 始予定)
2016年7月に実施方針を、同年9月に募集要項を公表。2017年7 月26日に三菱地所と大成建設、パシフィックコンサルタンツ、シンボ ルタワー開発(地元ビル運営会社)で構成される企業グループが優先 交渉権者に選定された。旅客数増や大型投資などの内容が特に評 価された模様。現在は2018年4月からの運営事業開始に向けて準 備中。運営期間は2018年4月からの15年間(延長で最長55年 間)。
5 神戸空港
(兵庫県)
地方 管理
優先交渉権 者選定
(2018年4 月~事業開 始予定)
2016年10月に神戸市が募集要項を公表。2017年7月に、オリック ス、ヴァンシ・エアポート、関西エアポートから構成されるコンソーシア ムが優先交渉権者に選定された。選定では、関西エアポートが運営 中の関空・伊丹両空港との一体運営に向けた提案が高く評価された 模様。運営期間は2018年4月から42年間、運営権対価は177億 円以上を想定。
(出典)内閣府民間資金等活用事業推進室ウェブサイト<http://www8.cao.go.jp/pfi/index.html>、株式会 社日経BP「日経コンストラクション」(2016年10月24日号)、各地方公共団体ウェブサイト及 び各種報道を基に当研究所にて作成
空港
(所在都道府県)
空港
区分 現在の状況 備考
6 静岡空港 [富士山静岡]
(静岡県)
地方 管理
事業者公募 中(2019年 4月~事業 開始予定)
2017年4月に実施方針を、同年5月に募集要項を公表し、現在事業 者公募中。今後は2018年3月に優先交渉権者を選定し、2019年度 より運営事業開始を予定。当初運営期間は20年間。2016年11月に 着工したターミナルビルの増改築工事は、2018年10月に竣工予定。
7 福岡空港
(福岡県)
国管 理
事業者公募 中(2019年 4月頃事業 開始予定)
2016年7月からマーケットサウンディングを実施。2017年3月に実 施方針を公表。同年5月に募集要項を策定し、現在事業者公募中。
今後は2018年5月頃に優先交渉権者を選定し、2019年4月から事 業開始を予定。運営期間は最長30年間。国管理空港3件目となる当 空港は、これまでで最大規模(年間旅客数2,137万人(2015年度))
の運営委託事業となる見通し。国は運営権の売却収入を滑走路の増 設に充てる方針としている。
8 北海道内7空 港
(北海道)
国管 理等
マーケットサ ウンディン グ実施中
(2020年度
~事業開始 予定)
2016年9月に国と道、市が管理する道内7空港(国管理:新千歳・
函館・釧路・稚内、市管理:旭川・帯広、道管理:女満別)を一括して民 間に運営委託する案を北海道が公表。2016年度にデューディリジェ ンスを実施。2017年8月現在マーケットサウンディングを実施中。今 後は2018年2月に実施方針を、同年3月に募集要項を公表予定。
2019年6月に優先交渉権者を選定し、2020年度から事業開始予 定。
9 広島空港
(広島県)
国管 理
デューディリ ジェンス実 施(2019年 事業開始目 標)
現在は滑走路を国が、ターミナルビルを第三セクターが運営中。2016 年9月、地方公共団体や経済団体で構成する「空港活性化部会」が 早期の民営化を求める提言書を広島県知事に提出。同年10月にコ ンセッション方式の活用を決定。2017年度にデューディリジェンスに 着手。事業期間は30年間を予定。
10 熊本空港
(熊本県)
国管 理
マーケットサ ウンディン グ実施中
(2020年4 月~事業開 始予定)
熊本地震で損傷したターミナルビルの建て替えにあたり、設計段階か らコンセッション導入を目指す方針。2017年度にデューディリジェンス に着手。2017年8月現在マーケットサウンディング実施中。今後は 2018年1月に実施方針を、同年3月に募集要項を公表し、2019年 3月に優先交渉権者を選定。2020年4月からの事業開始を予定して いる。事業期間は48年間(最長58年間を予定)。
11 青森空港
(青森県)
地方 管理
導入可能性 調査
2011年、青森県の有識者検討会がコンセッション方式の導入を提 言。2015年度に「青森空港運営効率化調査検討業務」を発注し、民 間事業者意向の確認を踏まえコンセッションスキームの検討を実施。
12 南紀白浜空港
(和歌山県)
地方 管理
導入可能性 調査
和歌山県がコンセッション方式の導入を含む運営の在り方を検討。
2016年7月に調査業務を委託。
13 富山空港
(富山県)
地方 管理
導入可能性 調査
2014年度に富山県が北陸新幹線開業後の富山空港活性化のため の官民連携事業調査を実施。同調査結果において、段階的な指定管 理者制度の導入や公共施設等運営権制度等の導入も有力な選択肢 としたうえで、引き続き空港の活性化と将来の官民連携スキームの適 用範囲拡大を検討する方針。
14 佐賀空港 [有明佐賀]
(佐賀県)
地方 管理
導入可能性 調査
2012年に佐賀県が有明佐賀空港の民間運営委託検討調査を実施。
同調査において、指定管理者制度(単純委託型)、指定管理者制度
(収入インセンティブ付与型)、コンセッション方式(料金収受型)の3 つのスキームについて今後検討を進めるとされている。
15 秋田空港
(秋田県)
地方 管理
導入可能性 調査
2016年、秋田県が導入可能性調査を実施。フルパッケージのコンセ ッションのほか、一部施設にのみ運営権を設定する方式を含め検討。
16 鳥取空港
(鳥取県)
地方 管理
導入可能性 調査
2017年8月の戦略会議(座長、野川聡副知事)において鳥取空港に コンセッション方式を導入する方針を決定。2018年7月から2023年 度末までは運営権の委託先を指名し、2024年度から運営権者の公 募・入札手続きを予定。