−’1− 甘藷の生育過程に関する作物生理学的研究 中
潤 三 郎
目 次 緒 Ⅰ 甘藷の生理,生態的特性 〔Ⅰ〕貯蔵過程における種譜内成分の消炭 第1茸 種譜内成分含昼の部位別変化 〔Ⅱ〕育苗過程における種藷および軍内成分の消長 第2茸 稀諮内貯蔵炭水化物の推移 節5章 種譜内窒素化合物の消長 卵4毒 草内成分含昂の変化 〔m〕塊根形成過程に.おける体内成分の消長 第5茸 挿苗発根に伴う蔓内成分の推移 第る章 各部位成分の消長 第7茸 塊根形成に.伴う根部の生理的変化 〔Ⅳ〕塊根肥大過程における体内成分の消長 第8章 塊根内貯蔵炭水化物の推移 第9章 塊根内窒素化合物含景の変化 第10葦 地上部と地下部における炭水化物消長の相互関係 第11貴 地上部と地下部における窒素化合物消長の相互関係 第12章 分化発達の程度を異にする板の生理的差異 Ⅱ 甘藷の生理,生態的特性の発現に及ばす環境条件の影響 〔Ⅴ〕育苗過程における環境条件と体内代謝との闇係 第15章 催芽温度と新芽の発育 節14茸 窒素施与と鞘堂の生育 第15章 土壌水分と苗蔓の生育 〔Ⅵ〕塊根形成過程における環境条件と体内代謝との関係 節1る章 窒素および加盟の施与慮と塊根の形成 第1■7章」二壌水分と塊根の形成 第18茸 土塊酸素と塊根の形成 筋19草 地湿と塊根の形成 第20葦 日照と塊根の形成 〔Ⅶ〕塊根肥大過程における環境条件と体内代謝との関係 第21章 窒素および加盟の施与:を讃と塊根の肥大 第22茸 土壌水分と塊根の肥大 罪25薄 口照と塊根の肥大 5 4 4 4 ∠∪+′。8 9 14 14 帖 20 22 22 24 25 50 55 弘 弘 弘 59 45 55 55 55 58 dO 皮+朗 ‖∽ 相 71′O nU 8 ZJ 7 8 8 9
招献約版
文 要 用 文総引英図
一 5 − 緒 rニコ わが国における甘藷の主産地は九州,関東,東海,四国地力などの畑作地常に広く分布しているが,これらの 地域は概して地味情薄であり,これに加うる軋早醍,暴風,病害虫などによる被害も多く,他の作物を栽培する よりも,甘藷を作付するはうが遠かに安定しているい さらに甘藷ほ一足面積当たりのカロリ一生産二鼠がとくに大 であり,大豆,麦類などとともに,暖地の畑作経営にほ不可欠の作物となっている, 他力,わが国近年における甘藷の需給状況をみると,去る大戦中には主食の不足を補うため大音叱増産され, 同時にアルコ−ル原瀾としても重層祝されたが,終戦後も惜くほ主食代用としての完璧が多かったい しかしてそ の後は食粒事情の好転に伴い,主食よりも間食用が多くなるとともに,工業原料に供されるものが増加した..な お収近.でほ栄養的にもビタミンA,B,Cなどの給源として知られ,酪農の振興と相まって飼料としての需要が 注目をひいている付 従来,わが国においては1]蕾の栽培に対する関心が稲,麦類庭比して低く,その研究も胃椰以外の事項につい てほ比較的等閑視され,終戦前後に一・暗かなり検討はされたが,断片的なものが大部分を占め,簡単な音川勺比較 に終始するものが多かった“ ただ郁かに伊東およびその協力者(515$即),戸苅(195)らにより,部分的に詳細な研究が行なわれているに過ぎな い.すなわら伊東およびその協力者(615357)ほ塊根形成ならびに肥大に関連する多数の条件を解析し,その機構 を開明する目的で,外部あるいは内部形腰的に一題の研究を行な.)た‖ しかして−・たん細根として発育した根 も,適当な条件下では塊根化し得ること,塊根化には組織の若く柔軟であることと,その部位への養刑の流動を 起こすことが必要な条件であることなどを明らかにした… また戸苅(195)は葡芽,発根,塊根の発達なと,根の−・ 生を対象としてその形態,とくに内部形態の追究を行ない,まず塊根発達に密接な関係を有する内部特徴をみ出 し,つぎにこの時徽が栽培環境によって如何に反応するかを確かめようとした. しかしながら上述のごとき研究を以って.しても,】iゴ語栽培理論の確立に対し,充分な解答を与えたとほいい難 く,なお生理学的にほ多くの不明な点が残されている.たまたま近年,作物の生理,生態学的研究が台頭し,わ が国の主要な作物についても,生育過程における体内代謝に閲し,それぞれの分野で活磯な研究が行なわれ始め たが,その対象は依然として水稲紅主目標が置かれ,畑作物に関してほ麦類,大豆,馬鈴薯などについて若干の 報告があるに過ぎないい とくに甘葡庭対してほ,その体内代謝をめぐって−,さらに基礎的に解明を要する問題が 多くとり残されている… よって著名ほ195C年以来,主としで甘藷の接理,生態的特性の解明に努め,その貯蔵,育批 塊根形成ならび に肥大過程など,山連の生活環な通して一生化学的に検した諸点肥つき,すでに種々報告を行なって来た(119−1呵 今回はこれらの特性が各種の環現条件下に発現される諸点について,さらに追求した結果を既報のものと併わせ 一府整理して報嘗し,甘新の栽培および利用に対する韮礎質料紅供しようとするものである、 本研究ほ北海道大学名号■睾致授手島寅雄先生の推挙により,同大学田川 隆教授の懇篤な指導によって実施した ものであるが,報文の執筆に当たつては同大学田口啓作教授から詳細な示教を恭うした.なお本学前農学部長黒 上泰治先生に柑著者が本研究班入る動機を与えられ,終始懇切な助言と轍撞を賜わり,野田愛三教授からほ種々 激励を戴いた.また元教授野呂賛已次郎先生はじめ濾過正一・,玉置鷹彦,梶 明,桑田 晃の各教授および宮本 裕三助教授には貰肇な文献の借覧を許された.上記の各位に対し,ここに謹んで深甚な感謝の㍊を表する次第で あるけ なお実験に際してほ北海道大学岡澤養三.助教授より各種の便宜が与えられ,本学玉声音 秩助教授,元講師 大森 浩氏ならび叱朝究睾専攻学生諸儲より熱心な協力を得た.ここに銘記し,謝意を表したい.
