• 検索結果がありません。

ねらい編成の実態(月間指導計画)

ドキュメント内 乳児保育のカリキュラム編成の研究 (ページ 161-171)

第 4 章 乳児の保育内容編成の実際(調査 3)

第 4 節 ねらい編成の実態(月間指導計画)

160

161

護と教育の側面から各1つずつで2つ」(2.18/4)、「5領域、各1つずつ」(1.86/4)、「心情・意欲・

態度で3つ」(1.16/4)3項目であった。X活動タイプ「具体的な月の保育内容から」(1.72/4)、「活動 のねらい1つ」(1.62/4)、「活動と関係性の側面から各1つずつで2つ」(1.08/4)3項目であった。

結果は、単純集計結果と点数化した単純集計結果は同じ内容となった。第一に半数以上の園のねら いで作成されているのはY領域タイプ「養護と教育の側面から各1つずつで2つ」(2.18/4)、「子ども の姿」(2.05/4)であった。第二に半数ほどの園のねらいで作成されているのはY領域タイプ「5領域、

各1つずつ」(1.86/4)、X活動タイプ「具体的な月の保育内容から」(1.72/4)、「活動のねらい1つ」

(1.62/4)であった。第三ではあるが、Y領域タイプ「心情・意欲・態度で3つ」(1.16/4)X活動重 視タイプ「活動と関係性の側面から各1つずつで2つ」(1.08/4)の回答があった。

乳児保育における月間指導計画・保育内容のねらい編成は、Yねらい重視タイプ「領域タイプ」と X活動重視タイプ「活動タイプ」は対立的な関係ではなく、両方を融合しながら活用していることが わかった。すなわち、現場の保育者は、子どもの姿に応じた月間指導計画保育内容の編成をしている ことがわかる。X活動重視タイプは1965年保育所保育指針、Yねらい重視タイプは2008年保育所保 育指針をもとにして2つのタイプを議論してきた。しかしながら、乳児保育の実践はむしろ融合保育 であることが示された。

③ その他・結果

その他(表4-6)の結果としては、「雑誌資料に書いてある数(19.3%)」、「保育課程→年間指導計画 のねらいと同じ数(21.5%)」といった結果が示された。調査事項1の回答(表4-2)からは、「短期指 導計画は週案が軸であり、長期指導計画は月間指導計画が軸である」という結果が導き出された。一 方、調査2の回答(表4-4)からは、「保育雑誌を参考にして月間指導計画を作成する(60.9%)」、「月 間指導計画は独立してねらいを作成する(32.1%)」といった結果が示された。調査事項3の回答から はあまり困り感は伺えないが、「月間指導計画におけるねらい」であることを考えたとき、乳児保育の 保育内容編成における月間指導計画およびねらいの立て方は課題であることがわかる。