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Ⅰ 甘藷の生理,生態的特性
〔Ⅰ〕貯蔵過程における種藷内成分の消長 第1章 種藷内成分含量の部位別変化 甘藷の貯蔵過程における椀根内成分の消長に関する研究は,すでに多数報告されているが(29877き108182166201 212),その部イ立別変化については詳細な報告をみない・・よって種藷の頂部,中部,尾部につき,さらに髄と皮屑の両 部を通じ,炭水化物ならびに窒素イヒ合物合昆の部イ立別変化を追究し,育闇母体としての知見を得ようとした(128) 材料および方法 実験材料としてほ地下に貯蔵した護国譜(150g前後)を用い,掘取り判]彼の195占年12月5日より翌春4月25 日に至る約140日間,る匝匿わたって実施した小 分析試料の採取軋程藷の肥大部を長さについて:5等分し,根痕 の列に沿い両側5mm幅の部分を対象として,それぞれ頂敵 中部,尾部とし,さらにそれらを髄(鳳辺部,厚 さ1cm)と皮層の両部に分け,合討6部位とした”また分析に際してほ炭水化物は.Micro−BERTRAND法,窒素 化合物はMicro−K柑LDAHL法により,それぞれ生義1g当たりのmg数を求めた 成 績 実験成績の説明の便甘」二,全過程を5期に区分し,年内を初期,1∼2月を中期,5∼4月を末期とする. まず炭水化物含鼠の変化を検すると,初期においては頂部および中部の髄,皮屑ともに還元糖が増加したのに 射し,尾部でほとくに髄の部分で減少したまた非還元糖ほ各部位とも増加したが,赦粉は尾部の髄を除きいず れの部位でも減少の傾向を示した.ついで中期においてほ還元糖ならびに非還元糖は尾部の髄でのみ増加した が,他の部位では低下した.また澱粉は髄,皮層を通じ,頂部および中部でやや高い値を示したのに対し,尾部 では減少した.さらに末期においてほ還元糖が髄,皮屑とも頂部で低下したのに対し,中部および尾部ではかな り高かった,また非還元糖ほ鳳皮屑を通じ,頂部および中部に高く,尾部に低かったが,赦粉は相反する様相 を呈した(節1∼5図参照) 他方,窒素化合物含畏の変化をみると,第4,5図に示すどとく,可溶態窒霜は概して初期と末期に大である ≡≡≡)胞都 ;≡≡…≡≡)珊 非 迎 元 折 合 飛︵珪訊一正当たり︶ 長堤 苧 う子 音 月 日 月日 第2図 貯蔵過程における種藷内 非還元糖合認の変化 月日 節1図 貯蔵過程における種藷内 還元糖合鼠の変化 第5図 貯蔵過程における種藷内 澱粉含量の変化一5 − 邪 邸 層 髄 皮 郡部部部部部 頂中尾頂中旭 ≡︰⋮⋮ こ【こ取1駄 0−−−・0中 郡 ◎・−・・◎尾 部 ●・−−・●取 部 ○・−−・01中 部 ◎−=一◎旭 郎
≡≡芸〉他部
;;三…≡≡)棚 可 溶 態 公 報 合 ‖誠︵生爪︼瓦当たり︶ 息張 竿 i子 音 欝 月 日 月 日 J】 !! 第占図 貯蔵過程に庖ける樟藷内 水分合昆の変化 男4凶 貯蔵過程における種藷内 第5図 貯蔵過程における種藷内 可溶態窒素合嵐の変化 蛋白態窒素含昆の変化 に対し,蛋白態窒素は中期に大となる傾向を示していたなお水分含遠の変化でほ,各部位とも初期に漸減し, 中期にほ増加の傾向に転じたが,末期において敗髄部でいずれも増加したのに対し,皮屑部でほそれぞれ若干の 減退が認められた(第引封参照). 考 察 甘譜の貯蔵過程における塊根内成分の消長について従来研究されたところをみると(293773】08162166201・212),概 して還元槻における僅かの変動と,非還元糖の増加ならびに淑粉含嵐の漸減が報告されているが,窒素化合物お よび水分含立主には;疏著な変化が認められない いま本実験の成潰を検すると,まず炭水化物含遥の変化では還元糖が中部においで;耀,皮屑を通じ変動が大で あり,とくに末期における増加が顕著であるまた非還元糖でほ各部位とも概して漸増の傾向を示し,凄部およ び中部における増加が著しいが,ことに末期の頂部で胡芽前に相当な増加が認められたのは興味深いさらに政 粉合嵐ほいずれの部位でも漸滅の様相を呈するが,末期の頭部および尾部においてそれぞれ増減がみられたこと ほ,非還元糖あるいは還元糠における含最の変動と相反し,前記の諸研究における傾向と同様に,炭水化物相互 間の変化からみて背かれるところが多い.また全般を通して認められる傾向として,糖分,微粉とも髄部におけ る合星が皮層部のそれに優るのみでなく,その変動も概して類似していることは,貯蔵過程における種諮の生理 的特性を示すものであろう。 つぎに窒素化合物の変化からみれほ,いずれの部位でも貯蔵中蛋白質に転化した後,末期において再び可溶態 に分解されること(68)を示唆するものと解されるが,通部および尾部の合昆が中部のそれに比し概して高い他で 経過するのは,舶芽あるいは発根と閲連してその生理的意義が大であると思考される.なお水分合星は前述のご とき推移を示したのみでなく,路に髄部で小であるに対し,皮屑部で大なる傾向が認められたのは,呼吸の部イ立 別消長,さらには主貯械物栗たる炭水化物の変動とも関連するものと思われる‖ 他方,若干の報告によれほ(140】6419=汎216),甘藷の塊根における瀞芽および発根原韮は,その肥大の比較的初 期に形成されることが多く,しかも内仰の附近に初発し,漸次内部に連絡を持つようになるとせられているし たがって楷漕内成分の部位別変化は,これらの原進発連との関係をも併わせ考えると,上述のごとく各部位聞に l凋辿性が認められる反乱 それぞれの部イ立における生理的特徴とみなされる点もうかがわれるー る −・ 小 姑 貯城過程における種諦の生理的変化にl期する詳細な知見を得る目的で,護国語を実験材料に用い,種藷の頂 部,中部,尾部につき,さらに髄と皮屑の両雄を通じ,炭水化物ならびに窒素化合物合最の部位別変化を追究 し,つぎのどとき納采を得た実験艦果の説明の使茸上,全期間を5期に区分し,年内を初胤1∼2月を中 〕弧 5∼4月を末期とする 1初期においては班部および中部の髄,皮屑ともに還元糖が増加したのに対し,尾部ではとくに髄の部分で 減少したまた非違元舷ほ各部イ立とも増加したが,激粉軋尾部の髄を除き,いずれの部位でも減少の傾向を示し た1 2中期紅おいてほ還元糖ならびに非還元糖が尾部の胎でのみ増加したが,他の部位では低下したまた澱粉 ほ髄,皮層を・通じ,碩部および中部でやや高い値を示したのに対し,尾部では減少した. 5.末期紅おいてほ還元枇が髄,皮屑とも消却で低下したの紅対し,中部および尾部でほかなり高かった.ま た非還元糖ほ髄,皮眉を通じ,頂部および中部に高く,尾部に低かったが,扱粉は相反する様相を呈した.. 4.窒誠化合物のうら可溶態窒素は.概して初期と末期に含量が大であるのに対し,蛋白態窒素ほ中期に大とな る傾向を示していた。J 5したが.って貯蔵過程における種蕾内成分の部位別変化には,上述のごとく各部位間に関連性が認められる 反面,それぞれの部位紅おける生理的特徴とみなされる点もうかがわれる
〔Ⅱ一〕育苗過程における桂請および室内成分の消長
第2章 種藷内貯蔵炭水化物の推移 肖苗過程における種藷内成分の消長を放するため,前章に準じてその邦枝別変化を追跡したところ,各部位と もに概して一類似の傾向が認められたの・で,本計ではとくに.中央部の髄と皮層の両部及屈し,炭水化物含畏の推移 について述べる(120) 材料および方法 矧強材料としては前年10月27m灰樅後,地下に貯蔵した護国藷(400g前後)を用い,1951年5月221]より再苗 を開始した種語は醸熟滋=木に50×50cmとして伏込んだが,再掛中の呈デ理はすぺて砧法に従った√√ また炭水化 物の分析ほ第1茸に準じて行なった 成績ならびに考察 賂験結果ほ儲7∼9図に示すごとくである“まず舶芽湖(4月19日)においてほ,伏込み当時に比して極藷の 髄部,皮層邦を通じ,還元鋸搾沌【に大差はないが,非還元槻および姐粉含嵐の減少と水分含嵐の増加が認められ たすなわち種蕾の舶芽に際し澱粉の枇化と糖分の顕著な消窒拗ミ行なわれるとともに,1軋盛な吸水により水分合 昆の増加を来たしたものと考えられる事実,この時期においてほ呼吸作用は増大し,大昆の還元拙を必要とす るため,萌芽前より蓄精された非還元粧ほ還元糖に転化消出されるものと解される しかしでl]蘭の繭芽前にお ける糖分,なかんずく非還元枇の蓄積に関しては前登にも記したごとく,多数の人々が貯滅過程の実験に.おいて すでにその事英を認めているが,とくにHASSELBRING&HAWKrNS(3031)はまず波粉が還元糖に転化され,つ いで還元糖から非還元糖が合成されると論じ かつ呼吸と還元糖含昆との聞に相関があることを指摘している これらのノ〔笠からみると本期は生理的に極めて清澄な時期であり,旺盛な物質代謝が営まれていることを示すもの であるしかしながら弛粉の糖化,換言すればアミラーゼの活性はとくに髄部において伏込み時より低下すると ともに,組織搾汁pH価も同様低下の傾向を示したしかして舶芽前におけるアミラーゼ活性に閲し,田川 i相澤・酒井(185)が馬鈴薯塊茎について検したところによれば,休眠末期より勅芽準備摘にわたり髄部,皮屑部と も−・時急激な蛸加を示した後,多ミ.itの還元船蓄積に伴い再び減少した. 同様な現象は.甘藷種譜の舶芽に際しても起こるものであるが(37199),その傾向が髄部においてとくに顕著に現 われるものと思し考される“またけ藷萌芽時における生理的変化に!対して篠田・福承(167)が検したところ紅よれ:_ ̄:い:■‥・ ニ=≡惰芸巨声還元他 ○一・・d排出故地〝ス /久・・→v・一・」、\\ / ●・一 ::− ・・ 湖 ○・・・・・・・・・・・・0馳+ 0−−−・○皮屑打B 呼 吸 劇︵生魚一鮎︼暗闘当たり︼ 叫抑 ㈹ 卸 Hq﹀ $ 7 γト h,ト 11Ⅰ Ⅳ V JI Ll 第7区l育蔑過程における種藷の糖 第8図 育苗過程における種藷の汲 第9医l育苗過程匿届ける種藷の 性および 分合違および呼吸昆の推移 粉および水分含昆巧拙移 i ば,繭芽のごとき急汲な生理変化に際しては糖分の完全酸化を行なう暇なく,慢性物貿を多昆に生成することが 知られているが,とくに髄部においてその傾向が著しく,したがって上述のごと計結果を得たものと思われる‖ つぎに萌芽の数がはぼ一・定に達する時期(5月17日)前後においては髄弧 皮層部とも澱粉合嵐ほ漸減,水分 含塩ほ漸増したのに対し,還元糖はやや減少の後多少の増加を示したしかしながら非還元糖は髄部においてか なりの増減,皮層部において漸減の様相を呈したしかして伏込み約2カ月後における採1泊済み種譜の炭水化物 含鼠について岩崎佐々木(6364)が検したところによれば,全炭水化物のうち槻分は全昆の大略半昆を含み,か つ非還元糖隠還元糖に比し極めて多昆であったが,時期的紅も本期と相似た関係にあり,上述の結深とはば−L致 する,他方,呼吸にほ一周寺低下がみられたが,この時期にほ地上部ほ蔓良50cm前後に達し,漸次に独立栄養へ 向かうもののどとく,したがってとくに髄部において還元糖の消出違が生成嵐に比し儲少であるため,還元糖は. 一・時非還元糖として蓄潰された後,需要の増加に伴い,再び還元植に変化するものと思われる.このことは圧川I 小間揮(18¢)が馬鈴薯叱ついて親聾内貯蔵炭水化物の代謝に閲し,同様な考察を行なっているが,本実験における アミラーゼ活性ならびに組織搾汁pH価の変化よりも証せられる1すなわちアミラーゼ活性は据部,皮層部とも に増加の様相な・呈したが,組織搾汁pH価ほ髄灘で概して増加するに反し,皮層部においては漸減の傾向を示し た.換言すれば汲粉の糖化は促進されるにも拘らず,呼吸ほやや低下し,繭芽特に蓄砧された峻性物質も徐々に 酸化される鬼謀,髄郊における組織搾「FのpH価ほ高くなる紅対し,酸化の比蚊的此盛な皮層部揉依然として酸 性物質を蓄根し,その組織搾汁pH価ほ漸減するものと解される さらに地上部が相当に成長し,程諸に凹凸,亀裂がみられる時湖(7月12日,図版Ⅰ−W一仁参購)には,髄部で は級粉含逼の減少と水分含昆の増加が認められるの紅反し,皮層部においてほ独粉含昆の増大とともに水分合:を主; の低下が認められたまた還元舵ほ髄部では減少,皮層部叱應いてほやや増加がみられ,非還元地合揖牲隙取 皮層灘心ずれも増加するととも紅呼吸に減退がみられたすなわらこの時期ほ[=雷(3$),児玉小林(84),松周 川上(104),清野(川3)らの捉唱した小譜の掛播栽培における種藷の相生湖に相当するものであって,伊東・二L屋(52), 児玉小林(84)らも推察したごとく,萌芽後次第に貯減益分を消耗していた種漕が再び同化産物の蓄鮎をl用地す るが,とくに皮層部およびその近くに新たに微粉を貯蔵して肥大する結果,表面に凹凸,亀裂を生ずるものとノ思 われるこの点は捉井(217)が馬鈴薯潮讃の役割について検し,その節管内で早期にカロ−ス脱の形成が始まり, 後全部閉塞され,したが、つて剋聾管東内のナ1放流通は親謬より萌芽へ木部を通じての−・カ的のものであると論じ た点とは相異なるもののごとく,;泌阻興味あるところである.しかして甘藷においてほ馬鈴事のごとき朗潜の崩 墟ほみられぬものであるが,前述のごとき変化と相まって,髄部のアミラ一−ゼ活性ならびに皮層部の組織搾汁 pH価には殆んど変化がみられないにも拘らず,髄部における組織搾汁pH価および皮屑部のアミラ」−ゼ活性に はそれぞれ低 ̄ ̄F−が認められたこれほ再生肥大に伴い,髄布における還元糖の不完全酸化と皮屑椰における澱粉 の蓄耕に由来するものであっで仁和藷内貯職磯分の消純過程が蓄私通程に転じたものと考えられ,地上部場景仝
− 8 一 に独立栄養期に達したことを示すものと解される. 小 揺 育苗過程における種藷内成分の組織別消長を追究するため,護国藷を供試材料として,中央部の髄と皮層の両 部を通じ,炭水化物舎監の推移を検し,つぎのどとき結果を得た. 1..萌芽期においては伏込み当時に比して種譜の髄部,皮屑部を通じ,還元糖含量に大差はないが,非還元糖 および澱粉合昆に減少が認められた. 2い 二明芽の数がはぼ−・走に達する時期の前後においては,償却,皮層部とも赦粉合昆は漸減したが,還元糖は やや減少の後多少の増加を示したしかしながら非還元楯は髄部においてかなりの増減,皮層部において漸減の 様相を還した. 5 地上部が相当に成長し,種藷に凹凸,亀裂がみられる時期には,髄闇では澱粉含昆の減少が認められたの に反し,皮層部においては澱粉の増大がみられたまた還元糖は髄部で減少,皮僧都でやや増加したが,非還元 糖合昆は髄部,皮屑部いずれも増加を示した。 第3車 種藷内窒素化合物の消長 前章に引き続き,育苗過程の種藷における組織別成分の消長を検するため,中央部の髄と皮屑の両部を通じ, 窒素化合物合嵐の消長を追究した(122) 材料および方法 実験材料としては前年10月17日収穫後,地下に貯蔵した護国藷(500g前後)を用い,19ち2年5月20日より育蘭 を朗始したまた育萬法は儲2章に準ずるとともに,窒素化合物の分析法ほ弟1章と同様にしたい 成績ならび【こ考察 実験結果は第10∼12図に示すごとくである,まず舶芽胞後(4月101三り においては,伏込み当時に比して種藷 の髄部,皮層部を通じ 可溶態窒素含足にかなり増加がみられたが,蛋白態窒素含儲常大差ほなく,したがって 金堂素含量にも増加がみられた.しかして貯蔵中の甘藷城服属應ける成分について金森(73)が報告したところに ょれば,窒素化合物の含嵐に顕著な変化は認められない,さらにJoNES&GERSDORFF(68)によれば,甘藷の萌 芽前においては蛋白貿が酵素の仇きにより,転流同化され易いアミノ酸あるいはアミドのごときi乳単な物貿に分 解されることが知られているしかしながら上述の実験成績からみれほ,苗床における種譜の新芽に際してほ, それに先立つ発根により根からの窒素吸収が尋 ̄でに開始されているものと′思惟され,杉浦(180)も指摘したごと こ 盲飽 霞】; ○・−“○攻屑蕃事 g4 m l 企 泉 郷 今 ︰如︵生爪山冗出たり 可 溶 想 盟 純 分 址︵生魚一Ⅹ当たり︶ − ̄ ̄− ̄−− 「「・. Jl円 第11図 青侍過程における種藷内 蛋白態窒素合嵐の消長 †】日 第10図 育苗過程における種藷内 可溶態窒素合二抜の消長 罪12図 胃両過程における種藷内 金窒素含量の消長