162

表4-6 調査項目3 月間指導計画のねらいの数

よく

あてはまる あてはまる 少し あてはまる

あてはまら

ない 合計

94 74 42 64 274

34.3% 27.0% 15.3% 23.4% 100.0%

37 57 75 105 274

13.5% 20.8% 27.4% 38.3% 100.0%

78 66 55 75 274

28.5% 24.1% 20.1% 27.4% 100.0%

47 94 59 74 274

17.2% 34.3% 21.5% 27.0% 100.0%

41 93 44 96 274

15.0% 33.9% 16.1% 35.0% 100.0%

16 78 78 102 274

5.8% 28.5% 28.5% 37.2% 100.0%

72 91 36 75 274

26.3% 33.2% 13.1% 27.4% 100.0%

17 36 57 164 274

6.2% 13.1% 20.8% 59.9% 100.0%

13 46 78 137 274

4.7% 16.8% 28.5% 50.0% 100.0%

12 1 0 3 274

4.4% 0.4% 0.0% 1.1% 100.0%

427 636 524 895 2740

15.6% 23.2% 19.1% 32.7% 100.0%

Y 領 域

X 活 動

そ の 他

その他

合 計

子ど もの 姿

子どもの姿から考えた数

雑誌資料に書いてある数 保育課程→年間指導計画 のねらいと同じ数 活動のねらい一つ 活動と関係性の側面から 各一つずつで2つ 心情・意欲・態度のねら いで3つ

5領域、各一つずつ5つ 具体的な月の保育内容か ら一つ

養護と教育の側面から各 一つずつで2つ

163

表4-7 調査項目3 月間指導計画のねらいの数 ・点数化

よく

あてはまる あてはまる 少し あてはまる

あてはまら

ない 合計

94 74 42 64 274

1.37 0.81 0.31 0.23 2.72

37 57 75 105 274

0.54 0.62 0.55 0.38 2.09

78 66 55 75 274

1.14 0.72 0.40 0.27 2.54

47 94 59 74 274

0.69 1.03 0.43 0.27 2.42

41 93 44 96 274

0.60 1.02 0.32 0.35 2.29

16 78 78 102 274

0.23 0.85 0.57 0.37 2.03

72 91 36 75 274

1.05 1.00 0.26 0.27 2.58

17 36 57 164 274

0.25 0.39 0.42 0.60 1.66

13 46 78 137 274

0.19 0.50 0.57 0.50 1.76

12 1 0 3 274

0.18 0.01 0.00 0.01 0.20

427 636 524 895 2740

0.62 0.70 0.38 0.33 2.03

その他

合 計 そ

の 他

雑誌資料に書いてある数 保育課程→年間指導計画 のねらいと同じ数 活動のねらい一つ 活動と関係性の側面から 各一つずつで2つ

子ど もの 姿

子どもの姿から考えた数 X

活 動

養護と教育の側面から各 一つずつで2つ

5領域、各一つずつ5つ 具体的な月の保育内容か ら一つ

心情・意欲・態度のねら いで3つ

Y 領 域

調査項目4「月間指導計画の書式項目」

月間指導計画の書式に記載されている項目に○をつけてください。(複数回答可)

① 目標 ② ねらい ③ 内容 ④ 活動 ⑤ 生活 ⑥ 遊び ⑦ 子育て支援

⑧ 家庭連携 ⑨ 保育者の働きかけ ⑩ 配慮・援助 ⑪環境構成 ⑫安全配慮

⑬ 養護 ⑭5領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)

⑮ その他( )

① 単純集計結果(表4-8、表4-9)

乳児保育における月間指導計画の書式項目は次の通りである。調査の結果は単純集計より作成して

いる。(表4-8)80%以上作成している書式(以下X―1タイプという)は、配慮・援助(94.9%)、ね

らい(93.4%)、家庭連携(90.5%)内容(89.1%)、環境構成(84.7%)、生活(82.5%)、の順に5項 目であった。80%~50%のもの(以下X―2タイプという)は、5領域(79.9%)、保育者の働きかけ

(76.6%)、養護(74.1%)、目標(71.5%)、遊び(70.4%)、活動(69.3%)、安全配慮(62.8%)の 順に7項目であった。50%以下のもの(以下Y―1タイプという)は子育て支援(43.8%)1項目で あった。年齢別には大きな差はみうけられなかったが、1歳が0歳2歳と異なるともいえる。発達過 程上の過渡期とも言える。更なる分析が必要である。(表4-9)

結果からいえることは、第一に 80%以上の回答があり、ほぼどの園でも作成されているのは X―1 タイプであった。配慮・援助(94.9%)、ねらい(93.4%)、家庭連携(90.5%)内容(89.1%)、環境 構成(84.7%)、生活(82.5%)である。逆に作成されていない傾向にあるものは、Y―1 タイプであ った。子育て支援(43.8%)である。この結果は、「子育て支援」が保育所では乳児保育の指導計画や

164

保育内容編成では受け入れられていないことを示している。事実、配慮・援助(94.9%)、ねらい(93.4%)、 家庭連携(90.5%)はいずれも高ポイントであることから、乳児保育の指導計画作成は、ねらいが軸 となっていることがわかる。また、家庭連携と子育て支援が別に考えられていることがわかる。配慮・