一・9・“ く,セ藷の種藷が適当な発根環境紅置かれる場合には,穿の発生よりも発根のはうが早く行なわれることの意義 が存するわけで,DENNY(1∂),田川・岡澤(187)らの報じたごとき,馬鈴瀞軸芽の際における親等内窒素の大嵐消 費と対比して誠に興味深いところである。 つぎに胡芽の数がはぼ一足に適する時期(4月28【ヨ)においては髄部,皮層部とも可溶態窒素ならびに蛋白態 窒素の合鼠に凝著な減少が認められ,したがって−金堂素含嵐にも急激な減少を示した.同様な現象は他の作物の 爾芽に際してもみられるもので,すでに甘庶,グラジオラス,桑など紅ついてそれぞれ足利(β),伊東(49),春日 井‖潮即76)らにより,萌芽に伴う各態窒素の減少が報告されているが,甘藷の種藷は前茸に述べたどとき炭水 化物のみならず,窒素代謝の面からみても伊衆小土屋(52),楕野(163)らの報告したどとき,発芽母体としての意 義が十分存するものと思考されるすなわちこの時期においてほ舶芽の伸長は旺盛であるが,富田(199)が甘藷蘭 の生育ならびに糖合違の変化について検した実験成椋紅もみられるごとく,まだ同化作用ほ活磯常営まれず,新 細胞組織の形成に必要な蛋白贋の合成は,主として.種藷より移行する貯蔵物質あるいはその分解物によるものと 考えられる小 さらに地上部が相当に成長し,種藷に凹凸,亀裂が生ずる時期(5月2る日)前後においては髄部,皮僧都とも に可溶態ならびに蛋白態窒素の含嵐に増加の傾向が認められ,したがって全室素含量も漸増の様相を呈した.す なわちこの時期は前登に報告した種藷の再生期に相当するものであって−,前記富田(ユ99)の実験成潰よりみても明 らかなとおり,地上部の生育著しく緑葉による光合成ほ盛んになるが,さらに根系に由来する無機窒素の吸収と 相まって柴中の蛋白貿合成が顕著となり,地上部は独立の栄養生活を営む結果,前童に述べたごとき種譜内炭水 化物合嵐の変化のみならず,窒素食品消長の点からみても貯蔵養分の消耗が抑止されるのみでなく,却って蓄積 過程に転じたことを示すものと思われる.. しかして1ゴ藷の種藷においては属鉛穿親密における保井(217)の報告とは虞なり,齢管内にカロース膜の形成が みられず,したがって萌芽より種譜への窒素の流動ほ.盛んに行なわれるため,上述のごとぐ可溶態窒素のみなら ず,それらより転化した蛋白態窒素増加の様相を呈するものと解される.なお伊東1土星(52),鎌谷1野本く70), 杉浦(180)らによれほ,甘藷湖芽の発育は粒藷の貯蔵養分のみで行なわれるものではなく,新根から供給される養 分によることが多いと推察しているが,舶芽の仲良に伴う種藷内窒素合昆の増加は,根系に由来する無機態の窒 素と地上部より転流される有機窒素化合物の蓄積によるものと思われる1 小 括 育萬過程における種藷内成分の組織別消長を追究するため,鮎国語を供試材料として−,中央部の髄と皮層の両 部を通じ,窒素化合物含嵐の消長を検し,つぎのごとき結果を得たい 1..諏芽虐後においてほ伏込み当時に比して,種藷の髄部,皮屑部を通じ可溶態窒素の合昆にかなり増加がみ られたが,蛋白態窒素の含量に大差はなかった. 2..諏芽の数がはぼ血走に達する時期においては,髄,皮屑の両部とも可溶儲ならびに蛋白態窒素の倉見に顕 著な減少が認められたい 5.地上部が相当に成長し,種諸に凹凸,亀裂が鐘ずる時期の前後においては,髄部,皮層部とも可溶態なら びに蛋白態窒髄の含昆に増加の傾向が認められたい 第4貴 重内成分含量の変化 従来,甘藷の育酉過程における地上部については,外部あるいは内部形態的発育現象の研究に主目標が㌍か れ,蔓の生育に伴う成分の消長に関しては.,富田(199)が茎葉中枇含二級の変化について報告した以外にほ殆んどみ られず,甘藷の生理的特性の把握上多くの不明な点が残されている. よって本責においてほ育苗過程の堕内成分,主として炭水化物ならびに窒素化合物含最の変化を,茎の頂部と 基部を対比して検するとともに,作物体の生育状況と併わせ考察した(124) 材料および方法 実験材料として−は護国藷を用いたが,試料は冬期間地下に貯蔵したものから,150g前後の種藷を選ん■で1955年 4月27日より育苗を開始した.しかして育苗に際して春日井(7j)の処方液紅よって水桝培養を行なった‖ また測
ー10− 定は崩芽揃の5月7日より,顕著な蔓の繁茂がみられた7月占日までの約占0日間,占回にわたって爽施したが, 毎回茎長ならびに茎葉垂を測定するとともに,茎の頂部(末展開薬着生部),基部および基部着生共について, 第1章に準じ炭水化物はMicro−BERTRAND法,窒素化合物は∴MicIO−KJELDAHL法によって定還した 成績ならびに考察 実験成槍を論ずるに当たり,作物体の生育状況と関連してこれを舶芽期,髄芽仲良期,独立栄養期の5期に区 分し,各期別に考察することとする A 新芽期:本期は勅芽揃(5月71])より壁の成卑が旺盛になる頃(5月28日)までの期間とするが,この 間においては第15図に示すごとく堂の成長はまだ極めて僅少であった. ○−−−・OJ只 ホー; 、ご仁乙 こ 亡 ¥:1之 0−−−−○】苅 爵8 0一−−−○∫占柴丑〔 盲 昌益 郡 mっ■ 非 過 元 捨 含 ‖M︵生班一丸当たり︶ 60 J・ 40 茂 本 20 当 た J O J】日 第14・図 育苗過程における茎内 還元糖含嵐の消長 ○・=一O T良 郡 こ こ 拡 郡 Jl日 常15図 育商過程における吏の生 育状況 まず茎における炭水化物の消長適 みると(第14∼17図参照),頂部, 基部ともに還元糖,非還元槻および 微粉合足はそれぞれ大なる値を示 し,したがって仝炭水化物の合最も また大であった. この点は甘藷朗芽時における茎集 中粘合銀の変化について富田(199)が 検した成紙とはぼ一・致するが,同様 な現象ほ他の作物の胡芽に際しても みられ,田川・酒井(188)は馬鈴薯の 生育期間中における共内糖代謝につ いて検し,萌芽期においては還元糖 ならびに非還元糖の含鼠が大なるこ とを報告している.また伊東校 l誼(50)は梨の苗木の舶芽について研 野15図 育苗過程における茎内非 還元糖含邑の消長 ○一一−・○】11郡 =挑 重l; .l. l ヽ▲ 15 2S () ■W ■Ⅵ‘ Ⅶ 音 響 学 J】 l】 第17図 育苗過程における茎内 金炭水化物含昆の消長 第1る凶 背理l過程に.おける茎内 政粉含追の消長 究し,母校の炭水化物は芽の触発に伴って新梢へ流動することを認めているu しかして本期における茎内炭水化物含嵐の変化をさらに詳細匿劇症すれば,封14∼17図に示すごとく,還元糖 含二品は基部において大であるに対し,非還元酔および澱粉の別宴iは預部において大であり,また仝炭水化物の含 もとでほ頂部が基部に優り,かつ基部では.殆んど変化を認めなかったのに対し,頂部では.漸増した.他力,頂弧
−トトー・l 基部を通じ還元糖と非還元糖の増減が相反した経過を示すが,奴粉の含鼠ほ概して漸増の傾向を示した.. これらの事実ほ節2丑にも述べたごとく,澱粉を主貯蔵物質とする甘潜の種諸においては,新芽前すでに敢粉 が一・たん還元糖に転化された後,諸生理作用に用いられるが,−−・部はさらに非還元糖に合成されることと関連す るものと解されるい すなわち程藷より萌芽に送られた糖分中,呼吸ならびに諏芽の形成に濾接利用される還元糖 含昆が需要皮を凌煮冒するため,還元岨は−・時非還元槻として種譜に蓄槌され,さらに澱粉に合成されるが,それ と顆似の現象がとくに茎の頂部において顕著に現われたものと思考される. つぎに茎内窒素化合物の消長を検すると(第18∼20図参照),頂部,基部ともに可溶態および蛋白態窒素の合 邑ほ大であり,したが′,て全窒素合最も相当高い個を示した.. ヶー一々聯 郡 ○−−〃研iちJ 三 三基 郡 ● ̄ ̄−■孤㍍ ○−−一旬 丁良+捌 ●一一−・・一■ \− i■J 可 溶 億 光 来 合 H址︵丑沌山北当たり一 叩10 R、 郡n髄や東方‖叫へ牛車一九当たり︶ 圭燕豪零=狐芯芯二王当キュ P ーー.′・・・・・−・・Q .=仙▼↓_十._.」_ 皆 野 も子 守 品 7 v 畢 葦 月 日 領 筍 晶 7 V 月日 第20図 育苗過程における茎 内金窒誠合遣の消長 弘 桑,燭鈴潜などの胡芽の際におけ 田川1酒井(1嘲らも認めている… しか 第18図 琶翫鉦過程における茎内 可溶態窒素含最の消長 第19図 育苗過程における茎内 妻筐白態窒素含嵐の消長 しかしてこれと類似の現象はまた他の作物においてもみられるもので, る新器官内窒素代謝に閲し,それぞれ伊藤…碩遍く50),春日井・制圧t(76), も前章にも述べたごとく,舶芽期においてほ.伏込み時に比して秘話の髄灘,皮層部とも可静態窒素合立主にかなり 増加がみられたが,蛋白儲窒素含昆紅大差ほなく,したがって仝窒談合星にも増加がみられた点と併わせ考察す るとき,種藷と諏芽との生理的関連がうかがわれ興味深いところである.また本∋切紅おける茎内窒談合i道をさら に詳細に検すれば,罪18∼20図に示すごとく,頂部の各態含畏服題聞のそれよりも大であったが,基部の可溶態 ならびに頂部の蛋白態窒来合昆は本期の一ユー壬ば頓においてm・時やや増加した後,減少の傾向を示したのに対し,頂 部の可溶態窒素含量ほ漸増,去覧部の蛋白態窒素合嵐ほ棚減の様相を呈し,全窒競合張としても概して頂部では漸 増,基部でほ漸減した− これらの事実はJoNES&GERSDORFp(¢8)も報告したごとく,種藷内貯蔵蛋白質その他窒素化合物の分解なら びに転流に基づくものと考えられるが,蔓の生育状況からも明らかなごとく,その成長に要する消毀損が僅少で あるため,両態窒素合立ととも茎の頂邸においてはかなり大となるのに対し,基部においてほ概して漸減する傾向 を示すものと解される. 以上のごとく本期紅おいては蔓の成長ほまだ僅少であって,新器官の形成に要する栄養分は主として種藷内貯 蔵物貿,あるいはその分解物に依存するものと思惟されるが,その供給揖が琵琶偵猪・凌亀するため,堂内各成分 とも紅相当高い値を示すものと考えられる. B 舶芽伸長期:本期ほ逆の成長が旺盛化する時期(5月28日)より種諸に凹凸,亀裂がみられる時期(占月 25[り までとするが,第15図に示すごとく,顕著な茎の仲良ならびに茎葉或の増加が認められた.. まず茎内炭水化物の消長をみると(第14∼17図参照),頂部における還元粗 非還元糖ならびに赦粉の含量に ほかなりの減少がみられたが,基部においてほ還元糖は漸減したのに対し,非還元断と微粉の含ニー読は互いに相反 する経過をとりながら増減したい また仝炭水イヒ物としてみるならば庚凱 基部ともにその合巌ほ漸減の傾向を示
−12− したが,減少虔ほ頂部においてとくに慮著であった. しかしてこれらの点ほ前記富田(199)の成紡とはぼ類似した傾向を示しているが,罪2章に記した種藷における 炭水化物の消長よりみても明らかなごとく,種藷からの養分補給に漸次減少が起こりつつあることと関連して理 解されるところであるとともに,前述の伊東・・榎園(80)が梨の新芽の生育に伴う新梢内炭水化物の変化について 検した成桁ともはば」・致する.. つぎに基部共内炭水化物の消長を併わせ検すると,第1表に示すどとく,還元糖および激粉は本期の半ば頃ま で殆んど変化がみられないが,本末期頃に至って低下するのに対し,非還元糖は中期に−・時増加の後,減少の様 相を呈し,全炭水化物でほ半ば頃−・たん増加した後,減少したり いまこの成硫に対する参考として,永澤(11り が ̄l]譜の柴の新旧について同化能力の比較を行 なったものをみると,同一・共面硫当たりでほ新 薬のはうが同化昆大なることが知られる.さら にまた長瀬(117)が甘藷の採臨時における各部位 別分析を実施したところによれは,柴身では還 元糖に殆んど差がみられないが,澱粉および全 炭水化物の含鼠ほ概して成長点に近いものはど 第1表 堂の基部着生菓における炭水化物含昆の消長 (生壷1g当たりmg) 還元糖 非還元糖 赦 粉 仝炭水化物 5月28日 5ける9 4.12 11.58 22.る7 占月15日 5.15 1520 11…52 51‖15 占月25日 2..48 5.79 5.11 15.9る 7月占日 0り88 5.20 5.05 9。占8 大であるのに対し,茎では還元糖に大差はなく,激粉ならびに全炭水化物の含嵐ほ成長点に近いものはど少ない ことが認められる点は,前述の成椋に対して−示唆するところが多いり すなわち本期においてはまだ光合成が茎葉 の生育に要する炭水化物の需要に伴わず,前期において萌芽内に蓄積された炭水化物ほ旺盛な成長に用いられ, したがつて茎内炭水化物がとくに通部紅おいて減少をみたものと解されるが,また基部においてほ漸次葉の老化 がみられることと相まって,本期の終り頃に還元糖および澱粉合昆の減少を呈するものと考えられるL. さらに茎における窒素イヒ合物の消長をみると(卿8∼20図参照),可溶態窒素合嵐ほ頂部,退凍ともに−・時低 下して雀過程での最低値を示した後,若干増加した..他方,蛋白態窒潔含嵐は頂部において後期に減少を示した のに対し,基部でほ殆んど変化しなかった.しかして金堂素起としてみれば,頂部の含嵐ほ韮灘龍傾る傾向を呈 し,かつ減少の割合は頂部においてやや大であったが,終り頃にほ大差のない含星を示したり また基部の葉における窒素化合物の消長は第2表に示すととく,可溶態窒素合鼠は漸減したが,蛋白態窒素含 星は−・時減少して最低値に達した後若干増加し,金堂 談合慮では−・時減少した後,やや増加する様相を呈し た.. これらの現象は前記伊碩桜l封(叫,春iヨ井‖潮田 (7¢),田川・酒井(1さ8)らの供試した梨,桑,馬鈴薯など における新器官の仲良に伴う窒素代謝についてもはば 同様な傾向が認められているが,■また既述したごとき 団藷苗の成分に関する長瀬(117)の成損匿徹しても粗蛋 第2表 蔓の基部着生共における窒素化合物合 昆の消長(生重1g当たりmg) 可溶態窒素 蛋白態窒素 全 窒 素 5月28日 占.21 5..11 952 6月15日 5.02 1.28 4 30 占月25日 2小る1 2…87 5 48 7月るlヨ 074 5.15 5.89 自合昆は薬身,茎ともに概して成良点に近いものはど大であることが知られている. しかして萌芽の仲良紅要する窒賂化合物としては,主に種藷より移行する貯蔵物貿,あるいほ根系からの吸収 に由来する無機空言払 さらにほ繭芽期に−・噂貯えられた堂内空談成分が用いられるものと解されるが,すでに本 期における種藷内窒素合鼠の低下について報告した点と併わせ考えるとき,それらが互いに関連して上述のごと き変動をみるものと思惟される. 以上のごとく本期においては顕著な蔓の仲良ならびに蔓望の増加がみられるが,種藷からの益分補給にも漸次 減少が起こるとともに,光合成に比し成長が極めて旺盛なため蔓内各成分の合最が低くなるものと思考される. C 独立栄養期:本期は育苗の末期(7月る目前後)であるが,この頃においてほ茎長も約50cmに.適すると ともに,単の繁茂ほ顕著となり,種藷に凹凸,亀裂がみられた(男1郡絆参照).. まず茎内炭水化物の含鼠を検すると(第14∼17図参照),頂部における炭水化物の各含猿ならびに基灘の還元 糖合鼠は低い値を示したが,基部の非還元糖合這はかなり高く,かつ非還元糖および激粉含:抜ほ基部において頂