援助(94.9%)が高ポイントであるが、安全配慮(62.8%)が少ない傾向にある。乳児保育における 配慮の一番は安全配慮とはなっていないところには課題もあり、一方では内容や生活における配慮と も考えられる。さらに、乳児保育の指導計画や保育内容編成では、配慮・援助(94.9%)が高ポイン トであるが、保育者の働きかけ(76.6%)はやや少ない傾向を示している。必ずしも配慮・援助が子 どもの育ちによりそう保育者の働きかけにはなっていないことが示された。

一方、X活動重視タイプの遊び(70.4%)、活動(69.3%)が少なめであるが、一方のYねらい重視 タイプ5領域(79.9%)、養護(74.1%)も同じような数字であり、X活動重視タイプとYねらい重視 タイプは対立的ではないことが示された。乳児保育における保育内容編成の実践は、融合しているこ とが伺える。

表4-8 調査項目4 月間指導計画の項目

記載されて いる

記載されて

いない 合計

196 78 274

71.5% 28.5% 100.0%

256 18 274

93.4% 6.6% 100.0%

244 30 274

89.1% 10.9% 100.0%

190 84 274

69.3% 30.7% 100.0%

226 48 274

82.5% 17.5% 100.0%

193 81 274

70.4% 29.6% 100.0%

120 154 274

43.8% 56.2% 100.0%

248 26 274

90.5% 9.5% 100.0%

210 64 274

76.6% 23.4% 100.0%

260 14 274

94.9% 5.1% 100.0%

232 42 274

84.7% 15.3% 100.0%

172 102 274

62.8% 37.2% 100.0%

203 71 274

74.1% 25.9% 100.0%

219 55 274

79.9% 20.1% 100.0%

48 4 274

17.5% 1.5% 100.0%

3017 871 4110

73.4% 21.2% 100.0%

15 その他 合 計 12 安全配慮

13 養 護

14 5領域(健康・人間関係・環 境・言葉・表現)

9 保育者の働きかけ

10 配慮・援助

11 環境構成 6 遊 び

7 子育て支援

8 家庭連携

3 内 容

4 活 動

5 生 活 1 目 標

2 ねらい

165

表4-9 調査項目4 月間指導計画の項目(0.1.2.歳児別)

月間指導計画の書式に記載されている項目

目標 ねらい 内容 活動 生活 遊び 子育て支

家庭連携 保育者の 働きかけ

配慮・援 助

環境構成 安全配慮 養護 5領域 全体 71.5 93.4 90.0 69.3 82.5 70.4 43.8 90.5 76.6 94.9 84.7 62.8 74.1 79.9 0歳児 66.3 95.0 90.0 65.0 76.3 70.0 50.0 93.8 81.3 97.5 88.8 75.0 80.0 76.3 1歳児 73.5 92.2 86.3 64.7 84.3 65.7 38.2 90.2 71.6 93.1 77.5 53.9 64.7 78.4 2歳児 73.9 93.5 91.3 78.3 85.9 76.1 44.6 88.0 78.3 94.6 89.1 62.0 79.3 84.8

現在の 担当ク ラス年

71.5

93.4

90.0

69.3

82.5

70.4

43.8

90.5

76.6

94.9

84.7

62.8

74.1

79.9 66.3

95.0

90.0

65.0

76.3

70.0

50.0

93.8

81.3

97.5

88.8

75.0

80.0

76.3 73.5

92.2

86.3

64.7

84.3

65.7

38.2

90.2

71.6

93.1

77.5

53.9

64.7

78.4 73.9

93.5

91.3

78.3

85.9

76.1

44.6

88.0

78.3

94.6

89.1

62.0

79.3

84.8 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 目標

ねらい

内容

活動

生活

遊び

子育て支援

家庭連携

保育者の 働きかけ

配慮・援助

環境構成

安全配慮

養護

5領域

全体 n=274 0歳児 n=80 1歳児 n=102 2歳児 n=92

園で作成している指導計画

(%)