】15一 部より大であるとともに,仝炭水化物の含最も基部では頂部を凌窟していた. また基部の共における炭水化物では第1表に示すごとく,各含鼠とも紅かなり低く,したがって∵全炭水化物合 景としても最低値を示した. しかしてこれらの点と第2章の種署内炭水化物含畳の変化,とくに育苗末期の皮屑部における澱粉ならびに糖 分の蓄積を併わせ考察するとき,本期における蔓ほ種藷より独立の栄養生活を営みつつあることがうかがわれ る, つぎ紅茎内窒素化合物の合憲をみると(第18∼20図参照),可溶態窒素ほ頂部,基部ともにやや高い値を示し たが,蛋白儲窒素ほ頂部で若干大なる含量一を有していたのに対し,去覧部でほイ凱、値を示した.しかして金宝素合 星としてみれは,頂部では前期に比して増加したのに反し,基部では減少の様相を呈した… また基部の葉における賓素化合物を検すると,欝2表に示すどとく,可静態窒素含鼻は最低値に達したが,蛋 白態窒素含量にほ殆んど変化が認められず,したがって金宝素含畳もやや低い値を示した. これらの事実はまた前章に記述した種譜内窒素化合物含二鼠,とくに育苗末期の皮屑部に.おける蛋白態窒素の増 加と併ぁせ考えるとき,撃より種藷へ向かって養分の移行蓄拡が行なわれつつあることを示唆するものと解され る. 以上のごとく本期においてほ蔓の伸長繁茂ほ顧著であり,前期に減少の傾向を示した茎内糖分ならびに窒素化 合物の消耗が抑止されるとともに,蔓ほ.準藷より独立の栄養生活を営み,かつ種藷叱対して貯蔵養分の供給をな しつつあるものと考えられる.すなわちこの時期は日高(33),児玉小林(糾),松岡川上(104),清野(1叫らの提唱 した小諸の砲播栽培における種藷の再生期に相当するものであって,蔓の生育と種藷内養分蓄租との関連がうか がわれ,興味深いところである. 最後に全過程を通じて茎の頂部と基部における各成分の合環こを対比すると,窒素化合物,とくに蛋白懇望素は 殆んど常に頂部において大であるに対し,還元糖ほ葡芽期に,また非還元糖ならびに搬粉ほ概して欄芽期以後の 基部においでそれぞれ大なる値を示した. しかして:これらの点は採乳 さらには.挿萌活着ならびに塊根形成とも密接な関係を有するものであって,松原 ・日高(101)の報じたどとき軍内成分,とくに炭水化物ならびに窒素化合物の含扇が大なるとき,根の発生ならび に,′成長が股良であることを参照すれば,本実験の範囲内では第5回(占月25日)における基部の状態が苗とし て最適のごとく考えられる巾 したがって蔓の生育状況を考慮に入れるならば,茎長が40cm前後に達し,茎の基 部における炭水化物ならびに窒素化合物合鼠のかなり高い頓が採苗の適期と解されるり さらにこれらの点は小清 水山西田(9∂)の報告したごとく,発根が第4∼5節において最も早いことと関連するとともに,伊東・土屋(51軋 58),戸苅(195)らの招じた苗の貿あるいほ性能紅関する一面を示唆する事項として,蔓の内容成分の相違が塊根形 成に諺関する問題とも関係するところ大であると考えられる. 小 括 本章では荷訝の葡芽期より蔓の独立栄養期までの各期紅おける堂内炭水化物および窒素化合物合景の変化を明 らかにするため,護国藷を供試材料として育苗過程における茎内成分の消長を追究したが,実験結果の大要を列 記すればつぎのごとぐである… 1.新芽期において茎内還元糖,非還元糖および澱粉の合環はそれぞれ大なる値を示すとともに,■可溶態なら びに蛋白儲望紫の含量もまたかなり大であった. 2‖ 葡芽伸長期においてほ炭水化物ならびに窒素化合物の各含昂紅減少が認められた,. 5‖ 独立栄超期においてほ還元糖および非還元糖の減少皮が絞やかになるとともに,可溶態ならび紅蛋白態窒 累の含貴にもやや高い佃がみられた. 4.全胃苗過程を通じて茎の頂部と基部における含星を対比すると,窒素化合物,とくに蛋白態窒素は殆んど 常に頂部において大であるに対し,還元糖は湖芽期に,また非還元糖ならびに微粉は概して新芽期以後の基部に おいてそれぞれ大なる傾向を示した,
ー14−
〔∬〕塊根形成過程における体内成分の消長
第5章 挿苗発根に伴う蔓内成分の推移 甘藷の塊根形成は同化産物の転流に由来するものであるから,楯イ可け彼の筒の生育と関連するところが多く, しかも挿箇後における地」二部の生育は苗の浦弟によって開始される..しかして苗の活才′fは発根に基づくものであ るが,発根に際しては体内成分の変化がみられる筈であるい よって本章においてほ挿瀾より発根に至る過程に閲 し,苗茎の頂部および基部における炭水化物ならびに窒素化創勿含毘の推移を検し,発根に伴う苗体の生理的変 化について考究した(l呵. 材料および方法 実験材料としては沖純100 ̄冒を用い,圃場濫巷屑中の蔓の先端より展開策5枚を附して外相殆んど均一・な即20 本を採取し,浸−ちに20本ずつにつき,筋4章に準じてそれぞれ炭水化物および窒素化合物の定:景を行なうととも に,残りの80本ほニヒを入れた木箱に押して−,発根の前後21司にわたり前記と同様に各20本ずつ討40本を分析に供 した・・なお実験は1952年8月28軋より9月1勘 9月2[トより同る軋10月5日より同1引]の5回にわたって行 なったい 成績ならびに考察 実験結果ほ節5,4表に示すごとくであるが,5回の成績を通じ抑制寺,発根前,発根彼の5期について各期 別に考察することとする.まず挿僅時における茎内含有成分をみると,頂部と基部を対比すれば,還元糖含鼠ほ 頂部よりも基部において極めて大であったのに対し,非還元糖および澱粉合鼠には明瞭な傾向が認められなかっ た・また全炭水化物含量としてほ,第2回目の成齢を除けは,頂部に少なくて基部に多かった..他方,窒素化合 物含抗ほ各儲とも頂部において大であり,基部においてほ極めて少鼠であった.しかして−ITO&KATO(呵,長 瀬(117),高橋(1別)らが甘藷闇の化学的成分を検し,金柑分ならびに汲粉は先端に少なく,基灘庭至るに従って漸 増していることを認めている点ほ本実験の成約とはば一哉する∴また中村・下村(137)が根曲竹㈲の成分に閲し, 無窒素異物は下部に多く,安素彗物は上部に多いことを指摘しているのは極めて興味深いところである.. つぎ紅発根前の成損をみると,まずほ部においては基部に比し,概して炭水化物が低い合鼠を示したのに対 し,窒素化合物含猥ほ大であり,とくに依然として蛋白態窒素闇著しく高い含鼠を有していた.他方,基部にお いてほ抑尚時に比し,還元糖含鼠が概し て減少したのに反し,非還元糖,微粉な らびに窒素化合物合鼠ほ増加する傾向を 示した… 元来,挿苗が発根するというこ とは,まず内鞘の細胞が分裂機能を発押 して根の原基を形成し,ついでそれが根 の形態を備えた始原体となり,さらにこ の始原体が成長して茎の外に出ることを 意味する巾 しかして戸苅(195)によれほ月 評における椒の始原体は苗床に生育中す でに形成されるもので,展開葉の上枝節 にみ出され,下位節に進むに従い漸次そ の数を増し,第5節に至ってはぼ一・定に なるというまた小清水“西田(96)紅よ れば発根は節4節および第5節において 最も速く,その理由としてこれらの節間 の成長素がいずれも節部に偏在し,しか もその成長寮景が発根生育に最適の状態 節5表 抑苗発根に伴う茎内炭水化物含貴の推移 (生歪1g当たりmg) 還元糖 非還元糖激 粉全炭水化物 1る1 1“44 7。25 11.11 占92 4小49 11.18 2585 240 占41 10,57 20.55 589 5.占9 1占.29 29る82フ9 d05 1405 24‖45
5…55 5巾占1 19.る5 28小75 締苗時〈望 発根前〈望 発根後〈望 部 部 部 部 部 部 第1回 ︵︼U9 12 87 05 5ワ〇 .人︶2 ZJl 12 14 00 ZJ5 77 7ZJ 18 08 nU﹁/ 12 12 都祁部部郊部 頂基碩基頂蓑 i /Jヽ−\ ′i 15.75 21‖2占 5.る5 1295 7…59 11‖07 12.04 18“55 8.98 12.る5 17.90 27−05挿苗時 発板前
発根後 第2回 酌時〈望 発根前〈望 発根核〈望 部 1一.占5 部 740 部 1..17 部10.41 部 190 部 7い82 158 7.08 10い90 2い87 8.27 194る 5.54 8..29 15..72 11い27 9.8る 52.41 545 10い55 1く;い81 12占8 12.12 55.97 第5回−15 一 筋4表 挿苗発根紅伴う茎内窒素化合物合鼠の推移 (生東1g当たりmg) にあるためという以上の報告より明らか なごとく,本期においてはすでに形成され た根の始原体が成長を開始するが,根はま だ茎の外に出ないため窒素の吸収ほ殆んど 皆撫であるにも拘らず,基部においては非 還元株,澱粉および窒素化合物などに増加 をみる点は,概して頂部における全窒素の 増加が認められることと併わせ考えると き,これらの増加は菓紅由来するもののご とく,粟ヰの成分が茎に移動するものと思 考される(131).また同時に茎においでも頂 部と基部との間の養分移動分布差が考えら れるが,その場合頂部でほ炭水化物合鼠が 低く,窒素とくに蛋白態窒素に屈むの紅対 し,基部においては逆に炭水化物に富み, 窒素化合物含星は少ない小 さらに発根後において牲,頂部で全炭水 化物含畳が機少ながら増加するとともに, 可溶態璧素 蛋白態窒素 金宝素 部 2い0る 部 0..89 部 1.74 部 1。5る
部 225
部 2い05 5.59 5…45 0.91 1 80 5.0る 4.80 1..58 2小94 2..85 5“06 1..75 5.7る 挿捌寺〈望 発根前〈望 発根後i望 第1回 ′07 8′0 91 d.5 79 911 41 42 44 掲出8050地霊 1nU ll・ 22 頂基頂逓頂基 ′Iくし i ′−′l\時 前 後
苗 根 根
挿 発 発
′ノ﹂tIし 回 2 第 nU5 8.b 18 0qノ 9.∧︶ 97 50 21 21 57 107 57 27 94 イ19 4▲1 5ア〇 ′04 91 42 75 28 4′0 5′0 1nU 21 22 部部部部部部 碩基碩基頂基 i ′−く−\ /−くー\ 4/0 77 ノ04 9n7 48 55 2nU 51 52 挿苗樽 発根前 発根後 第5回 可溶態窒素紅も増加の傾向が認められたが,しかし基部に比し蛋白懇望索に富み,全要素合昂:も遥かに基部に優 る,また基部においてほ微粉が明らかに増加し,仝炭水化物含掻庵概して増加の様相を呈して頂部に優るととも に,各態望灘合説にも前期よりさらに増加がみられた.しかして本期紅おける仝炭水化物および金宝素合畏が頚 部,基部ともに増加を示した点は,葉内成分の茎への移動が前期よりさらに顕著に行なわれることによるものと 思考されるが,頂部における可溶態窒素の増加ほ,発根活着に伴う新たな成長の開始を示唆するものと解される… 終りに挿苗より発根までの全過程を通じてみると,とくに・顕著な点は基臥すなわち発根部位において炭水化 物ならびに窒素イヒ合物が集私すること,また基部においては窒素化合物の集杭がみられるが,なお頂部の合昆に 及ばないこ.とである小 しかしてCARLSON(13),松原1甘高(101),VANOvERBEEZ(,GoRDON&GREGORY(一56), 塚封203)らの成純によれば,挿穂における多遥の炭水化物および窒素化合物の存在ほ発根誘発の−・要因であるこ とが知られている小 したがって上述したごとき苗体基部への成分移動がみられる点は,発根およびその後におけ る根の成長にも多貴の炭水化物および空襲化合物の集有言が必要であることを示唆するものと解されるまた碩醇 と基部における窒素イヒ合物の合昂に差異を示す点は,D牟ⅤIS(14)の柳の切枝における実験結果と類似し,IT0& KATO(59)も報告したごとく甘藷蔵匿おいても頂部優勢の傾向がみられるものと思考される. 小 括 1三‡漕苗の棉イ」け後における体内成分推移の一端を追究するため,沖制100号を供試材料として,挿苗より発根 に至る過程に則し,苗茎の頂部および基部における炭水化物ならびに窒素化合物合鼠の変化を検し,つぎのごと き結果を得たり 1“押掛寺に.おいてほ炭水化物が概ね頒価に少なくて基部に多かったのに反し,窒諾化合物ほ頂部に多くて基 部に少なかった… 2発根前にほ戯水化物ならびに窒素化合物が基部に向かって転流する傾向を示した.. 5,発根後には,発根前に比して,頂部における炭水化物および窒弄イヒ合物が僅かに増加するに対し,基部に おいては両物質ともかなり蓄潰することが認められた. 4巾 なお頚部および基部に増加した炭水化物ならびに窒素化合物の−・郊は,挿班の集からの転流に与るもの烏 思われる.1−’】占 一
第6章 各部位成分の消長
甘藷の挿苗後における体内成分の消長,とくに発根ならびに塊根形成に伴う変化に関して・ほすでにいくつかの 報告がみられるが(7181111123131197J ,作物休の部位別にそれらを詳細に検討したものほ極めて少ない(111197) 本章において−は甘藷苗の内的条件として重視すべき体内成分が発根,活着,蔓の仲良側枝の発育ならびに塊 根形成などと関連して変化する様相を追求するとともに,それらの意義を考究するため,とくに炭水化物ならび に窒素化合物の消長に関して,作物体の頂部と基部につき,それぞれ茎,葉身,葉柄および根などの部位別に検 討した(129) 材料および方法 供試材料として−は農林1号の5節僅を用い,195る年7月9日に.基部5節を斜め挿しした後,春日井(74)の処方 液によって砂耕培養を石なった一.試料の採取ほ柿苗時より10日間隔とし,毎回中庸な5個体を選んで,生育状況 を調査するとともに,茎の頂部(5節)および基部(5節),ならびにそれらに着生する柴身,柴柄および根匿 分けて分析匿供した.また炭水化物ならびに窒素イヒ合物の定二級ほそれぞれ第1葦に準じて実施し,両者の全鼻に ついてC/N率を求めた.. 成績ならびに考察 甘藷の塊根形成に関してはすでに多くの報告があり,適期に挿閲すれば組織の分化がみられる時期は10∼20日 後といわれるが,肉限で塊根を認め得る時期ほぅ0∼40日後とされている(39577981195).よって本茸においても, 挿脚寺より塊根の形成をみるまでの4−0日間について述べることにする まず挿苗10日後にほ凝根も終わって(第21図),苗ほ完全に活着したが,体内成分を挿御寺と比較すれば,第 22∼25図に示すごとく,各部位における還元糖合鼠ほいずれも減少しているのに対し,非還元糖含鼠ほ茎および 葉柄で増加したが,葉身ではやや減少した.また赦粉合鼠ほ茎および葉柄で若干増加したが,柴身では激減し た・したがっで全炭水化物含鼠としては茎でやや増加したのに射し,葉身で激減するとともに,共柄では著しい 変化がみられなかった.他方,窒儲化合物は第2る∼28図にみるごとく,可溶態および蛋白態窒素合鼠がともに茎 でやや増加し,葉柄で多少の増減を示したのに対して−,共身においては両儲窒素含星に明らかな減少が認められ たい したがって全窒素含量ほ葉身でかなり減少したが,茎および央柄ではそれぞれ多少の増減がみられたい しかして上記の諸点ほ発根に伴う現象とみなすことが出来るが(131さ6),各師立におけるC/N率の変化からみて も,茎および葉柄では姉別寺に比して殆んど変動が認められないにも拘らず,葉身ではかなりの低下がみられた (第29図参照)..すなわらこの点は葉身内澱粉および蛋白質の分解転流に関連し,すでに著者ら(−23131)が報告し た ̄lJ藷筒の発根研【≦う炭水化物および窒素化合物の転移状況と合致するとともに,戸苅白沢(197)が挿西10日後 ∴=三二二主、