166

調査項目5「月間指導計画のねらい」

あなたは月間指導計画のねらいをどのようにしてたてますか。次の内容から選択して○をつけてく ださい。(複数回答可)

① 先輩が作成した指導計画の目標・ねらいをたてる。

保育雑誌を参考にねらいをたてる。

子どもの実態からねらいをたてる。

活動からねらいをたてる。

⑤ 心情・意欲・態度からねらいをたてる。

5領域からねらいをたてる。

⑦ 養護と教育からねらいをたてる。

⑧ 活動と関係性の両面からねらいをたてる。

⑨ その月の保育内容からねらいをたてる。

⑩ その他( )

乳児保育における月間指導計画のねらいの数については次の通りである。調査の結果は単純集計及 び点数化して作成している(表4-10)。本論文では、先に述べたように、乳児保育の実践構造2つの タイプに分類した。X活動重視タイプは1965 年保育所保育指針より「活動重視及び望ましい活動重 視」、Yねらい重視タイプは2008年保育所保育指針より「ねらい重視」として2つの方向性に分類し た。このことを踏まえ、調査項目3は、回答を2つのタイプを軸として分類してみた。

① 単純集計結果(表4-10、表4-11)

単純集計及び点数化の結果(表4-10)では、「よくあてはまる」、「あてはまる」と回答した割合は、

「子どもの実態からねらいをたてる」(91.2%)、Y領域タイプ「養護と教育の側面からねらいをたて る」(71.9%)、「5領域からねらいをたてる」(66.1%)、「心情・意欲・態度からねらいをたてる」(62.8%)

の順に3項目であった。X活動タイプ「活動からねらいをたてる」(73.4%)「その月の保育内容から ねらいをたてる」(63.9%)、「活動と関係性の両面からねらいをたてる」(53.6%)の順に 3 項目であ った。年齢別には大きな差はみうけられなかったが、1歳が0歳2歳と異なるともいえる。発達過程 上の過渡期ともいえる。更なる分析が必要である。(表4-11)

結果からいえることは、第一に90%ほどの回答があり、ほとんどの園が「子どもの実態からねらい をたてる」(91.2%)としている。ねらいはY領域タイプ「養護と教育の側面から各1つずつで2つ」

と「子どもの姿」であった。第二に60%~70%ほどの回答があり、半数ほどの園が、Y領域タイプ「養 護と教育の側面からねらいをたてる」(71.9%)、「5領域からねらいをたてる」(66.1%)、「心情・意欲・

態度からねらいをたてる」(62.8%)を示す。X活動タイプは「活動からねらいをたてる」(73.4%)、

「その月の保育内容からねらいをたてる」(63.9%)であった。第三は、50%ほどの園が「活動と関係 性の両面からねらいをたてる」(53.6%)であった。

乳児保育における月間指導計画・保育内容のねらい編成は、「子どもの実態からねらいをたてる」

(91.2%)を軸としながら、Yねらい重視タイプ「領域タイプ」とX活動重視タイプ「活動タイプ」

は対立的な関係ではなく、両方を融合しながら活用していることがわかった。すなわち、現場の保育 者は、子どもの姿に応じた月間指導計画保育内容の編成をしていることがわかる。X活動重視タイプ は1965年保育所保育指針、Yねらい重視タイプは2008年保育所保育指針をもとにして2つのタイ プを議論してきた。しかしながら、乳児保育の実践はむしろ融合保育であることが示された。

② 点数化・単純集計結果 (表4-10)

点数化・単純集計結果は、質的結果をみるため、「よくあてはまる」を4点、「あてはまる」を3点、

「少しあてはまる」を2点、「あてはまらない」を1点として単純集計の結果(表4-10)に得点をい れ、割合に各点数をかけたものである。全ての回答が「よくあてはまる」とした場合、合計は4点と

ドキュメント内 乳児保育のカリキュラム編成の研究 (ページ 161-171)