;三;芸芸卜郎 ≡芸芸)… ▲−一・▲1柁 ;三‡三芸芸卜部 三芸1茶郡 節21区l挿髄時より塊根形成期ま 第22図 師御寺より塊根形成期まで 第25図 挿御寺より塊根形成期までの での各部位重景の推移 の各部位還元糖合罠の消長 各部位非還元糖合二鼠の消長17 郡 部 Ⅶ 非 −−−−11 ・ − 1 − 、 身柄 身柄 弧葉葦狐薬芸岨 ニ∵︰︰ 頂 戴 身柄 身柄 埜薬韮氷弧基根
∴∴︰
4 瑚 可 溶 闇 泉 来 合 爪︵生爪一冗当たり︶ 湘 松 倉 苑︵生雅一瓦乃たり︼ \・−−一−−▲−・−−・1 抑l\ l0 20 第24図 挿孤時より塊根形成期まで 第25図抑馴寺より塊根形成期までの 第2る図挿脚寺より塊根形成期までの の各部位赦粉合二星の消長 各部位全炭水化物含鼠の消長 各部位可溶儲窒素含鼠の消長 ;;;…蓋芸†頂部 ≡芸芸)進吾β ▲___▲ 掴 折′L 懸 無 茶 倉 見へ生兼‖冗当たり︶ 第27図挿苗時より塊根形成期までの 第28図挿苗時.より塊根形成期まで 第29図挿f馴寺より塊根形成期まで 各部位質自態窒素含:品の消長 の各部イ立全空談合挽の消長 の各弥位C/N率の消長 に検した地上部各器官の全要素含有率が活着のため−爬減少した点ともはぼ一哉するい したがって藤田(20),今 福(89),鎌谷(7り,古城(88),小沼水・西田(95)らも報したごとく,甘藷Ⅶの発根,活着に際しては親薬の役割の大 なることが証せられるい つぎに20日後についてみると,難21∼25図に示すごとく,すで紅蔓の旺盛な伸長が始まっていたが,還元糖合 鼠は頂部匿應いて各部位とも極小佃に達し,基部においては茎,葉身ならびに根でやや増加するに反して,葉柄 でほ減少した.また非還元糖含昂ほ頂部の茎および賂阿で減少したが,柴身では殆んど変化がみられなかった・ これに対し基部の菜身,葉柄ならびに根では増加し,茎で減少している… さらに澱粉含二鼠は頂部の茎,葉=凱葉 柄などでそれぞれ減少したのに反して,基部の茎,集身,葉柄ならびに根でほそれぞれ増加した.したがって全 炭水化物含故は頂郡の各部位で減少したのに対し,基部の茎,薬身ならびに視でほ増加したが,葉柄では殆んど 変化がみられなかった..他方,第2る∼28図に示すごとく,可溶態窒素含:現については,頂部の茎および柴柄で多 少低下し,葉身でやや増加したが,基部の茎および葉身では増加し,共柄および根では減少した..また蛋白態窒 素含鼠腰頂部で各部とも増加しているのに対し,基部では根において若干の減少が認められたはか著しい変動は みられなかった.したがって仝窒素含こ;孟.についてほ頂部の各部イ立で増加し,また基部でほ茎および葉身で増加し たが,葉柄ならびに根では減少した.ー18一 他方,小林(8】)が冬期温室内に挿柿した甘藷について,挿御寺より塊根形成に至るまでの全炭水化物含鼠の変 化を追求したところによれば,締出商後は一時発根と新梢仲良のために貯蔵養分が消費されてその含鼠は低下す るが,その後次第に増大することを報じて−いる.また戸苅・白沢(197)が挿苺20[1後に検した甘藷各器官の金宝素 含有率の状況を参照すれば,地上部でほ増加の方向へ転じているのに対し,地下部では減少の傾向を続けている ことがわかる… したがって上述の評点からみれげ,本期において−ほ苗の活着に引き続き,頂部では生育が旺盛に なるとともに,基部でほ養分の蓄蔵が始まっていることが知られる.事実,本期においてはC/N率が頂部の各部 位で低いのに対し,基部の各部位ならび紅根において高いことが認められたのは興味深いところである(第29図 参照). さらに50日後にほ側枝の発生を認め(第21図),節22∼25区匿示すごとく,還元枇含昂は頂部の各部位に届い て増加したが,基灘の茎および葉身では減少し,酎丙で増加するとともに,根において.ほ著しい変化がなかっ た、.また非還元糖合二鼠は頂部の茎および柴柄で減少したが,薬身では殆んど変動がみられなかった.これに対し 基部では.,茎で激増したのに反し,葉身および葉柄で減少するとともに,根においてほ顕著な変化が認められな かった… さらに汲粉含量ほ頂部の茎および葉身でやや増加したのに反し,葉柄では減少した..また基部でほ茎お よび根において増加したのに対して,基身および葉柄で減少した..しかして全炭水化物合壬昆としてみると,頂部 の茎および葉身で増加したのに反し,葉柄でほやや減少した..また基部の茎および根で増加したのに反して,柴 身および栗栖では減少した‖ 他友 邦2る∼28図にみるごとく,可溶態窒素含二量ほ頂部の各部位で多少増加したの に対し,基部でほ茎および葉柄においてかなりの増加がみられ,柴身においてほ若干減少し,根では大した変動 がなかった.また蛋白態窒素合星ほ班部の茎および菓身で減少したのに反し,葉柄では増加した一.しかして.基部 の茎でも増加したのに対して,基身および葉柄ではやや低下したが,根においてほ殆んど変化が認められなかっ た.したがって仝窒素含二鼠は頂部の柴柄で増加したのに対し,粟身では減少す−るととも紅,茎では殆んど変動が みられなかった… また基部の茎および葉柄でほ増加したが,英男ならびに根では若干の減少を示した. すなわち」二述の傾向ほすでに参岡した小林(81),戸苅1白沢(197)らの成績とも概して−・致するが,体内成分と側 杉発生との関連については興l味深いものがある.従来,甘藷栽用1の問題として,側枝の発育が地上部の繁茂と 新撰に関係するところから,さらに.ほ摘心の効果についても種々報告されている(51鍋90153)‖ なかんずく伊東(呵 によれは摘心後,側頼が立つまでの期間に,柵物体内の養分の高まりが側伎の発生のみならず,根の肥大を促す のであって,側枝が出てしまえば,この他物体の養分の高まりは消えるとされている.本実験の成鮎についてそ のC/N率を検すると,算29図に示すごとく,頂部および基部の柴身,葉柄では低いのに対して茎でほ高く,また 娘においても相当に高かった‖ すなわら頭部および基部における体内成分の高まり,とくに茎の基部における蓄 積が側枝の発生を促し,やがて塊椴の形成をみるに至るものと解することが出来るい 叔後に4口日を経過すると,罪21∼25図に.示すごとく,側枝の発育が進むとともに塊根の形成をみたが,還元糖 合方tは頂部,とくに葉柄で増加し,基部でほ柴身および根において−若干の増加を示したのに反して,茎および葉 柄でほ減少したい また非還元糖含量は班部の茎において低下し,葉柄で増加したが,黄身では著しい変動がみら れなかった∴他方,基部の茎,柴柄ならびに根でほ急減したのに対し,葉身でほかなりの増加を示した..さらに 赦粉含鼠は頂部,とくに♯身における増加が著しく,基部でほ茎において減少したはかは各部位とも増大した.. したがって仝炭水化物含訊は頂部の茎において変動がなかったが,薬身および葉柄ではかなりの増加が認められ た..また基部の茎でほ激減し,葉柄ならびに娘でやや減少したのに対して,共身では相当な岬加を示した..他 方,第2占∼28図にみるごとく,可溶態宝素合二品は頂部の柴身で多少増加したのに反し,茎および柴鮒ではやや低 下した..これに対して基部でも茎における減少が顕著であり,かつ葉柄においても減少したが,柴身ならびに根 でほ著二しい変動がみられなかった..また蛋白儲窒素合拾は頂部の集身および儲柄においては著しい変化がなかっ たが,茎ではやや増加したのに対して,基部においてほ葉身に若干の減少をみるとともに,茎および葉柄では多 少増加し,根では顕著な変動を認めなかったい したがって仝窒素含品は頂部の茎および葉柄でやや減少したのに 反し,集身では多少増加するとともに,基部の各部位においてもそれぞれ減少の傾向を示した‖ しかして鎌谷(71),小林(81),水沼・近藤(111),戸苅1白沢(197)らは体内における養分の高まりが塊根の形成と密 接な関係にあると報じている..また小林(81)は.る′}7月に挿苗した材料について研節し,塊根が形成されるため には,根部内でまず肉眼では棚察し得ない質的変化が開始され,ついで約10日を経て初めて肉眼で纏察し得る形